記事一覧

おカイコさんの卵が来た

 小さい頃、群馬にある母方の祖母の家で養蚕をしていたので、わたしはお蚕さんをわしづかみにして育ちました。そして今も、芋虫をわしづかみにするオトナになったので、三つ子の魂というのは本当に百まで続くようです。

 そんなわたくしは、前から蚕を飼いたくて仕方がなかったのですね。でも、どうやって手に入れていいかわからない。いや、そもそも餌にする桑はどうするんだ、ということで、長いこと手をだせずにいました。

 去年だったか、一昨年だったか、もう忘れましたが、とにかく桑から育てようと思い、そこらの園芸店で桑の苗を買いました。桑のみがかわいらしいし、美味しいというので、マルベリーなんて名前で売られていたりするようです。

 それが今年、ずいぶん大きくなり、桑の実も沢山成りました。そろそろ飼えるんじゃないかな? 肝心のお蚕さんはどこで分けてもらえばいいでしょう。祖母の家ではとっくの大昔に養蚕をやめてしまい、今となっては飼い方を知ってる人すらいません。

 そんなことを、チラッと日記に書いたら、シバケンくんが、ある大学の研究室に問い合わせるといいよって教えてくれたので、早速メールを書きました。

 ところがですね、先方から音沙汰がないんです。あれーっと思ってスパムフィルタの履歴を見たら、大学のアドレスなのにスパム扱いされて削除されてしまいやがっていたのです。うわーん!

 でも、履歴にメールの本文も残っていたので、なんとか内容は確認できました。「何頭くらい必要ですか? どういう目的で飼いたいか、どのくらいの桑を用意できるのかで数が決まると思いますよ」と丁寧なお返事でした。

 そう、数なんです。そこがわからないポイント。飼い方は昔バラックで大量に飼ってるのを見て育ったし、若齢の時だけ気をつければなんとかなると思うのですが、果たして、どれくらいのスペースで、何頭くらい飼えるのかは大問題です。桑は庭にあるので足りなければ公園や河原でも調達できるし、様子を見て足りそうもなければ人工飼料も買えるから大丈夫だと思うんです。しかし、飼育スペースはそう簡単には増やせないのです。祖母の家は家業で養蚕をしていたので、広いバラック全体に養蚕用の大きなザルを広げて飼っていて、それが何千匹、何万匹いたのかちょっと想像もつきません。

 そこで「目的は単純に飼いたいからで、可能ならば糸も引いてみたいし、蛹は食べます。どのくらいから飼ってみるといいでしょう」というようなお返事を慌てて書いたのですが、それっきり先方からはメールが来なくなってしまいました。もしかすると、このド素人に渡すと飼いきれないと思われたのかもしれません。実際ド素人なので致し方がありません。あるいは、わたしのところでスパムフォルダ行きになっていたように、あちらでもなんらかのアクシデントがあったのかもしれません。

 しかし、このままでは勢いよく成長を続けている桑がもったいない。桑は他の虫にとっても美味しいはずです。このまま放置しておくと別の虫がやってきて食い荒らすでしょう。そうなる前に蚕にやりたい。

 仕方がないので別のところで通販することにしました。最近はほんと便利ですね。蚕の卵や人工飼料まで簡単に通販できてしまう。

◎蚕(カイコ)、繭、セリシンの高原社
http://www.kougensha.com/

ここで、白い繭を作る普通蚕種を、200個ほど購入しました。送料込みの 1500円 でした。500個までは何個でも1500円なのです。200という数は、おもいっきり適当に決めました。全部育ったら多すぎるような気がします。でも、全部は育たないだろうと想像したんです。想像なので実際どうなるかは乞うご期待。

 その卵がついさきほど普通郵便で届きました。普通の封筒で郵便受けに入っているのです。封筒に第四種蚕種と書いてありました。

ファイル 367-1.jpg
▲四角いプラスティックケースに入っているのが卵。孵化までの注意事項と振替用紙が同封されていました。さっそく料金を払いに行きました。

ファイル 367-2.jpg
▲プラケースを開けると、こんな白い紙袋が入っています。

ファイル 367-3.jpg
▲中には黒いツブツブが。これが卵です。わりとしっかりした粒でそっと振るとザラザラいいます。知らないと植物の種だと思うでしょう。

ファイル 367-4.jpg
▲水を含ませたティッシュと一緒に飼育箱に入れました。

 同封の注意事項に、孵化まで25度くらいを保って、湿度も必要だと書いてありました。とりあえず100円均一で買った飼育容器に入れて、水をふくませたティッシュも一緒に入れておこうと思います。25度を保つのが意外と難しいような気がします。ひょっとしてなんらかの方法で保温したほうがいいのかしら。明日100均一で温度計を買ってこようと思います。

 実は、蚕の卵なんて見たことがありません。あ、いや、ひょっとすると学校で教材として見たかもしれません。テレビなどでも見たことがありますが、実物は初めてです。

 祖母の家では卵を扱っていなかったような気がします。いきなり、二齢くらいの小さな蚕を飼っている感じです。幼児期の記憶なのであやふやだけど、農協のようなところで卵から孵化させて、たやすく飼える二齢幼虫を農家に卸すようなことを聞いた気がします。気がするだけなので違ってたらごめん。そのような状況なので毛蚕(けご:一齢幼虫)も見たことがないのです。

ファイル 367-5.jpg
▲本体の上にガーゼをかぶせてから蓋を閉めると、虫が小さくても隙間から逃げることがありません。蚕なので、タイミングよく餌さえやれば逃げないと思いますけどね。無事に孵化したら菓子箱にでも移します。

 飼育開始日を7月2日に指定したので、たぶん孵化はそのくらいになるんだと思います。蚕の孵化日は、なんらかの方法でコントロールできるらしいんです。どんな方法かはよく知りません。シバケンくんがものすごく詳しそうな気がします。ほんとに指定日に孵化するかどうか、ワクワクドキドキです。

タグ: カイコ

コメント一覧

シバケン URL (06/27 23:48) 編集・削除

 僕は大学の先生にしつこくメールを送ったりするような人間なのですが、それでも丁寧にしっかり対応してくれる方なので、なんらかのトラブルがあったと思われます。
 一般的なカイコは1化性か2化性で、色が付いた卵は次の年まで孵化しないようになっています。業者は、越年卵を無理やり孵化させる方法として浸酸という方法を使います。浸酸は薄めた塩酸に卵を浸ける方法で、強制的な孵化としてはこれがもっとも一般的です。僕は浸酸を行うことはないのですが、簡単なコントロールとして越年卵を冷蔵庫に入れて、飼いたい時に出すようにしています。
 卵の孵化方法ですが、温度より照明が問題かも知れません。夜に灯りをつけたままにしたりすると、孵化の時期がバラバラになります。僕は遅くまで起きている上、照明に対する処置を何もしていないので、孵化は毎回バラバラになっています。容器に黒い布を被せるなどして、光を妨げた方が良いかもしれません。 湿度は、高すぎるとカビが生えるので注意が必要です。僕は湿度には特に気を使っていません。

Sari (06/28 02:06) 編集・削除

以前言いましたっけ?
小学生の頃、叔母がアパート経営をしていて、住人に蚕糸試験場にお勤めの人がいたんです。
(蚕糸試験場は実家から近かったので)
そのお姉さんに可愛がられ、お蚕さんを紙の菓子箱に2箱たっぷりもらいました。
夏休みの自由研究に、と。6月頃だったかな~・・・まだ小さかったような気がします。
蚕が見えなくなるくらい、桑の葉をたっぷり被せて上にちょこんと穴をブツブツ開けた箱の蓋を乗せておくと、もさもさと食べ、一晩で蓋がきちんと被っている状態に(笑)すごい食事量でした。
夜中は、さわさわさわさわと食べる音がします。これが幸せな気持ちになるんですよね(^^)

新幹線のような顔が可愛く、触るとヒンヤリして気持ちが良かったです♪
やがて食欲が落ちてきたな~というところで紙をはずした団扇の骨に数匹のお蚕さんを乗せておくと、繭作りを始めたので、しょっちゅう場所をずらしてやると(ちょっとめんどう^^;)白くてきれいな蚕糸の団扇が出来ました。

他のは桑の葉や箱の内側に繭を作っていました。
いくつか残し、母は繭を茹で(くちゃい)蛹を取り出して佃煮にしたり、干して粉にしていました。
残った蚕は、やがて蚕蛾になり(これが小さくて真っ白でまた可愛い・飛ばないし)卵を産みましたが、卵は、ららさんの画像と同じですが、糞とそっくりで(笑
もやけた幼虫(?)は白い糸のような感じだったような・・・
そこから記憶がありません。どうなったんでしょうか(^^;)

Sari (06/28 02:11) 編集・削除

ちなみに、蚕糸試験場は、その後筑波に越して
レンガ作りの趣のある建物でしたが、門柱だけ残して公園になりました。
隣の小学校とは塀を取り払い、明るくて気持ちの良い公園です。
先日、屋上の明り取りのガラスドームから落ちた生徒がいてニュースになっていた小学校がそれです。

Sari (06/28 02:15) 編集・削除

そうそう、 連投失礼。
新幹線は、つぶれると真緑のどろりとした液体ばかりでした。
お姉さんよると、ほとんどが葉緑素なので、歯磨きにも使うといいと言ってました。(やだけど^^;)

シバケン URL (06/28 04:54) 編集・削除

追伸:
浸酸をしてから約2週間後に卵が孵化する、ということを書き忘れていました。業者や施設では、掃き立て日を指定すると、その2週間前に浸酸処理をしてから送ってくれます。

珍獣ららむ~ (06/28 08:36) 編集・削除

うおおっ、コメントが熱い!!

>シバケンくん
 大学の件は、おそらくあちらがお忙しくなったか、スパムフォルダ行きになってるかのどっちかでしょう(^-^; もう一度メールしてみようかと、かなり迷いましたが、時間がかかると桑を他の虫に食われてしまうのであきらめました。大学のサイトには飼い方も詳細に書いてあったので参考にしたいと思います。

 それにしても、さすがに詳しいねー!! 孵化の時期に光が関係しているというのは、まったく思いつきませんでした。うちでも遅くまで明かりをつけているので何かかぶせておくことにします。

 浸酸で孵化を促進する方法もありがとう。高原社でも飼育予定日を指定する方法なので、きっとボチャッと酸に漬けてくれたんですねー。

>Sariさん
 蚕糸の森ですね? 知人の車で公園の前を何度か通ったことがあります。養蚕関係の名前がついているから気になってました。

 蚕が桑を食べる音は和むのですよねー。繭を作らせる作業もわくわくしますよ。祖母の家では蔟(まぶし、もしくは、ぞく)というものを使ってて、紙製(?)の格子状のものに蚕をたからせて、回転する枠にはめて天井からたくさんぶら下げるんです。

 蚕は上に向かって歩くので、バランスが崩れるとパタンと回転します。すると、蚕がまた上に向かって歩きはじめます。そうやって繰り返しているうちに、格子の気に入った区画に入って繭を作り始めるんです。この回転構造が好きでした。

 蚕が糸を吐くようになることを「ず」になると言ってましたが、そうなると、蔟を出してきて、庭にたき火をしてあぶって乾燥させるんです。

 わー、書いてたら回転蔟が欲しくなってきた(笑) さすがに家にはつるす場所がないからダメだなー。

Sari (06/28 10:34) 編集・削除

そういえば、インドネシアの黄金の繭がNHKで取り上げられていましたっけ。
ジョグジャカルタ(本当はヨグヤカルタ)の王妃様が
村に行って「蛹を食べちゃいけません」と言ってました(笑
http://www.geocities.jp/goldencocoon/whatsthat/whatsthat.html
二つアドレス貼れないそうなので次へ

きれいですよね。与那国蚕でも作ろうと研究しているそうですね。
デカイ繭でしょうね(^^)

Sari (06/28 10:36) 編集・削除

http://diary8.cgiboy.com/0/sophiark/index.cgi?y=2005&m=10#18
10月10日の記事です。

珍獣ららむ~ (06/29 09:22) 編集・削除

 へー、インドネシアのヤママユは金色の糸を吐くんですね。ヤママユ類は面白い繭を作るのがいますね。日本にいる「ヤママユ」などは緑色の繭を作りますよ。

http://www.chinjuh.mydns.jp/hakubutu/musi/zz000109.htm
 これは中身が透けるようにわざと逆光で写したやつなんですが、光をあてたのも写しておけばよかったですねー。緑色の綺麗な繭なんです。宮沢賢治が「グスコーブドリの伝記」の中で、栗の木に網をかけて飼うと書いているのはこれだと思います。

 中国では柞蚕(さくさん)という野蚕から糸をとってるらしいです。残念ながら、生きた虫そのものも、繭も糸も見たことはないんですが、中身の蛹は食材として出回るので、うちの冷凍庫にも入ってます(笑) 野蚕類の蛹って美味しいんですよねー。家蚕のよりずっと大きくて食べでがあるし。

シバケン URL (06/29 09:54) 編集・削除

そういえば、東南アジアも養蚕が盛んですね。
気候が日本や中国と違うこともあって、あちらの蚕は多化する種が多いです。
僕は東南アジア原産のカンボージュという品種を飼育したことがありますが、体が透ける性質(油)があって面白かったです。普通の蚕だと、一度飼育したらその後は大分寂しくなりますが、多化性は休眠なしなので便利です。ただ、人工飼料などが無ければ飼育できないのがネックでした。

東南アジアは野蚕の方にも力を入れているようですね。
アタカスは日本のヨナグニサンよりも大きいんでしょうね。

珍獣ららむ~ (06/29 19:25) 編集・削除

カンボージュ、おもしろいですねー。
品種にこだわるのも面白そうですよねえ。
群馬に住んでたらやばかった。
放置されてる桑畑なんかがありそうなので
家中を蚕だらけにしてしまいそう(笑)

Sari (06/30 09:38) 編集・削除

30年くらい前にマレーシアに行ったとき、昆虫館のような博物館のようなところへ行きました。
さすが南方、見たことのないデカイ昆虫ばかりで辟易しながらもちょっと面白かったりして(^^;)
小判みたいな森のゴキとかカミキリムシとか(汗

蝶や蛾の部屋は、私は日本の蚕蛾以外は怖い人なので
妹だけ入りました。アタカスとか与那国蚕みたいの展示してあったよ~、と言ってました。

ツァーだったので、場所も名前も分かりませんが、
ららさんが行ったら楽しめるでしょうね。
南方は、人間以外みなデカイと言われますが実感した博物館でした(^^)

珍獣ららむ~ (06/30 17:01) 編集・削除

南洋の昆虫は大きくて綺麗なので、
日本の昆虫園でも飼育されてることがあります。
外国産(あくまでケースの中のもの)だと思うと、
実はあんまりそそられないんですが、
ああいう虫がいる場所で暮らせるんだったら
毎日がワクワクするでしょうねー。

そういえば、昨日のウルルン滞在記は
インドネシア・パプア州でしたけど、
サゴゾウムシの幼虫を食べてましたよ。
あれは一度でいいから食べてみたいですねー。


あれ、いつの間にか食べる話になっている!

ゲッコーちゃんです

ファイル 364-1.jpg
▲今朝のお客様。ヤモリです。捕まえたら指に噛みつきました。歯がほとんどないのでキスされたようなもんです。かわいいー。

ファイル 364-2.jpg

コメント一覧

Sari (06/26 20:11) 編集・削除

おっ! 可愛いな~♪

珍獣ららむ~ (06/27 08:59) 編集・削除

カワイイですよー。
一瞬このまま飼おうかと思ったんですが、
家のまわりに住み着いてほしいので逃がしました。
ダンゴムシがたくさんいるから食べに来てるんだと思います。

24日の稲城(臭い缶以外)

 昨日の稲城の集まりは、昆虫を採集してその場で料理して食べましょう、という集まりだったので、当然虫もたくさん見ましたよ。

ファイル 328-1.jpg
▲オオセンチコガネ(たぶん)。草食獣の糞や腐った茸に集まる虫で、シュールストレミング缶の臭いにさそわれて集まってきたのを捕まえてもらいました。

 なんで自分で捕まえないのかって? 積極的に標本を作る趣味がないので、飼うの大変だなーって思うと手がでなくて。でも、あんまり綺麗なのでもらってきちゃった。馬糞や牛糞が手に入らないのでどうしようかと思っているところ。とりあえずシメジの石突きを与えて様子を見てます。うーん、園芸用の完熟牛糞じゃダメなんだろうなあ。

ファイル 328-2.jpg
▲ルリタテハの幼虫。これはダメな人にはダメな写真なのかもしれないけど、個人的にはこういうのがカワイイしカッコイイと思うんですー。すんごくカッコイイので飼ってみたかったのですが、羽化しても稲城まで放虫に行けないしと思ってあきらめて食材にー。

ファイル 328-4.jpg
▲ルリタテハの素揚げ。トゲトゲがどうかなと思ったんですが、揚げちゃうとパリっとしていい食感でした。おいしゅうございました。でも飼ってみたかったー。

ファイル 328-3.jpg
▲エゴノキの花。丁度満開で、こういうのが至る所に舞い落ちていました。エゴノキの花は普通は五弁なんですが、この山のは四弁や六弁のものがたくさん。

ファイル 328-5.jpg
▲カバイロモクメシャチホコの幼虫。頭の後ろと胴体の真ん中と尻のあたりに赤い角のある芋虫。サクラで飼えるらしいです。飼ってみたかったけど(以下ry

タグ: 植物 昆虫食

コメント一覧

よもぎた (06/10 03:33) 編集・削除

大きさに個体差はありましたが、
おそらくオオセンチコガネを3頭捕獲したよもぎたです。
彼らのその後はいかがですか?
しかし、シュール臭にあんなに引きつけられるとは思っても見ませんでした。
いつかは奈良公園や沖縄でシュールパンを食し、
ルリセンチコガネやミドリセンチコガネを誘引してみたいものです。
ルリタテハの幼虫を捕獲していたのですか…?
食することはおろか、見ることもなく、
と言うか全然気づきませんでした。
幼虫も成虫も美しいですよね。
お味はいかがでした?
また今度よろしくお願いします。
      

珍獣ららむ~ (06/10 08:19) 編集・削除

 よもぎたさん、先日は素敵なオオセンチコガネをありがとうございましたー。あのあと十日くらい生きてたんですが、だんだん元気がなくなって全部死んでしまいました。大事にしまってありますー。

 ルリタテハの幼虫は、味はいくらか苦みがあったのですが、bugeater さんによると「揚げすぎかもしれない」ということでした。特別な味はしなかったけど、トゲトゲがサクサクして、ほんとにいい食感でしたよ。

セグロアシナガバチのその後

 こことかここなんかに書いた、セグロアシナガバチの女王のその後です。毎日熱心に巣の手入れをしていた女王蜂が、三日ほど前から帰ってこなくなってしまいました。

 巣は郵便受けの真下にあるので、日に何度かばたんばたんと開け閉てするのがいけなかったのでしょうか。まだ巣が小さいうちに、もっと安心できる場所を探して去ったのかもしれないと思っていました。

 ところが、今日になってふと郵便受けを横から見たら、女王が落ちてるじゃないですか!

ファイル 311-1.jpg
▲銀色の箱が郵便受け。写真では見えないけれど巣はこの下にぶら下がっている。

ファイル 311-2.jpg
▲ほら、ここにセグロアシナガバチが落ちてる。同じ個体かどうか残念ながら確かめようがないけれど、たぶん巣を作っていた女王だと思うんです。

 自然は厳しいです。するどい針を持っているとはいえ、カラスのような鳥から身を守るのに充分とは言えないだろうし、民家に迷い込んで殺虫剤にやられるかもしれません。餌をもとめてゴミ捨て場を漁っているうちに、ジュースの瓶から出られなくなるかもしれません。

 そんな不幸なパターンも想像はしていたけれど、まさかこんな近くで死んでいるなんて。理由はわからないけれど、死にそうになりながら巣のそばまで帰ってきていたとは、本能とはいえなんて哀れな。

 巣の中の卵は自然に孵化するでしょうけど、餌をあたえる女王がいないので幼虫はみんな飢え死にしてしまいます。貴重な蜂の子なのにもったいない。もっと育ってからならわたしが食べたのに(自然って本当に厳しい)。

タグ:

コメント一覧

Sari (05/13 02:22) 編集・削除

うーん・・・耳鳴り暦・ん~十年の私としても、惜しいことをした。
都会で生きるのは、人も含めて生き辛いのか・・・

>カラスのような鳥から身を守るのに
で思い出しました。インドネシアにカラスは居ませんです。

珍獣ららむ~ (05/13 10:08) 編集・削除

 へー、インドネシアにはカラスがいないんですか。カラスの仲間は北極と南極を除けば世界中にいるということなので、日本のカラス属みたいに黒いのがいないか、いても深い森にしかいないとかなんでしょうね。

 町中にいる鳥も世界中でいろいろです。フィンランドのヘルシンキに飛行機の乗り継ぎで立ち寄った時、町中がカモメだらけなのには驚きました。上野公園のハトをカモメに変えたみたいな状態です。

 スペインのアンダルシア地方では、普通にハトがいるんですが、手品師が帽子から出すような真っ白なハトばかり。どの町へ行っても白いハトしかいませんでした。ドバトの色が白いのか、まったく別の種類のハトなのか気になるんですけど、どうやって調べたらいいのか何年も悩んでます(笑)同じスペインでも北にあるマドリードあたりでは灰色のハトばかりでした。

Sari (05/13 21:21) 編集・削除

へー、国によって鳥も面白いですね。
浦安の友人のマンションは川向こうがディズニーランドという場所なんですが、ベランダに来るのは都鳥(ゆりかもめ)ばかりで鳩は全く来ないそうです。
遊びに行ったときも、窓の外でバタバタと(笑)
「鳩よりデカくてうっとぉしい」と言ってました。

Sari (05/21 04:55) 編集・削除

「インドネシアにカラスは居ない」について。
すみません、いい加減なこと書いてしまいました。
バリ人の友人の言葉と、インドネシア在の人たちの話から
てっきり居ないものだと思ってました。

気になって調べてみましたが、ネットでは全く分からず。
『カラスよろず相談箱』という先生様のところで聞いてみました。
以下、掲示板の回答です。
***********************
sariさんへのお返事です。

間違いなくハシブトガラスは、スマトラ島、ジャワ島、カリマンタン島の一部に生息していています。もちろんベトナムやインドに分布域とされています。
しかし、おそらく生息数は多くなく、森林地帯にいると思われます。私もジャワ島やカリマンタンに行ったことがありますが、見ることはできませんでした。
沖縄県の島々では、大きな島にはたいていハシブトガラスが分布しています。


> こんにちは、インドネシに縁がありまして
> 30年ほど行き来しておりますが、現地の友人がインドネシアにしカラスは居ないというので
> 検索してみたのですが、北限がシベリアという事しか分かりませんでした。
> やはりベトナムでも見たことがないというブログや、
> 沖縄では島によって居るような記述のある日記を見ましたが正確なことは分かりません。
> ご回答頂ければ幸いです。
*******************************
数が少なくて森林地帯にいるとなると、都会住まいの友人達が見るわけもなく。
自分で調べないでものを言うべきではないと、良い勉強でした。
失礼しました。

珍獣ららむ~ (05/21 08:13) 編集・削除

 わざわざ調べてくださったんですね、ありがとうございます。その状況なら普通の人の感じ方としては「インドネシアにはカラスはいない」で正解ですよ。日本の町ではカラスが普通に飛び回っているけれど、インドネシアの町ではまったく見ないってことですから。「森の中はわからないけど都市部にはまったくいない」と書けばもっと正確でしょうけど。

かにタンがまた脱いだ(育ってます生物編)

 昨日はクロベンケイカニの水槽をあらったのですが、ひょっとしてこいつ、そろそろまた脱ぐんじゃないかとひらめいて、水を多めに入れました。とくに根拠もなく、前触れがあったわけじゃないんですが、春だから脱ぎそうというような軽いおもいつきだったのですが……

ファイル 288-1.jpg

 うわーっ、ほんとに脱いだ。今朝見たらまた二匹(笑)になっているのでぶったまげました。しかも、よく見るともげちゃったハサミのかわりに小さなハサミが生えてきてる。たぶん再生するはず、とは思っていたけど、ほんとにするもんなんだねえ。

◎去年のかにタン
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=159

 そういえば、脱皮直後のカニをソフトシェルクラブといって、殻ごと食べるってよく言うので、どのくらいやわらかいのか触ってみようと思うんだけれど、いやがって逃げ回るのでやわらかさをたしかめられません。さわったせいで変形しちゃっても困るので断念しました。でも、爪の先が一瞬だけ触れたときカツンという感じがしなかったので、やっぱりやわらかいのかもしれません。そんな状態でもガシャガシャ歩いてます。

ソフトシェルクラブってのはこれだ!

ファイル 288-2.jpg

 亀有のJAZZ38(イタリア料理&カレーのジャズレストラン)のメニューにあったのでたのんでみました。決してうちのかにタンを料理したわけではありません。いや、飼いきれなくなったら食うと思いますが(笑)

 ソフトシェルクラブは脱皮直後のカニのことで、さまざまな種類のカニがこの状態で料理されるそうです。写真のものは何ガニなのか、ちょっとわかりません。

 料理されちゃっているので見た目じゃよくわからないでしょうが、ほんとに殻ごと食べられます。珍味とは思いますが、美味っていうのともちょっと違うような気がします。これだったら普通のサワガニをフライにしたほうが食感がよさそうです。サワガニよりは大きいので、カニ味噌の旨味などはいくから勝っているような気がします。

ファイル 288-3.jpg
 食べ物として写すんなら、こんなアングルにしたほうが食欲をそそりますかね。奥のカニにピントをあわせたのも写してみればよかったかな。

タグ:カニ 食材