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水元公園の空間放射線量 6月24〜7月10日

 また間があいてしまいましたが、実は書いてないだけで地味に空間放射線量を計っています。なんの役にたつかはわかりませんが、じみ〜に続けていく予定です。

測定結果

1. 野鳥のサンクチュアリの外側
6月24日 0.27μSv/h
6月26日 0.20μSv/h
7月10日 0.27μSv/h

2. 芝生広場のまんなか
6月24日 計ってない
6月26日 0.24μSv/h
7月10日 0.26μSv/h

3. 広場脇の林
6月24日 計ってない
6月26日 0.23μSv/h
7月10日 0.23μSv/h

4. 閘門橋の近く
6月24日 計ってない
6月26日 0.22μSv/h
7月10日 0.17μSv/h

# 測定はなるべく週に一度くらいややろうと思ってます。仕事でやっているわけではないので自分の都合で気まぐれに実行します。

参考値

自宅の庭っぽい場所
(地面は土、屋根なし、家屋からの距離1mくらい)
7月10日 0.12μSv/h

ベランダ
6月26日 0.08μSv/h

室内
6月26日 0.05μSv/h(検出不能)


使用機器

 エアカウンターS(AIR COUNTER -S)を使っています。

詳しくはこちらの記事を読んでください
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1305
誤差±20%くらいだそうです(精度低…w)

測定方法

 地上 1メートルで計測します。これはちょうど大人の腰くらいの高さです。

 エアカウンターSのスイッチを入れ、35秒のカウントダウン終了後、さらに30秒待ってから、10秒ごとの値を9回メモして平均値を求めます。

測定ポイント


より大きな地図で 放射線量調査 を表示
 公園内とそのまわりの四ヶ所で調べます。黄色いポイントの右から

1. 野鳥サンクチュアリの外側
2. 芝生広場のまんなか
3. 芝生広場脇の林
4. 閘門橋の近く

 場所が偏ってますが、長く続けなければ意味がないので自分が良く行く範囲に設定しました。

注意事項

 素人が精度の低い機器で計測しています。お遊びの域を出ないということを念頭においてご利用ください。




葛飾区による測定結果

http://www.city.katsushika.lg.jp/34/9539/010588.html
ここにいろいろありますのでー。


 前回は、第二駐車場の近くで1.00μSv/hを越える部分がみつかっていろいろあったわけですが…
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1398
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1399
↑このへん読んでください。

 二番目の記事で放射線量を細工した跡だと言われてる場所に今回も行ってきました。
ファイル 1407-1.jpg
▲これは6月26日に撮影したものです。

 この溝の上で26日の時点でいちおう放射線を計っているのですが、その時は0.30〜0.40μSv/hくらいの値が出て、何度計ってもそうなるので「これは…?!」という感じでした。なんせ素人仕事でやってるものですから、さすがにその日一日のデータで「なんか高いぞ!」と騒ぐのはどうかと思うので、継続して計ってみようと思ってたわけです。

 今回も計ってみたら、何回リセットして計り直しても0.20程度しか出ないので「あらら?!」という感じです。この差が一体何によるものなのかちょっとわかりません。溝そのものには変化なかったと思いますが、駐車場に流れ出してた泥はきれいに片づいてました(雨で流れたのかもしれませんが)。

 なお、ホットスポットとして囲われてる場所(写真奥の工事中の囲いみたいなやつ)は、7月9日に除染したそうです。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2012/07/20m7ac00.htm

タグ:放射線 地元(葛飾周辺)

涙石と手児奈の伝説(市川市)

 千葉県市川市に弘法寺というお寺があります。読みは「ぐほうじ」です。

ファイル 1404-1.jpg
▲いかにも歴史ありげな山門。中には立派な仁王像がありました。「真間山」の額は空海が記したものだと言われているそうです。

 名前からして真言宗でしょうと思ったら、一番最初は行基さんが作った求法寺(ぐほうじ)だったそうです。そのあとに弘法大師がやってきて建て直したので弘法寺になり、さらに後の時代にどういうわけか天台宗になったそうです。

 じゃあ今は天台宗なのかっていうとそうでもなくて、十三世紀に住職が日蓮の弟子に問答でまけて、今は日蓮宗なんだそうですよ!

 お寺の歴史を聞いてるだけでお腹いっぱいになりそうですが、メインディッシュはこれからなので寝ちゃだめですよ。

ファイル 1404-2.jpg
▲けっこう立派な石段です。

 実は、このお寺の石段には不思議があります。石段のある部分が、いついかなる時でも濡れていて、決して乾かないのです。人呼んで涙石。

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▲これがその涙石。ごらんのとおり、まわりの石が乾いているのにここだけ濡れています。

ファイル 1404-4.jpg
▲下から見るとこんな感じです。石段自体は作り直されているようですが、涙石だけは昔のまま残されているんですね。

 この石には伝説があるそうです。

 江戸時代、日光東照宮を造るために、伊豆から船で石を運んでいました。ところが市川市の根本というところで船が動かなくなってしまい、仕方がないので石を弘法寺の石段に使ってしまいました。

 しかし無断で積み荷をおろしたということで、作事奉行の鈴木長頼という人が責任を問われ、この石段で切腹したというのです。その無念の涙が石にしみこんで、何百年たっても乾かないのだということです。

◎真間山弘法寺・公式サイト
http://mamasan.or.jp/


 ところで、このお寺は行基がつくったのが最初だと書きました。実はそれにも伝説があります。

 欽明天皇の時代(奈良時代)に、勝鹿の真間(今の市川市)に手児奈(てこな)という娘がいました。彼女はこのあたりの支配者の娘で、勝鹿のとなりの国にお嫁入りしたということです。

 ところが、嫁ぎ先と勝鹿のあいだに争いがおこります。そのせいで責められた手児奈は、いたたまれなくなって勝鹿に逃げ帰るのですが、嫁ぎ先でうまくいかなかったという負い目から実家に戻ることはできませんでした。

 実家近くの村で人目をしのんで暮らしはじめた手児奈でしたが、美しい彼女を村の男たちが放ってはおきませんでした。手児奈を自分のものにしようと争い始めたのです。

 すっかり争いごとがいやになっていた手児奈です。自分がいるからいけないのだと、真間の入り江に身を投げて死んでしまいました。

 彼女の悲しいおいたちは、やがて都にも伝わります。そして737年に行基という僧侶がこの地にやってきて、手児奈の霊を供養するために寺を作ったということです。

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▲濃縁観世音菩薩


 男たちが自分をめぐって争うのを悲しんで自害してしまう娘の話は、菟原処女(うないおとめ)の伝説などが有名で、あっちこっちに似たような話があるみたいです。新小岩の於玉稲荷なんかもそうですね。

関連記事

お玉ヶ池(岩本町)と於玉稲荷(新小岩)

http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1233
 手児奈伝説の類話です。

夜泣き石伝説(市川市・里見公園)

http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1204
 こちらも石にまつわる伝説。夜な夜なこの石のかげから娘がすすり泣く声が聞こえたといいます。里見氏と北条氏の合戦にまつわるお話です。

八幡の薮知らず(市川市)

http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1175
 今回の記事とは直接関係はありませんが、弘法寺の近くにある市川市の不思議スポットです。

駒どめの石と千本銀杏(市川市)

http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1176
 源頼朝の馬が足をかけたという石の話です。

葛飾八幡宮の千本銀杏(市川市)

http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1177
 一カ所から沢山の銀杏の木が生えて一本の巨木になっています。

タグ:伝説

コメント一覧

Sari (07/07 21:32) 編集・削除

ご無沙汰しています、Sariです。 こんにちは

市川の弘法寺、市川散策のときに古墳見物に行きました。
古墳は放置っぽくて残念でしたけど。

ところで、6・7・8日と、南千住のスポーツセンターで
荒川区の伝統工芸展を見に行ったのですが、
地口行灯の絵の大嶋屋がありました。http://www.city.adachi.tokyo.jp/003/d10100035.html
地口行灯の絵の本が参考に置いてあり、絵が売られていました。
近くで実物の絵を見られて面白かったです。
ついでに、腹に響く和太鼓演奏・相撲甚句も聴けて、雨の中、行った甲斐がありました。
 相撲甚句は両国の花の舞の社中の方がちょっとうまいような気がしましたが。

記事の内容と無関係でごめんなさい。
ではまた・・・

珍獣ららむ〜 (07/08 00:30) 編集・削除

お久しぶりです。
げげっ、弘法寺には古墳がふたつもあったんですか!
古墳には気づきませんでした。
そのうちチャンスがあったらまた行ってみます。

足立区は地口あんどん関係の催しがけっこうあるんですねー。相撲甚句のライブまであったとは、渋くて楽しそうな催しでしたね^^

Sari (07/08 15:33) 編集・削除

ご存知だったらごめんなさい、
市川にはもうひとつ、里見公園の隣に法皇塚古墳(ほうおうづかこふん)がありますよ。
東京医科歯科大学構内にある前方後円墳で、これは弘法寺のより良く残されています。

行ったのが春先の日曜でしたので大学構内は閑散としてのどかでのんびりしてしまいました。

お蚕の交尾と産卵

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▲メスの匂いを感じて翅をふるわせるオスのお蚕。


▲蚕は成虫になっても飛ばないし、あまり遠くまでは歩きません。人間がくっつけてやると交尾をはじめます。

 交尾はほっとくといつまでもずーっとしてることがあります。あんまり長いと産卵の前に消耗するので、人間が切り離してやります。それを割愛といって……というのはトリビアの泉かなんかでもやってたらしいですね。割愛は養蚕用語なんですよ。

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▲箱の中にいるのはメスで、すでに産卵を終えています。箱の外で合体してる蚕は、右のでぶっちょさんがメスで、左のスマートさんがオスです。箱の中の蚕も卵を産む前はでぶっちょさんでした。

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▲二日目くらいの卵。産卵直後は乳白色だった卵が、日がたつとともに色づいてきます。

ファイル 1400-3.jpg
▲これが三日後くらい。どんどん茶色くなってきました。


 まだ 6月なのでこの卵は非休眠卵(冬を越さなくても孵化してしまう卵)だと思います。非休眠卵は黒くならないという話を聞いたことがありますが、どうもその話はあやしいですね。

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▲たまに白い卵がまざってます。これは無精卵かもしれません。

[追記]

 その後この卵は室温で放置して様子を見ていますが、7月30日現在、まったく孵化する様子がありません。春と夏に発生するガの卵だと、もう孵化してても良さそうな気がします。

 ということは、やっぱり休眠卵(越冬卵)なのかもしれないです。調べてみると、蚕には一化性のものや二化性のものがあるそうです。たまたま一化性の蚕だったのかもしれません。ろくに調べもせずに飼っててすみません(笑)

タグ: カイコ

線量を低くするために細工した跡だっていう場所に行ってきたよ!

 昨日は東京都の調査で発見された水元公園内のホットスポットめぐりをしたわけですが、今日はそのホットスポットの線量を細工した跡じゃないのかっていう場所を見に行きました。

 葛飾区議のうめだ信利さん(@UmedaNobutoshi)の、次のツイートがきっかけです。xxxで伏せてあるのはよその人のIDです。

放射線量を低くみせるための細工 http://t.co/IsQGfKFi
posted at 10:18:29

@xxxxxxxxxxx 説明不足で申し訳ございません。ある方は、放射線量を低くするために現場に水をまいたのではないか?その際に排水路を造ったのではないか?とおっしゃっていました。確かに排水できるように駐車場までつながっていました。誰が、何の目的で細工したか分かっていません。
posted at 18:52:07

@xxxxxxxx 誰が、何の目的で細工したかも分かっていません。
posted at 18:53:05

 場所を聞いたら第二駐車場の近くだそうです。おっと、そこは昨日見に行ったはずなのに、わたくしとしたことがスルーしてしまったようです。

ファイル 1399-1.jpg
▲ここですね。木が茂っている奥に線量が特に高い場所があります。

ファイル 1399-2.jpg
▲奥に見える囲いの中に線量が特に高い場所があります。そして、うめださんが「細工」だとおっしゃっているのは、手前の溝です。話を聞いた時はてっきり上の土と下の土を入れ替えたんだと思ってましたが、これはあきらかに溝ですね。

ファイル 1399-3.jpg
▲まわりに生えている木の根っこなんか見えちゃったりして、根っこの下を通してしっかり掘ってある溝です。これはあきらかに水を通すための溝でしょう。実際、溝の中だけしめってます。

ファイル 1399-4.jpg
▲それに、外には泥が流れ出して乾いた跡がある。水を流したことは確かでしょう。


 これは一体なんなんでしょう。

 ひとつの可能性として、溝の奥はちょうどくぼんでいるので、台風かなにかでたまった水を抜くためとも考えられます。それなら公園管理事務所に聞いたらわかりそうなものです。

 もうひとつの可能性としては、うめださんが言ってるみたいに線量が高いのをごまかすために、誰かがホットスポット周辺に水をまき、たまった水を外に出すために掘った溝という可能性もなくはないです。

 しかし、そんなあからさまなごまかしをするでしょうか。するとしたら、一体誰がなんの目的で??? 堀を埋め戻さなかったのはどうして?

 正直わたしには何がどうなってるのかよくわかりません。

 ちなみに、この場所は、
http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/policy_others/radiation/docs/mizumotokouen.pdf
このpdfファイルにある、(2)の場所です。

・日本共産党が独自調査をして1.10μSv/hの線量を検出
・東京都が12日に調査しなおしたら 0.99μSv/h だった
・東京都が25日に再調査したら1.0μSv/hを超えていた
・近くに溝が掘ってあって、水を流した跡がある(細工?)

みたいな感じ。

[追記]うめださんが水元公園管理事務所に問い合わせてくれた

@chinjuh 水元公園管理事務所に問合せしましたら、結果は、公園管理事務所の職員が掘って排水溝を作ったそうです。理由は、柵で囲っている立入禁止場所と駐車場との中間辺りに水が多量に溜まっていたので、それを排水するため、という。それでは、なぜ、そこに多量の水が溜まったのか?続
posted at 17:28:12

@chinjuh 回答はもらえませんでした。疑問は残ります。
posted at 17:31:52

 ということで、公園側ではたまった水を流すために掘ったと言ってるそうです。ただ、なぜ水がたまったのかは答えてくれなかったようですし、いつ掘ったのかは聞いてないみたい(そこ重要なとこなのに)。

 あんな場所に水はたまらないと言ってる人もいるようですが、ホットスポットのある斜面の下にはくぼみがあるので、台風のあとになら水がたまっていてもおかしくはないと思います。

 ただ、水のたまる場所は人が歩く場所ではないです。通路でもないのにわざわざ溝を掘ってまで排水するかという疑問が残ります。そもそもいつ掘ったのかもわからないので、どんどん疑惑だらけになるという寸法です。

 疑惑の追求は盛り上がって楽しくなっちゃうような気がしますが、わたしゃ証拠もないのに誰かをつるし上げる祭りは好みません。

 水元公園の第二駐車場の溝がいつ掘られたか知ってる人はいませんか? 最近できたものですか? ずっと前からあったものですか?

 こんなことなら散歩コースに駐車場も入れておけばよかったかなあ。けっこう頻繁に公園歩いてるのに。

タグ:放射線 地元(葛飾周辺)

水元公園で高線量が検出されたので都が作った囲いを見に行ったよ!

 葛飾区内にある都立水元公園で、25日、1μSv/hを超える空間放射線量が確認されました。これは東京都による公式な調査だそうです。

 現在その場所は「柵で囲い立ち入れないようにしている」とのことですが、正確な場所は広報や報道を見てもよくわかんないので昨日(26日)見てきました。

 全部で9地点と葛飾区のサイトにあるのですが、東京都建設局の札がかかっているのは五カ所しかみつかりませんでした。なお、この日は水元公園の東金町エリアには行きませんでした。

その1:水産試験場跡地管理棟の西にある建屋の隅

囲い
 ここは線量をはかりそびれました。

その2:1の前にある便所の脇

囲い
囲い
 金網から手を入れて計ってみたところ、0.38μSv/hでした。ホットスポット(線量が特に高い場所)というのはわりとピンポイントなんでしょうね。その真上とかで計らないと 1.00μSv/hなんて数字は出ないんだと思います。

 なお、囲いから4mくらい離れて計ったところ 0.18μSv/h程度でした。

その3:第一駐車場脇

囲い
 ここはかなり広い範囲が囲われていて、特別に高いところがどこなのかよくわかりません。何カ所か計ってみましたが、0.22〜0.25μSv/h程度でした。このくらいだとホットスポットと言われていない場所でも出ます。

その4:第二駐車場入り口脇

囲い
囲い
 ここには地面にテープが碁盤の目のように貼られており、線量を計った跡だとわかります。マス目のところまでは行けないので柵から手をいれられる範囲で計ったら0.35μSv/hくらいでした。確かにちょっと高いです。

 なお、柵から数メートル離れて計ったら、0.14μSv/h程度でした。

その5:グリーンプラザ近く

囲い
囲い
 ここは25日の報道以前からありました。手を突っ込んで線量を計るとほかよりも確かに高いです。

 地面はアスファルトなので、たまっている砂などを片付けてしまえばホットスポットではなくなりそうですけど、ずっとこのままになっています。それで、時間経過とともにどうなるのか調査しているんだろうと思っていましたが、実際はなんのつもりなのかはわかりません。こういうのって建設局とやらに問い合わせたら教えてくれるものなんでしょうか?

 さて、この日も線量を計ったはずなんですが、なんとおそろしいことにメモを保存しわすれたようです(iPhone で Evernote を使ってメモしています)。記憶では高いところで0.30μSv/h以上出たと思います。柵の中でも全体が高いわけじゃなくて、端っこはそれほどでもありません。

        ○   ○   ○

 こんな感じで、今回は5カ所はみつけました。先に書いたとおり、東金町エリアには行ってませんし、見逃した部分があるかもしれません。とにかく水元公園は広くて、昨日これらを見てまわるだけで 4〜5時間くらいかかっています。

 状況から考えてこれらの囲いはホットスポットなんだと思いますが、囲いには「環境調査中」などとかかれているだけで、なんの調査なのかは説明されていません。そのため、本当にここが報道されている「線量が特に高い9地点」なのかよくわかりません。

 それにしても、なぜ説明もせずに囲いだけ作るんでしょう。線量が特に高い場所だと書いたらパニックになるとでも思っているのでしょうか? だとしたらずいぶんと馬鹿にされてるような気がします。

 とりあえず、東京都が何かの理由で囲った場所には東京都建設局の札がかかっているようです。
囲い
▲こんなやつ

 ホットスポット(らしき場所)については言いたいことがけっこうあります。

 水元公園は、おとずれたことのない人にはわからないと思いますが、筆舌に尽くしがたいくらい広いんです。昨日わたしが見てまわっただけでも5時間くらいかかっています。それでも見切れない。

 その広い公園内を、くまなく放射線調査しているかっていうと、たぶんしていません。できっこないですもん。たまたま調査した場所が高かったというだけなんじゃないでしょうか。

 上記の5カ所を見てもらえばわかりますが、建物の陰で雨がたまる場所とか、通路の側溝とか、林の中で落ち葉や雨水のたまる場所とか、どこにでもありそうな条件ばっかりです。

 ってことは調査されていない他の場所にもホットスポットがあるんじゃないでしょうか?

 こんなことを書くと「公園全体を立ち入り禁止区域にしたほうがいい」なんて言う人が必ず現れます。

 でもちょっと待って。水元公園は山の中にあるわけではありません。公園の外はごく普通の住宅街です。農地もあるし、庭のあるお宅も沢山あります。

 公園の中にホットスポットがあるってことは、公園外の農地や民家の庭にもホットスポットがあるかもしれないんです。公園だけ閉鎖してもなんの意味もないと思います。

 そんなことより大事なのは、正しい知識の啓蒙と、綿密な調査と必要な箇所の除染作業じゃないんでしょうか。

 放射性物質がどんな場所にたまりやすいのか、たまっていることがわかったらどう処理すればいいのか、また、家の周りにホットスポットがあったとして、影響はどこまで及ぶのか(建物の中は大丈夫なのか)、高い値が出た場所はずっと高いままのかなど、きちんと知る必要があるし、知らせる必要があるのでは。

 放射線出た、囲い作った、人を遠ざけたからもう大丈夫、計ってない場所は知らんとならないように、今何が起こっているのか、誰にでもわかるようにきちんと説明してほしいものです。

計測にはこの機械を使いました


 エステーとタカラトミーアーツが作った家庭用のガイガーカウンターです。安いので高価なものと比べると何か落ちる部分はあるでしょうが、高いところでは高く、低いところでは低く出る感じです。画像クリックで楽天市場内の通販ショップに移動します。

 この機械を使って、地上からだいたい1mの高さで、10秒ごとに9回値をメモして平均値を出しています。

報道と広報

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012062602000104.html

 東京都は二十五日、都立水元公園(葛飾区)の駐車場周辺の植栽で空間放射線量を測定し、最高で毎時一・二二マイクロシーベルトを確認した。文部科学省のガイドラインで除染の目安に当たる、周辺より一マイクロシーベルト以上高い場所が計九カ所あった。都内で除染対象のホットスポットが見つかったのは初めて。都は文科、環境両省と相談し除染する。

 この日の測定では、駐車場西側の植栽の八カ所で一・一六〜一・二二マイクロシーベルト、南側の植栽でも一・二二マイクロシーベルトを検出した。駐車場のアスファルト上は〇・一六マイクロシーベルトだった。

 都は高線量が出た場所の周辺を既に柵で囲っており、滝沢達・公園緑地部長は「早急に対応したい。除染の範囲や方法は文科省などと相談する」とした。

 共産党都議団が独自に測定し、ホットスポットの存在を指摘していた。立ち会った可知佳代子都議は「園内には他にも高線量の場所があるかもしれないので、調査してほしい」と求めた。

http://www.city.katsushika.lg.jp/34/9539/010588.html

都立水元公園内の局所的な放射線量の測定結果について

 東京都は、平成24年6月25日に都立水元公園内の局所的に放射線量が高い区域内の放射線量の測定を実施しました。その結果と東京都の対応については以下のとおりです。

* 文部科学省のガイドラインによれば、「地上高さ1メートルの空間線量が周辺より毎時1マイクロシーベルト以上高い地点」を簡易な除染等の目安としている。
* 今回、局所放射線量が高い区域内の14地点を測定したが、そのうち9地点から、本日測定した周辺一般環境の空間線量毎時0.16マイクロシーベルトを、1マイクロシーベルト以上上回る、毎時1.22マイクロシーベルトから1.16マイクロシーベルトの空間線量を確認した。
* この結果を直ちに文部科学省に連絡し、原因の推定及び簡易な除染等の対応について調整のうえ、早急に実施していく。
* また、今回の測定箇所については、引き続き、柵で囲い立ち入れないようにしている。なお、柵周囲の空間線量についても現在測定中である。

 (平成24年6月25日提出)


より大きな地図で 水元公園HSリスト を表示
▲赤いポイントが都の囲いがあるところ。青と黄色のポイントが↓に書いた謎の囲い。

おまけ:公園内には他にもよくわかんない囲いがあります。

謎の囲い1:青年の家跡

囲い
囲い
 パイロンがあって、棒が渡してあるだけです。ただ、なぜ囲ってあるかまったくわかりません。線量は計ってみましたが低くもなければ高くもないというか、何度か計ると0.30くらい出るね、という感じでした(でもそんな場所いくらでもあるんですよほんと……)。

 枝打ちをしたあとに囲いを片付け忘れたとか、つまらない理由なのかもしれませんけど、景観の問題もありますし、特に理由がないなら撤去してほしいような気がしますね。理由があるなら説明を!

 ちょうど別の人もこの場所の線量を計りにきていました(一般の方です)。あのようなニュースのあとなので、囲われている場所はすべてホットスポットだと思ってる人は多いはずです。

謎の囲い2:水生植物園近くの林

囲い
 ここも25日のニュース以前からありました。今は草が生えてわからなくなっていますが、林を囲って木の根元をほじくりかえしてあります。なんのために掘り返したのかもわからないし、もうずーっと囲われていていつまでも立ち入り禁止が解除されません。

 あくまで想像ですが、地表面と下の土を入れ替えることで空間放射線量がどのくらい減るか実験しているんじゃないかと思ってるんですが、実際どうなんでしょう。こういうのも問い合わせたらごまかさずに教えてくれるんでしょうか。

謎の囲い3:ポプラ並木近くの林の中

囲い
 これもなんのためにあるのかさっぱりわからない囲いです。理由がわからなくても日本人はお行儀がいいので乗り越えたりはしませんが、必要もないのに存在しているなら目障りなので撤去してほしいのです。そして、必要があるなら説明を。

囲い
▲ちなみにこれは今年の3月26日に撮影した同じ場所です。

謎の囲い4:場所の説明が難しい

囲い
 ここもです。写真ではわかりにくいでしょうが、低いところにロープが貼られています。資材置き場かなにかにしてあるのかもしれませんが、今は特に何も置かれていませんでした。



 なんで公園って意味不明な囲いが多いんでしょうね。都立公園は都民の税金で維持してる場所です。私有地ではないので訪れる人に事情がわかるようにすべきです。

タグ:放射線 地元(葛飾周辺)