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山形市に行きました

 ちょっと前に下書きして放置してたんですが、ピンボケ写真を添えて公開しときます。

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 突然ですが2月5日、6日に東北へ行ってきました。ともだちがスタッドレスタイヤを買ったので、どこか雪のあるところへ行こうってことになったわけです。新潟あたりでもよかったんですが、新潟で何をしていいのかイマイチ思いつかなかったので、とりあえず蔵王(山形県)に行くことにしました。

 外環の三郷南インターを朝6時ごろ出発して、山形市内についたのはお昼ごろでした。約6時間くらいですね。東北自動車道を走っているうちはほとんど雪がありません。山形自動車道に入ってからも、いちおう山の斜面には雪が積もっているのですが降っているのは雨です。この時期雨だなんて、やっぱり温暖化なのかなあ。

 高速を降りてからお昼を食べようとして、なんとなく山形駅の前まで来てみました。でも、市街地はシャッターのおりた店が多く、なんだか寂れちゃっています(土曜日だから?)。そのくせ町は大きいんです。かなり広い範囲に賑やかだった形跡があるのにどこもかしこも営業してない感じがします。新幹線がつくのでいちおう駅ビルがあるのですが、仙台みたいな賑わいはありません。そのくせ駐車場は東京並に高いんです。かなりテンション下がりました。
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▲2月5日の山形駅周辺。こうやってみると雪はあるんですが降ってるのは雨なんです。

 とにかくお腹がすいたのでどこかでご飯を食べたいのです。しかし真昼の駅前には珍しいものはありません。郊外へ出ようにもどこへ行けばいいかかわかりません。仕方なく高い駐車場に車を置いて、駅ビルでなんの変哲もないうどんを食べました。
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▲なんの変哲もないかっていうと、汁がやけに甘しょっぱくて「これが北国の味なのかっ!」という感じです。東京や関西には絶対にない味だと思います。

 それから蔵王の温泉街まで車で移動です。さすがにスキー場のあるような山には雪が降っていてスタッドレスタイヤを試すという目的は果たせました。雪用タイヤでも滑るときゃ滑るんだねっていう感じでした。

 蔵王の町はさすがに賑やかです。スキー板を担いだ人が大勢歩いてました。スキーブームが去ってスキー場には閑古鳥が鳴いていると聞いたんですが、さすがは有名所の蔵王です。でも、駐車場を見ると山形ナンバーが多いんです。遠くから来る人は減っているのかもしれません。

 駐車場、そう駐車場です。観光地なのであちこちに駐車場があります。1日1000円なので朝からいる人なら安いんですけど、わたしたちは15時くらいに到着して、そこいらを散歩して帰っちゃおうと思っているので、高いなーと思いながらスカイケーブル駅の近くに止めました。

 それから、スカイケーブルにも乗りました。蔵王にはケーブルだのロープウェイだのがいくつかあるみたいです。今回乗ったのは中央高原行きの空中ケーブルで、往復1200円/1人です。上にホテルがあるそうで、そこまでたどり着けたらコーヒーが割引になるクーポンをもらいました。

 ところが上の方はいわゆるホワイトアウトってやつなんです。雪だけじゃなくて霧だか雲だかそういうもので視界がほとんどありません。ケーブルカーの駅員さんは「大丈夫、歩きでも行けますよ」って言うんですが、ゲレンデを歩かなきゃいけなので途中であきらめて駅までもどる羽目に。わたしの横ぎりぎりをすり抜けたボーダーにあやうく下手クソといいそうになりましたが我慢しました。
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▲蔵王のスキー場。このとおりのホワイトアウトです。でもスキーヤーは沢山いました。

 ケーブルカーで下まで降りて温泉街へ行くことにしました。ともだちが「車で来た道を降りるんだとしたらすごい距離」だと言い始めて、じゃあ車を出さなきゃいけないのか、また1000円取られるのかと、どんどんテンションが下がってきました。でも、ここまで来たんだから温泉くらい入らないと。

 蔵王には上湯、下湯、川原湯という公衆浴場があるらしいんです。それは事前に検索したらわかりました。とりあえず上湯っていうのに行ってみようと思って、ネットにあった地図にしたがって車でぐるぐる回ってみたんですが近づける感じがしませんでした。土産物屋さんで道を聞いても「えー、そこはさっき通った場所なんだけど」という感じです。

 ぐるぐる回ってたらパトカーがいたので、上湯はどこですかって聞いたら、すごくわかりやすい地図をくれました。えー、こんな地図があるならケーブルカーの駅とかにも置いといてほしいし、なんかさっきお土産屋さんで聞いた道と違うじゃないか。

 結局、上湯には車では近づけないらしくて、体育館の前に車を置いて歩きなさいって言われました。教えてもらった通り体育館の前に行ったら、管理人小屋があるのに人がおらず、誰に駐車料金を払っていいかわかりません。キモチワルイので体育館の人に聞いたら、平日はどこも無料で土日だけお金をとってるんだそうです。管理人がいないのならもう払わなくていいって言われました。ラッキーなのかもしれないけれど、分かりにくいシステムに振り回されているような気持ちにしかなれませんでした。

 体育館の駐車場から上湯まではわりとすぐでした。これなら最初の駐車場からでも歩けたかもしれません。温泉街の細い坂道のてっぺんにあって、入湯料は200円でした。

 上湯は小さな公衆浴場です。扉をあけるといきなり下駄箱。脱衣所には棚があるだけで鍵はかかりません。浴室は10人も入るといっぱいになりそうなサイズ。建物全体と浴槽は総ヒノキ作りで、たぶん建てたばかりでとてもきれいです。

 浴室には洗い場はなくて、掛かり湯をする程度の狭い平らな場所があります。あとは浴槽。硫黄臭がして、お湯の色は透明。お湯が目に入ると強烈にしみるのでアルカリ泉なのかと思ったのですが、あとでよく説明を読んだら強酸性だそうです。そういえば口の周りがやけに酸っぱいです。酸っぱいものはおしなべて酸性ってことで正解なんでしょうか。浴室に洗い場がないのは、石鹸を使っても酸で中和されて役に立たないからだそうです。温泉に浸したタオルなどを洗わずに服のそばに置いておくと酸で服に穴があくとか……なんかめちゃくちゃ効きそうっていうか脱皮できそう?
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▲蔵王の上湯(公衆浴場)。

 温泉を出てから町を歩きました。少し下ったところに下湯があったのでちょっと覗いてみたら、上湯とだいたいおんなじ感じでこっちの方が空いてました。上湯は混んでいたのでこっちに入ればよかったと後悔しました。

 地酒を売っている店に入り、車を運転しないわたしだけ試飲したり、商店に入ってマルちゃんのカップ麺の蓋がぽっこり膨らんでいるのを発見したりしました。「きっと気圧のせいだよ」と言ったら、ともだちは馬鹿にして信じようとしませんでした。でも東京のマルちゃんは膨れてないんだから、やっぱり気圧のせいだと思います。

 稲花まんじゅう(いがまんじゅう)という看板があちこちにあるので、まだありますかって聞いてみたら「一日もたないまんじゅうなので、夕方になるとどこも売り切れてしまうんですよ」って言われました。食べてみたかったのでちょっと残念です。
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▲蔵王の温泉街は夜になるとロウソクが灯されてきれいでした。ぜんぜんピントあってませんけど。

 そんなこんなで温泉街を離れて再び山形の市街地へ。駅の近くに宿をとって食事に出ることにしました。夜なので居酒屋だったら開いてると思います。

 ところが最初に入った居酒屋がひどいのです。注文するものがはしから品切れじゃありませんか。四品くらい頼んで、あるって言われたのは一品だけ。9時前だったはずです。こんな早い時間になにもかも売り切れてるなんてちょっと考えにくいことですが、別の席で飲んでいた人も、何か頼んだら品切れだと言われてました。

 先にそのことがわかっていたら何も注文せずに出たのです。しかしその店は椅子に座るといきなりお通しを準備しはじめるので立つに立てませんでした。仕方なくお酒を一杯ずつ飲んでお会計をしたら、お通し代が500円もして激怒。あやうく責任者出せって言いそうでした。こんなんじゃ食事にならないので駅前の松屋で牛めしを食べて宿に帰りました。

 今回の旅はどうもテンション落ちぎみで、何をしに来たのかよくわからないんですが、北国の暗い空のせいかなあなんてロマンチックなことを考えて気を紛らわせていたのですが、この居酒屋のせいで完全にどん底です。なんで山形市になんか来ちゃったんだろう、どうせなら最上とかまで行っちゃえばよかったんじゃないのって寝るまでブツブツ言いつづけました。

 翌日は日本海側を新潟方面へ行ってみようか(何時間かかるかわかんないけど!)なんて話をしていたのですが、これ以上はずすと卒倒しそうなので、雪はあきらめて宮城県方面に行こうってことになりました。

 去年の春に見に行った石越の石ノ森章太郎ふるさと記念館と、石巻の萬画館をもう一度見に行って、小牛田の駅前ですっぽ汁を食べて、仙台で牛タンを食べて帰るという、経験済みで安心感のあることばかりチョイスしてあちこちまわりました。



 と、こんなこと書いてるうちに今日は15日。昨夜は東京にも雪が降り、5日の山形市内よりよっぽど路面が危ない感じでした。なんだったんだろう、わたしたちの雪見旅は。

タグ:2011年2月東北旅行

金沢旅行最終日(1月6日)

 金沢旅行三日目の夜が明けました。ずーっと雨降りで、いっそ雪になったほうが楽しいのにと思っていたら、最終日にやっと雪になりました。あと一日いられたら雪の金沢が見られたのにちょっと残念です。

 この日は朝早く電車に乗って、ほくほく線を使わずにJRだけで帰る予定でしたが、昨日までにお土産らしいものを買えなかったのでお昼の電車で帰ることにしました。

武家屋敷街で買い物

 ガイドブックで調べると、武家屋敷の中にある和菓子屋さんが8時半くらいから開いているようです。長町武家屋敷跡の近くでとある和菓子屋さんに入ってみたのですが、開店したばかりで店員さんもばたばたしており、店がやけに観光用だったので何も買わずに出てしまいました。

 目の前に「たろう」という別の店があったので、ふらふらっと入ってみたら、お店の人がやけに親切ですすめられるままにいろいろ買ってしまいました。

◎「たろう」で買ったもの
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1004
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1006

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 他にこんなお茶を買いました。金沢では茶葉を摘んだあとの茎を焙じてお茶にするそうです。棒茶(ぼうちゃ)と呼ばれています。普通の棒茶はほうじ茶のように茶色になりますが、このお茶は茎の柔らかいところだけ使って浅く焙じたものだそうです。

 いれてみると色はうすい黄色というか、普通のお煎茶に近い色です。お煎茶ほど緑ではありません。ほうじ茶のように香ばしくて和菓子に良く合います。献上加賀棒茶という名前で、昭和天皇に献上されたからだそうです。


リンク先は楽天市場です。


 他にも「俵屋」という飴屋さんで麦芽糖だけを練って作った飴を買いました。これがまた面白くて、砂糖に慣れていると一瞬甘味を感じないような気がします。なめているうちにだんだん甘味を感じるようになるのですが、丁寧に練っているせいかミルクキャラメルのような風味を感じます。
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◎あめの俵屋
http://www.ame-tawaraya.co.jp/

尾山神社のステンドグラス

金沢尾山神社
 お昼の電車に乗ればいいのでまだ時間があります。もう一度近江町市場に行こうとして途中でみつけたのがここ。遠くに見える地味な竜宮城みたいな建物は尾山神社の門です。なんでも明治八年にオランダ人の設計で作られたそうで、神社なのにステンドグラスがあったりします。

近江当市場で朝ご飯

 ここで朝ご飯です。まだ10時前ですが、市場なので早くから開いている店があります。昼間は観光客なども多くてイマイチでしたが、朝はなかなかいいもんですね。
金沢近江町市場
 こんなお店に入りました。入ったというか、店先に椅子とテーブルが置いてあるんですけど。

金沢近江町市場
 海鮮丼が800円だそうですが、朝なので500円のミニ海鮮丼にしました。そのかわり焼き牡蛎も注文してみました。

金沢近江町市場
 これが焼き牡蛎です。写真だとわかりにくいですが、すっごく大きかったです。値段は忘れました。200円とか?

金沢近江町市場
 ミニ海鮮丼はこんなです。みそ汁用のお椀にどっさり。少ないように見えますが、これでなかなか一通り入ってて満足しました。イクラやマグロにまじってちょっぴり入ってるズワイガニのうま味が鮮烈です。カニうまっ。

 ついでに缶ビールもちょうだいって言ったら、サービスだよっておみそ汁もくれました。菜っ葉しか入ってなかったけどカニの味がする汁でした。

金沢駅

 武蔵が辻からバスにのって金沢駅へ。駅に車でずーっと雪でした。やっぱり雨よりマシだと思うんですが、もしかして本当の金沢はこんなもんじゃない?

金沢駅
 この巨大なモニュメントは駅前にありました。金沢には派手なモニュメントが多いですね。

金沢駅
 モニュメントといえばこれ。なんですかこれ。獅子頭を持った金太郎さんみたいな感じで……郵太郎という名前がついてました。

金沢駅
 郵太郎くんの下はポストでした。ということは郵便局のマスコットなんでしょうか。そういう感じじゃないんですけど。

 ポストと関係ない場所にもおなじかっこした子供のオブジェがあったような気がします。もとになる伝説か昔話があるんじゃないかと思うのですが、説明は一切ありませんでした。

金沢駅
 駅の中に地酒を試飲できる場所がありました。試飲といっても有料なんですが、一口ずつ買って飲める自動販売機があります。どれも知らないお酒だったので名前買いしたら、意外に強いお酒を引き当ててメロメロです。


 そんなこんなで遊んでいるうちに電車の時間です。さよなら金沢。こんどはズワイガニを食べにくるよー。


より大きな地図で 金沢市内行った場所2011年 を表示


より大きな地図で 右下が湯涌温泉 を表示



※スパムが多いのでコメント欄を閉じました。

タグ:2011年1月金沢旅行

金沢旅行二日目(1月5日)・その4

 ひがし茶屋街から香林坊の宿にもどって、少し休憩してから食事をかねて散歩に出ました。すっかり日が暮れた頃、空がごろごろ言い始め、激しい雷になりました。真冬なのに。北陸では冬に雷が来るというのは本当なのかって少し感動しました。

竪町商店街

金沢竪町商店街
 竪町商店街は本当にただの商店街でした。和風小物を扱うような古都らしい店もないことはないのですが19時ごろすでに閉まっていました。

 この町で驚いたのは各建物の軒の出し方ですね。写真はわかりにくいですけど、それぞれの建物がビルの高いところに軒を作っています。しかも、それぞれが好き勝手な高さに作っているのでバラバラです。

 もう少し低いところに高さをそろえて軒を出したらアーケード街のようになって、雨の日でもぬれずに買い物ができるのにと思います。この軒はなんの役にもたっておらず、なんのためにビルに軒を作るのか不思議で仕方がありません。何か理由があるのでしょうか?


金沢竪町商店街
 竪町商店街に東京ストアという普通のスーパーマーケットがあります。

金沢竪町商店街
 入り口にこんな張り紙がありました。「ゆたか側の扉をご利用ください」

金沢竪町商店街
 ゆたかってなんじゃらほいと振り返ってみると、なんだかよくわかんないけど完全に閉店しているのでした。

金沢竪町商店街
 入り口に「美術サロンゆたか」って書いてあるけど中はスーパーです。

金沢竪町商店街
 変わったものを売っていないかしらと探検してみると、白糀がどっさり。「大根寿し、かぶら寿司に今年こそ挑戦しよう!」と書いてあります。「今年こそ」というところにぐっときました。郷土料理でみんな知っているのに若い人は作り方を知らないと言ったところでしょうか。

 「今年こそ」とこぶしを握る食べ物はどんなのかと思い、お総菜コーナーで大根寿司を買いました。宿でつまんでみたところ、塩漬けにした大根を、糀でさらにつけたようなものでした。不味くはないのですが米糀が固いまま残っているので漬けが浅いんだか深いんだかよくわからない謎の食べ物でした。

金沢竪町商店街
 本場(?)だけあってお麩コーナーも充実しています。いろんな種類のお麩がありました。

 あ、もしかしたら店内撮影禁止かな。すんませんすんません…


宇宙軒食堂で夕食

 竪町から香林坊に戻る途中の路地に宇宙軒食堂という妙な名前の食堂がありました。とんバラ定食というのが名物のようです。
金沢宇宙軒食堂
 入ってみると店のほとんどがカウンターで、端っこにちょっとだけテーブルが置いてある駅前にありそうな食堂でした(注意:ここは駅前ではありません)。立ち食いじゃないんですが、立ち食い蕎麦屋みたいな感じです。

 とんバラ定食意外にもモツ煮込みやトンカツ定食がある普通の食堂です。焼きいか定食とかもあったから普通より居酒屋よりかもしれないです。

 とんバラ定食は630円で写真のような感じです。豚バラ肉を炒めたものに特製のタレがついています。店構えからするともっとボリュームのあるものがでーんと出てくるんじゃないかと想像していたのに、意外としょぼいものが出てきてしまいました。

 でも、食べてみると見た目よりお腹一杯になります。特製のタレもちょっと気に入りました。何味なんでしょう。ちょっと何味なのかわかりません。甘いような酸味があるような、それでいて甘いとも酸っぱいとも言えないような丸い味で、豚バラ肉にからめて食べるといい感じでした。

金沢のバス停

 夜の金沢を歩いて思ったのですが、金沢の人は東京の人とバスの待ち方が違います。東京では、バス停で行列する時、道と平行になるように並びます。ところが金沢では、道と直角になるように並ぶので歩道が塞がっています。

 完全に塞がっているかっていうと、行列の途中に人が一人通るくらいの隙間を作って並んでいるようなんですが、荷物をもって通り抜けようとしても、誰もどいてくれません。こういう並び方がごく当然で、往来の邪魔になるという発想はないみたいでした(笑)

 もしかすると東京のように何十人も行列するようなバスのラッシュがないのかもしれません。東京だと乗る人が多すぎて、歩道を塞いだ上に横へ行列が延びてしまうでしょうから。


 そんなこんなでとっとと宿に帰ります。だって雨降ってるんだもん。

(つづく)

タグ:2011年1月金沢旅行

金沢旅行二日目(1月5日)・その3

近江町市場

 金沢城趾から近江町市場へ徒歩で移動。魚屋とか八百屋とかが立ち並ぶアーケード街で、京都の錦市場みたいなところでした。
金沢近江町市場
 こんな感じの入り口があちこちにあって、

金沢近江町市場
中はこんな感じ。

金沢近江町市場
 たまに、ゆるキャラが子供を襲っていたりします。このピンクの物体はえっちゃんと言うそうです。茶色い彼氏がいて、彼氏の名前はちかちゃんだそうです。

 ここで食事をするつもりだったのですが、人が多い上にぱっとした店もみつからず、どうせなら金沢名物の麩を使った料理でも食べようと、不室屋というお麩専門店に移動しました。近江町市場の近くにあります。

不室屋で昼食

金沢不室屋
金沢不室屋
金沢不室屋

 この店ではお麩尽くしの料理が出ます。ちょっとお高くて2500円/1人くらいでした。ぱっと見どこがお麩なのって思うような感じですが、ほとんど全部が麩でできています。一番上の写真の、右手前の一口カツのようなものも、中身が生麩でした。最後の写真の団子のようなものも、生麩であんこをくるんだものです。

 真ん中の写真は金沢の郷土料理・治部煮です。鳥肉・椎茸・筍とお麩を煮て「小麦粉」でとろみをつけたものだそうです。これがけっこう美味しくて、地元ではよく作るのですかとお店の人に聞いたら、「若い人は作らないんじゃないでしょうか。わたしも家では作りません」と言ってました。でも、治部煮は金沢の代表的な料理だそうで、治部煮専用のお椀まであるくらいです。

 ちょっと出費でしたが、なかなか美味しい料理でした。

◎不室屋
http://www.fumuroya.co.jp/
 近江町市場の近くにあるのは「不室屋本店」です。料亭ではなくお麩の専門店で、お店でいろんな種類のお麩を売っています。金沢駅の中にもあるし、東京と横浜にも支店があるようです。

主計町茶屋街・ひがし茶屋街

 不室屋から主計町茶屋街をぬけてひがし茶屋街へ。徒歩移動です。ずーっと雨が降っています。さきほどお昼を食べた不室屋で「雨でよかったですね。雪にならないようにお祈りしています」なんて言われたんですが、こんな雨が続くなら雪のほうがマシなんじゃないかしらってブツブツ言いながら歩きました。

 茶屋街というのは昔の歓楽街のことです。料亭があったり、遊廓があったりしたのでしょうか。古い街並みが保存されていて、今も料亭のような店が沢山あるみたいです。

 観光的に賑やかなのはひがし茶屋街なのですが、通り道なので主計町も歩いてみました。浅野川のほとりに古い建物が沢山ならんでいて、京都の先斗町(ぽんとちょう)にそっくりです。写真を撮ればよかったのですが、とにかく雨でそんな余裕なかったです。

金沢茶屋街
▲これはひがし茶屋街の一番それっぽい場所です。


金沢茶屋街
▲美容院?理容院?? コールドパーマという看板が古くさくていい感じ。


 ひがし茶屋街の中に三味線屋さんがあります。店先で店主が三味線に皮を張ってるのを見られます。300円で三味線演奏体験(抹茶付き)と張り紙があったので入ってみました。

金沢茶屋街
 まずはお茶をどうぞとお抹茶をふるまわれて、まったりしているうちに次から次へとお客さんがやってきて、総勢6人くらいになりました。
「飲んだらあっちでやってくださいね。説明がありますから、みなさんちょっと読んだらできるようになっちゃうみたいなので」
と、店主は引っ込んでしまいました。てっきり教えてもらえると思ったのに少しがっかりです。

 それでも三味線なんて初めて手にするので楽しかったです。注意する人もいないのでやりたい放題ですね。基本のきの字もわからないまま「さくらさくら」が弾けるようになりました。

◎福嶋三絃店
http://www.k2.dion.ne.jp/~sangen/


 他に、ひがし茶屋街では、箔座という金箔屋さんを見ました。なんとなく店に入ってみたら、お店の人がいろいろ説明してくれて、奥に金箔張りの蔵がありますよって見せてくれました。金箔の可能性を表現するためとはいえ派手なことをするなーと関心しまくりましたが写真は撮りそびれました。

◎箔座
http://www.hakuza.co.jp/


 ひがし茶屋街を出た頃日が暮れたので、いったん宿のある香林坊に戻ることにしました。観光用の市内循環バスは昔懐かしいボンネットバスでした。これまた写真なし。雨降っててそんな余裕ないんですー。

(つづく)

タグ:2011年1月金沢旅行 ゆるキャラ

金沢旅行二日目(1月5日)・その2

 忍者寺と武家屋敷街を見て、お昼前に兼六園にたどり着きました。ここと金沢城趾を見てからお昼にする予定です。

兼六園

 「兼六園の雪吊り」それが金沢に関する知識のすべてと言っても過言ではありません。真冬の金沢に来たんだから雪吊りの威力を存分に、と思ったのですが、雪ではなく雨が降っていて、木々に雪なんか積もっていないのでした。

金沢兼六園
 積もってる雪は元日に降ったやつらしいです。半端に雪が残っているせいでコントラストがおかしい写真しか撮れません。右端に写っている銅像はなんなのかなあと思ったら…

金沢兼六園
ヤマトタケルでした。戦没者慰霊のためのモニュメントだそうです。

金沢兼六園
 いたるところ雪吊りです。「これに雪吊りが本当に必要なのか」と思うようなものまで吊ってあります。どこまでが実用でどこまでがネタなのか(笑)

 資料によると、兼六園は神仙の世界をイメージした回遊式庭園だそうです。残念ながら製作者が意図するような神秘を感じなかったのですが、

金沢兼六園
たまにこんな不思議な木があったりします。

金沢兼六園
 これもすごいです。松の木なのですが、根っこが立ち上がっています。自然に出来たのではなく、盛り土をしたところに待つの苗木を植えて、根をしっかり伸ばしてから盛り土を取り除いて作ったそうです。ここまでになるのに何十年、何百年とかかるでしょうに、気の長い話です。この気の長さは神仙の領域かな。


金沢兼六園
 なんの変哲もない噴水? いえいえ、この噴水は池とこの場所の高低差だけで吹き出しているのです。ポンプを使わない不思議な噴水です。

金沢兼六園
 いくら高低差があるからってこの勢いはすごい。位置エネルギーだけを使っているので、水の高さは上にある池の水面以上にはならないそうです。


金沢兼六園
 兼六園内のなんとか言うところで和菓子とお抹茶をいただきました(有料)。たぶん時雨亭(しぐれてい)だと思うのですが、この記事を書くために資料を読んで首をひねっています。

 なんでも、時雨亭は兼六園が作られた当時からあった建物だそうです。200年ちょい前のものでしょうか。それが明治時代に取り壊されて、今あるのは2000年に「復元」されたものなんだそうです。

 復元…ごめんなさい、わたしにはただの現代建築にしか見えませんでした。

金沢兼六園
 建物の価値がいまいちよくわかりませんでしたが、お抹茶とお菓子はおいしうございました。お茶席と同じで先にお菓子が出てくるので食べる前に写真を撮っていたら、お給仕の人が出てきて「先にお菓子食べてね。お菓子が先だからね」と念を押してまた引っ込んでしまいました。どうやらお菓子に手をつけたころにお茶が来るように気を配ってくださってるようです(言われたこちらはせかされてるような気にしかならないんですけど)。

 この写真は和菓子を手前にして、奥の人(知らない人です!)をややピンボケにして写したかったのですが、完全に奥だけにピントがあってしまいました。

金沢城趾

 雨が降ったり止んだりで移動するだけでウンザリしてしまう。兼六園と金沢城趾は隣接しているので移動は徒歩です。隣接してるといったってどっちも広くて、移動するだけで達成感があり、何を見に来たのかわからなくなってる状態です。

 金沢城趾は建物は残っていなくて、三十間長屋(さんじっけんながや)とか菱櫓(ひしやぐら)とかが復元されているだけでした。菱櫓はちょっと面白かったです。

 櫓といっても火の見櫓ではなくて、お城の囲いの角に立ってるやつなんです。天守閣の小さいヤツみたいな感じで、見張り用の塔ですね。何がどう面白いかっていうと、櫓自体が真四角ではなくひし形に作ってあることです。

 真四角に作ってしまう窓がそれぞれ別の方向へ向いてしまいます。ひし形に作って見張りたい方角に大きい方の角を向けておくと、ふたつの窓から同じ方角が見えるようになって、効率良く監視できます。当たり前のことなんですが、建物の角は直角だという固定観念があると思いつきません。

 菱櫓は現代の工法で復元された建物ですが、二階へ上がる階段を、わざと昔の角度で作ったそうです。階段というよりはしごみたいな状態です。ここをおっかなびっくり上がるのも面白くて、昔の人の健脚っぷりを実感しました。

金沢城趾
金沢城趾
 写真がこんなのしか残ってないです。建物の中は撮影していいのかどうかわからないし、移動中は雨で撮影なんかする余裕なし。


 次は近江町市場へ行きますが、長くなるのでまた記事をわけます。

(つづく)

タグ:2011年1月金沢旅行