Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、重そう) ( No.1 )
日時: 2003/04/10 22:09
名前: ちんじゅう

4月9日(水)
 雨はすっかりやんで青空がひろがってる。昨日はすごい雨と風だった。これでは桜が散ってしまうかと思ったけれど、かろうじて残っている。枝先に緑の葉っぱが萌え出した。
 いい具合に雨がふって、太陽の出る時間に晴れたのがよかったのか、去年の暮れに蒔いてみた葉ネギの種が、今頃になって芽を出しはじめた。もうとっくにあきらめていたから、その鉢には別のものを植えてある。まあいいか、沢山はえてきたら大きくなる前に抜いて食べちゃうし。

ネギとフキ

 根っこつきのフキの薹をもらったので植えておいたら芽を出した。フキの葉陰に緑色の糸のように細く踊っているのが葉ネギの芽。
 桜の花びらがそこかしこに散っている。雨上がりの道は車に踏みつぶされて餅みたいになった桜の花びらでいっぱい。

 今年は食べられるものをいろいろ蒔いてみようと思ってる。
 シカクマメ、ヤマクラゲ(ステムレタス)、ヘチマ、トカドヘチマ(角張ったヘチマ)、メヌエットという丸いニンジン。血迷っていろいろ種を買ってしまった。こんなに蒔く場所あるのかな。ベランダしかないのに。

 酸性土壌の嫌いな連中がいるので石灰を買いに行った。
 緑色の風車が回ってる園芸店。この店の風車は風が吹いても回らない。電気でまわってる。ある風の強い冬の日に、羽が一枚折れてしまった事がある。いかにも無駄そうな飾りだけれど、店の看板なので修理したらしい。今では元気に回っている(もちろん電気で)。

 必要なものだけ買って帰るつもりだったのに、オレガノと木立性のチョウセンアサガオの苗をみつけて買ってしまった。オレガノは 58円で、チョウセンアサガオは 78円。すごく安かったんだもの。

 去年の鉢を整理して、土を寄せ集める。去年この鉢にはえていた植物の根っこも混じってる。大きなかたまりは取って捨てたけれど、とても全部は取りきれない。虫や病気の菌も混ざってるかもしれない。このまま新しいものを植えていいのかと、毎年同じことを考えるけれど、やっぱり土は使い回してしまう。自然は過酷だし、過保護にしてもしょうがない。

 土に石灰と肥料をまぜて、ヤマクラゲと丸いニンジンの種を蒔いた。オレガノと木立性のチョウセンアサガオもビニールのポットから鉢に植え替えた。

 それから、シカクマメも。これは数日前から水につけてふやかしておいた。そのほうが芽を出しやすいかと思って。

 夕方からはまた雨。
 種が流れないといいんだけれど。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、重そう) ( No.2 )
日時: 2003/04/10 21:42
名前: ちんじゅう

ヤマクラゲ

ヤマクラゲ

 山には海のものがたくさんいる。山鯨はイノシシで、山水母はステムレタスのことだ。ステムレタスというのは茎を食べるためのレタスのこと。日本に古くからあったのはこの類だといわれてる。この種はケルンという品種らしい。

ヤマクラゲの種

 種はこんなやつ。画像をクリックすれば種の拡大写真が開きます。

 うまく育ったら このへん に加える予定。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、重そう) ( No.3 )
日時: 2003/04/10 21:46
名前: ちんじゅう

メヌエット(ニンジン)

丸いニンジン

 まん丸い小さなニンジン。品種名はメヌエット。

メヌエットの種

 これが種。画像をクリックすれば種の拡大写真が開きます。

 もちろんこれも このへん に加える予定。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、重そう) ( No.4 )
日時: 2003/04/15 21:55
名前: ちんじゅう

シカクマメ

シカクマメ

 東南アジアでよく食べる豆。若いうちにサヤごと食べる。蔓の先や、葉、花も食べられる。花にはキノコみたいな香りがあるという話だ。
 ニューギニアでは、花をかたっぱしから摘んで食べてしまう。これでは豆にはならないが、代わりに根が太って食用になる(参考[広告]>『東南アジア市場図鑑icon』)。

シカクマメの種

 これが種。画像をクリックすれば種の拡大写真が開きます。

蒔きました

おぼえがき
学名 Psophocarpus tetragonolobus
英名 winged bean

 フィリピンでは豆をシガリリヤス(葉巻のような の意味)と言う。ミャンマーではふくらんだ根をペーミという。シカクマメのイモはサツマイモの数倍のタンパク質を含んでいる。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、重そう) ( No.5 )
日時: 2003/04/24 02:45
名前: ちんじゅう

4月10日(木)
 今日も晴れ。全国的に高気圧に覆われて、これで晴れないはずがないって、天気予報の森田さんが言っていた。でも風が強くて昨日ほど暖かくはない。

オレガノ

 昨日買ってきたオレガノは、籐の籠に不織布を敷いたのに植えた。これで充分に鉢の代わりになる。もしかすると土の栄養が流れ出しやすいかもしれないから、ヨーロッパ産のハーブみたいに荒れ地に生えるものを植えたほうがいいかもしれない。

 去年はこの籠でステビアを育てた。のび放題で花も咲いた。小さな白い花で、何度か写真にとってみたけれど、どうやってもきれいに写せなかった。夏のはじめから、冬のはじまりまで、ずいぶん長いこと花を咲かせていた。種もできたけれど、そこらに散ってしまった。使い回しの土にもまざっているはずだから、そのうち勝手に生えてくるかもしれない。

オレガノ

 オレガノなんて、生のものは使ったことがない。いつもはスパイス売り場にある葉を乾燥したのをドレッシングに混ぜて使っている。
 マヨネーズとケチャップを混ぜたのに乾燥したオレガノを加え、酢をちょっと足して酸味をつける。粗挽きの黒胡椒をまぜてもいい。野菜はなんでもいいけれど、チコリやレタスが似合う。大きなボールでざっくりと和えて食べると本当に美味しい。
 生葉は味が違うだろうか。もうちょっと大きくなったら使ってみよう。

- メモ -
科名 シソ科
英名 Oregano
学名 Origanum vulgare(?)
 オレガノ属は一種ではないので、買ってきたものが O. vulgare かどうかよくわからない。写真をみる限りでは、O. vulgare の葉は無毛だが、うちにあるのは全体に産毛が生えている。

↓ここにローズマリーに関する伝説がいくつか
ケンコーコム・ローズマリーicon

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、重そう) ( No.6 )
日時: 2003/04/11 11:48
名前: ちんじゅう


捨てアロエ

 無駄にのび放題だったアロエを整理した。よく育った地上部はあらかた食べてしまい(参考>珍食(再)←略しすぎ)、残った脇芽を大胆に株分けして、いらなくなった小さな鉢に植え替えた。そして、街路樹の根元に並べて「いい人に拾われるんだよ」と言い聞かせて放置した。世に言う捨てアロエとは、このことである。
 でも絶対に、誰も持って行かないの。持って行かれちゃ困るものはちょっと目を放した隙になくなるのに。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、重そう) ( No.7 )
日時: 2003/04/11 18:11
名前: ちんじゅう

4月11日(金)
 昼前に雲が出てきてすっかり曇ってしまった。風も強いし、ソメイヨシノがだいぶみすぼらしくなってきた。

木立性のチョウセンアサガオ

 一鉢 78 円だった、木立性のチョウセンアサガオ。

 木立性のチョウセンアサガオのことを、学名の最初の語をとってブルグマンシアと言う。昔はダツラの類に入れられていたけれど、今では別の属に分類しなおされている。
 けれど、ブルグマンシアなんて呼び名では、どうもあの花の素敵さが伝わらない。貴婦人の絹のハンカチを、真ん中のところでちょんと摘んで、そのまま木の枝に縫いつけたみたいな不思議な花なのだ。

 マックス・クリンガーというドイツの画家は『ドルチェ・ファル・ニエンテ』というタイトルのエッチングに木立性のチョウセンアサガオを描き加えている。
 木の枝に布を結びつけたハンモックに横たわる女性。背景に富士山が見えるので、たぶん日本女性のつもりなんだと思う。一色刷の線描画の中にただよう日本への静かなあこがれ。でも、女性の髪の毛の結い方や着てるものは日本のものではなさそう。
 ハンモックを結んだ木には、まるでハンカチをぶら下げたみたいな花が咲いてる。この花の名前はブルグマンシアではなく、チョウセンアサガオじゃなきゃだめだ。
 花の形がラッパに似ているから、エンジェルトランペットという名前で売られていることもある。ブルグマンシアよりはましだけれど、オリエンタルな味わいが薄いのが不満だ。

 なお、チョウセンアサガオは食えませんので、珍獣様が育てているからといって口にしないようお願いいたすのです。食うとやばい夢がみられるかもしれませんが、それっきりあの世に行かないとも言えませんのでひとつよしなに。



 ダツラもブルグマンシアも一種類ではない。珍獣が買ってきたのがなんという種(品種ではなく)なのかはちょっとわからない。

 今回あらためて調べてみたら、学名の綴りが、各サイトでめちゃくちゃで、burgmansia とするもの、brugmansia とするものの両方が存在している。日本でも、外国でも。どっちが本当だかまるでわからない。ここでは brugmansia で統一しておく。

 また、

コダチチョウセンアサガオ(Brugmansia arborea)
キダチチョウセンアサガオ(Datura suaveolens = Brugmansia suaveolens )

というのがあるらしく、どちらも漢字で書けば木立朝鮮朝顔で、同じものになってしまう。これがそのブツだという写真を見ると、どちらも木立性で花が下をむいてぶら下がる種類である。
 もともと和名などは通称の一種なので、輸入物の植物については厳密ではないのかもしれない。想像では、ブルグマンシア属のいくつかの総称を木立朝鮮朝顔といって、その読み方は二種類あるというだけなのではないかと思う。
 ただでさえ混乱しているところへ、この二種を別属として扱っているサイトもあって謎が謎呼ぶ殺人事件(いや、まだ誰も死んでない)。

 まだちゃんと調べきっていないので個人的なメモの域を出ないのだけど、南米原産で、木立性で、花が下を向いてぶら下がるのがブルグマンシア(brugmansia)属で、アジア原産で、背が低く、花がぶら下がらないのがダツラ(datura)属ではないかと思うんだけどどうよ。

 …と思ったけど、ケチョウセンアサガオ(アメリカチョウセンアサガオ)というのは、アメリカ原産だけど花が上を向くのでダツラ属っぽい。原産地とは無関係なのか?

 というわけで、この件に関してはマジつっこみ希望。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、重そう) ( No.8 )
日時: 2003/04/11 22:15
名前: ちんじゅう

 ザッと調べてみると、やはり背が低く、花が垂れないのがダツラ、高い木になって花が下に垂れるのがブルグマンシアとするのが信憑性ある感じ。原産地についてはどこのサイトもあやふやなことが書いてあってよくわからない。でも、ブルグマンシアは、ほとんど南米のもののような…(いや、やっぱり違うかもしれん)。

 なので、キダチチョウセンアサガオ(B.suaveolens)をコダチチョウセンアサガオ(D.arborea)とあえて別属に分類しているサイトは、書いた人の勘違い、もしくは参考にした本が複数あって、それぞれの本に片方ずつしか載ってなくて、しかも分類法が違ってたのではないかと想像(…お気の毒に)。

 ダツラとブルグマンシアの違いはこんな感じだとして、ダツラ属の中だけを見ても、あれとこれが同じだとか、いや違うとか、しっちゃかめっちゃかになっているみたい。こんなに目立つ花を咲かせる植物なのに、以外と注目度が低いというか、合理的な分類をちゃんとした人がいないんじゃないかという印象(そんな馬鹿なと何度も否定したくなるわたくし)。


主なダツラ属

チョウセンアサガオ(マンダラゲ) Datura metel
ケチョウセンアサガオ(アメリカチョウセンアサガオ) Datura inoxia
アメリカチョウセンアサガオ Datura meteloides

 ケチョウセンアサガオ=チョウセンアサガオ=D.matel とするサイトが複数あるが、珍獣は眉唾だと思っている。思っているだけでウソかもしれない。

 ケチョウセンアサガオ=アメリカチョウセンアサガオとするサイトも複数ある(珍獣はこの説が一般的だと思っていた)

 ケチョウセンアサガオとアメリカチョウセンアサガオを別種とし、ケチョウセンアサガオ≠チョウセンアサガオとするサイトも複数ある(これもかなり信憑性が高い)。

ヨウシュチョウセンアサガオ(フジイロマンダラゲ) Datura tatula
シロバナチョウセンアサガオ Datura stramonium
トゲナシチョウセンアサガオ どうやっても学名がわからん。
ヤエチョウセンアサガオ Datura fastuosa

 たぶんダツラ属にはもっと沢山の種があるのではないかと思うんだけど、代表的なのはこのくらいでしょうか。


主なブルグマンシア属

コダチチョウセンアサガオ Brugmansia arborea
キダチチョウセンアサガオ Brugmansia suaveolens

 arborea というのが木立性のという意味なので、コダチだのキダチだのいうのはこの種につけるべき和名ではないかと。ところが、B.suaveolens をキダチの和名をつけて呼び分けているサイトが大量にあるので、ひょっとしたらこの紛らわしい呼び分けが本当になされているのかもしれない。どうも眉唾な気がするのだけど。

ブルグマンシア・ヴェルシコロル Brugmansia versicolor
ブルグマンシア・オーレア Brugmansia aurea
ブルグマンシア・サンギネア Brugmansia sanguinea

 ブルグマンシア属には、このほかにもたくさんの種があると思うんだけど、ぱっと見つかるのはこのくらい。
 Brugmansia x Candida という交配種もあっちこっちに出てくるのだけど Candida っていうのは一体どういう植物なのかしら。

 で、うちの子はいったいどれか、花でも咲かないとわからないわね。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、重そう) ( No.9 )
日時: 2003/04/14 16:36
名前: ちんじゅう

4月12日(土)
 雨。こんな日はやることがあまりない。去年から育てているもののことを少し書いてみようかと思う。

●ツルニンジン
 去年の春に、ツルニンジンの鉢植えを買ってきた。キキョウ科の植物なので、野菜のニンジン(セリ科)とも薬にするチョウセンニンジン(ウコギ科)とも別のもの。薬にするときの名前は羊乳という。茎を傷つけると白い液が出てくるから乳というのだろうけど、なぜ羊の名が付いているのかはわからない。根を去痰薬にする。痰がからんでいるときに飲む薬のことだ。

 夏に水やりのしかたが悪かったのか、地上部がすっかり萎れてしまった。鉢から掘り出してみたら、根は生きているみたいだったから植え替えることにした。ニンジンの名は根がチョウセンニンジンに似ているからというけど、まだ若い株なので貧弱な根茎が数本絡み合っているだけだった。もっと太らせたら似てくるのかな。根っこは生きているみたいだったから、寒くなるまえに植え替えて様子を見ることにした。

ツルニンジンの芽 3/30
ツルニンジンの芽 3/30


 歳を越した頃から少しずつ芽吹きはじめて、三月の終わりには手のひらにのるくらいの小さな茂みになった。こうなると、あとはどんどん成長する。四月のはじめには、やわらかい子供の手のような蔓が出てきて、空をさぐるような手つきをしていた。

ツルニンジンの芽
4/9
ツルニンジン
4/13


 支柱をたててやったら、翌日にはからみついた。今年は枯れずに育つといいんだけれど。うまくすると、白地に紫の斑が入った釣り鐘型の花が咲くらしい。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、重そう) ( No.10 )
日時: 2003/04/14 13:50
名前: ちんじゅう

4月13日(日)
 晴れ。アパートの花壇にも春の花が咲き始めている。アパートの花壇とは名ばかりで、珍獣様が私物化して勝手なものを植えまくる謎の花園になりつつあるのだが。


●チューリップ

チューリップ
チューリップ(ハーゲリー)

 一昨年くらいにチューリップを植えたくなって、安売りの球根を埋めておいたら、左上の写真のような立派な花が咲いてしまった。やたらと大輪のチューリップだった。これはこれできれいだけれど、背が高すぎて狭い花壇に植えても落ちつかない。意図していたのはこういうのじゃなくて、もっと背が低くて花が小さいやつなのだ。

 それで、新しくハーゲリーという品種のチューリップを植えてみた。地植えにしようかと思ったけど場所がなかったので、ひとまずは鉢植えにしてみた。つぼみが出てくるのが遅く、今年はもう咲かないんじゃないかと思うこともあったけれど、一足遅れて今朝やっと開花した。想像どおり、背の低い小さな花だ。もうちょっとしたら花壇を整理して植え直そう。来年は大きいのと小さいのが入り乱れて咲くかもしれない。


●ローズマリー

マンネンロウ(ローズマリー) 今年はローズマリーの花も咲いた。三年くらい前に苗で買ったものでこれまで一度も花なんかつけたことはなかった。今年はまだ寒いうちからチラホラ咲き始めて、今朝はこのとおり。ローズマリーはシソ科植物だそうで、花の形はシソに似て青く、蜜があるのか散った花にアリが集まってくる。まだつぼみが沢山ついているので、これから花盛りになると思う。
 どういうわけか同じ株から挿し木で増やしたものには花が付かなかった。ある程度大きくならないと花がつかないのだろうか。


 ローズマリーの和名は、迷迭香と書いてマンネンロウと読む。迷迭香というのは中国の呼び名で、おそらく香りの強いことからついた名前だろう。わからないのは和名のマンネンロウのほうで、意味も通らないし、漢字の音読みでもない。一説によれば、万年香と書いて、マンネンコウと書くべきところを、誰かがまちがえて書き写したのが最初ではないかと言われている。

 けれど、この植物にはマンネンロウという響きがよく似合っている。薔薇の花には少しもにていないのに薔薇の聖母(rose = 薔薇 mary = マリア)だなんて、あまりピンとこない。そうかといって万年香だなんて直接的な名前も似つかわしくはない。
 もっと流動的で、形のないものがいい。それでいて、うんと存在感がなくてはいけない。たとえば大地にあたためられた春の空気のように濃くわき上がるような。

 もっとも、ローズマリーという英名は、ラテン語の rosmarinus から来たもので、本来の意味は海の露なのだという。この植物が海に面した崖にはえることから、くだけちる波のしずくから生まれた植物だと思われていたからだ。
 そう言われてみれば、ローズマリーの香りはどこか海の匂いを連想させる。色にたとえれば緑色と青の中間。反射光ではなく透過光の色。海の底から見る空の色に似ている。少なくとも薔薇にたとえられるよりはずっといい。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、重そう) ( No.11 )
日時: 2003/04/14 22:54
名前: ちんじゅう

4月14日(月)
 曇り。晴れた日がちっともつづかない。それでも気温はだいぶ高くなって、セーターもいらなくなった。


ハーゲリー ハーゲリー(チューリップ)は次々に咲き始めている。通りがかりの人が「チューリップみたいな花ですね」と言った。つまりチューリップには見えなかったのだろう。原種に近いチューリップなのだというが、野生のチューリップを見たことがないのでウソかホントかよくわからない。


 ヤマクラゲが発芽していたけれど。まだ小さすぎてうまく写せない。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、重そう) ( No.12 )
日時: 2003/04/16 01:52
名前: ちんじゅう

4月15日(火)
 雨。
 今日も新しく何かしたということもない。花壇は花盛りだし、イタズラで植えた島ニンジンや中華セロリの株にも花が咲いている。


ランタナ 去年買ってきたランタナが今年も花を咲かせた。ランタナ(Lantana camala)という名前で売られてたけど、実際にはコバノランタナ(Lantana montevidensis)という同属の別種のような気がする。
 ランタナは花が薄い色から濃い色へ変わることから七変化と呼ばれるが、コバノランタナは色の変化がはっきりしないようだ。コバノランタナという名前はランタナよりも葉が小さいことからついた名前だとか。

 ランタナの類は甘やかしてはいけないらしい。去年は最初の花が終わっても何もせずに放っておいたら枝ばかり伸びてものすごい茂みになってしまった。長く花を楽しみたいなら、花が咲き終わった頃に枝を半分くらいに切りつめてしまわなければならない。そうすると、また花芽が出てきて新しく咲き始める。
 とにかく成長が早くて、去年は夏の間に何度も枝を切りつめた。切った枝を土にさしておけば簡単に発根して根付いてしまう。挿し木にしたものも枯れずに残っているけれど、こちらにはまだ花芽はついていない。


 ローズマリーの花。どうもうまく写らない。被写界深度というものを設定できないカメラで植物なんか写してはいけないのかも、じゃあ、何を写すためにあるんだよとわたくしは言いたい(家族のスナップとかコンパニオンのお姉ちゃんの写真なんてものは最初から眼中にないわたくし)。
ローズマリーの花

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、重そう) ( No.13 )
日時: 2003/04/17 11:50
名前: ちんじゅう

4月16日(水)
 晴れ。
 挿し木でふやしたコバノランタナには花芽はついていないと書いたけれど、今朝よく見てみたら、小さな花芽がついていた。去年の夏、無造作に土に刺しただけなのに、これほど簡単に根付くとは思っていなかった。

 挿し木といえば、うちには挿し木で増やしたアジサイがある。近所の公園でアジサイの剪定をした時に、放置されてた枝を拾ってきて土に刺しておいたものだ。
 5 本くらい刺して 2 本根付いた。冬になると葉が落ちて枯れたようになるけれど、春になれば必ず新しい葉が出てくる。ところが、その年は花が咲かなかった。
 今年で二度目の冬を越したことになる。今年こそ咲いてくれるといいんだけれど。置く場所が無限にあるわけじゃないので、このまま変化がなかったら、アロエにつづく捨て植物二号ということになってしまうかも。

 桜の根元に放置したアロエは、やはり誰にも拾ってもらえない。そのうち、もうちょっと一般受けしそうな鉢植えと抱き合わせにして「ご自由にどうぞ」と書いてみようかと思うのだけど、一般受けしそうなものは育てていないので、どうしたものかと思案中。

アジサイ
アジサイ

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、重そう) ( No.14 )
日時: 2003/04/18 21:50
名前: ちんじゅう

4月17日(木) 晴れ
 おとなりに猫が増えた。
 そういえば去年の今頃、おとなりに子猫が生まれて、親子ではしりまわってあちこちにウンコして、花壇を猫トイレにされそうになったのが「珍獣様による花壇私物化事件」の発端だったような気がする。何か植えてしまえばトイレにはされないだろうと勝手に判断し、「…というわけで猫よけに勝手にいろんなものを植えときました」と、大家さんには有無を言わせぬ事後承諾で許可をもらったのである。

 その後、子猫は急に姿を見せなくなった。どこかへもらわれていったのだと思っていたら、ある夜ばったり再会。すっかり大猫になった元子猫たちは、目をまんまるにして、おとなりの玄関に駆け込んで行った。行動半径がひろがったのと、活動時間が夜型になったので目につかなかっただけらしい。

 そして今朝、外へでてビックリ。
「うわっ、増殖している…」
おとなりに、またもや子猫が増えていた。大猫三匹、子猫三匹が、寝そべるやら駆け回るやらで、すっかり猫屋敷状態だった。い、いや、かわいいからいいのだけれど、おとなりもうちと同じ間取りのはず。ここに猫六匹か…それはきついんじゃないか、と余計な心配をしてみたり。

 こりゃ下手に花壇の整理などしないほうがいいわね。絶対にほじくりかえされるし。それ以前に問題なのは、蒔いたばかりのヤマクラゲや丸いニンジンのプランターをトイレにされるんじゃないかってことだ。
 いかんな、何か手をうたねば。
 仕方がないので、ゴミ箱と化していた発泡スチロールの箱をきれいにして砂をいれておいた。名づけて「こっちのトイレは快適だぞ大作戦」である。あちこちにされる前に、ここでしろと仕付けてしまおうというわけだ。
 この作戦は去年もそれなりの成果をあげている。ほじくりやすい砂さえあれば、黙っていても猫はそこでウンコをするらしい。今年もこの手でのりきれるといいんだけど。


 花壇にはこんな花も咲き始めた。自分で植えたんじゃないので名前はわからない。キク科植物のような気がする。

?


 家にある園芸植物の図鑑をひっぱり出して見たところ、アフリカキンセンカ(ディモルフォセカ)という花に似ているようにも思えた。けれど、図鑑の説明とは葉のつきかたが違うような気がした。
 ネット検索で写真を漁ると、これは似てる、というような写真もあれば、こっちのは全然ちがうわ、といようなものもあってはっきりしない。うちの花壇に咲いているものは、花びらの先が尖っていて、葉に厚みがあって、表はツヤのある濃い緑、裏は白っぽく、茎が立ち上がらずにくねりながら地面を這うようにのびている。ところが、あちこちで紹介されている写真では、花びらの先が丸いものもあれば、尖ったものもあり、葉が柔らかそうで色も薄かったり、這わずに直立していたりと、さまざまで一致しない。
 もしかすると品種によってだいぶ雰囲気が違うのかもしれない。園芸植物の同定は思ったより手強い。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.15 )
日時: 2003/04/18 15:01
名前: ちんじゅう

4月18日(金)
 晴れ。
 メヌエット(丸いニンジン)が発芽した。小さくて細長い双葉。まだ写真にはうまく写らない。

 街路樹の桜はもうすっかり散ってしまい、今は花びらではなく花柄が散っている。花が終わったからといって、花柄の役目が終わったわけではない。本来ならば、この後に実をつけるはずなのに…と考えてハッとする。ソメイヨシノに種などできないのだ。

 先日テレビで天気予報の森田さんが、ソメイヨシノ同士で受粉してもソメイヨシノはできないという話をしていた。ソメイヨシノができないのなら、原種であるエドヒガンかオオシマザクラのどちらかに戻ってしまうのだろうと勝手に解釈したが、よくよく考えたら家の前の街路樹に実がなっているのを見たことがない。ああそうか、種自体ができない(もしくはできにくい)んだ。

 いらなくなった花柄は全部散ってしまう。
 家の前の歩道は花柄でいっぱい。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.16 )
日時: 2003/04/20 11:15
名前: ちんじゅう

4月19日(土)
 晴れ。風が強い。
 昨日は暑かったなあと思っていたら、夏日だったらしい。今日も気温があがりそうだ。


メヌエット(ニンジン)
メヌエット(ニンジン)

ヤマクラゲの芽
ヤマクラゲ


 シカクマメはまだ芽を出さない。夏日がもっと続かないとだめだろうか。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.17 )
日時: 2003/04/20 20:24
名前: ちんじゅう

4月20日(日)
 雨。
 昨日まであんなに暑かったのに、今日は突然寒くてコートなしで外へ出られなかった。

ハーゲリー(チューリップ)

 小さなチューリップのハーゲリーに新しいつぼみが出てきた。同じ株からいくつも花を咲かせるらしい。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.18 )
日時: 2003/04/21 18:45
名前: ちんじゅう

4月21日(月)
 朝は雨。午後からは晴れ間が見えた。気温はあまり上がらなかったような気がする。

●キンレンカ
別名 ナスタチウム、ナスターシャム、ノウゼンハレン、インディアンクレス
学名 Tropaeolum majus

キンレンカキンレンカの葉


 ペルー、コロンビア、ブラジル原産。ノウゼンハレン科。
 葉の形がハスに似ているから金蓮花(キンレンカ)。花が食べられるというので時々話題になるけれど、そんな花いくらでもあるのに、なんでこればっかり騒がれるんだろう。
 這うように茎が伸びる植物なので、高いところから鉢を吊して育てるとかわいい。花の色が明るくて、どこかトロピカルな風情をただよわせる花なので、真夏の太陽によく似合う。わりと丈夫そうだし、ベランダの手すりから垂らしておいたら素敵だろう(しかも食えるし)と思って、去年の夏にハンギング用の鉢に植えてみた。
 ところが、この植物は暑さには弱いらしく、真夏になると花が減ってしまう。うまくすれば秋には花がたくさん咲くらしいのだが、うちではろくに育たず、貧弱な株のままチラホラ花を咲かせただけで冬には地上部が枯れてしまった。
 根っこは生きているみたいだったから、空いている鉢に乱暴に埋めておいたら、今年になってから葉を出して、ここ数日で花盛り。この力強さを去年の秋頃にも発揮してほしかった。暑い時期に植え替えたりしたのがいけなかったのかな。

 学名の Tropaeolum majus は大きなトロフィーという意味らしい。英名の Nasturtium というのは、キンレンカとは縁もゆかりもないクレソンの学名からとられたもので、葉の味がクレソンに似て辛いからだという。ええかげんな命名はまぎらわしいからやめてくれと言いたい。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.19 )
日時: 2003/04/21 18:48
名前: ちんじゅう

●ツルニンジン
 先日、支柱を立ててやったツルニンジンが、早くも支柱のてっぺんまでのぼりつめてしまった。もとが野草(つまり雑草)だし、地植えなら放っておいてもいいのかもしれないが、鉢植えなのでこれ以上伸ばしても根っこに負担がかかるだけのような気がして摘芯することにした。蔓の先っぽを切ってしまうのだ。
 蔓の先を切ると、それまで伸びることばかりに使っていたエネルギーが別なところへ回るらしく、脇芽が増えたり花芽がついたりするらしい。少なくともヘチマやトマトはそうなんだけど、はたしてツルニンジンにも通用するのだろうか。


ツルニンジンツルニンジンの摘芯

ツルニンジンの摘芯
 茎を切ると、牛乳みたいな白い液が出てくる。ツルニンジンが羊乳と言われるのはこのため。

 なんでも出てくる『山海経』にツルニンジンも出てくるんじゃないかと思ったけど、出てくるのは ニンジンボク だった。ちょっとガッカリ。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.20 )
日時: 2003/04/23 22:24
名前: ちんじゅう

4月22日(火)
 晴れ。ものすごく晴れ。でも風が少し冷たい。それほど気温は上がっていないかもしれない。
 シカクマメが芽を出しそうになっている。まだ完全には土から顔を出していないけれど、前屈の姿勢で土を押し上げようとしているのが見えた。シカクマメは熱帯の植物なので気温が上がらないと発芽しないらしい。このマメが芽を出せるなら、そろそろヘチマをまいてもよさそう、と思ったら、トカドヘチマの種はちゃんとわかる場所に置いてあるのにヘチマの種がみあたらない。まずは部屋の掃除が先か。

●キンレンカの収穫

キンレンカの収穫
 これからどんどん花を咲かせるだろうし、最初に咲いた花は摘み取って食べてみることにした。ざっと洗って、生のまま食べてみると、ツーンとした刺激で一瞬頭がクラッとする。インディアンクレスという別名のとおり味はクレソンに近く、クレソンよりずっと刺激的で辛い。この刺激はワサビにも少し似ていると思う。茹でた豚肉に添えて食べたら美味しいかもしれない。



トロピカルなあやまち
 そしてできあがったのはこれである。豚肉とニラの炒め物にキンレンカ…ぜったい何か間違ってる。

 でも、味は悪くなかった。
 何かの代わりになると言う言い方はなるべくしたくはないけれど、これはたしかにクレソンと同じような使い方ができると思う。しかもこの華やかさだから、使いようでクレソン以上のものになりそう。
 ただ、日本の食卓にこの華やかさがどこまで馴染むのだろう。食用より観賞用に普及した理由がわかるような気がした。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.21 )
日時: 2003/04/25 18:16
名前: ちんじゅう

4月23日(水)
 曇りときどき雨。
 昨日食べてしまったキンレンカは、今朝また新しく花を咲かせた。つぼみをケッパーの代わりに使うという話も聞いているけど、調子に乗って酢漬けなんか作っても持てあまして腐らせそう。ケッパーなんて普段から使わないもの。


字書き虫
 そろそろ虫の活動も盛んになっている。アブラムシは当然として、毎年困るのは字書き虫の存在だ。この写真のように何かの幼虫が葉の間に巣くって食べ進むので、子供がイタズラ書きでもしたように見える。絵描き虫と言う人もいる。

 字書き虫には大きく分けて二系統ある。ひとつは蛾の幼虫でハモグリガと総称されている。もうひとつは蠅の幼虫でハモグリバエと総称される。
 それぞれ一種類ではなく、蛾の場合はネギにつくネギコガ、柑橘類につくミカンハモグリガ、柿の葉につくカキホソガなど、蠅のほうはキク科、ナス科、アブラナ科の植物につくナモグリバエ、豆の葉につくマメハモグリバエなどがある。

 うちではキク科の植物がやられることが多いのでナモグリバエかもしれないが、小さくて見分けられない。


●ラベンダー
 ラベンダーも花芽をつけはじめている。
 ラベンダーは一種ではなく、Lavandula 属の総称だということだ。うちには二種類のラベンダーがあって、ひとつはたぶん、ピナータ(L.pinnata)というやつだ。レースラベンダーという名前で売られているのはこれではないかと思う。寒い時期に花を咲かせてしまう種類らしく、うちでも既に満開状態になっている。

ラベンダー・ピナータ

ラベンダー・ピナータの花

ストエカスの葉

 ピナータは葉がレースのようで、ほっそりとした花穂をつけるので見た目はかわいらしい。しかし、ラベンダー特有の香りがまったくないのでハーブとして育てようとする人には向かない。
 去年の手入れがよくなかったのか株が貧弱で、一言でいうならハゲチョロビ〜という状態になってしまった。それでも枯れずに花はちゃんとついた。

 もうひとつはエトエカス(L.etoechas)というやつで、フレンチラベンダーとか、スパニッシュラベンダーとか呼ばれている種だ。花穂がずんぐりむっくりしていて、今ひとつエレガントさに欠けるけれど、香りもそれなりに楽しめる。

ラベンダー・ストエカス

ストエカスのつぼみ
ストエカスの葉

 でも、やはり、ラベンダーといえば、細長い花穂を束ねて茎にリボンを編み込んでつくるバンドルズという細工物を一度くらい作ってみたい。花穂がほっそりしていて、花穂につづく茎が長い種類でないと作れない。エトエカスじゃだめだ。

 香料にするイングリッシュラベンダー(L.angustifolia)というのを育ててみたい。この時期になると園芸店で探すのだけれど、あまり出回らないようだ。北海道で育てているのもオカムラサキ(L.angustifolia Okamurasaki)というイングリッシュラベンダーの品種だということだ。
 

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.22 )
日時: 2003/04/24 21:08
名前: ちんじゅう

4月24日(木)
 曇り。
 タイムにもつぼみが付き始めた。写真にとってみたけれど、小さすぎてどうやってもピントが合わなかった。

 タイムも一種類じゃなくて、Thymus 属の総称だってことだ。うちにあるのは、たぶん コモンタイム(Thymus vulgaris)というやつじゃないかと思う。でも、この種は這わずに立ち上がる特性があるという。うちにあるのはそのあたりがとても微妙だ。この春に新しくでてきた枝は確かに立ち上がっている。けれど、木質化した古い枝は地面と平行にくねりながら伸びているからだ。ひょっとすると這性のタイムのどれかかもしれないし、何かとの交配種なのかもしれない。

 ハーブの類には魅力的な和名の付いているものが多い。
 Thymus 属のことを、和名ではイブキジャコウソウ属といい(ジャコウソウ属というまったく別の植物群もあるのでちょっと紛らわしい)、コモンタイムのことはタチジャコウソウという。這わずに立ち上がるからだ。ヒャクリコウ(百里香)という呼び方もある。
 どちらにせよ、香りの良さをあらわした名前だ。ジャコウ(麝香)というのはジャコウジカの臭腺から取れる香料のこと。日本在来種のイブキジャコウソウは麝香の香りに似ているそうだが、残念ながらほんものの麝香もイブキジャコウソウも見たことがない。

 タイムはある方法で簡単に増やすことができると聞いて試したことがある。挿し木のようで、挿し木とはちょっと違う方法だ。

 まず、針金をU字に曲げたものを作っておく。髪の毛をまとめるときに使うU字ピンのようなものがあれば丁度いい。そうしたら地面に近いところにあるタイムの枝を、U字ピンで地面に固定して、固定した部分に土をかけてしまう。このまま放っておくと土に埋もれた部分に根が生えてくるから、切り取って独立させれば新しい株のできあがり。

 去年はこれでうまく株を増やし、一時期は親株よりも元気に茂っていた。なのに真冬の寒い時期に何が悪かったのか枯れてしまった。この草で花壇の隙間を埋めたら、暖かい日に香っていいだろうと妄想していたのでちょっと残念だった。

タイムについての伝説
ケンコーコム・タイム(タチジャコウソウ)icon

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.23 )
日時: 2003/04/25 18:14
名前: ちんじゅう

4月25日(金)
 曇り。


ナタマメ 4/22

ナタマメ 4/25


 白いバンで珍しい野菜を売りに来るおばさんから去年の秋に買ったナタマメ。食べずにとっておいて、数日前に水に浸した。だいぶふやけてきたので土にまいた。これだけ大きいと、まくというよりは埋めるといったほうがしっくりくる。熱帯の豆なので、気温が上がらないと芽を出さないかもしれない。早く晴れてくれないかな。

 ナタマメは若いサヤを野菜として食べたり、育った豆をよく煮て潰し、あんこにして食べる。花も食べられる。豆は滋養強壮によく興奮作用があるそうで、赤穂浪士が討ち入り前に煮て食べたという話をテレビで聞いたことがあるのだけれど、裏付けになりそうな資料がまだみつからない。

 うまく育ったら このへん に追加する予定。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.24 )
日時: 2003/04/27 09:55
名前: ちんじゅう

4月26日(土)
 朝方まで雨。昼間は晴れ、夜はまた雨模様。
 富士山麓まで行ってたので、この日は何もなし。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.25 )
日時: 2003/04/30 21:28
名前: ちんじゅう

4月27日(日)
 晴れ。
 イングリッシュラベンダーの苗をみつけたので買ってみた。ひと株 298 円だった(写真は 3 株分)。品種名はわからないけれど、お店で売ってる乾燥したラベンダーと同じ香りがする。来年もうちょっと増えたらいろんなことに使ってみよう(関連 >>21)。


イングリッシュラベンダー

イングリッシュラベンダー


 ヒョウタン、ワタ(綿花)、トカドヘチマの種をまいた。普通のヘチマの種は、あっちこっち探したけれどみつからない。うっかり捨てちゃったかなあ。ひょんなところから出てきそうな気はするけど、その頃には種まきの季節は終わっていたりするのよね。
トカドヘチマの種  
ワタの種  


謎の花 日々いろんな花が咲く。アフリカンデイジーかもしれない花も次から次に花を咲かせている。先日、HNK の「楽しい園芸」を見ていたら、アフリカンデイジーと呼ばれているものには 2 属あって、ひとつはディモルフォセカ属、もうひとつはオステオスペルマム属というのだそうだ。ディモルフォセカ属は一年草なので冬になれば枯れてしまうらしい。
 うちにある謎の花は真冬でも葉が茂っているのでディモルフォセカじゃない。だったら宿根草のオステオスペルマムなのかと思い、あちこちのサイトで写真を見たけれど、やっぱりなんだピンとこない。手強い!(関連 >>14


 手強いといえば、うちにはポピーの仲間が生えている。これも何ポピーなのかわからない。花は寝ぼけた感じの赤っぽいオレンジで、花屋さんにあるポピーなんかよりずっと小振りの花を咲かせる。毎年勝手に種を飛ばしてあっちこっちから生えてきてしまう。よっぽど繁殖力が強いのか、うちにかぎらず江戸川区内全域で見かける。珍しい種類とは思いにくいけれど図鑑を見てもそれっぽい写真がみつからない。

謎のポピー

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.26 )
日時: 2003/04/28 21:23
名前: ちんじゅう

4月28日(月)
 マンネンロウは咲き終わり、タチジャコウソウが花の盛りを迎えた(やっぱり和名で書くと格調高いわね)。タチジャコウソウことタイムの花は小さくてうまく写真にとれない。カメラ買おうかな…でも、性能を求めると高いし、稼ぎにほとんど結びつかないから完全に無駄遣いになってしまう。

花薄荷(オレガノ)
 しばらく前に植えたオレガノ(>>5)は、あっという間に大きくなって今はこんな具合。オレガノの和名は紫蘇薄荷。漢字で書くと堅苦しい。でもシソハッカと片仮名で書くと軽薄で座りが悪い。

 同じオレガノ属で、マージョラムというやつは、和名を花薄荷といって、こちらはだいぶやわらかい名前だ。けれど、片仮名でハナハッカと書くと、たちまち安っぽくなるから不思議。

 スペインの詩人フアン・ラモン・ヒメネスの散文詩『プラテ−ロとわたしicon』を初めて読んだのはいつだったかもう忘れてしまったけれど、ノーベル文学賞作家の作品ばかり集めた何冊にもわたる分厚い本を図書館で借りて読んだのだ。訳者は長南実という人だった。

「プラテーロは小さくて、むくむく毛が生え、見たところあまりやわらかいので体全体が綿でできている、骨なんかないとさえ言えそうだ。黒玉いろの瞳のきらめきだけが、まるで黒水晶の甲虫みたいにこちこちしている」
 そんなふうに始まる文章がやけに気に入って、バカみたいに全文を書き写した記憶がある。こちこちしている、なんて出てきそうで絶対に出てこない言葉だ。スペインのアンダルシア地方。その片田舎にあるモゲールという田舎町を舞台にした何気ない日常をつづっている。でもエッセイじゃないし、小説でもなくて、読めばあきらかに詩だとわかる文章だった。詩であることに気づかずに読むと、退屈なお話かもしれない。

 その本に、ハーブの名前がいくつか出てくる。どんな場面に出てきたかは、とんと思い出せないのだけれど、花薄荷という言葉だけはよく覚えてる。訳者の長南実さんは花薄荷にマヨラナと片仮名をふっていた。花薄荷という漢字表記にマヨラナというやわらかい響きの仮名がとても似合って夢のような心持ちがした。

 どんな植物なのか、その頃は知らなかった。図鑑やハーブの本を読むと、マヨラナというのがマージョラムと同語源らしいことがなんとなくわかった。そして同属のオレガノのことをワイルドマージョラムと呼ぶことも。どちらも見た目はよく似てる。スペインに生えているのはどちらだろう。両方とも生えているかもしれない。どちらでもいいことだけれど、ヒメネスが mayorana という言葉でどんな花のイメージを呼び出そうとしたのか気になった。

 プラテーロというのは作者のヒメネスが実際に飼っていた灰色のロバの名前だそうだ。日本語なら白銀号とでも言うのだと思う。ラプラタ川(la Plata)のプラタと同語源の言葉だから。
 英語のプラチナとも一緒だけれど、英語を持ち出すと急にイメージが陳腐になる。紳士気取りの店員がぴかぴかのショーケースで守っているゼロが五つぐらいついたブランドものの指輪なんて、この場合あまり想像したくない。

 モゲールはウェルバという街から大きな河を越えたところにある。何もない小さな村だった。どこかにヒメネスの記念館があるはずだったけれど、なんの準備もせずにふらりとでかけたのでみつからなかった。だだっぴろい麦畑。まっすぐな畝を見れば巨大なトラクターで大規模に耕して作っているのがわかる。こんなのはヒメネスの時代にはなかったかもしれない。けれど、白い馬が荷車を引いていたし、村はずれの空き地で小一時間ぼーっとしていたのに、車一台通らなかった。バルセロナでオリンピックが開催される一年か二年くらい前のことだ。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.27 )
日時: 2003/04/30 19:05
名前: ちんじゅう

4月29日(火)みどりの日
 晴れ。出かけていたのでこの日も特に何もなし。

ヤマクラゲ
ステムレタス(ヤマクラゲ)の育ち具合。
関連>>>1-2, >>16

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.28 )
日時: 2003/04/30 19:03
名前: ちんじゅう

4月30日(水)
 曇りときどき雨。

カタバミの一種
カタバミの一種
カタバミの一種

 昭和天皇は草花が好きで「雑草という草はありません」ということをよく言ってたらしい。陛下のお人柄をあらわす言葉としてよく紹介されるけれど、野草に興味がある人なら、たいていみんな同じことを言う。畑の作物や園芸植物の邪魔になるからといって抜かれてしまう草は、ひとつひとつ違う形をしているし、どれにも立派な名前がある。

 この季節はいわゆる「雑草」の花も次々に咲いて忙しい。近ごろ一番光っているのは左の写真のようなカタバミの仲間だ。
 最初はムラサキカタバミ(Oxalis corymbosa)かと思っていたけれど、ムラサキカタバミの花はたいていもっと薄いピンクで、こんな濃い色の花にはならない。抜いてみると根っこがごく小さな大根みたいに太くなっている。ムラサキカタバミのは細い根っこだったような気がする。

 カタバミ属の植物の名前をいくつか調べてみると、イモカタバミ(O.articulata)というのと、ベニカタバミ(O.brasiliensis 別名ブラジルカタバミ)というのが写真のものに似ているような気がした。

 イモカタバミは名前の通り根が芋のようになりムラサキカタバミより濃い色の花を咲かせる。ベニカタバミはイモカタバミに似て葉に光沢があるのだという。そういわれてみればうちで咲いているカタバミの葉にはビロードの布に光をあてたときのような光沢がある。

 花を分解してみると、雄しべが赤黒い色をしていた。写真でみるかぎり、イモカタバミの雄しべは白っぽい半透明だ。やはりベニカタバミのような気がする。

 夜になると花を閉じ、昼にはまた開く。今日みたいな雨の日も花が閉じている。カタバミの仲間はみんな同じ性質がある。

<カタバミ科カタバミ属の見分け方>
 ざっと調べてみたけれど、実物をたくさん見て見分け方を覚えないと難しそう。葯の色など、明確にどの部分のことを言ってるのかよくわからない。花粉そのものの色とは違うのだろうか。

カタバミ Oxalis corniculata
 カタバミの仲間としてはもっともよく見かけるもので、どこにでも生えている。葉は緑色で花は黄色。ガラスペンの先みたいな種をつける。熟した種はさわると勢いよくはぜる。

アカカタバミ Oxalis corniculata f. rubrifolia
 これもよく見かける。葉が赤くなるカタバミの品種。花は黄色。ガラスペンの先みたいな種をつける。熟した種はさわると勢いよくはぜる。

ムラサキカタバミ Oxalis corymbosa
 これも、かなりあちこちで見かける。カタバミより大きく、花は薄いピンク。あまり立派な花なので栽培品種だと思ってる人もいるかもしれない。葯(花粉をつける部分)が白い。この種は種をつけない。

イモカタバミ Oxalis articulata
 別名フシネハナカタバミ。ムラサキカタバミに似て花の色が濃く、葯が黄色。根が芋のような塊茎になる。

ベニカタバミ Oxalis brasiliensis
 別名ブラジルカタバミ。イモカタバミに似て葉に光沢がある。

ハナカタバミ Oxalis bowieana
 ムラサキカタバミに似て葉や茎に毛が密生する。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.29 )
日時: 2003/05/01 16:13
名前: ちんじゅう

5月1日(木)
 晴れ。
 日向は暑いくらいなのに日陰に入ると肌寒い。

アジサイの小さな花芽

 去年はちっとも花芽がつかなかったアジサイに小さなつぼみがついた!(関連>>13


 昨日のカタバミをほじくり返してみた。

ベニカタバミ(仮)の特徴

ベニカタバミ(仮)とムラサキカタバミ 写真1

ベニカタバミ(仮)の根 写真2


ベニカタバミ(仮)の葉 写真3

ベニカタバミ(仮)の花の裏側 写真4


写真1: 左の小さいのがベニカタバミ(仮)で右の大きいのがムラサキカタバミ。
写真2: ベニカタバミ(仮)の根っこ。大根のようだ。
写真3: ベニカタバミ(仮)の葉。
写真4: ベニカタバミ(仮)の花の裏側。萼が赤黒い。

 葉: 濃い緑、小さめ(1.5cm)
葉表: 無毛
葉裏: 微網あり
 茎: ほとんど無毛、赤みがかる
花色: 濃いピンク
葯色: 黄色
しべ: 雄しべ、雌しべとも赤黒い
 根: 大根のよう

 葉の大きさは、3 枚で作る円の直径ではなく、ハート 1 枚の根元から葉先までの長さ。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.30 )
日時: 2003/05/02 12:38
名前: ちんじゅう

ムラサキカタバミの特徴

ムラサキカタバミ 写真1

ムラサキカタバミ 写真2


ムラサキカタバミの葉 写真3

ムラサキカタバミの根 写真4


写真1: ムラサキカタバミの花
写真2: 花(拡大)
写真3: ムラサキカタバミの葉
写真4: ムラサキカタバミの根

 葉: 明るい緑、大きめ(3cm)
葉表: 無毛
葉裏: 無毛
 茎: 微毛あり、白っぽい緑。根元が赤みがかることも。
花色: 薄いピンク
葯色: 白
しべ: 雄しべ、雌しべとも白
 根: 牙型の塊茎(?)が付く

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.31 )
日時: 2003/05/02 00:28
名前: ちんじゅう

カタバミアカカタバミ


カタバミ カタバミ

カタバミの種 カタバミの種

アカカタバミ
アカカタバミ

 カタバミとアカカタバミは、ムラサキカタバミにくらべると葉も花も小さい。ムラサキカタバミには種はできないが、カタバミとアカカタバミには種ができる。

カタバミ
 葉: 明るい緑、小さい(1cm)
葉表: 無毛
葉裏: 無毛
 茎: 微毛あり
花色: 黄色
葯色: 白
しべ:
 根:


アカカタバミ
 葉: 赤紫、小さい(1cm)
葉表: 無毛
葉裏: 無毛
 茎: 微毛あり
花色: 黄色
葯色: 白
しべ:
 根:

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.32 )
日時: 2003/05/04 08:30
名前: ちんじゅう

5月2日(金)晴れ
 ホウキグサの種をもらった。
 ホウキグサというのは、あのホウキグサのことなのかと聞いたら、ホウキグサにアノやソノがあるのかと聞かれた。そもそも、その人はホウキグサがなんなのかもよく知らないらしい。

「珍獣が知っているかぎり、ホウキグサと呼ばれているのはふたつあって、ひとつは別名をホウキギといってトンブリのなる植物。これのことをホウキグサと呼んでる人が多い。もうひとつは別名をホウキモロコシとかいうやつで、座敷ぼうきの材料にするやつ。
 でも、ほうきの材料なんて他にもありそうだから、日本全国にはもっとたくさんのホウキグサがあるかも」
と、前にメルマガに書いたことを繰り返してやったら、ヘーと言っていた。お前、うちのメルマガとってただろう。げしげし。

 で、どのホウキグサかというと、どれだかはわからないそうだ。本屋さんのレジの横に「ホウキグサの種、ご自由にお持ち下さい」と書いてあったのでもらってきたのだという。
 なんだってまた、本屋さんでホウキグサの種なんか配っているのだろう。これがアサガオやヒマワリの種だったら驚きもしないけれど。渋い趣味の本屋さんもあったものだ。
 種はとても小さくて、たとえていうなら毛虫の糞みたいな感じだった。トンブリを乾かすとこんなふうになりそうだ。たぶんホウキギの種だろう、あれなら観賞用に売られていたりもするし。
 とりあえず蒔いてみることにした。うまく発芽するといいんだけど。
ホウキグサの種
 ホウキグサの種。こんなのを 5 袋ばかりもらった。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.33 )
日時: 2003/05/02 17:18
名前: ちんじゅう

 カタバミにマイブーム中。調べ始めたら自分の知りたいことの 0.5mm 手前で素通りしたみたいな情報が多くて今ひとつ納得がいかない。ベニカタバミ(仮)がムラサキカタバミとはあきらかに違うことはわかるけど、ベニカタバミとイモカタバミの違いがハッキリしないのだ。ベニとイモとでは葉のツヤが違うというのだけれど、並べて見たことがないのでどう違うのかわからないし。根の形はどうなんだろう。イモカタバミはイモのようになるというけれど、ベニ(仮)は大根みたいだ。でも、これがイモなんだと言いはる人がいるならそうかもしれないとも思うし。

ムラサキカタバミの鱗茎
ムラサキカタバミの鱗茎(りんけい)
 ムラサキカタバミは種ができないので鱗茎を作って増える。上の写真の根っこの部分にある塊は、小さな鱗茎が集まってできている。すべての株にこんな立派な鱗茎があるわけじゃないので、鱗茎が太るタイミングがあるのだろう。>>30 の写真4に写っている牙型の塊茎(?)は、ひょっとすると塊からばらけた鱗茎かもしれない。

# ちょっと修正しました。


ムラサキカタバミのがく
ムラサキカタバミの萼(がく)
 萼の色に何か意味があるかどうかはわからないけれど、何が種を特定する条件なのかわからないので、気づいたところは記録してみようかなぁと思う。ムラサキカタバミの萼はこの写真のように明るい緑色をしている。

 珍獣がベニカタバミだとにらんでいる花の萼は >>29 の写真4のように赤黒い。ベニカタバミと似てるものにイモカタバミというのがあるが、あちこちのサイトに載っている写真をみるかぎりでは萼が明るい緑色をしている。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.34 )
日時: 2003/05/02 17:44
名前: ちんじゅう

 カタバミの謎は解決。うちに生えている >>28-29 はベニカタバミ Oxalis brasiliensis だった。北隆館『日本帰化植物図鑑』によれば、ベニカタバミの萼片は長楕円形で紫色をおびるとのこと。
 またイモカタバミの「イモ」は根ではなく、あくまで塊茎なのだそうで、いくつかの本で写真を確認したところ、これならいくつかほっくりかえせば絶対にわかるという自信がもてた。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.35 )
日時: 2003/05/07 10:06
名前: ちんじゅう

5月3日(土)憲法記念日
 晴れ。

メヌエット
 メヌエットは本葉をだしはじめた。もうちょっとしたら間引いたほうがいいかな。関連>>>3>>16

ヤマクラゲ
 ヤマクラゲの近況。本葉もだいぶ大きくなったのでいくらか間引いた。関連>>>2>>16>>27

シカクマメ
 シカクマメ。豆類は発芽してからの成長が遅いような気がする。ナタマメも豆の皮が裂けて今にも芽を出しそうになっているけれど、そこから先へなかなか進まない。関連>>>4>>15-16

フレンチラベンダーの花
 フレンチラベンダーの開花。関連>>>21

タイムの花
 タイムの花盛り。関連>>>22

※書き忘れたので追加
 ヘリクリサム、セイヨウノコギリソウ、黄花センニチコウの種をまいた。ヒガンバナの球根を植えてある鉢の隙間に散らばしてみただけなので、ちゃんと育つかどうかわからない。

 ヒガンバナの球根はアパートの花壇からほじくりかえしたもの。去年、花壇の整理をしたとき、ヒガンバナの球根ばかりバケツいっぱい出てきて驚いた。あらかた捨ててしまったけれど、とりきれなかった分が花壇にもまだ残っていて葉を出している。ほうっておくと際限なく増えるので、あまり花壇向きの植物じゃないと思う。
 都会の人はわりと喜んで栽培しているのを見て、軽いカルチャーショックをおぼえたことがある。田舎では、ヒガンバナを摘むと火事になるといって嫌う人が多かった。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.36 )
日時: 2003/05/05 08:58
名前: ちんじゅう

5月4日(日)
 晴れ。

ワタの発芽
ワタの発芽
 ワタの芽が出た。アサガオに似た大きめの双葉。

ムラサキカタバミ
ムラサキカタバミの葉
 蔓バラの茂みの後ろに手をつっこんで草をむしったら、こんなに大きなカタバミの葉が出てきた。茎に毛があって葉裏と葉表は無毛だからムラサキカタバミのものだ。葉の質も普段見るものよりしっかりしていて緑が濃い。茎も太くて長かった。少しでも日を浴びようとして葉を大きく、背を高くしているのだろうか。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.37 )
日時: 2003/05/07 12:38
名前: ちんじゅう

5月5日(月)
 晴れ。
千成ヒョウタンの芽
 千成ヒョウタンが発芽した。

 トカドヘチマはまだ発芽の気配なし。ナタマメも発芽しかかっている。

 ハゴロモジャスミンの開花。一昨年買ったもので、買ったその年はたくさん花を咲かせたが、冬に水やりをおこたったせいか葉がほとんど枯れてしまい、翌年は禿た状態で夏を迎えたので花が咲かなかった。わずかながら新しい芽が出ていたので捨てずにおいたら復活した。

 次第に初夏らしくなって、虫の種類も増えている。
 ヒメマルカツオブシムシの成虫がチデークニ(島ニンジン)の花にたくさん集まっている。花粉を食べているようだ。この虫は成虫になると植物性のものを食べるが、幼虫のあいだは動物性のものを食べるので、台所の乾物にわいたりウールの服に穴をあける。部屋に入り込まれるとやっかいだと思うけれど、防ぎようもないのでほうっておく。

 チュウレンジバチ の成虫。腹の黄色いハチらしくない姿のハチ。ツルバラの葉にとまっていた。チュウレンジバチの幼虫はバラの葉を食い荒らす。卵を産まれたらやっかいだなぁとは思うけれど、これも防ぎようがないので放っておく。

 フタオビハバチ(?)の成虫。チュウレンジバチと同じで幼虫がバラの葉を食べる。卵を産まれるとやっかいだなあと…以下同文。

 アシナガバチの仲間。アシナガバチは一種類ではないが飛んでいると種類がみわけられない。うちのまわりに巣はなさそうなので通りすがりだと思う。

 ヨコバイの仲間。ヨコバイも一種類ではないが見分け方が難しいので種類はわからない。翅の先まで緑色だったのでツマグロヨコバイ以外のものだとは思う。ポピーの茎などにとまっている。

 字書き虫ことナモグリバエ(たぶん)の幼虫があいかわらず創作活動に意欲を燃やしている。目に付き次第むしりとっているのに、二三日すると新しい作品が増えている。

 コカマキリ(?)の卵。鉢のへりにくっついているのをみつけた。まだ羽化前だと思う。もうすぐ小さなカマキリたちがぞろぞろ出てくる予定。

 ハサミムシ。これも種類はわからない。少なくともオオハサミムシでないことはハサミの形でわかる。鉢の下に隠れていることが多い。去年はハサミムシのと思われる卵もみつけた。

 昆虫が増えているのでクモの活動も活発だ。きれいな巣をはるものや、巣をはらないものなど、何種類かいるようだけれどクモの見分け方はよくわからない。

 ダンゴムシ。ひょっとするとダンゴムシも一種類ではないのかもしれないが、どんな種類がいるのかさえ知らない。枯葉の集まるところには必ずいる。

ミミズ
 ミミズ。鉢の中ではなく、なぜか鉢の下に隠れていたりする。家の前に桜並木があるので植木鉢のまわりに落ち葉がふきだまる。そこへダンゴムシがたかって細かく食いちぎり、さらにミミズが食べて土にしているらしい。
 ミミズも一種類じゃないはずだ。上の写真のものは何ミミズだろう。見分け方を調べる前に放してしまった。プランターの土の上においてやると慌ててもぐっていった。

 ナメクジ。なんというナメクジかはわからない。鉢の下にかくれていることが多い。何かの葉を食べているはずだが、ナメクジの仕業と思えるような食害に気づいたことはない。

 カタツムリ。たぶんオナジマイマイというやつで、どこにでもいるありふれたもの。不思議とナメクジほどには目立たない。

 トカゲのたぐい。鉢の影にいて、鉢をどかすとさーっと逃げていく。ニホンカナヘビとは色やシルエットが違う。一瞬だったので足の形などはっきり見られなかったがヤモリではないかと思う。
 ヤモリは新宿区のビルの中で何度も見たことがある。都会でも珍しくはない生き物だが、知人が言うには「江戸川区ではあまり見ない」とのこと。そういえば葛飾でも見たことはない。いても気づかないだけかと思っていたが、その実体やいかに。

 他にも、小さなヤスデの仲間なども沢山いる。名前のわからないごく小さなハエも見かける。ひょっとするとナモグリバエの成虫かもしれない。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.38 )
日時: 2003/05/06 09:30
名前: ちんじゅう

5月3日のナタマメ
 5月3日のナタマメ。

5月5日のナタマメ
 5月5日のナタマメ。大きな豆が重そう。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.39 )
日時: 2003/05/07 11:35
名前: ちんじゅう

5月6日(火)
 薄曇り。気温は高い。今日も夏日だということだ。夕方から少し雲が厚くなってきた。明日あたりからお天気は下り坂だとのこと。

5月6日のナタマメ
 5月6日のナタマメ。大きな豆がやっと地面から出てきた。茎も太くてしっかりしている。豆はふたつに割れかけていて、中に小さな葉っぱが見えている。

5月6日のシカクマメ
 これはシカクマメ。ひとつのポットに 3 個ずつ種を蒔いてあるのに芽を出したのは 3 個だけ。もう少し様子を見よう。

5月6日のワタ
 ワタの芽。種を 9 個まいて、5 個まで発芽している。残りも少し待てば出てくるかもしれない。


 家の前にある街路樹の桜に オビカレハ の幼虫がついている。
オビカレハの幼虫
 毎年でてくる虫だけど今年はいつもより数が多いような気がする。桜並木を歩いていると、あっちにもこっちにも青みがかった幼虫が落ちている。大きさからして、まだ三齢。あと一回脱皮しなければ蛹にはならない。餌をもとめて這い回っているうちに枝から落ちたのかもしれない。
 オビカレハがこれだけいるということは、今年は他の虫の活動にも期待(?)できそう。無農薬ベランダ菜園(ほったらかし農法ともいうね)にとっては頭がいたい一年のはじまりだ。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.40 )
日時: 2003/05/07 13:16
名前: ちんじゅう

5月7日(水)
 天気予報では下り坂だと言っていたような気がするが、わりと天気がいい。曇っていたのは午前中だけ。

 ヘリクリサムが発芽した。まいてから三日。成長が早そうだ。

 ホウキグサの鉢に小さな芽がいくつも出ているが、ホウキグサの芽かどうかわからない。茎が赤く、長楕円形のごく小さな双葉。葉の縁もかすかに赤みがかる。

 センニチコウ、セイヨウノコギリソウは発芽の様子なし。

 トカドヘチマは発芽の様子なし。種をまくまえに水につけていたのがいけなかったのだろうか。もうしばらく様子を見てダメそうなら、残してある種をもう一度まいてみよう。
千成ヒョウタンの双葉
 千成ヒョウタンの双葉が開いた。

サトイモ
 八百屋で買ったサトイモに芽が出ていた。品種はよくわからない。植えてみることにした。サトイモの葉にたまった朝露で墨をすり、七夕の短冊を書いてみたい。新暦だと七夕まであと二ヶ月。間に合わないか?

5月7日のナタマメ
 そしてこれが今日のナタマメ。九つまいて、今のところ出てきたのはこれひとつ。

5月7日のヤマクラゲ
 ヤマクラゲ。だいぶ葉が大きくなってきた。しかし喜んでもいられない。レタスはキク科。ナモグリバエの大好物だ。早くも字書き虫にやられている。めだつところはむしり、あとは放置する。もうどうしようもない。

5月7日のニンジン
 メヌエットも本葉をしげらせて次第にニンジンらしくなっている。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.41 )
日時: 2003/05/07 20:29
名前: ちんじゅう

 山海経動物記の改訂作業もやらなきゃいけないというのに、初夏の植物たちが珍獣様を放さない。狭いベランダと狭い花壇によくぞまあこんなにいろいろ生えているものだ。我ながらすこし呆れた(植えすぎだっちゅーの)。

 今日はカタバミについて、またひとつ発見があった。

 サトイモを植えるのに草だらけの発泡スチロール箱をひっくりかえしたら、ムラサキカタバミのような鱗茎をもち、ベニカタバミのような太い根を持つカタバミがみつかった。
 つぼみを見ると萼の部分が緑色をしている。ベニカタバミなら赤いはずだ。もっと育ってから赤くなるのだろうか?
 茎は無毛で、葉裏にわずかな毛が生えている。やはりベニカタバミか。

 あらためて、花壇のムラサキカタバミを見なおす。花と同じところから生えいる葉を調べると葉裏に毛が…!?
 大きく育った葉はどれも無毛だったが、若い葉には毛が生えていることがあるのかもしれない。この問題に決着をつけるには、毛のある葉が本当にムラサキカタバミのものか調べなければならない。ほじくりかえして、花と同じ根から生えていることを確かめればいい。しかし、ムラサキカタバミの株は少ないので、できれば掘りたくない。ほじくり返して枯らしたら、次に掘りたくなったときに掘れないからだ(来年また絶対に生えてくるだろうけど)。


 さらにとんでもないものを発見した。ムラサキカタバミの鱗茎と思えるものに半透明で太い根がにょきっと生えている個体があったのだ。ムラサキカタバミの根は太くならないと思っていたのだが、どういうことだろう。こちらは葉がついておらず、見分ける手がかりが少なすぎる。ひょっとするとベニカタバミなのかもしれない。

 とにかく、これらの鱗茎は捨てずにどこかへ埋めてみようと思う。枯れずに根付くかもしれない。

 写真もとってみた。整理に時間がかかりそうだ。それより近所の空き地まで、去年から目をつけているナワシロイチゴの成長を見に行こうと思う。イチゴの仲間は白い花を咲かせるものが多いが、ナワシロイチゴはピンク色の花を咲かせる。そろそろ咲く時期じゃないかと思う。

ナワシロイチゴのつぼみ
まだ咲いてなかった。もうちょっと。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.42 )
日時: 2003/05/07 17:08
名前: ちんじゅう

カタバミの鱗茎・塊根写真集

ベニカタバミ?
1. 小さな鱗茎が集まって球状の塊になっている。鱗茎にはオレンジ色の線がある。根は細い。

ベニカタバミ?
2. 球場の塊から太い根が生えかけている。鱗茎にはオレンジ色の線がある。

ベニカタバミ?
3. 小さな鱗茎から太い根が生えている。鱗茎にはオレンジ色の線がある。2の塊がばらけて育ったものじゃないかと思う。

 1〜3 は茎は無毛で葉裏にわずかな毛が生えている。花のつぼみが見えるが萼は緑色。ベニカタバミ?


ムラサキカタバミ?
4. 牙型(猫の爪にも似てる)の鱗茎から生える半透明の太い根。長さは 10cm 以上ある。

ムラサキカタバミ?
5. 鱗茎は白く、1〜3 図 のようなオレンジ色の線はない。ムラサキカタバミ?

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.43 )
日時: 2003/05/07 17:56
名前: ちんじゅう

用語集

地下茎
 土の中に出来る茎。形によって、根茎、球茎、塊茎、鱗茎などと呼び分ける。

根茎
 地中を横に這い、一見すると根に見える茎。レンコンなどがこれ。

鱗茎
 地下茎のまわりを葉緑素のない葉がとりかこんで養分を蓄えている部分。タマネギやユリなど。

塊茎
 地下茎に澱粉が貯まって太くなったもの。ジャガイモなどがこれ。

塊根
 澱粉などの養分を蓄えるために太くなった根。サツマイモ、ダリアなど。
 大根は塊根だろうか。カタバミの太い根も塊根といっていいのだろうか。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.44 )
日時: 2003/05/09 21:52
名前: ちんじゅう

5月8日(木)
 曇りときどき雨。風が強い。
 夕べから強い風が吹いている。夜中に雨が降ったらしい。外は風がふいているので涼しいけれど、部屋の中は蒸し蒸しする。

5月8日のナタマメ
 5月8日のナタマメ。大きな豆がぱっくり開いて葉っぱが出てきた。

 セイヨウノコギリソウが発芽した。種はごく小さくて銀灰色。双葉もとても小さい。

 トカドヘチマも発芽した。


ガザニア?
 なんの花だかよくわからなかったこの花は、ガザニアではないかという気がしてきた。
 この花には二種類の葉がつく。細長くて切れ込みのない葉と、葉の縁が切れ込んで沢山の葉がついているように見える葉だ。

 昨日は買い物ついでにガーデニングショップに寄ったら、ガザニアの苗がたくさん並んでいた。どれもまっすぐに立ち上がる種類ばかりだったけれど、葉の形がうちにある謎の花に似て、やはり二種類の葉がついていた。

 ガザニアの和名はクンショウギク(勲章菊)で、キク科の一年草で、多年草化する場合もあるとか。お店にあったのはまっすぐ立ち上がって生える品種ばかりだったけれど、半匍匐性のガザニアもあるそうだ。


用語集

這性(はいせい)、匍匐性(ほふくせい)
 クローバーのように、茎がべったりと地面に這って伸びる。

半匍匐性(はんほふくせい)
 這性と立性の中間で、ある程度は立ち上がるけれど、枝が地面と平行して伸び、花をつける茎は上にむかって伸びる。ローズマリーなど。

立性(りつせい、たちせい)、直立性(ちょくりつせい)
 茎が上にむかって伸びる。

ガザニア?の葉
 ガザニア(?)の葉。こういう二種類の葉が生えてくる。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.45 )
日時: 2003/05/09 21:57
名前: ちんじゅう

5月9日(金)
 晴れ。昨日までの雨がうそのようだなんて、決まり文句を言ってみたくなるほどいい天気。なのに風はつめたくて、気温もさほど上がらなかった。夕方外へ出たらちょっと寒かった。

 黄花センニチコウが発芽した。茎が紅い。
 センニチコウは漢字で書くと千日紅。スタンダードなものは花が紅く、花保ちがいいので千日紅というらしい。もっとも、紅く見えているのは花ではなく、萼かなにかだと思うんだけど…まあ、それは花が咲いてからゆっくりと吟味しよう。食用にはならないかと思ったけれど、「花」をハーブティーにできるらしい。だったら紅いのも買えばよかったかな。黄花ではお茶にしたとき色が目立たなくて面白くなさそう。

 千日紅と漢字で書くと、百日紅とごっちゃになる。百日紅はサルスベリと読む。サルも滑って上れないという木のこと。これもスタンダードなものは濃いピンクの花が咲く。千日紅は草花なので、実物を見ればサルスベリと混同することはないけれど、字面が似ているので文章になっていると戸惑う。

 他にも百日草(ヒャクニチソウ)、日日草(ニチニチソウ)なんかとごっちゃになりそう。さすがに間違わないけど二十日大根(ハツカダイコン)も似たような名づけ方だ。


 トカドヘチマもふたつ目の芽が出たし、千成ヒョウタンも順調だ。もう少ししたら蔓を這わせる場所を確保しなければ。

5月9日のナタマメ
 今日のナタマメ。豆がでっかいと芽生えも迫力がある。できれば未加工の大きい写真を貼りたいくらい。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.46 )
日時: 2003/05/11 09:53
名前: ちんじゅう

5月10日(土)
 薄曇り。晴れといってもさしつかえなさそうなくらいには天気がいい。風がつめたくて、午後からは肌寒かった。

 ナタマメは九つまいたのに一個しか出てこない。残りはどうなっているか掘り出してみたら、腐ったようにやわらかくなっていた。まく前に水に浸けたのが悪かったのかもしれない。まだ豆が残っているので、ふやかさずにまいてみようかと思う。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.47 )
日時: 2003/05/12 19:26
名前: ちんじゅう

5月11日(日)
 あまりはっきりしない天気。夜から雨。

5月11日のシカクマメ
 シカクマメの芽が新しく出てきた。最初に生えてきた芽には本葉も出てきた。もうちょっとしたら大きな鉢に植え替えよう。

 ホウキギかもしれない芽に本葉がでてきた。いまだにホウキギかどうかよくわからない。

 ローズマリーにタネができそう。花の咲いたあとに何かできてる。挿し木で増やしたほうが早そうなので種をとることまで考えていなかったけれど、うまくとれたら来年は種をまいてみようかな。


ナワシロイチゴ
 ナワシロイチゴを見に行ったら、すでに花開いて散ったあとがあった。昨日見に来てたら咲いてるところが見られたなか。まだ沢山つぼみが付いているので、これからどんどん咲くと思う。

 ナワシロイチゴって挿し木で増やせないかな…

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.48 )
日時: 2003/05/13 12:50
名前: ちんじゅう

5月12日(月)
 曇り。いつ雨がふってきてもおかしくない。ひょっとするとたまに降ってたかもしれない。

 近所の空き地までナワシロイチゴを見に行った。まだ咲いてなかった。ついでにガーデニングショップに寄った。この時期はさまざまな品種のバラが並んでいる。バラといえば『キャンディ・キャンディ』に出てくるアンソニーがバラ園を持っていたなぁ、なんてことを言ってもそのうち誰にも通じなくなるんだろうな。原作者と漫画家の間にトラブルがあって、単行本も再販されないし、アニメも再放送できないらしい。

 それはともかく、最近は香りのいいバラがみつからない。切り花になっているのはほとんど香らないし、鉢植えのも香りのある品種は少ない。昔、おともだちの家にあったピンクのバラは、さほど手入れもされていなかったけど紅茶みたいな香りがして、とてもうらやましかった。ああいうのを育ててみたいと思いながら、なかなか気に入ったものに出会えない。

 ガーデニングショップには、いろんな花のかおりが漂っている。けれど、ひときわ強く香っているのはバラの香りだと思った。見ると紅いつぼみをつけたバラの鉢が沢山並んでいる。鼻を近づけてみると、つぼみのうちから強い香りがした。品種名は…紅藤だったか、赤藤だったか、ちょっと忘れてしまった。このバラ、一鉢ほしいなあ。

 値段を見ると、一鉢 1700円だった。微妙な値段だ。バラの鉢としては激しく高くはないのかもしれないけれど、即決できるほど安くもない。後ろ髪をひかれつつ、今日はあきらめた。1700円をあきらめたと思ったら、少し安い買い物ならしていいんじゃないかと思い、ラベンダーを三鉢と、レモングラスを一鉢買った。

 ラベンダーは全部イングリッシュ系でそれぞれ別の品種のものを選んだ。ヒッドコート(hidcote ヒデコートともいう)、ナナロゼア(nanarosea)という白い花の咲くもの、スイートラベンダー(Sweet Lavender)という交配種。去年は、探す時期が悪かったのかイングリッシュ系がみつからなかったので、見つけるとつい欲しくなってしまう。

 レモングラスの苗は短く切りつめてあって、これから新しい葉が出てくるようになっている。去年は三株くらい育てていたけれど、今年は場所もないことなので一株で我慢しよう。

 全部あわせて 700円くらいだった。こんなこと何度もやってるとバラが買える。


 島ニンジンの、最初に咲いた花が終わって、種がつきはじめている。まだ未熟で緑色をしている。白い剛毛が生えてる。

オオバシュンギクの花
 オオバシュンギク(大葉春菊)に花が咲いた。これは去年まいたもので、若いうちに摘み取って食べてしまったのだが、発芽せずに年をこしたのが春になって生えてきてしまったのだ。食べようと思った頃に字書き虫にやられて食べられなくなってしまった。
 花びらが短くて優美さはないけれど、黄色とレモン色の色分けで、それなりにかわいい。

トカドヘチマの芽
 トカドヘチマの芽。九つまいて出てきたのはふたつ。これもまく前に水につけてみたのだが、かえって良くなかったかもしれない。二株あれば充分のような気はするけれど、種が残っているのでまき直してみよう。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.49 )
日時: 2003/05/12 21:27
名前: ちんじゅう

 ツルバラ(花は香らない!)の枝先にアブラムシが大量に発生している。緑色で足の黒い種類。たぶん イバラヒゲナガアブラムシ というやつじゃないかと思う。
 茎を覆うようにびっしりついているのは幼体で、どれも翅がない。よくよく見ると、枝先に一匹ずつ少し大きめの個体がいる。胸のあたりが少し赤い。どうやらこいつが親らしい。尻からごく小さなアブラムシを生んでいる。たまに翅のある成体もまじってる。有翅型がどういう役割をしているかよくわからないが、ものの本によれば雄雌の違いではないということだ。

 アブラムシは春から秋にかけては雌しかおらず、卵ではなく親をそのまま小さくしたような幼体を生む。秋になると雄が現れて、交尾して卵を産む。卵の状態で冬を越し、翌年の春に雌ばかりが生まれてくる。もっとも、この生活史が全てのアブラムシに通用するわけではないらしいが。
 アリやハチの分業システムも変わっているけれど、増殖することだけに特化したようなアブラムシの仕組みもかなり変だ。

 このまま観察してみようかとも思ったけれど、こればかりは放っておくと無限増殖して大変なことになるので枝ごと切って捨ててしまった。

 アブラムシは種類によって別の植物につくらしい。ナズナ(アブラナ科)には黒いアブラムシがびっしりついていたけれど、種類を見分ける前に抜いて捨ててしまった。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.50 )
日時: 2003/05/13 19:07
名前: ちんじゅう

5月13日(火)
 晴れ。今日の風は東京湾の匂いがする。ちょっとなまぐさい。
 トカドヘチマの種を、新たに三個まいた。それと、ナタマメの種も三個まいた。先に芽をだしたのより遅れてしまったけれど、取り入れの季節に間に合えばそれでいい。

 お昼頃、ナワシロイチゴを見に行ったが咲いていなかった。ひょっとしたら午前中に咲いて午後には散ってしまうのだろうか?
 そう思って検索をかけてみると、 このような写真 ばかりで、花びらがひらいている状態のものがみつからない。
 むむ、もしかしたらこの花は、これ以上開かないのだろうか??

 さらに検索すると ここ に、花びらが直立して「開かない」とある。

 なーんだ、もともと開かない花だった。そういえば去年ナワシロイチゴの茂みをみつけた時も、散りかけた花ばかりで開いてるのが見られなかった。もともと開かないものだったなんて思ってもみなかった。

 もう少しすると赤い実も成るはず。国道沿いで排気ガスを浴びてそうな気はするけど、実が成ったら食べてみよう。たぶん勝手にはえてきたものだから、ちょっとくらいならとって食べても誰も文句はいわないはず。

- メモ -
和名 ナワシロイチゴ(苗代苺)
科名 バラ科
学名 Rubus parvifolius

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.51 )
日時: 2003/05/14 12:36
名前: ちんじゅう

5月14日(水)
 曇り。

 一昨日買ってきたレモングラスを植え替えようとして、ポットから引っ張り出してびっくり。うわ、根っこがほとんど張ってない。これで育つのかな。もしかしたらハズレを買ってしまったのだろうか。
 もし、こんな貧弱な株が育つとしたら、去年のレモングラスを捨てたのは失敗だったかもしれない。短く切りつめて冬越しさせて、四月ごろ掘り返してみたら復活しそうもなかったので捨ててしまったのだ。
 でも、買ってきた株にくらべたら、あのとき捨てたのはまだましだったような気もする。育っても育たなくてもフクザツな気分。

 おとなりが引っ越すらしくて、謎の植木が大量投棄の予感。すでに珍獣様スペースにひん曲がって葉っぱがほこりだらけのゼラニウム(香らないやつ)が二鉢も置いてあったりするんだけど、これにはあんまり興味ない。
 どっちかっていうと、育ててる人は雑草扱いしてそうなヒメツルソバを置いていってほしいなあ。小さな花が丸くかたまって咲くタデの仲間。名前はソバだけど、ソバ粉になるような実はならない(と思う)。あれで植木鉢の隙間を埋めたらかわいいだろうな。

 それより、猫たちをちゃんと連れて行ってくれるのか心配。置いて行かれても誰も飼わないだろうから全部野良になってしまう。このあたりは繁華街じゃないから野良猫はきびしい。農村みたいに地域で猫をたくさん飼ってるようなところなら、野良でもさほど厳しい目で見られないかもしれないけど、こんな中途半端な都会じゃねえ。嫌われて追い払われて、下手すると保健所行き?

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.52 )
日時: 2003/05/14 16:15
名前: ちんじゅう

 蔓バラの葉に黒い粉が?
 よく見ると、粉の上にかかっている葉にチュウレンジバチの幼虫がびっしりつかまってお食事中だった。やはり卵を産み付けられていたか。ほっとくと丸坊主にされるので葉っぱごと切って捨てた。

 ツルニンジンの葉にも黒っぽい小さな芋虫がいた。こちらは蜂ではなく蛾の幼虫だと思う。長さ 1cm くらい、太さは 1mm に満たない。種類はなんだかわからない。どんな蛾になるのか気にはなるけど今年こそ花を見たいので葉っぱごと取って捨てた。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.53 )
日時: 2003/05/15 19:23
名前: ちんじゅう

5月15日(木)
 雨。夕べから雨がふりはじめて、今日は一日中雨だった。
 お隣は着実にお引っ越し作業を進めていて、ヒメツルソバがはびこっていた鉢はいつのまにかなくなっていた。どうせならひんまがったゼラニウムも持って行ってほしい…ぐすん。

 ゼラニウムって一種類なのかな。それとも何種類かの総称かしら。ちょっと調べてみよう。

 ええと、園芸の世界でゼラニウムと読んでいるやつは和名をテンジクアオイ(天竺葵)といって、フウロソウ科の植物である。ふむふむ。

 昔はフウロソウ科ゼラニウム属だったけれど、今はフウロソウ科ペラルゴニウム属に分類されている。そんでもって、ゼラニウム属にはフウロソウの仲間が属している。あらやだ、ややこしいわね。

 それでその、フウロソウ科ペラルゴニウム属テンジクアオイってやつは、南アフリカ原産の数種のペラルゴニウムを交配させて作ったもので、学名は Pelargonium ssp. (ペラルゴニウム属の一種)と、ハッキリ特定してない資料が多いみたい。

 でも、独立した種として扱われていないかっていうとそうでもなくて、たとえば Pelargonium inquinans という学名があてられているものもあるんだけど、これはたぶん、葉に黒い斑のあるやつかしら。inquinans は汚れたとか、変色したとかいう意味だから。
 Pelargonium zonale というのもある。zonale は環状の紋があるという意味だから、これも斑入りのものかしら。

 ほかに P.graveolens というのもある。これはニオイゼラニウムと呼ばれてるもののこと、なのかな(すべてのニオイゼラニウムがこの種かどうか未確認)。graveolens は強い匂いがあるという意味。ハーブとして知られているのはニオイゼラニウムの仲間。

 ニオイゼラニウムは英名でセンテッドゼラニウム sented geranium とも言われている。ああ、でも、geranium はフウロソウのことだと知ってしまった今、素直にゼラニウムって呼びにくい。でもペラルゴニウムも呼びにくいし。

 ちなみに、綴りは geranium なので、ラテン語として読むならゲラニウムかな。ということは、ペラルゴニウム属も含む場合は英語の発音でゼラニウムと言えば…ああ、余計にややこしい。

 で、お隣さんが置いていったひんまがった子は、まさに P.inquinansP.zonale か、それとも別のやつなのか、葉っぱに黒い斑の入ったやつ。そんでもって香らない。単純に観賞用のものはあまり興味がないので持てあまし気味。

 属名の pelargonium はコウノトリに似たものというような意味で、種が嘴に似ているから付いた名前だとか。そういえば葛飾に住んでいたとき、部屋で育てていたゼラニウムには尖った種(というか実)ができていたような気がする。

 あ、もうひとつ資料発見。ペラルゴニウムの仲間は 10種以上の原種と、それらの比較的単純な交雑種が知られている(『花と香りのハーブ図鑑500』より)だって。じゃあきっと、学名があるやつが原種で、ssp. としか言えないようなやつは単純な交雑種とか、そういうかんじ? でも、ssp. って書いてる人は同定できなくて適当に書いてるだけかもしれないしねえ。

 なんにしても一種類じゃないわけね。


 それはともかく、千成ヒョウタンとトカドヘチマの芽に本葉が出ている。ヘチマの本葉はツヤがあって無毛。ヒョウタンには毛が生えてる。
 双葉のうちは形も大きさも似ていて見分けにくいけど、本葉が出ると一目で違いがわかる。でも、どうして植物って、最初に出る葉と次に出る本葉の形が違うのかしら。最初から本葉が出てもよさそうなのに。

トカドヘチマの本葉
トカドヘチマ

千成ヒョウタンの本葉
千成ヒョウタン

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.54 )
日時: 2003/05/16 15:51
名前: ちんじゅう

 ゼラニウム豆知識、追加。
 ペラルゴニウムはコウノトリの嘴。では、ゼラニウム(いや geranium だからゲラニウムと言うべきか?)はどういう意味かというと、ギリシア語でツルのことを geranos というので、ツルの嘴という意味らしい。なるほど。エスペラントでもツルのことは gruo っていうわ。英語の crane(クレーン)も同語源?

 ある人が、南アフリカから植物を持ち込んだ。これを見た人がヨーロッパに昔からある植物の名前で呼んでしまった。ゲラニウム、つまり和名でいうとフロウソウのこと。

 やがて、南ア産ゲラニウムもどきが大量に輸入されるようになってくると、欧州産本家ゲラニウムと呼び分ける必要がでてきた。そこで、南ア産のもどきをペラルゴニウムと呼び、欧州産のもので高山に生えるのをエロディウム erodium(erodios はギリシア語で鷺のこと)と呼び、平地に生えるやつ(フウロソウ)をゲラニウムと呼ぶことにした。
 ちなみに、エロディウムの和名はヒメフウロ。

 せっかく分類されたけど、ペラルゴニウムはずっとゲラニウムと呼ばれ続け今日に至るということらしい(『花と名物語 100』より)。

 だんだん変な雑学サイトみたいになってきたわね。あまりおよろしくないわ。
テンジクアオイ(ゼラニウム)
 これがお隣さんが放置していったゼラニウム。葉が丸くて環状の黒い斑がはいってる。こういうのが二鉢あって、微妙に花の色がちがう。もうひとつは寝ぼけたピンク色の花が咲く。
 写真のものは比較的ひんまがってない方。もうひとつのは茎がひんまがってすごいのよ。花が終わったら派手にきりつめてやらないと…(持てあましてるといいつつ世話をしてしまう)。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.55 )
日時: 2003/05/16 15:56
名前: ちんじゅう

5月16日(金)
 曇りときどき雨。

 蔓バラに芋虫がついてる。これはたぶん蛾の幼虫じゃなくてハバチ(葉蜂)のだと思う。でも、チュウレンジバチじゃない。先日見た(>>37)フタオビハバチ(?)の幼虫かもしれないけど見分け方がよくわからない。長さは 1cm くらいで、白い半透明の体。腸の中身が透けて見えるので緑色っぽく見える。写真を取りたいけど、こんな小さなもの、どうやっても写らない。
 顕微鏡写真が撮れるデジカメってやつを買っておけばよかったかな。一万円くらいのやつだったので、ホンモノの顕微鏡写真を期待してるとハズレを引きそうな気がするけど接写だけに特化したデジカメだと思えば安かったかも?値崩れして一万円を切ったら買ってみようとか思っていたらいつのまにか見かけなくなってた。ちょっと残念。

オレガノ
 オレガノがどんどん成長して写真のような状態(昔の写真>>5>>26)。
 オレガノも虫に食われてる。食われた痕だけで虫のほうはみつからない。蛾の幼虫のような気がする。虫に食われた葉を切って捨てる。葉裏をめくってみると卵がついていた。小さな白い卵。黒い点がひとつずつ。葉裏を埋め尽くすようにビッシリとならんでいる。
 それが虫の卵であろうとなかろうと、小さくて形のそろったものがビッシリと並んでいる様子は脳の嫌悪感をつかさどる部分をくすぐるような気がする。じっと見つめていたらゾワゾワしてきた。そしてこれを、人に見せたいと思った。VGA(640*480)くらいの大きな写真を貼って嫌がらせたい。けれども珍獣様のカメラは大迫力虫卵写真が撮れるほど接写がきかないのだ。こうして世界の平和は守られる。ああ、つまらない。
 卵は孵化するとやっかいなので葉っぱごと捨てた。

 虫に食われるまえに食べてしまうべきだ。オレガノはすでに何度か摘み取って使ってみた。ドレッシングに入れるのもいいけれど、ラタトゥイユのようなトマト料理に入れると美味しい。
 ナス、ピーマン、タマネギ、ニンニクなどを油で炒めてトマトを加えて煮こむだけ。トマトは缶詰を使ってもいい。味付けは塩胡椒と砂糖をひとつまみ。トマトを加えたあとにオレガノのみじん切りを加える。これだけでぐんと南欧風になる。炒める野菜はなんでもいい。ズッキーニなんかも合うし、セロリの葉っぱのところなんかザクザク切って入れてもいいかもしれない。鶏肉を入れて煮こんでも美味しい。

 でも、こんな使い方じゃ、そう沢山は消費できない。何かいい利用法はないものだろうか。ありがちなところで天麩羅にでもしてみようかな。

ワタの芽
 ワタの芽にも本葉がでてきた。ちゃんと育ったら何に使おうかな。初めての自家製ワタをつめたピンクッションなんてどうかしら。でもピンクッションじゃせっかくのワタが隠れてつまらないか。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.56 )
日時: 2003/05/23 21:47
名前: ちんじゅう

5月16日(金)
 しばらく前に梅酒の梅でジャムを作ったと書きましたが、けっこういけますよ。パンに塗って食べるのもいいけれど、何よりカレーの隠し味に最高。うんと辛いカレーを作ってチャツネのように添えるのもいいし、最初からカレーに混ぜちゃってもいいです。

 昨日のほうれん草カレーには肉を入れなかったのですが、いまいち味が寝ぼけていてパッとしなかったのです。醤油を加えてみたけれど、しょっぱくなるだけで今回はダメ。そこでくだんの梅ジャムを鍋に大さじに二杯ほど入れてみたら、適度な酸味と甘みでいい感じのコクが出ました。

# あれ?
# これは珍獣日記えくせれんと用に書いたのに、
# こっちにアップしてしまったみたい(笑)


5月17日(土)
 曇り。

自家製野菜
 今日の収穫。チコリの葉、葉ネギ、ステムレタス(ヤマクラゲ)の葉、ニンジンの葉、オレガノ、キンレンカ(ナスタチウム)の花、パセリ。洗ってちぎってサラダにした。どれも取れたてなので香りがいい。新ジャガをまるごとゆでて皮をむいたのを添える。ジャガイモはお店で買ったもの。

チコリ
 チコリは根っこつきでもらったのを鉢に植えておいたらワサワサ生えてきている。写真は4月27日のもので、今はもっと葉が茂っている。お店で売ってるチコリは芽に土盛りして育てるからミニ白菜みたいになっているけれど、普通にはやらかしておくと巨大なタンポポみたいになる。ハーブの本によると 6〜8 月に花が咲くということだが、まだ花芽らしきものは出てこない。
 葉を摘み取って、やわらかいところはサラダに。固いところは炒め物に入れる。お店で売ってるような形にするには冬に根っこごと堀あげて陰干しにしてから、日陰に根を植え付けて、そのうえに乾いた砂をかけておくらしい。砂が湿ってると芽が腐りやすいとのこと。

 ステムレタスは順調に育っている。間引いたものも捨てずに食べているが、若いせいか葉がやわらかくてレタスっぽい食感はない。ニンジンも順調で何度か間引いた。
 キンレンカは、最初の花がひとしきり咲き終わったあと、しばらく花のない時期がつづいたが、また咲き始めた。

 パセリは一昨年くらいに植えたのがまだ残っている。最初の年はタバコガの幼虫(たぶん)が大量に発生して葉を食い荒らしたので、来年はもう生えてこないんじゃないかと思った。ところが芋虫が姿を消すとまた葉を出すし、強い根が残っているのでほうっておけば来年また生えてくる。
 お店で売ってるパセリは緑が濃くてよく育っているけれど、ああいうのは葉が固くて食べにくい。サラダに入れるなら、もっと若いうちに摘み取って使うといいと思う。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.57 )
日時: 2003/05/19 10:21
名前: ちんじゅう

5月18日(日)
 曇り。

シカクマメとナタマメ
 シカクマメとナタマメの芽はこんな具合。そろそろ大きめの鉢に植え替えないといけないし、蔓をはわせるのに支柱も立てないとダメだ。トカドヘチマも千成ヒョウタンも蔓になる植物だし今年は蔓ものの世話が大変そう。

 100円ショップで竹の支柱を買ってきた。たぶん中国製で、ほんものの竹なのに緑の塗料がべたべた塗ってある。色はつけなくていいと思うんだけど。でも 5 本セットで 100 円なので文句はない。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.58 )
日時: 2003/05/20 01:04
名前: ちんじゅう

5月19日(月)
 雨。

 梅雨にはまだ早いと思うけど、ぐずぐずした天気がつづいている。ラベンダーの鉢を屋根のあるところに入れたほうがいいかな。ヨーロッパの乾いたところに生える草だということだから放っておくと根腐れするかもしれない。

 ラベンダーの語源はラテン語で洗うという意味の lavo からきている。石鹸に香りをつけるのに使われたからだ。
 西洋の貴婦人はちょっとしたことで気を失って倒れるが、気付けにもラベンダーの香りがよいとされている。精神的なショックに対する反応は民族によっても違いがあるような気がするが、欧州の女性の誰もが失神する体質とは思えない。不幸にも気丈な性質に生まれてしまった貴婦人は、美しく倒れ、美しく目覚めるために、人知れず稽古に励んだのかもしれない。


ヒッドコートの花ヒッドコートの葉

ヒッドコート
 イングリッシュラベンダー(Lavandula angustifolia)の一品種。茎がほどほどに長くて花穂がほっそりしてるので、バンドルズを作るのならこれが手頃かもしれない。
 ヒッドコートジャイアントという、おっと丈の長くなる品種があって、そっちならもっと使いやすいかもしれないんだけど背が高くなるから鉢植えにすると管理が大変そう。


ナナロゼアの花ナナロゼアの葉

ナナロゼア
 花も葉もヒッドコートに似た感じで花の色が白い。これもイングリッシュ系。


スイートラベンダーの花スイートラベンダーの葉

スイートラベンダー
 コモンラベンダー(イングリッシュ系)と、デンタータラベンダー(L.dentata)の交配種。まだ花の時期には早いのか、萼ばかりめだってつぼみらしいものが見えないが、普通にラベンダー色の花を咲かせるはず。


 どれもまだつぼみの状態で、これからシソ(紫蘇)に似た花が開く。香りを楽しみたいならつぼみのうちに摘み取って乾かすといいみたい。

ラベンダー関連>>21 >>25 >>35

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.59 )
日時: 2003/05/20 15:10
名前: ちんじゅう

5月20日(火)
 曇りときどき雨。

 棚の整理をしていたら、去年もらったハーブの種が出てきた。ルッコラ、フェンネル、シソ、ニラ、サンショウ。ビニールの小袋に入っているので蒸れたのだろうかサンショウの種だけちょっと黴びている。そのくせ根を出してる。

 ツルニンジンの色つやが悪くなってきた。葉が虫に食われているのが主な原因だと思うが、ひょっとすると土にも問題があるのかもしれない。ろくに肥料も与えずに小さな鉢で育てているから草全体に抵抗力がなくなっているのかも。そういえば去年も今時分に葉が萎れて枯れてしまったのだ。ダメもとで大きな鉢に移してみようかな。

 蔓バラに、またもやチュウレンジバチの幼虫がどっさりと。葉っぱごとむしり取ったら一斉に尻をあげて抗議のポーズをとっていた。ちょっとかわいい。でもここは心を鬼にして捨ててしまう。そこで問題です。花を守るために虫を殺すのと、かわいい虫のために花を枯らすのと、どっちが罪深いですか。答え:多くの宗教では植物に魂の存在を認めていません←答えになっとらん。蔓バラはもうすぐ開花しそう。つぼみがだいぶふくらんで来ている。

 字書き虫にやられたオオバシュンギクを全部抜いた。こいつのおかげで虫を呼んでしまうのか、こいつが虫をひきつけてくれているので他の植物に大きな被害がないのか、判断になやむところだ。どちらにせよこれだけ食い荒らされてしまったら効果もなさそうなのでお役目ご苦労様と思い切って捨てた。あいたスペースにサンショウ(山椒)をまいてみた。少し黴びてるので育つかどうかわからない。
 他の種は豆類やヘチマがもう少し育ったら根元にまいてみようかと思う。

 シカクマメを大きなプランターに移した。ナタマメも植え替えてやろうと思ったところで雨がふってきたので作業中断。

 キンレンカの花とニンジン葉、パセリを収穫。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.60 )
日時: 2003/05/20 18:01
名前: ちんじゅう

ヤマクラゲ
 現在のヤマクラゲ(ステムレタス)。
 この通り鉢からはみ出す勢いで成長中(昔の写真>>2 >>27 >>40)。字書き虫にやられることがあるので、食い跡が目立つものから葉を折り取って捨てている。


サンショウの種
 サンショウの種。これは和山椒だろうか?
 中国で花椒というのもサンショウの類だけれど、種が違うんだったか品種が違うんだったか忘れてしまった。学名は Zanthoxylum piperitum


アジサイのつぼみ
 現在のアジサイ。だいぶつぼみが大きくなってきた(昔の写真>>13 >>29
 ところで、公園からひろってきたアジサイは二株あるのだが、よく見たらそれぞれ種類が違っているらしい。ひとつは上の写真のように花をつけはじめたが、もうひとつは今年も花芽ができないようだ。葉の形も少し違う。花のついたほうは鋸歯(葉の縁のギザギザ)が大きい。


ラベンダーの花
 イングリッシュラベンダーの花。これは品種名がわからない。花屋の関係者の方、もし見てたら花には品種名をつけて売ってください。


スイートラベンダーの花
 これはスイートラベンダーの花。

ユウゲショウユウゲショウ

 裏の駐車場に生えてるユウゲショウ。アカバナ科でツキミソウの仲間。夕化粧なんて名前のくせに昼間咲いて夜は閉じてしまう。
 別名をアカバナユウゲショウという。植物の場合は見た目の印象から名前を付けることが多い。けれど、赤いのが基本ならば、わざわざアカバナなどと言う必要はないはずだ。たいていは違う色の花を咲かせる変種に対して「赤花ナントカ」「黄花ナントカ」「白花ナントカ」と呼び分ける。
 すると、ユウゲショウにも黄花や白花があるってことなのだろうか。そう思って調べたが、ざっと探した感じでは、他の色の花を咲かせるユウゲショウはなさそうだった。ひょっとすると花そのものの色ではなく、アカバナ科という科名を冠したものかもしれない。これはとても珍しいケースだと思う。珍しいというより、かなりお約束からはずれた命名だ。
 オシロイバナ科のオシロイバナの別名をユウゲショウと言うので、呼び分けるために「アカバナ科の」と言ってるうちに「アカバナユウゲショウ」になったんじゃないかと思う。
 ユウゲショウはアメリカ原産で明治の頃に日本にはいってきて野生化したもの。なまじ花がきれいなので誰もむしらないので最近あっちこっちに生えている

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.61 )
日時: 2003/05/20 21:03
名前: ちんじゅう

 うわああ、ものすごい雨だ。夕方から土砂降り。やっぱりラベンダーを屋根の下に入れるんだったかも。
 そうそう、書き忘れていたけれど、ローズマリーに種ができてた。花の咲いたあとに、小さな黒い種が数個ずつ。とっておこうかと思ったけれど、今からとって来年まくんじゃ絶対になくすと思って、散らばるにまかせることに決定。運が良ければ勝手に芽がでてくるかもしれない。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.62 )
日時: 2003/05/23 16:33
名前: ちんじゅう

5月21日(水)
 晴れ。

 昨日は夕方からものすごい雨で、場所によっては雷も鳴っていたようだ。ラベンダーを屋根のある場所に…と思ったら、ベランダにも雨が吹き込んだようで、屋根のある場所の鉢も湿っていた。

 特にひどいのはオレガノ。全体に毛があるので頭から水をかぶると毛の間に水をふくんでお辞儀をしてしまう。そのまま一夜を過ごしてしまったので、まっすぐに育っていたものがすっかり卑屈になり、土下座したまま頭だけ上げて空を見ているような状態だった。まあ、これが自然の姿なのかもしれないが。

 ついでだから、そろそろ収穫してしまおうか。このまま放っておけば確実に虫に食われるだけだから上半分くらい刈り取ってしまったらどうだろう。茎の途中から新しい枝も出てきているし、そういうのを残しておけばまたのびるだろうから。

 問題は収穫したものをうまく乾燥させられるかということ。自宅で乾かすと、なぜか香りがとんでしまったりする。普通に陰干しする方法の他に電子レンジでチーンとやる方法もあるらしい。試してみよう。

垂れたオレガノ収穫しました


 蔓バラが開花した。濃いピンク、というより、紅と言ったほうがいいような色だ。うちのバラはこんなに赤かったかな。もっと薄い色だったような気がする。蔓バラは先祖返りすることがよくあるというが、それ以前に去年の花の色をよく思い出せない。いや、でも、こんなに赤くなかったと思う。
蔓バラ
 このバラにはなんとかいう品種名がついてたような気がするんだけど、メモがどっかへ行ってしまった。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.63 )
日時: 2003/05/23 09:06
名前: ちんじゅう

5月22日(木)
 晴れ。

 収穫したオレガノを電子レンジで乾かしてみた。加熱した直後はオレガノの強い香りがしていたが、熱がとれると残りカスみたいな草の香りになってしまった。熱を加えすぎたのだろうか。料理に使ってみて香りが出ないようなら捨てることにしよう。

 長期間保存するのでなければ、乾かそうなどと考えないほうが無難かもしれない。冷蔵庫でも一週間くらいはもつし、小分けにして冷凍してしまうのも手かもしれない。この次は冷凍かな。いろいろ試してみなければ。


 近所の公園で、カラタネオガタマの花が真っ盛り。モクレン科の樹木で、わりと地味な小さな花が咲くのだが、花には強烈なバナナの香りがある。
カラタネオガタマの花
 公園の花なので沢山は取れないけれど、5 個ばかりもらってモイストポプリを作ってみた。花はあまり開いていないもののほうが香りが強い。
カラタネオガタマのつぼみ、5 個(一晩放置した生乾き状態)
ラベンダー 少々(生乾き)
レモンの皮 1 個分(乾燥させたもの)
ローズマリー 少々(乾燥させたもの)
粗塩 1 カップ

 以上の材料を混ぜて瓶に詰めて密閉しておくだけ。彩りに、赤とか黄色とか色の濃い花を加えてもいい。
 たった 5 個の花では香らないだろうと思っていたら、想像以上に強い香りがする。塩で成分がにじみ出すから、乾燥させて混ぜる方法より香りが引き出されるのかもしれない。でも、この香りには賛否両論ありそう。まるで人工香料でも使ったかのように、本当にバナナの香りがする。このまま香りが定着するようなら面白いけど、こういう分かりやすい反応をするものは、案外早くに香りがあせてしまうかもしれないなあ。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.64 )
日時: 2003/05/23 18:54
名前: ちんじゅう

5月23日(金)
 曇り。

 本格的に虫の季節だ。
 木立性のチョウセンアサガオの葉にたくさんの穴があいている。裏返してみると、緑色の小さな芋虫がムシャムシャと穴を広げていた。つっつくと糸を出して葉っぱからぶら下がって逃げてゆく。コナガというやつの幼虫に似ているけれど、コナガはアブラナ科の植物によくつくものらしい。チョウセンアサガオはナス科。似てるけど違う虫だろうか。この虫は葉っぱの端っこではなく、真ん中から食い荒らすので葉が穴あきになる。

 似たような芋虫がキキョウ科のツルニンジンにもついている。こっちはチョウセンアサガオにつくものより色が薄くて半透明。ツルニンジンの葉は小さいので、端から食べたのか真ん中から食べたのかいまいちよくわからない。

 アブラムシも沢山いる。チョウセンアサガオについているのは、幼体は全身が濃い灰色。翅のある成体は頭が黒くて体が黄色っぽい。中華セロリにもビッシリとアブラムシがついている。こっちは成体も幼体も黒っぽい。ひとくちにアブラムシといっても随分と種類があるようだ。アブラムシばかり集めた図鑑があったら面白そうなのに。そんな渋い本は普通の人には売れないから誰も作らないのかもしれないが。

 チョウセンアサガオといえば大量に食べると人でも気が狂うような毒草なのに、芋虫にしても、アブラムシにしても、よくこんなものを食べて平気だなあ。スコポラミンは虫には作用しないのかしら。それともブルグマンシア属(木立性のもの)には大した毒がなかったりして?

 昔のお医者さんが麻酔薬に使ったマンダラゲはダツラ属のチョウセンアサガオで、こちらはものすごい毒性があるらしい。
 1676 年のアメリカでナサニエル・ベーコンが反乱を起こし、ジェームズタウン焼き払って大暴れしていたとき、鎮圧にむかった兵隊が現地でダツラの一種をサラダ用の葉とまちがえて食べて発狂し、11 日もの間、猿のように裸で暴れ回り、糞便を投げ合ったりしたという。この事件をきっかけに、この種のダツラをジェームズタウンウィードと呼ばれるようになった。和名ではシロバナヨウシュチョウセンアサガオのことだそうだ(『花の名物語100』)。B.stramonium のことだろうか。

 いくらなんでも 11 日も代謝されずに人を狂わせるというのは大げさな気もするが、一時的になら、このくらいおかしくなっても不思議はなさそう。ダツラに含まれる毒はスコポラミンといって、一部の車酔いの薬にも含まれている。薬なので他の成分も含まれているし、量も大したことはないが、飲むと感覚が鈍くなり、判断力が極端に落ちる気がする。

 そのチョウセンアサガオだが、うちにあるのは木立性でブルグマンシア属のものだが、思ったより成長が遅い。買ってきたときよりは葉が茂っているが、こんなんで秋に花を咲かせるのだろうか。

 ダツラ属のケチョウセンアサガオらしきものならそこいらに自生している。こちらはそろそろ花の時期らしく、昨日見たらつぼみができていた。つぼみは袋に包まれていて、これを破って花を咲かせる。
ケチョウセンアサガオ?
ケチョウセンアサガオ?ケチョウセンアサガオ?
ケチョウセンアサガオ

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.65 )
日時: 2003/05/23 23:14
名前: ちんじゅう

 最近気づいたことだが、外国の人が書いたキンレンカの絵には、長い距がある。距というのは萼(がく)や花びらなどが長く伸びたものだが…ええと、そうだ、たとえば オダマキ の花にある、鷹の爪のような出っ張りのことを距という。

 日本で観賞用に売られているキンレンカの花には虚がない。
キンレンカ
 この写真はうちで育てているものだが、外国の本には このような 距のある花が出ていることが多い。

 種の違いかと思ったら、距のあるものもないものも、Tropaeolum majus だという。どうやら、キンレンカにはかなりの栽培品種があるらしい。キンレンカに力を入れているすごいサイトを発見した。

◎DORA's HP(ナスタチウムと仲間たち)
http://www.3web.ne.jp/~dora/

 うちのはキングセオドア系か、ホワイリーバード系のどちらかだろうか。リストを見ると距のある品種のほうが多いみたいだ。
 日本のキンレンカに距ながいというのもたぶん思いこみで、探すと距のある品種もそこらで売られているのかもしれない。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.66 )
日時: 2003/05/26 11:36
名前: ちんじゅう

5月24日(土)
 曇り。

 木立性のチョウセンアサガオにつく緑色の芋虫はタバコガかもしれない。今朝は 3cm ほどに成長した芋虫がみつかった。コナガの幼虫ならこんなにでっかくはならないと思う。タバコガならばナス科の植物につく虫だし、その名の通りタバコの葉を食べてしまうような虫だから、チョウセンアサガオの毒性くらいなんともなさそうな気がする。

 一方、ツルニンジンにつく芋虫は、やはりチョウセンアサガオのものとは別種のようだ。ヨトウガの幼齢幼虫かもしれない。だとしたら成長すると茶色っぽい蛇模様の芋虫になるはずだ。でも、そこまで成長したのを家のまわりでは見たことがない。夜行性で昼間は暗いところにいるというから、いても気づかないのかもしれない。
 ツルニンジンの芋虫(ヨトウムシ?)は折り曲げた葉に糸をかけて固定し、巣を作っていることがある。チョウセンアサガオの住人はこんなことはしない。

 早く保育社が『蛾類幼虫図鑑』を増刷してくれないかな。正体不明なものの観察は楽しいけれど、適当なところで図鑑を開いてみたい。



5月25日(日)
 薄曇り。部屋の中は暑いが、外は風がひんやりする。

 ひと株だけ芽をだしていたナタマメを大きなプランターに植え替えた。あとから蒔いたのも発芽の兆しが見えるので、うまくすれば近々土から顔を出すと思う。シカクマメは(もう書いたかもしれないが)数日前にプランターに植え替えた。あとは蔓が伸びてくるのを待つばかり。

 ついでなのでツルニンジンも大きめの鉢に移してみた。蔓もだいぶ伸びてきてるのに、植えかえなんかしていいのか悪いのかよくわからないが、まあ大丈夫なんじゃないかと思う。

 しばらく前に買ってきたレモングラスは今も変化なし。やっぱりこんなに根っこが弱ってると新しく芽なんか出さないんじゃないだろうか。新たに二株買い足した。今度のは新しい芽が出かかっているので大丈夫、だと思う。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.67 )
日時: 2003/05/29 10:14
名前: ちんじゅう

 大阪府病害虫防除所 で、ヨトウムシの見分け方(PDF)をダウンロードしてみた。ヨトウムシというのはヨトウガの幼虫のこと。

 以前、オレガノの葉の裏にビッシリ生み付けられた卵を見たと書いたが(>>55)、それがヨトウガの卵にそっくりだった。蛾の産卵にもいろいろあって、卵をひとつずつあちこちに生み付けるのと、ビッシリ並べてうみつけるのといるそうだ。ヨトウガはビッシリ派。オレガノとツルニンジンは隣り合わせに並べてあったし、両者に同じ芋虫がついていたのだろう。

 それに、チョウセンアサガオについているのも、ひょっとするとヨトウガの仲間かもしれない。イチモンジヨトウの幼虫に雰囲気が似てる。
 チョウセンアサガオはお店にあったときから葉に穴があいていたので、ツルニンジンとは別の親から生まれた芋虫かもしれない。

チョウセンアサガオの芋虫
チョウセンアサガオの芋虫
 葉っぱの裏にいることが多く、葉のはしっこじゃなく真ん中に穴をあけて食い荒らしてる。それにしても、こんな写真じゃ虫を撮影する意味がないなあ。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.68 )
日時: 2003/05/26 20:08
名前: ちんじゅう

5月26日(月)
 曇り。

 ステムレタス(ヤマクラゲ)は最終的に 5 株まで減らした。もっと沢山育てたいが、プランターではこれが限界だと思う。あとは下の方から葉をかきとっていけば、上へ上へと伸びてゆくはず。ステムレタスは茎を食べるためのレタスなんだからこれからが本番だ。

 無理やり植え替えたツルニンジンは今のところ枯れる様子はない。でも、虫のせいで葉が汚くなっている。くだんの芋虫が葉を裏側から薄くかじってしまうようなのだ。こんな食べ方をするのは卵から出てきたばかりの幼齢幼虫だけで何度か脱皮したのは葉に穴を開けて食べるかもしれない。

 もしヨトウガの幼虫だとすれば、幼齢のときには集団で餌を食べるはず。ここで敵に見つかってしまうと一網打尽にされる。でも、葉の裏側だけそっと食べていれば、上から見たときに葉の陰になって見つかりにくいのだ。

 うまいこと考えたなぁと感心してばかりはいられない。葉の裏だけ食べられてしまってもすぐにはしおれないから、植物は新しい葉を出さず、古い葉に栄養を行き渡らせようとするんじゃないだろうか。いっそ葉っぱごと食べてしまってくれたほうが、新しい葉を作ろうとするので全体が元気になるんじゃないのかな。

 だったら芋虫ごと放っておいたらどうなんだろうと思うけれど、去年は虫の駆除なんかろくにしなかったのにツルニンジンはうまく育たなかった。裏側だけショリショリ食い荒らされた葉っぱが残り、次第にしおれて株全体が弱ってしまった。

 今年は芋虫をみつけるたびに葉っぱことむしり取っていたし、裏側を食害された葉も少しずつ切っている。今のところまだ枯れる様子はない。ツルニンジンの花の時期は秋。花が咲くとしたら 9〜10 月頃だと思う。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.69 )
日時: 2003/05/29 10:24
名前: ちんじゅう

5月27日(火)
 曇りときどき雨。

 セイヨウノコギリソウとヘリクリサムは順調に成長している。少し間引いたほうがいいかな。同じ日にまいた黄花センニチコウは発芽率が悪く、ちょっとしか生えてこなかった。

 蔓バラやベニカタバミの生えているあたりでカメムシの仲間を良く見かける。たぶんツヤマルシラホシカメムシだと思う。1cm にも満たない小さなカメムシ。でも、背中に白い点がふたつあって人の顔に見えるので一目見たら忘れられない。写真にとれたら面白いだろうけど、こんなに小さなものは、手持ちのデジカメではうまく写らない。それともスケッチでもしてみようか。適度にへたくそに描いたら古文書の挿絵みたいで面白いかもしれない。

 ラベンダー・ナナロゼアがちらほら咲き始めている。「ナナなんとか」には「ナナアルバ」というのもあって、アルバは白いという意味だから白い花が咲くのはわかる。じゃあ、ロゼアはどんな意味かというと、たぶんバラ色のという意味じゃないかと思う。そういえば、うちにあるものも、真っ白ではなく、かすかに色づいているような気はするが、薔薇色というにはちょっと無理があるような気がする。パッと見るとただ白っぽいラベンダーだ。
ナナロゼアの花
ラベンダー・ナナロゼアの花

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.70 )
日時: 2003/05/31 22:55
名前: ちんじゅう

5月28日(水)
 晴れ。久しぶりに晴天。
 こんなとき「皐月晴れ(さつきばれ)がもどってきました!」なんて言う人もいるかもしれないけど、そういう言い方はもとの意味とは違っているらしい。

 明治以降、日本では太陰暦を廃止して、西洋で使われている太陽暦を採用した。昔の暦では立春直前の新月の日を正月一日としていたから、今の暦とは約 1 カ月のズレが出る。

  皐月は正月からかぞえて五番目だが、昔の正月は今の正月よりも 1 カ月おくれで来るから、昔の人が皐月と呼んでいたのは今の六月、梅雨時にあたる。ということは、皐月晴れというのは梅雨の晴れ間にあたる言葉で、爽やかな五月の晴天のことなんかじゃなかったはず。

 もっとも、言葉の意味は時代によって変化するので「さつきばれ」を爽やかな五月に使うのを、頭から間違いともいいきれない。昭和初期の文豪、高村光太郎あたりは、すでに爽やかな五月のイメージで「五月晴れ(さつきばれ)」を使っているらしい。

 そうだ、皐月と書くからいかんのだ。五月晴れと書けば、太陽暦の五月にも通じるからそれでいいのだ。と、ひとりで納得する。

 今年の東京地方は日照量がとても少なくて、もう少し曇りの日が続くと記録を塗りかえることになりそうだという。もう少しすると梅雨に入るので、今から曇り続きじゃ季節にメリハリがなくて困る。

 さて、久しぶりの五月晴れ。
 ニンジンをもう少し間引いてやろうと引っこ抜いたら、根っこがふくらんで、いくらか赤く色づいていた。もう根の成長がはじまっている。メヌエットという品種でカブのように丸くなるニンジンなのだが、案外早く食べられるようになるかもしれない。
ニンジンの葉根っこが少しふくらんできた
 フレンチラベンダーが咲きそろった感じなので、がつがつ切り取った。フレンチラベンダーは乾かしても芋虫の死体みたいになってしまうので大した利用法はない。袋につめてお風呂に浮かべるのにはいいかもしれない。花には蜜がたまっている。あふれ出して丸い粒になっていることもある。舐めると甘い(あたりまえ)。ラベンダーからとったハチミツは、フレンチラベンダーの畑でとるのかな。
フレンチ(下)&イングリッシュ(上)
 品種名のわからないイングリッシュラベンダーも少し花穂を間引いてみた。新しい花穂が出てきているので、古い花穂を少し整理したほうがいいような気がした。こちらはドライフラワーにすると可愛いかもしれないが、飾るところもないのにしてどうすると自分に突っ込む。
 この品種はビロードの布で作ったみたいなもそっとしたつぼみがつくのだが、今のところきちんと開いたものは数えるほどしかない。もしかすると、このまま開かずに終わってしまうのだろうか。閉鎖花といって、開かない花を付ける植物もたしかにあるし(ラベンダーにそういうものがあるかどうかは知らない)。
 買ってきたときより香りが弱くなっているような気がするけれど、もしかしたら水のやりすぎかなあ。
ラベンダーの芋虫
ラベンダーについていた芋虫
 ラベンダーは虫に食われにくいのだが、たまに食べにくるヤツがいる。でも、そう沢山は食べない。やっぱり美味しくはないんだろう。
 この虫は何かなあ。タバコガっぽくもあり、そうでないような気もするし。


 タイムの花も咲き終わったので、ザクザクっと半分くらいに切りつめた。ほんとうは花が咲いた直後にでも切ってしまい、切ったものもハーブとして使うのがいいのかもしれない。たいていは花が咲ききってしまうと香りが薄れるので。でも、花もかわいいから見たいし、収穫すべきか、花を楽しむべきか、けっこう迷う。
 もっとも、収穫したものを何に使うかは問題だ。ハンバーグに混ぜたりすると美味しいっていうけど、そうそう毎日ハンバーグなんか食べないし。
 それとも魔女のように魔よけの香でも作ってみようか。乾燥させて糸で軽く括って火をつける。香りを楽しむお香みたいにいい匂いにはならないだろうし、煙もたくさん出ると思う。でもほら、装飾品じゃなく魔よけだし。つまり、宗教行事だからねえ(ねえっていわれてもねえ)? ハーブの煙を家中にふりまいて「バグ退散ウィルス退散スパム退散ついでにゲイツよ逝ってしまえ」とつぶやいていると、変な宗教の人みたいで楽しそう。白装束でやったら通報されるな、きっと。

 しばらく前に作ったカラタネオガタマのモイストポプリ。ガラスの瓶をあけてみたら、思った通り香りが薄れていた。長く楽しもうとせずに、翌日くらいから小鉢にもって机の上にでも出しておくといいのかもしれない。
 それでも一緒にいれたラベンダーやローズマリーの香りがするから、塩ごと袋につめてお風呂にでも入れるといいかもしれない。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.71 )
日時: 2003/05/30 10:27
名前: ちんじゅう

5月30日(金)
 晴れ。気温高し。真夏かよっ、と突っ込みたい。

ニンジン
 現在のニンジン。影が入ってしまって写真が見にくいけれどこんな感じ。すでに根がふくらんできているので今日また間引いた。まだ間引き足りないような気がするけど様子を見ながらまた考えよう。


千成ヒョウタン
 これは千成ヒョウタン。発芽率がよくて、種 9 個のうち 6 個が目を出した。


トカドヘチマ
 トカドヘチマ。こちらは発芽率があまりよくなかった。9 個まいて 2 個発芽。追って 3 個まきなおしたが、後からまいたものは発芽しなかった。


ホウキグサ?
 ホウキグサ「らしきもの」の芽。まだとても小さい。でもこれ、本当にホウキグサなのだろうか。まるで関係ないもののような気がするんだけど…???


なにこれ?
 ムラサキカタバミの葉の裏に異変。この黄色い粉のようなものは一体?? 虫ではなさそう。カビだろうか。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.72 )
日時: 2003/05/30 11:59
名前: ちんじゅう

5月30日(金)
 晴れ。すごく晴れ!!!
 なんだよもー、ぐずぐずして気温が上がらない日が続いたかと思うと、いきなり真夏みたいな晴天が続くんだから。お天気の神様、やりすぎると死人出るよ。日本人は軟弱なんだから。

 チョウセンアサガオにまた穴が増えてた。見ると芋虫が 2 匹も!
芋虫
(写真をクリックすると拡大写真が…)

 小さなものならいざ知らず、ここまで育ったのは昨日の段階ではいなかったから、夜のうちにどこかから這ってきたんだと思う。やっぱりヨトウガだろうか。芋虫も夜行性だというし、タバコガはもっと毛深い気がする。とりあえず葉っぱごと取って捨てた。

 ニンジンもステムレタスも間引いてしまったし、気軽にむしって食べられそうなものが減ってきた。そろそろまた何かまこうと思うんだけど、新しいプランターを置くような場所がない。

 カンゾウが植わっているプランターに余裕があるのでここにまいてみよう。大量に生い茂っているハコベを引っこ抜いてルッコラの種をまいた。ルッコラ(ロケット)はゴマの味がする謎の菜っぱだ。

 引っこ抜いたハコベも食べてしまおうかと思ったが、だいぶ育ちすぎていて虫にも食われているのでやめた。

 それと、トカドヘチマが生えているプランターにも余裕があるので(出てこなかった種があるから!)、コリアンダーの種を蒔いてみた。コリアンダーは中国風にシャンツァイとも呼ばれる植物で、独特の香りがあるので嫌いだっていう人も多い。アジア系の料理には似合うんだけどな。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.73 )
日時: 2003/05/30 14:04
名前: ちんじゅう

ケチョウセンアサガオ

 ケチョウセンアサガオ(たぶん)のつぼみ。袋を破って出てきたところ(前の写真>>64)。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.74 )
日時: 2003/05/30 19:49
名前: ちんじゅう

 明日は台風。関東地方は台風の進路の右手にあたるので風が強いはずだと森田さんが言っていた。ハゴロモジャスミンは支柱が倒れないように塀にびったりとよせて、ラベンダーの類はベランダに入れた。でも、ベランダの中も雨風にさらされるから、あまり意味はないかもしれない。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.75 )
日時: 2003/05/31 22:54
名前: ちんじゅう

5月31日(土)
 一夜明けて、曇ってはいるけど風も雨もたいしたことない。テレビの台風情報を見ると西のほうではかなり降ってるらしい。関東はこれからか。8:45

 雨が降り出した。わりと激しい雨だ。10:00

 とにかく雨がひどい。温泉にある打たせ湯みたいだ。雨に打たれたら肩こり取れそう。でも風はない。雨だけ。12:00

 雨がやんだ。17:00

 雨はあがっているが、風が吹き始めた。18:00

 暴風というほどではないが風がつよい。21:45

 たまに雨もパラッと降ってるかも。22:34

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.76 )
日時: 2003/06/01 23:48
名前: ちんじゅう

6月1日(日)
 曇り。午後に少し明るくなってきたかと思ったら突然雨が降り出してパッとやんだ。狐の嫁入りというやつだろうか。やんだので嫁入り行列が通り過ぎたのだと思っていたら、また突然降り出した。嫁入り行列に帰りなんかないはずだ。まさか狐の成田離婚??
 夕方、雨のあがった空に虹が出た。
虹


ヨトウムシ
ヨトウムシ1
(画像クリックで拡大)

 木立性チョウセンアサガオの葉っぱに新たな穴ができていた。見ると緑や黒の芋虫がいっぱい…!!
 色は違うものの、細かい点で特徴が一致しているので同じ虫だと思う。ああ、気になる。こいつら何者なんだ。とりあえず、全部つまんで捨てた。捨てる前に写真をとったがうまく写らなかった(ヨトウムシ1)。もうヤケクソだ。デジカメ買ってやるー。もうちょっとしたらキャメディアの新しいのが出るからそしたら買うんじゃー。スーパーマクロで芋虫をとりまくるんじゃー!!!



ヨトウムシ
ヨトウムシ2

 ニンジンの葉も食い荒らされていた。
食い荒らされたニンジン
 ホウキグサ(らしきもの)の芽も食い荒らされた。こっちの犯人はでっかい芋虫。うちにある図鑑にこれとそっくりの写真が載ってた。ヨトウムシだと書いてあった(ヨトウムシ2)。写真をとったが日光の手前だ(注:日光の手前には今市という町がある)。くそー、絶対にデジカメ買ってやるー(以下同文)。

ヨトウムシヨトウムシ
ヨトウムシ2 つっつくと丸くなる。


 アジサイがだいぶ色づいてきた。
アジサイアジサイ

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.77 )
日時: 2003/06/02 13:39
名前: ちんじゅう

6月2日(月)
 曇り。このまま梅雨に突入するのだろうか。

 いたるところに芋虫がいる。ゼラニウム(お隣さんの置きみやげ)にも芋虫、チョウセンアサガオにも芋虫、ニンジンにも芋虫、芋虫ごろごろ、ぜーんぶヨトウムシ。

 これまで、何蛾の幼虫だろうと首をひねってきた芋虫は、すべてヨトウムシ(夜盗虫)だったようだ。小さいうちはわかりにくかったが、終齢近くなった芋虫を見ると、タバコガやオオタバコガとは雰囲気が違う(タバコガはもうちょっと毛深いのだ)。

 ヨトウムシというのは一種類ではなくて、ヤガ科のなかで、なんとかヨトウと呼ばれる蛾の幼虫の総称だ。うちに何種類いるのかはよくわからない。ただ、おそらく昨日の日記の「ヨトウムシ2」は、大きさや色などからして「ヨトウガ Mamestra brassicae」の幼虫で、「ヨトウムシ1」は、黒っぽいやつで成長打ち止めだとして「シロイチモジヨトウ Spodoptera exigua」のような気がする。

 いっそのこと、卵のうちから飼育してみると成長にしたがってどう姿を変えるかがわかって面白そうだが今期はやめておこう。ヨトウムシなら年に何度も発生するので、イヤでもまたお目にかかれるはずである。慌てなくて大丈夫。

 芋虫は嫌いじゃないが、さすがにこれだけ多いと大変だ。農業でご飯を食べてるなら農薬の使用もやむなしというところだが、たかがベランダ菜園で薬に頼るなんておこがましいというか、手を抜きすぎというか、いまいち面白くはないので別の方法でなんとかしたい。そもそも、芋虫ってやつらは、小さいうちなら薬でどうにかなるが、大きくなってしまうと、ちょっとやそっと殺虫剤をまいても効き目がなかったりする。

 検索で 面白い方法 をみつけた。酢を水で薄めたものに捕まえたヨトウムシを放り込み、そのまま成分を抽出する(というか腐らせるのかもしれない)。これを水で薄めてヨトウムシの出るあたりにまいておくといいらしい。こんなことで本当に効くのかと思うが、いくつかのサイトに同じような事が書いてある。どうやら昔からあった方法らしい。やってみる価値はありそうだ。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.78 )
日時: 2003/06/04 10:30
名前: ちんじゅう

6月3日(火)
 晴れ。

 ひょっとしてヨトウムシってやつは雨上がりに多いのだろうか。台風のあとには沢山いたのに今日はみつからなかった。

 道を挟んで向こう側にあるマンションではコヒルガオが花盛り。ヒルガオも一種類じゃなくて、「ヒルガオ」と「コヒルガオ」というのがある(海辺だったら「ハマヒルガオ」というのもある)。うちのまわりには両方生えてる気もするけど、とりあえずすぐ近くに生えてるのはコヒルガオ。

 ヒルガオとコヒルガオの見分け方は、コヒルガオは花の柄に縮れたヒレがあって、花の付け根をつつむ「包」の先がとがってる。葉の形もヒルガオとだいぶ違う。

 裏の駐車場ではドクダミも花盛り。日の当たるところより日陰にたくさん生えてる。ドクダミの花が意外にも可愛いことはよく知られているが、葉のほうもけっこうイケてると思うのは珍獣様だけなのだろうか。ワイングラスにドクダミの葉をいけて、真っ赤なバラを一輪さすとかわいい。この場合、バラは深紅じゃなくてはダメだ。ピンクやオレンジじゃ寝ぼけてしまう。
ドクダミ

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.79 )
日時: 2003/06/06 20:05
名前: ちんじゅう



コヒルガオの葉
↑コヒルガオの葉

ヒルガオの葉
↑ヒルガオの葉

コヒルガオの包
↑コヒルガオの包(先が尖ってる)
柄にギザギザした部分がある

ヒルガオの包
↑ヒルガオの包(先が尖らない)
柄はツルンとしている

コヒルガオ
コヒルガオ

コヒルガオ
コヒルガオの花

ヒルガオの花
ヒルガオの花


ヒルガオのつぼみ
ヒルガオのつぼみ
 家からちょっと離れたところにあったのを夕方撮影。ヒルガオは名前の通り昼間咲く。夜はしおれた花かつぼみしかない。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.80 )
日時: 2003/06/03 22:07
名前: ちんじゅう

ケチョウセンアサガオ
道ばたのケチョウセンアサガオ

ケチョウセンアサガオの花
ケチョウセンアサガオの花
かなり大きな花で、近づくと、とてもいい香りがする。

 アサガオとヒルガオ・コヒルガオは、どれもヒルガオ科(サツマイモ科ともいう)の仲間。でも、チョウセンアサガオ(ダツラ、ブルグマンシア)の類は、こんなに花が似ているのにナス科でまるっきり別のもの。

 アサガオなどが蔓性なのに対して、ナス科のチョウセンアサガオは蔓にはならない。



 ちなみに、わが家の木立性チョウセンアサガオは…
穴だらけ
このように、ヨトウムシに食われて穴だらけ。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.81 )
日時: 2003/06/06 20:18
名前: ちんじゅう

6月4日(水)
 曇り。午後から雨。

 ステムレタスが食い荒らされていた。犯人の姿はすでになし。糞が残ってる。わりと大きめだ。
 ヨトウムシは明るいうちは葉陰や土の中で寝ていて、夜になると活動する。だから夜盗虫(ヤトウムシと言う人もいる)。
 植木鉢の中や花壇で寝ているヤツも少しはいると思うが、どうも裏の駐車場から這ってくるんじゃないかという気がしてきた。ドクダミの茂みで何匹か見つけたので。だとすると退治するのが難しくなるなあ。

 チコリに薹(とう)が立ってきた。花が見られるかもしれない。

チコリの薹

チコリの薹

 タンポポは根出葉といって、根っこから直接葉が生える。チコリも根出葉があるが、花の時期になると写真のように薹がたって、薹の途中にも葉が生える。タンポポの花茎には葉がつかない。ここがチコリと違うところ。葉のつきかたを見ると、タンポポよりハルノノゲシやオニノゲシに近いのかもしれない。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.82 )
日時: 2003/06/05 22:47
名前: ちんじゅう

6月5日(木)
 晴れ。

 ベニカタバミが咲き終わったと思ったら、入れ替わりにムラサキカタバミの花が増えてきた。びみょうに花の時期がずれているらしい。
 ムラサキカタバミの葉裏に黄色い粉がふく症状(>>71)はまだ継続中している。一体なにが原因なのだろう。ベニカタバミと隣接して生えているのに、どういうわけかベニのほうには粉ふき現象はおきない。

 それに、ムラサキカタバミの葉は虫にくわれているのに(犯人はたぶんヨトウムシ)、ベニカタバミは虫食いが少ない(多少は食われているけれど)。一体なんの違いなんだろう。

 強いていえばベニのほうは葉裏に毛が生えているが、ムラサキは無毛。ひょっとすると、毛は病害虫を防ぐやくわりをするのかな。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.83 )
日時: 2003/06/06 20:03
名前: ちんじゅう

6月6日(金)
 薄曇り。

 ニンジンがまた食い荒らされた。たぶんヨトウムシの仕業だ。ステムレタスの味も覚えたらしい。あちこち食い荒らされて、大きなウンチをして去って行く。

 夜中に懐中電灯で照らしてつかまえるのがいいと思うのだが、なんとびっくり、うちには懐中電灯がないのである。いかんな、週末に買ってこよう。

 去年はヘチマの蔓にコカマキリが住んでいたが、今年も幼体がベランダをうろついている。小さくて種類を見分けるのが難しいが、たぶん去年のコカマキリの子なんだと思う。

 アジサイがいい感じに色づいている。今年はたくさんつぼみがついた。アジサイは本当に水が好き。少しでも水をきらすと萎れてしまうが、あふれるほど水をやると元気になる。

アジサイ 6/3

アジサイ 6/6

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.84 )
日時: 2003/06/08 08:42
名前: ちんじゅう

6月7日(土)
 薄曇り。ぼんやり曇っているのに暑い。体の芯からじんわりと暑くなるような変な暑さだった。

 100 円ショップで懐中電灯を買ってきた。電池も 4 個で 100 円だった。 夜、暗くなってからベランダと花壇を見てまわると、いるいるいる! ヨトウムシがいっぱい。しかも、夜動きまわっている奴らはでっかい。>>76 のヨトウムシ2のようなヤツがニンジンにも、チョウセンアサガオにも、ステムレタスにもいた。ヨトウムシ狩りは夜にかぎる。

 たいていの生き物は小さい時のほうが可愛いものだが芋虫ってやつは大きいほうが可愛い(好みの問題か?)。老齢のヨトウムシは手触りもよく、さわっているうちに仏心が起きそうになるが、そこはぐっとこらえて酢水にボチャン。

 数日前からヨトウムシの酢漬けを作っているが、酢が入っているせいか不思議と腐る気配はない。酢と水の割合は適当にやったのでよく覚えていない。5 倍以上の薄い酢水だと思う。

 ヨトウムシを酢水に落とすと水の中でもがいてまもなく動かなくなる。液体の表面張力のおかげで沈まないヤツもいるが、そういうときは蓋をして軽く振れば沈んで行く。そのためにも蓋つきの広口瓶で作るのが
いい。虫を手でさわるのがイヤな人は、下で容器を構えて、ヨトウムシを割り箸でつついて落とせばいいと思う。

 この酢水を鉢のまわりにまいておくとヨトウムシが出なくなるらしい。でも、芋虫はほうっておいても時期が来れば蛹になってしまうから、酢水のせいで来なくなるわけじゃないのかもしれない。

 酢水の効き目はともかく、この方法はヨトウムシに悩む人に、一度は試してみてほしい気がした。ちょっと虫が出ただけで安易に殺虫剤をまく人がいるが、ベランダ程度の規模ならば、安易に薬などまいてしまわずに手で取る努力もしてほしい気がする。

 植物を身の回りに置くということは、虫を「呼び寄せる」のと同じことだ。庭に粟玉やヒマワリの種を置いて小鳥を呼び寄せるのと変わらない。餌があれば生き物は寄ってくる。来るなと言うほうが無理な要求なのだ。

 とにかく虫が嫌い、見るのもイヤなんだという人は身の回りに鉢植えなんか置かないほうがいいと思う。花は切り花でも充分に楽しめる。

 虫を好きになれとは言わないし、保護しろとも言わないが、せめて自分がぶち殺している相手が何者なのか知るべきだ。退治するにしても、相手が卵なのか、芋虫なのか、芋虫が落としていったフンなのかも見分けがつかないのでは、戦いようもないと思うのだが(※)。


※ さすがに卵と虫、虫と糞の見分けくらいつくだろうと思うのだが、つかずにパニックを起こしてる人を何人か見たことがある。小さい子供ならともかく大人がそんなんだと見てるこっちがビックリする。というか、このままほっとくと日本は滅びるかもしれんと思った。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.85 )
日時: 2003/06/10 12:14
名前: ちんじゅう

6月9日(日)
 薄曇り。風が通ると爽やかだが、そうでないと部屋の中は蒸し暑い。扇風機を引っ張り出した。

 へろへろだったレモングラスの苗に芽が出てきた。すると、春先に捨てた去年の株も、大事にとっておいたら今ごろ…ちょっぴりショック。来年は捨てずに夏を待つことにしよう。

 最初に芽を出したナタマメは、ゆっくりとだが順調に育っている。でも、後からまいた 3 個の種のうち、2 個までは腐ってしまったし、残り 1 個も大丈夫そうだったのに、やはり腐ってしまった。

 ナタマメは豆が大きいので土から顔を出すのにものすごいエネルギーがいるのだと思う。発芽のきざしが見えていても立ち上がれずに腐ってしまうものが多い。ひょっとすると、まく前に皮に傷をつけておいたらいいのだろうか。
ナタマメ

 トカドヘチマと千成ヒョウタンに巻ヒゲが出てきたので、買っておいた支柱を立てかけた。支柱をつたってのばし、ベランダの手すりと物干しに絡ませればなんとかなるだろう。


Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.86 )
日時: 2003/06/10 13:46
名前: ちんじゅう

6月9日(月)
 薄曇り。

 梅雨入りも近いので、イングリッシュラベンダーの花を切ってしまうことにした。まだ咲き終わってはいないので、切ったものは花瓶に生けてトイレに飾っている。香りを期待しているんじゃなくて、トイレ以外に花を飾れるようなスペースがなかったのである。おそるべし狭い家。ラベンダーは意外にも水あげがよくて、花の盛りに切って生けたものが数週間も咲き続けたりする。
生け花
 右手前はラベンダー・ナナロゼア。一週間以上前に生けたもの。まだ枯れてない。右奥は裏の駐車場に生えてるドクダミ。これも野草にしては水あげがよくて花もちがいい。左のグラスに飾ったのが今日切ったもの。ヒッドコートやスイートラベンダー。一緒に生けてあるのはアップルミントとオレガノの葉。

 アップルミントは道ばたに生えてたのを抜いてきて、一昨年くらいから育てている。毎年冬になると地上部は枯れてしまうが、土の下に地下茎が残っていて、どこへ植え替えても必ず芽を出す。とにかく丈夫な植物だ。今年は捨てるつもりで花壇に放り出しておいたが、それでも根付いてはびこっている。

 ミントの類は丈夫なので、誰かが育てていたものが自然に種を散らしてあちこちに自生していたりする。帰化植物というのはこうやって日本にいついてしまうのだろう。たかが植物とはいえ、外から入ってきたものが在来種を追いやるケースはよくあることなので、道ばたなどに勝手に生えてくるのは良い傾向ではないのかもしれない。

 人の手をかいして世界に広がるのもまた自然の一部といえる。けれど、人間には欲があるので、新しいものも見たい、在来のものを失いたくはない、そう思うのも自然な発想だ。

ラベンダー・ヒッドコート
ついでに、ヒッドコートの花
これだけアップしそびれていたから

 閉鎖花(?)の多いラベンダーの花穂を使ってバンドルズを作ってみた。編み込んであるのは毛糸。そこいらにあるものを適当に使ったので色目が悪い。ちゃんと作る時は明るい色の毛糸を使うと可愛いし、あまりけば立たない糸のほうが扱いやすいと思う。
ラベンダーのバンドルズ

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.87 )
日時: 2003/06/11 21:01
名前: ちんじゅう

6月10日(火)
 あれ…天気はどんなだったかな。たしか午前中は晴れてた気がするけど。

 ヘチマやヒョウタンが巻ヒゲを出しはじめているのだが、立ててやった支柱が気に入らないらしく、なかなか巻き付いてくれない。たぶん、支柱が太すぎるのが原因だろう。まあ、もうちょっとのびてきたら、支柱に沿わせて縛り付けちゃえばどうにかなるだろう。

 虫にやられて葉にツヤがなかったツルニンジンが盛んに新しい蔓をのばしはじめた。今年はかなり調子がいい。この分なら枯れずに花を咲かせてくれるかも。
 ところが、新しく出てきた葉っぱも何かにやられている。所々葉が薄くなって、黒い小さな染みのような点がたくさん。たぶん虫なんだけど、なんだかわからない。ハダニかなあ。
 ツルニンジンは食用目的じゃないし、とりあえず枯れなきゃいいので放置。花屋さんにあるような小ぎれいなものを作る事に興味があるわけじゃないしねえ。植物自体に力があれば、多少虫がいても枯れないはず。


6月11日(水)
 今日は昼間ろくに外へ出なかった。天気は午前中は明るい曇りだったけど、夜になって小雨がぱらついたりしてる。

 ヨトウムシの季節はもうすぐ終わるであろう。なぜなら発見されるものが茶色っぽい蛇模様の老齢幼虫ばかりになってきたからだ。

 今夜は 5 匹ほどつかまえた。菊の葉を食っていたやつを 1 匹。アップルミントの茂みで 2 匹。ムラサキカタバミを食ってるやつを 1 匹。シカクマメの苗についてたのを 1 匹(こいつだけ他のと違って小さかった)。全部まとめて酢漬けにしてやった。

 ヨトウムシはなんでも食べるとはいえ、やはり好き嫌いがあるみたいだ。いい感じに葉を茂らせているアジサイにはどういうわけかヨトウムシはつかない。蔓バラにもいない(別の虫は付くが)。

 ヨトウムシがよく食べるものは、チョウセンアサガオ、ムラサキカタバミ、ニンジンの葉、パセリの葉、レタスの葉、菊の葉など。

 ヨトウムシは前日に食べていた葉を覚えているような気がする。昼間見つけた食い跡を夜見に行くと、またそこでヨトウムシがムシャムシャやっていたりする。もっとも本当に同じ虫が同じ場所で食べているのか確かめようはないが。

 食べるものが沢山ある時は、美味しそうなものを選んで食べているようだが、他に食べるものがなくなると、ラベンダーやローズマリーも食い荒らす。

 一鉢だけ別の場所に置いてあったラベンダーがヨトウムシにだいぶやられてしまった。ムラサキカタバミやアップルミントが生えている花壇のそばに置いてみたら、ラベンダーの鉢でヨトウムシを見ることはなくなった(もうちょっと継続して見ないとわからないけど)。

 ということは、レタスやキャベツのようなヨトウムシが好きそうなものを地面においといたら、食われたくないものに付くのを防ぐことができるかもしれない(検索すると、そういう方法で退治できると書いてる人もけっこういる)。

 ヨトウムシは明るくなると地面にもぐって寝てしまうから、真夜中か、早朝なるべく早い時間に見に行って、罠にかじりついてるヨトウムシを捨ててしまえばいいと思う。そのうち実験してみよう。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.88 )
日時: 2003/06/12 21:21
名前: ちんじゅう

6月12日(木)
 朝から小雨がふったりやんだり。こんな天気なので、今日は特になにもなし。アジサイが花や葉に雨露をつけて、重そうにお辞儀してる。今年は本当にアジサイが見事な花をつけた。そういえば最近のアジサイを写していないので、明日あたり写してみよう。真っ青でもなく、赤くもなく、微妙な色の花が咲いてる。

 アジサイの色は土壌の pH によるらしい。酸性にかたむいていると青くなり、アルカリ性だと赤くなる(リトマスと反対)。赤いアジサイを作りたかったら石灰をまくといいらしい。

 夜、ヨトウムシ狩りに出た。菊に 2 匹、ラベンダーに 1 匹、ムラサキカタバミに 1 匹。ヨトウムシ、ゲットだぜ。ぜんぶ酢漬け(いつ土にまこうかな、このヨトウムシ液)。

 雨上がりなのでナメクジもいっぱい。ナメクジはどうしようかなあ。こいつらの被害はさほど感じないんだよねえ。夜見に行ってもヨトウムシみたいに沢山出てこないし、こうやって雨でもふればあっちこっちで葉っぱを食い荒らしてるみたいだけど。とりあえず放置。梅雨の影響を見てからにしよう。

 ラベンダーも、イングリッシュ系のものにはヨトウムシやナメクジがつくが、どういうわけかストエカス系(フレンチ)は無傷。たまたまだろうか。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.89 )
日時: 2003/06/16 09:44
名前: ちんじゅう

6月13日(金)
 曇り時々雨。どうやら関東も梅雨入りしているらしい。
 昔ほど梅雨入り宣言に大騒ぎしないので気づかなかったが 11 日までに関東甲信越も露に入ったことになっているそうだ。

 ツルニンジンにいる虫は(ハダニもいるかもしれないが)、ヨトウムシとは違う芋虫らしい。どうも、ツルニンジンにいるヤツだけ様子が違うので変だとは思っていたのだが。

 ツルニンジンの芋虫は、ヨトウムシより小さくて半透明の緑色。丸めた葉を自分で吐いた糸で軽くつづって巣にしてる。ヨトウムシは明るくなると地面に潜るか葉陰でじーっとしているから、葉をつづって巣を作るなんてマネはしないだろう(たぶん)。

 ツルニンジンにいるのはなんだろう。今日みつけたのは葉っぱごと取って捨ててしまったけど、新しいデジカメを買ったらこういうのもいちいち写しとこう。

 最新のものが出てから、どれを買うか決めようと思ったのに、オリンパスは出すよと言っておきながら直前になって「延期しました(^-^)/」と言っている。
 最近そういうの流行なんでしょうか。何月何日発表って言っておいて、その直前に「発表延期になったことを発表します!」とか言いはじめるの。
 昔は本当に間に合わなかったのかもしれないけど、最近はネタなんじゃないかという気がしてならないわたくしなのだった。

 とりあえず現在のカメラでアジサイの写真を。
↓この辺に掲載予定。

…と、思ったら、デジカメの電池が切れました。買い置きの電池もなくなったので今日はなし。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.90 )
日時: 2003/06/16 10:03
名前: ちんじゅう

6月14日(土)
 曇り時々雨…だったかな。
 つまらない用事で一日中出かけていたので特になし。

6月15日(日)
 曇り時々雨。
 ほぼ一日中外出。今日も特になし。

Re: 珍獣日記ぼたにかる(画像付、ほんとに重いよ) ( No.91 )
日時: 2003/06/16 20:08
名前: ちんじゅう

6月16日(月)
 曇り時々雨。
 今日もとりたてて何もなかった。


アジサイ

アジサイ

 今年咲いたアジサイ。アジサイにも品種は沢山あるはずだが、これはなんというものかよくわからない。


アジサイの本当のつぼみ

アジサイの本当の花

 アジサイの、花びらに見える部分は萼(がく)にあたる。萼は 4〜5 枚で、花のように大きく開き、鮮やかに色づく。本当の花は萼のまんなかに、小さくひっそりと咲いている。左の写真は本当の花のつぼみで、右の写真は本当の花が開いたところ。

虫に食われたアジサイ
 花が虫に食われてしまった。ヨトウムシだろうか。それとも別の…?
 葉っぱは相変わらず無傷。なぜ葉は無事で花だけ食べられるんだろう。