記事一覧

花憲・くれる・ダンゴムシ

花憲ってなんだろう?

ファイル 702-1.jpg
 花屋さんの看板に、桜のマークに白抜きで「花憲」って書いてあるんだけれど、なんですかね、これ。
ファイル 702-2.jpg

○○をくれるからもってきなよ

 昨日、山王の話なんかして思い出したんですが、群馬のほうでは「やる」とか「あげる」とかの意味で「くれる」を使うんですよね。

 標準語(?)にないかっていうと「どうしてくれよう(どうしてやろう)」とか言いますが、群馬だと相手をおとしめるような場面じゃなくても言ってるみたい。

 先日、榛名へ行ったら、植木の苗を売ってるオジサンたちが、
「今日は誰もきやしねぇから、タダでくれるよ。ユリの球根もってきな」
なんてことを口々に言うので、面白かったです。

 その言葉にさそわれて、青いツツジの苗を買ってしまいました。花は写真とるまえに散ってしまいました。きっと来年も咲くでしょう。百合根もそこらに植えたんだけど……こっちはどうかな。

 榛名湖あたりだと、よくオジサンたちが百合根をくれるんです(これ、くれるから持って帰って植えてみなよ、とか言われる)。芽は出るんですが、梅雨時に根腐れして枯れちゃうんだよねー。


ダンゴムシ……の、おりがみ(生きた虫じゃなくてスマン)

ファイル 702-3.jpg

 津田良夫という人の創作で『シリーズ子供とつくる 14 創作折紙を作る』に掲載されてました。かわいい!!

 本は残念ながら絶版。創作技術を解説した本で、子供向けのわりに専門的。こうやって発想するんだーっていちいち感心しながら読むけど、そう簡単に創作力は身につかない!

タグ:群馬 おりがみ

コメント一覧

Sari (05/21 22:20) 編集・削除

実家でも「花に水をくれる」とか言ってたと思います。
東京の西のほうですが。
以前、NHKの言葉おじさんのコーナーでも取り上げていたような気がして
検索してみました。http://www.nhk.or.jp/a-room/kininaru/2007/02/0225.html

珍獣ららむ〜 (05/22 10:12) 編集・削除

へえ、けっこういろんなところで言うんですねー。
方言というより古語だったのか。
なるほど!

そのページに「目もくれない」が出てくるけれど、
反対に目を向けることは「目をやる」なのが謎ですね。

Sari (05/24 14:12) 編集・削除

「目をやる」は「遣る」ですよね。
与える・差し向ける・行う・運ぶとか。
木場の「木遣り」という言い方は面白いと思います。

「目をくれる」意志を持って見る
「目をやる」ふと目がいってしまう
      って感じがします。

珍獣ららむ〜 (05/24 17:55) 編集・削除

 そうそう、「目をくれる」という言葉もありうるんですが、「目をやる」とは別のニュアンスを感じますよね。まさにおっしゃるとおりで「くれる」ほうが意識的に目を向けているように感じられるので、とても不思議でした。

 それに「目をくれる」には上から目線も感じるので、もしかすると「目をかける(世話する、かわいがる)」などに吸収されて使われなくなったのかもしれないですね。

思い出し怒り・山王鳥居・後楽園ゆうえんち

たわごとなので読まないほうがいいかもよ?

 暑いです。泣きそうです。一日ごとに晴れたり曇ったりして気温が乱高下します。図書館に本を返しに行ったら、暑さにあたって頭痛がしてきました。ついでに息苦しいです。肺が狭くなっているように感じます。単純に心肺機能が老化してるだけかもしれません。日に日にババアになってます。

 年齢的に、若いときと同じにはいかないとは思うのですが、数年前に卵巣をとってから加速度的に年寄りじみてきているような気がしてならないです。が、たぶんこんな話をしても、生きてるんだから贅沢を言うなって言われるに決まってるので、そう思うと余計に鬱々とします。別に長生きなんて望んでません。だったら癌なんか切らなきゃよかったのにって自分でも思うんですけど、我慢できないほど苦痛が続くのは困るんです。癌じゃ即死しませんから(わりと真顔)。

 手術で突然思い出しました。今語る必要はぜんぜんないけど、思い出したので語っておこうと思うんです。

 術後に血圧がものすごく下がりました。たぶん死にそうなくらい下がったんじゃないでしょうか(でも体感的にはまるで死にそうじゃなかったです)。デジタル血圧計で数値が出なかったらしく、アナログ血圧計まで持ち出して計ってましたが、やっぱり数字がとれなかったようです。

 手術中に輸血もされたので、両手の甲に太い点滴針が刺さったままです。血液を入れる時は太いのじゃないとダメっぽいです。そのせいで両手がパンパンに腫れていて、血圧を測るために腕を圧迫されると痛いんです。

 何度も計ろうとするので「痛いからそれはもうイヤだ」と言ったら、血圧は大事なんですよと言いかえされたけれど、

 おまえらは馬鹿ですか。それだけ繰り返し計って、なおかつ機械が壊れていないのなら「計れないくらい低い」というのが正しい計測結果ですよ。必要なのは数値を出すことではなくて処置なんじゃありませんか?

 と、きわめて冷静に考えましたが口には出しませんでした。わたしは間違っているでしょうか。そう、きっと素人にはわからないプロの事情があるのだと思います。

 先生たちは、ナースステーションでの立ち話が患者に聞こえていないと思っているのかもしれませんが、それは間違いです。しばらくあとに、血圧を測ってた若い先生が「数値とれなくてさあ、で、……とかやって、やっと数字出したんだよ」的なことを自慢げに話しているのを、わたくしはしっかり聞きましたよ。思えば腹水を抜くのに長い針をさす時も下手っくそだったなあ、コイツ。

 あ、ごめんなさい。命の恩人にむかって。わたしって死にそうな時でもこんな感じでした。人間道にもどるのはもう無理って気がしてます。

山王鳥居っていうらしい

ファイル 700-5.jpg
 葛飾図書館の近くにある日枝神社の鳥居。三角の破風がついててちょっと変わってる。こういうのを山王鳥居(さんのうとりい)というそうです。なんで山王かっていうと、日枝神社が、大山咋神(おおやまくいのかみ)や大物主神(おおものぬしのかみ)など、山の神を祀っているからだそうで……

 あ!

 そういえば伊勢崎市の山王町にも日枝神社があったっけ。そうか、日枝神社があるから、あの辺は山王町だったんだな……今頃気づいたダメなわたくし。

 山王町と書いて、昔の人は「さんのうちょう」と読んでた。でも、誰に習うともなく、住所に仮名を振るときは「さんおうちょう」と書いてた(実際それであってるっぽい>参考ここ)。

 なんで、さんのうちょうと発音しながらさんおうちょうと書くのかとても謎だった。書いた通りに呼んだほうがアカデミックな気がして、わたしは「さんおうちょう」と発音してた。

 でも日枝神社が由来なら、どっちかっていうと「さんのうちょう」のほうが適切だったりするのでは。地名って謎だわ。

 山王町の日枝神社に、山王鳥居はあったかなあ。こんな形の鳥居を見た記憶はないんだけど。

http://www.sunfield.ne.jp/~s-hirata/jinja/jinja.html
↑こちらのサイトに小さい写真がある。おしい、鳥居が写ってない!

後楽園の観覧車

ファイル 700-1.jpg
ビッグ・オー データ

  • 東京ドームシティ(後楽園ゆうえんち)内のラクーアという施設にある
  • 2003年完成(ラクーア全体がこの年に完成)
  • 最高部高度:80m
  • 回転直径:60m
  • 所要時間:約15分
  • 料金:800円
  • NTT DoCoMo 提供(携帯から混雑状況を見られるらしい)
  • ゴンドラの中は空調がついている
  • ゴンドラ内にBGMを選択・再生する機械がある。歌謡曲が何種類かと戦隊ものの主題歌が入っているが、ドン・チャックの歌はない。
  • 世界初のセンターレス大観覧車で中心からの支柱がない。そのためビッグ・オーと呼ばれる。
  • 観覧車のOの中をジェットコースター(サンダードルフィン)が通り抜ける。

参考
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%BC_(%E8%A6%B3%E8%A6%A7%E8%BB%8A)
http://www.laqua.jp/attraction/10000

 東京のど真ん中にある観覧車なので、何が見えるかちょっと期待したんですが、正直つまんなかったなー。都会すぎてまわりのビルのほうが高く、視界が異様に狭いです。東京ドームを上から見下ろせるので、ドームファン、巨人ファンだと何かしら感慨があるかもしれません。

 センターレス方式といって、丸いレールにゴンドラがぶら下がってる状態です。まったくゆれないので、ゆれるのがイヤって人には好評かもしれないけれど、そんな人は端から観覧車になんか乗らないんじゃないのかなー。今日は風でゆれました、なんて小さなハプニングも観覧車の楽しみですよ。

 それと、ゴンドラがくっついてるレールっていうのがくせ者で、意外と視界を遮るんです。ビッグオーの中をジェットコースターが通過するんですが、仮に通過する瞬間に出会ったとしても、レールが邪魔で見えません。

 それと、後楽園(って今は言わないのね。東京ドームシティ? 文字数多いよ。後楽園でいいじゃないか)って狭い敷地の隙間隙間にアトラクションがあるので、観覧車から見下ろしても「わー、遊園地が一望できるねー!」ってならないのね。

 そんでもって、窓が汚いのも致命的。観覧車の窓なんかどこも汚いんですが、これだけ見るものないとよりいっそう汚さが際だってしまい、そればっかり目についてしまう(笑)

 というわけで、教訓。
 観覧車は都会過ぎてもダメかもしんない。

 あ、でも、ドーム越しに西を見ると、新宿あたりまで高い建物がないので、空が冴えている真冬だったら富士山とか見えそうな感じ。 

ファイル 700-2.jpg
▲ビルの谷間に大昔の商店かなにかの廃墟。黄色い柵があるので隣のビルともども取り壊しの予定でもあるのかな。

ファイル 700-3.jpg
▲これは、水元の清掃工場ですよね(光学10倍ズームで撮影して、さらにトリミングしたものです)。

ついでだからマジクエストについてのメモ

  • アメリカだかどこだかから来たアトラクション
  • 初回は1300円でワンド(魔法の杖)を買わなきゃけいない。
  • 通常プレイ料金は1000円。つまり、初回のみ2300円かかる。二度目からは1000円で可。
  • ワンドを持っていない付き添いは500円。大人同士のペアで出かけて 1本のワンドを共同で使っても可。
  • ワンドは赤外線だか電波だかのコントローr……げふっげふっ……本当に魔法がチャージされているので、会場内でエイッと振ると箱が開いたり、絵画が動いてしゃべり出したりする。
  • 1プレイ60分。60分すぎると魔法が効かなくなる。
  • 最初に、超偉い魔法使いの老人(動画)から「ナントカいうものを手に入れるために、アレとソレとコレをやって、最後にダレソレに会いなさい」というような指令を聞いてプレイ開始。そのような指令は五種類くらいある。
  • 初回は様子がわからないのでひとつの指令すら終わらない。途中で時間切れになっても次回は続きから始められる。
  • 二度目からは60分でひとつの指令(アドベンチャーというらしいが)をこなす感じになる。急ぐとふたつくらいいける。

http://www.tokyo-dome-city.jp/
↑ツルノタケシとかいうやつが動画でしゃべり始めるのでとっととスキップ(画面の右下の方に小さくskipボタンあり)。メニューが出てくるのでマジクエストを選択するとイメージ動画を見られます。

 ファンタジー系のアドベンチャーゲームをリアルでやってる感じです。敷地はそれほど広くないんですが、道に迷うように作ってあるので広く感じます。会場内にあるこういうものに魔法をかけなさい、というような簡単な指令をとくだけなので、謎解きというより宝探しのような感じです。子供でもできるでしょうけど、なんかわりと、大人向けのような気がします(高いし)。

 同じものがラグーナ蒲郡ってところにもあるらしいです。そっちはプレイ料金が800円で、ひょっとすると同伴者割引がないかもしれない。
http://www.laguna-gamagori.co.jp/lagunasia/attraction/rpg/a05.html

ファイル 700-4.jpg
▲これがワンド。丸いところは1500円くらい出すと別のカッコイイ飾りと付け替えられるそうですが、そんな余裕あったらもう一周くらい回ったほうが楽しいです、たぶん。

タグ:観覧車 神社仏閣 群馬

コメント一覧

たっぷ (05/20 17:09) 編集・削除

なるほど。
意識してみたこと無いんですが、赤坂にある日枝神社の鳥居もこの形ですね。きっと。

って、検索しても鳥居の画像が見つからないorz > 検索力低っ

で、赤坂の「山王」は読みも書きも「さんのう」ですね。
「赤坂山王駅」は、「あさかさんのうえき」だし。

時々、赤坂「さんおう」って読んでる人は居ましたが、
「さんおう」って仮名振るところが有るんですね。
知りませんでした。

珍獣ららむ〜 (05/21 07:30) 編集・削除

赤坂のも山王鳥居だよ〜ん。
hiejinja.net/jinja/access/keidai/index.html
↑ここの地図の左端っこにある鳥居のところの数字をクリック。


神社の名前も含めて探すと
連声せずに「さんおう」と読むところも
ないわけじゃないみたいね。
◆さんのうじんじゃ、じゃなくて、さんおうじんじゃ
ttp://www.genbu.net/data/awaji/sanno_title.htm
◆さんのうばる、じゃなくて、さんおうばる
ttp://www.gsi.go.jp/cgi-bin/zureki/25man.cgi?123-14-2

Goudeau (05/21 10:53) 編集・削除

諸橋轍次 『大漢和辞典』の「天皇」 の読みは 「てんくわう(ten-kou)」・「てんわう(ten-ou)」 のみで 「てんのう」 を挙げてゐないさうなんですよ。「ten-nou」 は歴史的仮名遣ひでは 「てんなう」 となるんですが、各種の大型の古語辞典では 「てんなう」 での立項はなく、「てんわう」 での立項が標準なわけです。

同様に「山王」は、「san-nou」と読みつつ、書くときは「さんわう」と書くのが標準であつた、といふ歴史があるんでせうね(多分)

珍獣ららむ〜 (05/21 11:37) 編集・削除

 へーへーへー!!!

 「てんわう(てんおう)」と書きながら、口では「てんなう(てんのう)」って言ってた可能性があるんですね。

 そういえば国語の辞書で山王を引くと、旧仮名遣いは「さんわう」ですね。書いたとおりに発音してるとは限らないのかー!

Sari (05/24 14:41) 編集・削除

きのう東水元に行きました。
ついでに日枝神社で鳥居を確認、やはり山が付いてました。
なんだか嬉しい。

「おう」ですが、前の音がnだから発音しやすくて「のう」になっちゃうんですかね?
感応・順応・反応、ついでに観音とか。
女王なのに「内親王」
先代の王なのに「先王」、尊王思想なんてのも。
法則があるなら知りたいような。

珍獣ららむ〜 (05/24 17:32) 編集・削除

 それは連声(れんじょう)というらしいですよ。直前の音節が子音で終わっていて、次の音節が母音(や行とわ行も含む)で始まっているときに起こるみたいです。リエゾンみたいな感じで。

 日本語の場合は、音節の最後にくる子音は限られていて、-n(-m)か、-t(-tu)くらいですよね。

 -n+o- の場合は Sari さんが上げてるような例が全部そうです。他は、

・銀杏 gin + an →ぎんなん

・円融 en + yu →えんにゅう(えんゆう、でも可)

・云々 un + un →うんぬん

・因縁 in + en →いんねん
・輪廻 rin + e →りんね
・天衣 ten + e →てんね(てんい、でも可)

というような感じ。それに、日本語の「ん」は「-m」だった時代もあるので、

・三位 sam + i →さんみ
・陰陽 om + you →おんみょう

…なんてのもあったりします。三はちょっと変わってて、

・三悪 sam + aku →さんなく
・三惑 sam + waku →さんなく
・三有 sam + yu →さんぬ

 こんな連声もするみたいです。辞書を引いてみると、すごい剣幕、なんていうときの剣幕は、険悪(けんあく)が連声して、けんまくになり、剣幕という当て字ができたという説もあるそうです。

 -tで終わる音節は、単独だと「つ」と発音されてるんですが、連続して発音する時は母音をほとんど読んでないので、直後に母音が来ると連声するみたいです。

・雪隠 setu + in →せっちん
・屈惑 kutu + waku →くったく=屈託

 剣幕や屈託みたいに、漢字を見てももとの形がわかんないものもありそうなので、本気で探すとけっこう沢山あるかもしれないです。


 って、書いててわかったんですが、本来はこう読むのに連声しているから、口では「さんのう」と言いながら、表記は「さんおう」なんですね。

 いうって書いて「ゆう」って読んでるようなものだと思えば、なるほどって思いました。連声、ちょっと面白い!

たわいもない日記・北読書

たまごの背比べ

ファイル 699-2.jpg
 大きいのは普通のスーパーで買った L玉で、小さいのは SHOP99 で買った S玉です。写真で見ると驚きがないんだけれど、実際に手にとって眺めると、想像以上に大きさが違うのでけっこう驚きました。

謎のスナック

 うちの近所にはスナック虫という店があるんですが(地名でいうと東金町か?)
スナック虫


 JR小岩駅の近くには、スナック蟻もあります。
ファイル 699-3.jpg


 スナック虫といえば、何年か前に検索した時に、余所様のおもしろい日記だかブログだかを読んだんですが、今探そうとしたらみつかりませんでした。

 なんかの理由で停電になり電車が派手に止まってしまったので、松戸にある大学(?)まで自転車をかっとばそうとしたら、水戸街道をまっすぐ来たはずなのに、なぜか道に迷ってしまう。

 夜であたりは真っ暗なので、とにかく明るいところを目指したら、目の前に見えたのがスナック虫で、さらに迷走して気がつくとバス停は地蔵前(たぶん今の「しばられ地蔵入口」)で、とにかく恐かったという話でした。

 停電の原因をテロだと書いてあったような気がしますが、具体的にどの事件を言ってるんだろうと首をひねったのを覚えてます。面白かったのでもう一回読みたいですー。

ドン・チャックは健在

ファイル 699-4.jpg
 昨日、後楽園ゆうえんちに「マジクエスト」っていうのをやりにいって、もちろんそれは面白かったんですが、何よりドン・チャックがマスコットキャラとして健在であることに感動しました。とりあえずこの感動を記録。

北読書

ファイル 699-1.jpg
私は金正日の「踊り子」だった(上)(下)
1997年初版

 著者の申英姫(シンヨンヒ)は1961年北朝鮮地方都市の一般家庭の生まれで、党に舞踏の才能を見込まれてピパダ歌劇団に入り、後に万寿台(マンスンデ)芸術団に所属した。キップムジョ、いわゆる喜び組に選ばれ、金正日の宴会でもたびたび踊った。党幹部の息子でロンドンで外資ディーラーをやっている崔世雄(チェセウン)と結婚、ふたりの子供たちとともに、1995年、韓国へ亡命する。

 上巻は子供時代をふりかえり、舞踏家となり、金正日の宴会で踊るようになり、夫となる青年と出会うところまで。下巻はその青年と結婚し、子供をもうけ、長期出張中の夫とともにロンドンで暮らすことを許されるが、些細なことで党に睨まれそうになって韓国に亡命する。


 一般人が入り込めないような芸術団に所属したり、党幹部の息子と結婚して海外で生活するなど、エリートコースを歩んだ人ではありますが、いちおう恋愛結婚で、子供を儲けたりしているので、平壌の奥さんたちがどんな暮らしをしているのかかいま見える手記に……なってる……のか?

 なんでも、普通は主婦でもナントカいう婦人会みたいなのに所属して、変な反省会とかに出席しなきゃならないらしいんですが、夫とその姉だか妹だかの口利きで、働かず、婦人会にも所属せずに暮らせる身分だったようです。出版社でなぐりがきの原稿を丁寧に清書するという作業だそうですが、それも途中からは(上司に贈り物などをすることで)籍だけおいて、実際には何もしていないとのこと。

 そう書くとかなり特殊な環境にも思えますが、そういうことが可能なので、党幹部の奥さんに人気のある仕事だったとも書かれており、平壌の日常なのかもしれないです。北では賄賂がなければ何もできず、賄賂さえあればなんでもできるとのこと。夫とロンドンで暮らすようになってからは、なかば人質として北に残してきた子供を出国させるためにも、党に多額の献金をしたそうです。

 この本の著者は、夫になった人がかなり変わっていて、金融関係の才能を発揮してロンドンでそうとう儲けたらしいです。もちろん党のお金も増やし、北朝鮮にはかなり貢献したとのこと。自由主義社会への脱出願望は常に持っていたでしょうが、生活に不自由してたわけじゃないし、北朝鮮で不都合さえなければ亡命なんかしなかったんじゃないのかな。

 その不都合というのも表だって党に反逆したとかではなく、韓国の新聞を読んだり、韓国の歌謡曲を聴いたり、高級外車に乗ったりしたと、その程度のことらしいです。党の偉い人より高級なベンツに乗っていることを指摘され、BMWに乗り換えたというエピソードがでてきます。北ではベンツが好まれているので、BMWが同等に高いことを誰もしらないとか。北で指摘されたんならわかるけど、ロンドンでのコミュニティでそんなことほんとにあるかしら。

 書名にある「踊り子」は、いわゆる喜び組のことです。

 金正日の料理人こと藤本健二氏によれば、喜び組の女の子たちは、意外と大事にされていて、金正日の性の相手をさせられてるなんてことはありえない、と言ってます。

 が、この本の著者によると、党の幹部が女の子をこっそり自室に呼び込んで、力ずくで自分の相手をさせるようなことが度々あったとのこと。それも、金正日に非常に近い立場の幹部がすることなので、おそらく将軍の許しを得てしていることではないかと。

 金正日は宴会に妻の高英姫(コヨンヒ)夫人を連れて現れたりするので、自分で喜び組に手を出したりはしないのかもしれないですが、部下にあてがってるんだったら大差ないんじゃないの、という気もします。

 ただ、著者はナントカいう幹部のオッサンに押し倒されそうになるものの、激しく抵抗して難を逃れているのですよね。もし、そういう目的のために組織された集団ならば、この時点でペナルティがあってもよさそうですが、なんのおとがめもなくその後も舞踏を続けています。

 最後のほうに、韓国に亡命してからの話がごく手短に掲載されています。大金を持っている夫が厳しい取り調べを受け、北朝鮮のお金を着服したのではないことを証明するのが大変だったとか、普通の人として暮らせると思いこんでいたのに、記者会見をするように言われ、亡命者として暮らさなければならないことに気づいたりしています。

 しかし、顔が知られたおかげで、ごく普通の人から声をかけられるようになり、南には北の地を故郷として語る人が多いことを知ったとも。

タグ:地元(葛飾周辺) 北朝鮮 変な写真

そういえば先月のアレの写真をまとめました

村の北にある上神社の
http://f.hatena.ne.jp/chinjuh/20090420104151

村の南にある下神社の
http://f.hatena.ne.jp/chinjuh/20090503190844


 半分冗談でパスワードをかけてあります。簡単ななぞなぞですから答えて中に入ってください。画面左上にある「<prev」という黒いボタンを押すと順番に写真を見られるようになってます。途中に動画も混ざってます。ねじる動作が面白いのでぜひ見てください。

 某県某市のその村(現在は村ではないですが)には、ごく狭い範囲に上○○神社と、下○○神社という同名の小さな神社が存在しているのですが、なんでも最初は上社のみが存在していて、明治時代になんかの理由で下社が出来たんだそうです。上と下はそれぞれ別の町内会がやっているようでした。

タグ:蛇ねじり 地元(葛飾周辺)

コメント一覧

ひろこ (05/18 08:07) 編集・削除

ねじり、一人だけ逆回転しない所がエライ…
介添えの藁をわたすおじさんも良い感じ。

上下で顔貌が違うのね、手から手へ伝わってる感じが良い。

珍獣ららむ〜 (05/19 10:33) 編集・削除

 こういうのを研究してる地元の人が言うには、人の服を見て同じものを着たいと思っても、そっくり同じに真似るんじゃなくてアクセサリーを変えるなどしてオリジナリティーを出すものだから、下社が出来た時にわざと変えたんじゃないかって。

柴又の縁日

 今日は庚申だったのでヒマをみつけて柴又へお参りに行きました。六十日のいっぺんの庚申(かのえさる)の日には、ご本尊様のご開帳があるのです。ここのご開帳はほんとうにほんもののご本尊様のご開帳です。行ってみたら御前立本尊様でしたとかいうオチはありません。

 前にも書いたけれど、柴又帝釈天のご本尊様は板にレリーフされた帝釈天像です。
http://www.kawachiya.biz/shibamata/taishakuten.html
 この、川千家(参道にあるうなぎ屋)のサイトにそれっぽいお札(ふだ)が掲載されていますが、ちょうどこの絵を鏡に写したような状態のものなので、もともとがお札を刷るための版木なんだと思います。今もご本尊様で直接お札を作っているとは思えないので、上記サイトにある絵はレプリカの版木で刷ってるんじゃないかと想像するんですけど。

 ご本尊様は、照明の関係でお顔が見えず、川千家サイトにあるような親しみのあるお顔なのかどうかは確認できませんでした。

ひょっとして、おちょくられている?

ファイル 695-1.jpg
ファイル 695-2.jpg

 セブンイレブンの前に葛飾と足立と墨田の(正確にこの三区だったかどうかちょっと覚えてないんだけど)限定商品で東京牛乳ミルクシューっていうのが発売されたって幟がたっていたので買ってみた。地元に弱いので。

 ところが検索してみると、大田区やら世田谷区やらでも「限定商品」として売り出された形跡があるんだよね。時期はずらしてあるかもしれないけど。はあ、なるほど。狭い範囲限定のふりをして東京全体に売るつもりですか。まあ、東京牛乳自体が都下で作られてて葛飾関係ないですからね。

 袋に、毎日限定生産の、と書いてあるから数量も限定なのかしら……と思うと、よく見たら限定生産の東京牛乳を使ったと書いてあったりして、うーん、うーん、うーん。

 だいたい牛の乳だからどんなに頑張ったってそう簡単に増産できねーよなって思うのはわたしだけですかね。限定じゃない地方の牛乳はどう不安なのか説明してほしい感じがする。説明してもらったら「限定、すばらしいよ!」ってなるかもしれないし。

 そんなこんなで、モノはいいのかもしれないけど、なんとなくおちょくられた感がある限定品情報でした。

 あ、味はフツーです。限定限定って騒がれなかったら美味しいって書いてるけど、なんか素直に美味しいって言いたくないフクザツな乙女心なわけよ。

タグ:神社仏閣 地元(葛飾周辺)