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大嵐駅(奥三河)

 長野旅行の続きですが、ここからは長野ではなくて静岡県・愛知県です。前からの流れでタグは長野旅行にしておきます。

 そろそろ帰ろうってことになったんですが、せっかくなので遠山郷の和田から、天竜川沿いに車で南下して東名で帰ろうってことにしました。川沿いにこだわった結果、途中は山道で、しかも細い道ばっかりで、今思うとちょっと無謀でしたが、景色もいいので楽しかったです。

 天竜川沿いはとにかく秘境なんです。だって途中に集落さえろくにないですよ。それなのに鉄道の駅だけは天竜川の向こう岸にいくつかあるんです。どうも下流に佐久間ダムができたせいで集落が沈んでなくなっちゃったらしいんですよね。鉄道だけはダム湖(増水した天竜川)をよけて引き直したので駅はあるんです。

 大嵐駅はJR飯田線の駅です。大嵐と書いて「おおぞれ」と読みます。知らないと絶対に読めません。難読駅名のトップテンくらいに入りそうな気がします。大嵐駅は近くに集落があるのでまだ普通の駅って感じです。ここの手前、飯田市寄りに小和田駅というのがあって、そこなんか徒歩で20分歩いたところに民家が一軒あるだけだそうです。なんという秘境!!住んでる方はきっとご不便なさってるでしょうけれど、ほぼ自分専用の駅があるなんて、ちょっとうらやましいです。先にそれを知っていたら小和田駅を見に行ったんですが、知らなかったので通り過ぎてしまいました。

 さて、大嵐駅ですが、あんまりいい写真が残っていませんが、いちおう貼ってみます。
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▲我ながら酷い写真ですね。駅舎の形がわかるようなものがこれしか残ってませんでした。なんのために写したかっていうと「世界の幸せ一番地」「生涯学習の里」とかいうやる気満点な看板が面白かったからです。

 駅自体は静岡県浜松市にあたるそうですが、天竜川をへだてて西側は愛知県にあたります。看板にある富山(とみやま)というのは旧村名で、今は合併して豊根村(とよねむら)になっています。

 合併する前の富山村は2005年のデータで人口が218人しかいなかったそうです。日本で一番人口の少ない村だったのですが、豊根村と合併したことで日本一の座から退きました。豊根村の人口はだいたい1300人くらい。これは愛知県で一番人口の少ない村ってことになってるみたいです。ズバリ言って過疎ってる。過疎っているけど小学校も中学校もちゃんとあって、暮らして行ける場所を目指してたことはわかります。

 駅前には何台か車がとまっていました。ここまで車に乗ってきて、駅から通勤するのでしょうか?

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▲駅舎の中です。意外にかわいらしく綺麗にしてありました。


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▲時刻表。電車は一日に七往復半しかありません。しかも下りの長野県方面行きの電車はほとんどが天竜峡止まり。飯田や上諏訪まで行く電車は日に二本しかありません。飯田まで行こうとしたら天竜峡でお乗り換えしなきゃいけないみたいです。えー、せめて直通電車走らせようよう。

 バス停もありましたが、行き先を見る限りだと旧富山村の中を回っているだけで、別の町へ行けるわけじゃなさそうでした。


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▲ホームです。


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▲天竜峡行きの飯田線。一日に八本しかない下り電車の一本を見た事になります。ラッキー?

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龍渕寺、おさま婆様、霜月祭の銅像

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▲龍渕寺の本堂です。境内にはニホンリスやムササビが住んでるそうです。

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▲やっちゃった感のあるお寺のマスコット・ピンコロかえる。大木を一刀彫りにしたものだと思うんですが、このあたりの工芸技術なんでしょうか。同じような手法の木造を何ヶ所かで見ました。

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▲龍渕寺の光堂。写経をおさめるお堂だそうです。ぶらさがってるのは巨大なお数珠。上に滑車がついてて、手前へ引っ張ると、珠が落ちてきてパチパチパチっと爆竹でもはぜたかのような音がします。

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▲おさま婆様。これはお寺じゃなくて、和田地区の目抜き通り(?)にありました。ちょっと変わったデザインのお地蔵様の座像っぽいのですが、昔からおさま婆様と呼ばれてるということです。困ってる人をたくさん助けたことで慕われているお婆さんだそうです。

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▲霜月祭のかぐらの様子をあらわした銅像。道の駅遠山郷かぐらの湯にあります。天狗の面をかぶった人は水の王だそうで、煮えたぎる湯に手を入れて、参拝者に滴をふりかけて厄払いするお祭りだとか。

◎和田の霜月まつり(遠山郷観光協会のサイト)
http://tohyamago.com/simotuki/wada/index.html



# 龍淵寺と書いてましたが、正しくは龍渕寺(りゅうえんじ)だそうです。直しました。

 道の駅遠山郷かぐらの湯は、その名の通り温泉施設があり、大人600円(小人400円)で利用できます。わたしたちも入ってみましたが、露天ではないのに塩素臭がしてしまって残念な感じでした。twitterで、最近は条例で温泉にも塩素を入れなきゃいけない決まりになってる地域もあるって教えてもらいました。

◎道の駅遠山郷(国土交通省のサイト)
http://www.cbr.mlit.go.jp/michinoeki/syousai/nagano/n_11.html

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遠山郷和田地区の観音大杉と霊水

 長野旅行の続きです。遠山郷の和田地区というところに狩猟肉を食べに行って、ついでに龍淵寺に立ち寄りました。
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▲観音大杉
 杉の巨木が五本ならんで立ってて、右端の二本がくっついて一本になってます。ほかの三本も根っこのあたりで繋がってて、絵にするとこんな感じ。
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 右端の二本が夫婦で、他の三本が子供の家族だとも言われているとかなんとか。

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▲観音大杉を見上げたところ。


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▲ニコルさんが大木にだきついてる写真が貼ってあるので、てっきりここに来て抱きついたのかと思ったら、どうもそうではないみたい。ニコルさんとは全然別に観音大杉がパワースポットとして何かで紹介されたので、ニコルさんみたいに抱きついてみなさいって書いてあるっぽい、ややこしい!

 でも、やってみると大杉のだき心地はかなり良かったです。抱いてるというより抱かれているかのような包容感でしたよ。

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▲観音霊水

 お寺のかたわらに水が湧いてます。硬度225.5mg/L だそうです。サンベネディットくらいの硬度がありますね。日本のミネラルウォーターはだいたい100mg/L以下なのでちょっと珍しいかもしれないです。500mlのペットボトルに詰めて道中飲んでましたがなかなか美味しいお水でした。わたしゃどんだけ湧き水好きなでしょうね。ゼロ磁場で水汲んで、ここでも汲んで。

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北川露頭

 北川露頭(きたがわろとう)は中央構造線という大きな断層が地表に出てる部分です。目で見てはっきり「おっ、色が違う!」とわかるのでなんとなく面白いです。

 去年も見に来たんですが、同じ道を通ったので寄ってみました。震災のあとだからかもしれませんが、けっこう見に来てる人がいましたよ。

 場所は、ゼロ磁場の分杭峠から国道152号線を南下して、矢立木(やたてぎ)を通り過ぎてちょっと行ったところです。看板があるのでわかると思います。ここには無料駐車場があるので、運転の途中で疲れた時なんかも止めて休むことができます。

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▲中甥構造線こっち、の看板。もうね、北川露頭とかじゃなくて、中央構造線あります的になってるんですよ。面白いですね。

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▲こんな階段をおりて行きます。一ヶ所階段がくずれてて、やや危ない感じになってました。去年来た時は大丈夫だったんですけどね。

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▲こんな道をてくてく歩いて…

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▲ここが北川露頭だ! ね、ね、色がはっきり違ってるでしょ。

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▲さっきの露頭を上から見たところ。


 このまま国道152号線を南下して大鹿村(村歌舞伎で映画になったとこ!)まで行けば、中央構造線に関する博物館があるはずです。

 ただ、村の手前にある落合ってところの分岐が、地図の縮尺によっては「直進」に見えるのに、実際は左折する感じでそれなきゃいけないらしくて、ちゃんと気にしてないと別のところへついてしまいます。

 わたしたしはそこで失敗して大鹿村へは行けませんでした。ちょっと残念です。このあたりは電車では行きにくいので(バスも一日に四本くらいしかないらしい…かなりの秘境だぞ)、車のともだちが行くって言わないと行けません。



◎2010年8月の旅行記:中央構造線の露頭
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=933&continue=on#continue
↑この記事で「増水してるのでおりるのをやめた」と書いてある沢は、晴れた日でも流れが早くて降りて遊ぶのは難しそうでした。

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矢立木と秋葉古道

 今回は道に迷ったりして、あまり合理的なまわりかたができませんでした。もう開き直って旅行記も時系列でなく思いついた順番に書いてます。一通り書いたら地図にまとめて、どういう回り方をすればいいか改めて整理しようと思ってます(たまに車での旅行の参考にしてくださる方がいらっしゃるみたいなので)。

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▲看板:矢立て木

 ゼロ磁場から国道152号を南下していくと、右手にこんな看板があります。去年は雨がふってたので止まらなかったのですが、今回は降りてみることにしました。駐車場はないんですが、道端に車を一台くらいなら置けそうです。はてさて「矢立て木」ってなんでしょうね。


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▲看板:矢立木・秋葉古道

 小さな橋で沢をわたると、またこんな看板がありました。写真左奥に続いているいい感じの道は、秋葉古道といって昔の街道だそうです。昔の人はここを徒歩で旅したんですね。ほとんど当時のままで残っているのはすごいことだと思います。

 で、矢立木はどこなの、と辺りをきょろきょろ……

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▲矢立木

 あった! 看板に向かって左手の上の方にありました。けっこうな大木ですが、こうやって写真にしちゃうと大きさが出ませんねー。

 矢立木(やたてぎ)はサワラの木だそうです。樹齢は約500年くらい。樹高は29m、周囲6.1mの大木で、戦国時代にこのあたりをおさめた遠山一族が、武田参勤のおりに、この木に弓箭(きゅうせん、弓と矢)を立てて弓術の練習をしたのが名前の由来だそうです。

 武田参勤というのが聞きなれない言葉ですね。具体的になんのことを言っているのでしょうか。

 明治時代に「村有林の立木処分」というのをしたそうです。そのとき、矢立木は由緒ある古木ということで保存することになったそうです。大鹿村指定の天然記念物ということになってます。

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▲見上げるとこんな感じです。

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▲根元に箭立木大明神(やたてぎだいみょうじん)と刻まれた石がありました。

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