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水元公園の空間放射線量 4月28日

 昨日のデータです。週に一度くらい、都立水元公園(葛飾区)で計ってます。前日の雨で地面がぬかっているせいか、昨日はどこを計っても高めに出ました。

測定結果 2012.04.28. 晴れ、やや風あり

1. 野鳥のサンクチュアリの外側
0.29μSv/h

2. 芝生広場のまんなか
0.29μSv/h

3. 広場脇の林
0.27μSv/h

4. 閘門橋の近く
0.23μSv/h


# 測定はなるべく週に一度くらいややろうと思ってます。仕事でやっているわけではないので自分の都合で気まぐれに実行します。

参考値

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▲ここのフェンスの中

0.30μSv/h

このフェンスには「環境調査中」の札がかかっています。手を入れて計ってみたらかなり高い数値が出ました。おそらく「ホットスポット」が時間経過とともにどう変化するかの調査をしているものだと思います(あくまで想像ですから違っているかも)。

 ちなみに、フェンスから1〜2mくらい離れた路上を計ってみたところ、0.17μSv/hほどでした。


使用機器

 エアカウンターS(AIR COUNTER -S)を使っています。

詳しくはこちらの記事を読んでください
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1305

測定方法

 地上 1メートルで計測します。これはちょうど大人の腰くらいの高さです。

 エアカウンターSのスイッチを入れ、35秒のカウントダウン終了後、さらに30秒待ってから、10秒ごとの値を9回メモして平均値を求めます。

測定ポイント


より大きな地図で 放射線量調査 を表示
 公園内とそのまわりの四ヶ所で調べます。黄色いポイントの右から

1. 野鳥サンクチュアリの外側
2. 芝生広場のまんなか
3. 芝生広場脇の林
4. 閘門橋の近く

 場所が偏ってますが、長く続けなければ意味がないので自分が良く行く範囲に設定しました。

注意事項

 素人が精度の低い機器で計測しています。お遊びの域を出ないということを念頭においてご利用ください。




葛飾区による測定結果

http://www.city.katsushika.lg.jp/34/9539/011007.html
# 区内十数ヶ所の公園のデータです。水元公園は都立なのでここには含まれていません。

タグ:放射線 地元(葛飾周辺)

東北旅行:壊れた二宮くん/箱崎八幡宮

 さらに女川街道を歩いていきました。

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▲湊小学校の校庭に二宮くんを発見。最近減ってるといわれている二宮金次郎像ですが、ここでは現役なんだとほほえましく眺めたら…

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▲あっ、手が落ちてる(涙) ただでさえ廃止方向の二宮くんです。直してもらえるでしょうか。



 どんどん歩いていきます。道は旧北上川沿いを北上。橋を渡ったら萬画館というところでまたまた神社を発見。神社好きなんです。見ると寄っちゃう。地図で言うとこのへんです>google mapへ

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▲箱崎八幡宮という小さな神社です。鳥居の上の棒(笠木+島木)がなくなってました。写真ではわかりにくいですが、手前の鳥居も、奥の鳥居も、両方とも落ちてしまってます。

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▲台から落ちて足が折れてしまった狛犬。


 帰宅してから検索してみると、
http://www.genbu.net/data/mutu/haiheisi_title.htm
こちらのサイトに同じ神社の写真がありました。ところがぜんっぜん印象が違うのです。本当に同じ神社なのかと地図も確認しましたが、本当に同じみたいです。

 神社の左手にあった建物がすっかり取り壊されていて、レンガだかブロックだかの塀もなくなってます。社務所も建て直されているようです。

 そして…

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▲拝殿

 拝殿が建て直されて小さくなってました。すぐそこが旧北上川ですから、津波があがってきて流されてしまったんですね。

 これを見て、今まで歩いてきたところがやけにだだっ広い空き地になっている理由も津波だったんだなと改めて実感しました。

タグ:東北旅行2012年春その2 神社仏閣

東北旅行:一皇子宮と零羊崎神社

 女川街道を石巻駅の方角へどんどん歩いていくと、右手が山になり、山へ登っていく階段と鳥居がありました。地図で言うとこのへんです。>google mapへ

ファイル 1349-1.jpg
▲零羊崎神社の参道入り口

 神社の名前を刻んだ石碑が倒れたままになっていました。零羊崎は「れいようざき」と読むのでしょうか。名前の由来が気になります。石段をのぼるべきか少し悩んでやめました。石碑が倒れてる状態では階段も無事かどうかわからないし、何段のぼると神社があるのか下からではわからなかったのです。

 あとで地図を見てびっくり。零羊崎神社はおもいっきり山の上にあるらしいです。覚悟して行けばいいでしょうが、不用意にのぼらなくてよかったです。

 零羊崎神社の鳥居のすぐ近くに、今度は別の神社の鳥居がありました。

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▲一皇子宮の鳥居

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▲一皇子宮の社殿

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▲狛犬さんの顔が欠けてる

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▲あ、顔だ…

 ちょうど山の陰になってしまい、あたりは薄暗くなっていました。狛犬が欠けてるのが地震のせいかどうかはちょっとわかりません。

 一皇子というのは誰のことなのかというと、後醍醐天皇の息子で護良親王(もりながしんのう、もりよししんのう)という人のことなんだそうです。彼は南朝が亡びた時に鎌倉で殺害されたということになっています。

 ところが宮城県には、その護良親王が落ち延びてきたという伝説があるそうです。
http://blogs.dion.ne.jp/natorigoro/archives/8158315.html

 しかも、敷地内には護良親王の陵墓があるらしいんですが、これにはまったく気付かず惜しい事をしました。
http://5.pro.tok2.com/~tetsuyosie/miyagi/ishinomakisi/ichioujigu/ichioujigu.html

 偶然みつけて立ち寄った神社ですが、義経=ジンギスカン伝説や、戸来村のキリスト伝説みたいな面白い話の残るところでした。

タグ:東北旅行2012年春その2 神社仏閣 伝説

東北旅行:伊去波夜和気命神社

 女川街道をてくてく歩いていたら、少し離れたところに神社の杜(もり)らしきものが見えたので立ち寄ってみることにしました。場所はこのあたりです>google mapへ

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▲伊去波夜和気命神社(いこはやわけのみことじんじゃ)

 イコハヤワケとかイコハヤワキとか、読みに揺れがあるようです。なんの神様なのかはちょっとわかりません。古事記や日本書紀によると垂仁天皇の息子に近い名前の人がいるようですが関係はあるのでしょうか。

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▲屋根の上に龍の瓦(?)が乗ってるのに注目。鴟尾(しび)でも鯱(しゃちほこ)でもなく、ちゃんと龍が乗ってるのは珍しいかも? 中国の寺院にはよくあるけど。

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▲石の祠に赤い垂れ幕が?

 社殿の裏に小さな石の祠がたくさんあり、赤い幕がかかっていました。ちょっと変わってるなと思ったら、近くにあった石仏の首にも同じものがつけられていました。よだれかけだったのか…

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▲石や木でできた摩羅(まら)様がいっぱい

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▲地震の被害がまだ残ってる。

http://www.sinseiren.org/shinsai_top/shinsai_photo_miyagi/shisai_photo_miyagi.htm
 このページの下のほうに、被災直後の伊去波夜和気命神社の写真があります。社殿のある場所は周囲より少し高くなっているはずなんですが、やはり津波が来たようです。写真に写ってる黒いバンも流されてきたやつかもしれません。

タグ:東北旅行2012年春その2 神社仏閣

東北旅行:渡波駅(わたのはえき)から女川街道を歩いてみた

 旅行二日目の朝は石巻のネットカフェで明けました。家で猫に鍛えられているので目覚まし時計がなくても5時前には目が覚めてしまいます。

 朝食をどうしようかなあと、近くのココスやガストの始まる時間を調べたらどちらも10時。ネットカフェにも食べ物はあるけれど、あんまりそそられなかったので、紅茶を飲んで済ませました。あとで地図を見たら、ちょっと離れたところに24時間営業のすき家ならあったみたいです。

 6時半ごろネットカフェを出発。料金は2000円くらいでした。漫画読んでネットやってごろ寝できればいい人にとっては本当に便利で安いよね。夜食くらい食べればよかったかなと少し反省したりする。

 石巻駅から7時ちょうどの石巻線の下り電車に乗りました。ややこしいですが、昨日乗ってきたのは「仙石線」で、今乗ったのは「石巻線」です。去年の夏に来た時は石巻から先が震災の影響で不通でした。それが3月17日に渡波駅まで復旧したばかりです。朝の電車の乗客は主に学生さんでした。

 電車は石巻の東にある山の北側を迂回して、陸前稲井駅に止まり、渡波駅まで11分で到着します。学生さんはほとんどみんな渡波まで乗ったようです。

 ここに学校があるのかと思ったらそうではなく、駅前で待っている女川方面行きの代行バスに乗り換えていました。以前は石巻駅からバスが出ていたはずです。電車の復旧とともに変更されたのでしょう。

 バスの運転手さんに「乗りますか?」と言われ、女川まで行っちゃおうかな、と一瞬考えましたが、帰りの時間を調べずに乗ると苦労しそうなのでやめました。

 渡波駅からは女川街道という県道沿いを歩きます。このあたりは海に近く、被害がひどかったことをぼんやりとは知っていましたが、これまで何度かの訪問では、あえて来てみることはありませんでした。単なる旅行者で、ボランティアでもなければ取材陣でもありませんし、用もないのに行くこともないだろうと及び腰になっていたのです。

 今回はもう一年たっていますし、何度も石巻に来るうちに駅前だけでなく町を広く歩いてみたくなりました。地図で調べると、電車は山をぐるっと迂回するけれど、山の南を歩けば8〜9kmで石巻駅まで戻れそうです。

 歩いてみると、今は瓦礫などはかなり撤去されています。やけに空き地が多いなとは思いますが、埋め立て地にはよくある風景のような気もします。震災前の風景を知らないので変化がよくわかりません。

 でも、よくよく見ると、点々と残っている家々の壁には穴があいているし、ガラスが割れたままになっている建物などが沢山あります。もしや空き地になっているところにもかつては建物があったのでしょうか。
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▲この写真など、手前の空き地には建物の土台があるので、瓦礫が撤去された跡なんだと思います。

 道の途中にいくつか学校がありました。どの学校も一階部分には板が打ち付けられ、閉鎖されていました。

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▲閉鎖されている学校(渡波小学校)

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▲瓦礫置き場になっている女子高の校庭(市立女子商高)

 女子高の校庭が災害廃棄物置き場になっていました。主にコンクリートとアスファルトの受け入れを行っていると書かれていました。

 ここでふと思い出して、空間放射線量を量ってみました。エアカウンターSという家庭用のガイガーカウンターを持ってきたのです。瓦礫の近くまでは行けないので校門の外で計りました。

 電源を入れて35秒のカウントダウンのあと、はじき出された数値を見てぎょっとしました。

「えっ、0.05μSv/h って……うちのまわりより低いじゃん!」

 機械が壊れてるわけではありません。前日に船岡で計った時はちゃんと反応してましたから。

 数値は10秒ごとに更新されるので、30秒くらい待ってみましたが 0.05μSv/h のままです。リセットしてはかりなおしても、0.05から上がりませんでした。エアカウンターSは、計れる数値の最低ラインが 0.05μSv/h なので、この数値が変わらないってことは、実際にはもっと低いかもしれません。

 放射線量は常に同じというわけではなく、前日雨が降ると一時的に上がったりもしますし、ちょっと場所を変えるだけで高く出たりするものです。わたしが計った日はたまたま低い日、たまたま低い場所だったのかもしれません。

 念のために石巻市が公式に発表しているデータを見ました。
http://www.city.ishinomaki.lg.jp/bousai/sinsai/housyasen.jsp
 牡鹿コバルトラインとか田代島みたいな海に囲まれたところは高いんですが、それ以外のところの最新データを見ると、やはり高くはないです。ちなみに福島第一原発からの直線距離は120kmくらい。

 世の中で「ナニナニ市がドコソコ町の瓦礫受け入れを決定」なんてニュースになってるのを見ると、石巻よりもっと遠いところの瓦礫だったりするんですよ。あの騒ぎは一体なんなんだろうと首をひねってしまうのです。

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▲廃虚になっているビデオ屋。

 街道沿いの商業施設はのきなみやられていて、今でも廃虚になっているところが沢山あります。すでに取り壊されて更地に看板だけ立ってるケースも。そうかと思えばパチンコ屋さんが元気に営業していて「本日朝8:00オープン」なんて電光掲示板がビカビカ光っていたりもするんですけどね。

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▲巨大な何かが横転してる?!

 5枚目の写真は女川街道から30倍望遠で写したものです。巨大な何かが転がっているのが見えましたが、肉眼ではなんだかわからなかったので写しました。今思えば見に行っちゃえばよかった。距離がありそうだったので日和ってしまったのです。

 帰宅後に拡大してみたら、「石水」というロゴと、「大和煮」という文字が見えます。鯨の大和煮缶を模しているようです。これを手がかりに検索してみると…
http://kinoya.co.jp/eccube/bacon_campaign/
 このページの下のほうにある写真がそれですね。石油かなにかのタンクみたい。これが津波で転がってしまったんですね。

http://www.jiji.com/jc/v4?id=kis0001
 こんなニュース記事もみつけました。やっぱり見に行けばよかったかなあ。

http://kibounowa.jp/seisan-kinoyakansya.html
 木の屋さんって、津波で流された缶詰めを手作業で拾いあげて品質に問題のないものを感謝の缶詰めとして売り出したのでちょっとニュースになってた会社ですよね。


▲リンクは楽天市場内のショップです。木の屋さんの楽天市場店も以前はあったみたいなんですが今はお休み中なので別のお店にリンクしました。


より大きな地図で 渡波駅から石巻駅まで を表示
▲こんなルートを歩きました。寄り道せずに歩けば2時間程度だと思います。途中で神社をみつけて立ち寄ったりしましたので、さらに旅の記録は続きます。

タグ:東北旅行2012年春その2