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カイコのさなぎ、オス・メスの見分け方

 蚕の蛹、雌雄の見分け方。

 夏の蚕は半分以上が病気で死んでしまったので、貴重な繭をそうそう開けてみることができませんでした。汚れた繭だけ選んであけてみたところ「全部同じに見えるっ、どうしよう!」となり、軽くうろたえたりもしました。けれど、羽化したものは全部オスだったのです。それじゃ見分けられなくて正解ですね。

 というわけで、秋の蚕を改めて見分けてみました。
 蛹の雌雄は尻のあたりで見分けられるそうです。

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▲これはオスだと思います。下の写真は拡大写真です。


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▲これは、たぶんメスですね。

 どこで見分けているかというと、尻のあたりにエックス字が見えるのがメスで、ないのがオス、だそうです。

 メスの方が大きく太い蛹になるとも言われますが、大きさには個体差もあるのであまりあてになりません。

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▲これはどっちでしょう。たぶんオスです。


 でも、まだわかりませんぞ。鑑別初心者なので羽化したところを見ないことには、自分でも半信半疑なのです。これはオス、これはメスとタグをつけて箱にいれて羽化を待とうと思います。



[追記]
 見立てはほとんど正解でした(一頭だけまちがってた)。蛹の状態で見分けるのは、さほど難しくはないと思います。

タグ:カイコ

愛の合作?

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 昨日の繭はけば取りをして、こうなりました。大収穫です。夏の大失敗を取り返した気分になりました。今度こそうまく糸を取る方法を模索しなくては。だのになぜ勉強しに群馬に行こうとすると延期になってしまうんだろう。

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 常識はずれに大きな繭が二個あります。右下の小さい繭は標準サイズです。

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 開けてみたら……おおっ、蛹が二個入っているー!!

 同じ場所で繭を作り始めると、合体して大きな繭ができちゃうんですね。でも、こういう繭は糸にはできないんじゃないかな。二頭分の糸だから、糸端が二本あるはずです。同時に引いたらうまくたぐれないでしょうし。片方だけ引いたら途中で絡んで切れてしまいそう。

 蛹を出してみたところ、どちらもオス・メスのセットで丸く収まっているようです。これぞまさしく愛の合作! いや、単なる偶然だとは思いますけど。

 昨日は繭の数を数えました。182個ありました。
 まだ営繭中の育ちの遅いのが 7頭います。
 2頭入りの繭が 2個ありました。
 6頭死んだのは確認しました。
 182 + 6 + 7 + 2 = 197
 200頭注文したので、 3頭が行方不明ですが、卵のまま孵化できずに死んだ分でしょう。

 蛹の雌雄については次の記事で。

蚕座に使った笊

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 農家ではもっともっと目のあらい笊の上に紙を敷いて蚕を飼います。桑や糞から湿気が出るので、目がつんでいると黴てしまうのです。

 写真はわたしが蚕を飼うのに使った笊ですが、蚕座紙(模造紙を使ってます)を頻繁に換えていても黴がはえてしまうのです。黴が病気の原因になるかもしれないので、ちょっと困りました。

 もっと具合のいいものはないもんでしょうか。梅の土用干しに使う笊は目がつんでいてダメでした。

タグ:カイコ

コメント一覧

さよ (10/24 12:54) 編集・削除

こんにちは。繭、綺麗ですね! 2頭分の大きい繭なんてあるんですね(^^)。
笊の黴対策ですが、敷く紙が和紙でもあまり変わらないでしょうか? 半紙でも、小学生が使うようなつるつるの面とざらざらの面があるものではなく、両面がざらついているようなものが、別件でわりと湿気を吸ってくれるなあといったことがあったものですから…。
あと、こんな感じの目の粗い笊とか…?(これはプラスチックみたいです)
ttp://item.rakuten.co.jp/meicho/2-1049-1901/

地口行灯もですが、お蚕の記事もたのしみにしています。

(※10/25追記です:書き忘れていました。吸湿だったら障子紙もいいかもしれないですね。)

珍獣ららむ〜 (10/24 13:13) 編集・削除

 材質にはこだわらないので、プラ笊のもっとでっかいのがあればいいんですけどねー。大きくて浅いのをさがそうとすると、底が笊になってなかったりします。

 和紙か半紙はいいかもしれませんね。安くて大きな紙を物色してみます!

ひろこ (10/25 11:09) 編集・削除

「サンテナー」「角ざる」「万能干しカゴ」「物干しネット」
楽天でここら辺を検索すると、かなりでかいのが出てきたよ。

紙は、新聞紙じゃインクが付いてるからダメなのかな?

珍獣ららむ〜 (10/26 08:01) 編集・削除

物干しネットはすっごくいい感じです。
が、ぶら下げる場所がないのです。
物干し台に下げたんじゃ鳥にやられてしまうし、
お蚕さんは普通のイモムシよりデリケートなので
日の当たる場所で……育てたことがないのでわかんないけど
たぶんあんまりよろしくないんです(^-^;

万能物干し籠は、実は過去に検討したことがあるんですが
カイコはほんとーにものすごい量の餌を食べるので
あの形状だと餌やりに支障がありそうなんです。
でも、普通のイモムシを飼うにはよさそう。
カイコみたいにバカ食いする虫は滅多にいないから。

その中ではサンテナーの一番浅いのが
丈夫で大きくてわりといいかもしれないですねー。
来年のために安いのを見ておこうと思います。
ありがとう!!

カイコ (03/02 02:09) 編集・削除

合作じゃないもん!
愛だもん!!

カイコ (03/02 02:16) 編集・削除

ええっと
誤字をしたけど削除キー忘れました。

愛の合作なんです

幼虫の頃から好きでした
好きすぎて
お互いが途中で死んでも傍に居たいんです。

繭かき

 秋のお蚕さんは最初に上簇したグループが繭を作り始めてから一週間くらいたつので繭かきをしました。今回は成長にばらつきがあり、最後に上がった蚕の繭はちょっと早いかもしれないけれど、羽化が始まってからでは遅いので仕方がありません。少し気を利かせて簇を分ければよかった。そうすれば繭かきの時期をずらせたのに。

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▲今回はたくさんいるのでこんな簇を作りました。区画簇をミカン箱にはめてマンションのようにしたものです。名付けてヒルズ簇(ひるずぞく)。かなり寒い。

 3cm x 5cm の区画を、10段 x 7列作ると、普通のサイズのミカン箱にだいたいはまります。ミカン箱は、蒸れると病気が出るかも知れないので底に穴をあけてありますが、お蚕が脱走するので紙で軽くふさいであります。真夏だったら壁にも穴をあけたほうがいいかもしれません。

 奥の簇からずぅになったお蚕をたけていき、適当な数になったら手前に簇をはめて、また蚕をたけて……と繰り返して箱いっぱいになりました。


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▲ほとんどの蚕が繭になった状態です。どうしても上の方で繭になろうとするので、途中で一度、天地を逆さまにしました。

 きれいに区画に入ってほしかったのですが、簇と簇のあいだや、壁との隙間で繭になったお蚕もたくさんいます。回転簇のようにはうまくいきませんでした。


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▲箱から出してみました。ずぅになってからもしばらくは固形の糞をするので糞まみれですが、けば取りをすればきれいになると思います。農家ではどうしてるんだろう。特に気にしていないのか、あるいは大半の蚕がずぅになるのを待つあいだに、あらかた糞出しされてしまうのでしょうか。わたしの養蚕知識は幼児期に見て覚えた記憶がほとんどなので細かいノウハウはさっぱりわかりません。


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▲簇から抜き取った繭です。まだけばに包まれています。

 簇から繭を抜くことを繭かきといいます。祖母の家では簇を木枠にはめて、木製の櫛のようなもので上からザクッと押し出していました。区画と同じサイズの太い歯のついた櫛です。道具の名前はよくわかりません。何回かやらせてもらった記憶があります。楽しい作業です。またやってみたいなあ。

 わたしの蚕は 200頭しかいないので繭かきは手作業です。繭はけば(粗い糸)で簇にしっかり固定されているのでけっこう大変です。大した力はいらないけれど、糸が絡むわ糞は散らかるわ……晴れていたら写真うつりも考えて外でやろうと思いましたが午後から雨がふりはじめたので部屋の中でやりました。

 このあとけば取りをします。農家で盛大にやる時は機械があるらしいんですけど、わたしは手作業です。

 けば取りをしながら数を数えました。今日かいた繭は 182個です。極端に成長の遅いグループが七頭ばかり営繭中です。全部は繭にならないでしょう。収穫は185個くらいかな。190個は行くと思っていたので、ちょっと少ないですね。目で見て死んだのを確認できた蚕が六頭くらいいたはずです。残りはどこへ行ってしまったんでしょう。

 孵化できずに卵の状態で死んだのがいたかもしれません。それと、もしかすると簇から脱走したのがそこらで繭になってるかもしれませんが……(汗)

 次の課題は、雌雄の見分け。うまく見分けがついたら交尾させて卵を取りたいと思います。明日以降につづく。

タグ: カイコ

蚕の異常

 夏と秋に育てた蚕の異常についてまとめてみました。[夏]は8月に飼育したもの。[秋]は9〜10月のもの(今飼っているのはこれ)。


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1. 赤黒く変色して死ぬ。死体はやわらかい。朝見て異常がなく、夜に死んでいることに気づいた。取り除いて様子を見たが、他の蚕に伝染する様子はなかった。[秋]笊の上にひろげて桑で飼育。


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2. 黒い斑点がところどころにできて死ぬ。死体はガチガチではないけれど、ぐにゃっともしていない。発病してから死ぬまでに時間がかかった。最初は変色もなく、やけに元気がないなと思っていたら、黒い斑点が出始めた。隔離して二日目くらいに死んでしまった。これも他の蚕に伝染しなかった。[秋]笊の上にひろげて桑で飼育。


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3. これはすでに上簇して糸を吐き始めてからの異常。手前のカイコはまだ生きているが、糸を吐く力がなく動きも鈍い。奥の黒くなったのは死んでから数日たっていると思う。もしかすると1と同じ病気かもしれない。[秋]笊の上にひろげて桑で飼育。


カイコの異常
4. こんな感じで七転八倒しはじめる。なんらかの液体にまみれていたりする。餌を食べなくなる。死ぬ前に体が縮んでくる。[夏]笊にひろげて桑で飼育。


カイコの異常
5, 極端に育ちが遅く、途中で死んでしまう。他のカイコが三齢になる頃に毛蚕の状態であることも。それでも脱皮して遅れて成長はするが、異常に小さく、やがて元気もなくなり死んでしまう。死ぬと写真のように体が縮む。[夏][秋]もともと遺伝子かなにかに異常があるのかもしれない。沢山飼うと、かならずこういうのがいる。


蚕の異常
6. 餌の乾燥を防ぐために衣装ケース飼いにした時に発生した病気。発病から死ぬまでが非常に短い。いきなり頭の後ろのふくらんだところが緑色に透けたように変色し、やがて黒くなって数時間後には死んでいる。死体は時間がたつと溶ける。衣装ケースの中で蒸れたせいか、感染力が強く、次々に同じ症状で他の蚕が死んだ。200頭飼って半数以上がこの病気で死んでしまった。繭を作り始めてからも死につづけ、繭の中でも蛹になれずに死んだものが多数あった。詳細このへん[夏]終齢になってから衣装ケースで数日飼育後に発症。

タグ:カイコ

蛙の餌を取りに行ったので虫連続で

ツマグロヒョウモンの蛹

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▲よっ、金ボタン!
 羽化を待って写真を整理しようと思うんだけど、このまま越冬しちゃうかなあ。

クワゴを拾った

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▲よっ、でこっぱち!

 水元公園にて。蛙の餌を取った帰りにみつけました。わたしはド近眼なんですが、なぜか虫だけは遠くからでも見えたりするんですよねえ。芋虫が這ってると思ったので近づいていったら立派なクワコでした。やけに大きいです。前にみつけたのは終齢になってももっとチビでした。同じ場所に繭もたくさんくっついてました。

ニイニイゼミがまだいるかも

 今日は暑かったのでツクツクホウシが元気よく鳴いてるんですが、水元公園のメタセコイヤの森あたりで、ニイニイゼミらしいやつが鳴いてました。アブラゼミとは鳴き方が違ってます。さすがに自分の耳が信じられなくなりつつあるんですが、夏中鳴いてたのと同じような鳴き方してたし、やっぱりニイニイなんじゃないのかな。8月の終わりに鳴いてても珍しいねと思うのに、もう10月ですよ?

コイツ、何者?

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 たぶんクビキリギスの幼虫だと思うんですが……もしかしてどこにいるかわからない?

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 ちょっとつついて立たせてみました。

タグ: カイコ