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今日の虫:フタモンアシナガバチの巣 #虫 #insect

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▲2014年7月24日撮影
 うちのまわりには、毎年フタモンアシナガバチが巣を作ってます。人が通らない場所なので、隣近所にバレないように(えっ)大事にしています。

 いやほんとに、いくらわたしが虫好きでも、大勢が通るような通路にあったら駆除を考えます。が、ここは不審者でもなければ通り抜けない場所なので、まあいいかなって(笑)

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▲2014年12月18日撮影

 フタモンアシナガバチは秋になると繁殖と巣作りをやめてしまいます。11月はじめ頃までは成虫が巣に取りついていたのですが、12月に入ったらもういませんでした。空き家になったので巣をとってみました。卵も蛹もおらず、完全にカラッポです。

 右の小さいのは夏の初めに放棄された巣で、左の少し大きめのは11月まで使われてた巣です。フタモンアシナガバチの巣は、スズメバチ類の巣みたいに大きくはならないようです。だいたいこんなサイズで打ち止め。

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 裏側です。出っ張ってるところで壁にくっついてました。


 この巣を作ったハチは今どうしているかっていうと、たぶん死なずに越冬してると思います。

フタモンアシナガバチ
▲2013年9月12日撮影

 これは去年の写真ですが、桑の葉に集団でとりついて動かなくなっています。最初はてっきりミツバチの巣分かれのようなものかと思ったのですが、この状態のまま台風が来ても動かず、葉が枯れ落ちる季節になると、桑の幹に移動したりして、11月の中旬までずっとこうでした。

 ある時姿が見えないので、とうとうどこかに飛んでいった(もしくは死んでしまった)のかな、と思ったら

フタモンアシナガバチ
 この伏せたまま放置してあった植木鉢の中で、

フタモンアシナガバチ
▲2014年1月12日撮影

 こんな状態で越冬してました。寒くて動きは鈍いですが、死んではいません。このハチ団子は翌日にはいなくなっていたので、もっと目立たない場所に移動したものと考えられます。

 フタモンアシナガバチは冬になると巣を放棄して、成虫のまま越冬するようです。今よくわからないのは、越冬している成虫が、すべて次世代の女王なのか、働きバチもまざっているのか、あるいはオスも混ざっているのか、ってことなんですが、どうなんでしょう。せめてオスメスくらいは見分けたいものですが、今年はどこで越冬してるか、まだ発見できずにいます。



 なお、スズメバチの被害を頻繁に耳にしますが、フタモンアシナガバチはスズメバチのようには攻撃性がなく、すぐ近くを人が通っても襲ってくるようなことはないです。

 しかし、身の危険を感じれば刺すので、刺激しないことが大事です。

 刺されるとどうなるかっていうと、ハチの毒に対する反応には個人差があるのであくまで「珍獣様の場合」ですが、

 痛いのは刺された瞬間のみ、あとはメチャクチャ痒いだけ!

でした。二度くらい刺されましたけど、とにかく痒かったです。刺されたら水で洗い流して、心配な人は皮膚科に行ってください。心配じゃなくても医者行ったら良く効くかゆみ止めをもらえるかもしれません。

 攻撃性がないはずのアシナガバチになぜ刺されたかっていうと、草むしりをしていないところへスカートのまま踏み込むという、お前アホなんかみたいなことをやったからです。だって家のまわりだし、一瞬通るだけなんだもん。

 草むらにいたハチが、スカートのすそにとりついて、上にむかって歩いたら、ウエストで行き止まりになったので、外に出たくて刺しちゃったってなところだと思います。むしろこんなのにとりついたハチのほうが災難だったと思います。

 この事からもわかるように、公園や野山で遊ぶ時は、長袖長ズボンがいいですよ。足首と手首が広がってないやつを選べばベスト。まあ、野歩きの常識ですけどね。

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ステラナビゲータを使って二十三夜の月を待つ行事がどんなだったか想像してみる

 ステラナビゲータの使用期間があと一週間もすると切れてしまうのでもうひとネタやってみます(買え>わたし)。

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▲野田市・須賀神社の二十三夜碑

 日本には折々に月を愛でる習慣があります。十五夜は今でもやりますが、かつては二十三夜講という行事があったそうです。二十三夜の月を待って酒盛りなどするらしいですよ。

 十五夜だと旧暦八月と決まっているのですが、二十三夜は何月にやるという決まりがなさそうで、旧二月と旧九月の石碑は見た事があります。写真の碑には「総州葛飾郡庄内領野田下町維時文化十四年星次丁丑春二月吉辰建焉」と刻まれていました。

 文字だけで「二十三夜の月を待つ」と書いても実感がないですが、これをステラナビゲータでシミュレートするとこうなります。

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▲2014年12月16日 0:42
 二十三夜(月齢23)の月というのは、下弦の月のだいたい翌日で、今月だと16日がそれにあたるようなので設定してみました。

 二十三夜の月は深夜に地平線から顔を出します。月の満ち欠けは太陽との位置関係で決まりますから、いつの時代の何月の二十三夜であっても、だいたい日没から5〜6時間たたないと月は昇ってきません。

 昔のこととはいえ、地平線ぎりぎりの月を室内で見るのは難しいんじゃないかと思うので、実際にはもうちょっと遅くまで起きて酒盛りをしてたんじゃないかな、なんて想像します。

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▲2014:12月16日 3:00

 夜中の3時ともなれば、かなり昇ってきてますから、これなら縁側から見えたでしょうか。いくらなんでもそろそろ寝ないと、翌日が厳しいですね。いや、もしかすると翌日は寝過ごす予定なのかも。旧二月だと農作業が始まる前かもしれないし、旧九月ならば稲刈りが済んだ頃かなあ。

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▲2014:12月16日 6:00
 夜明け直前です。南向きの家ならば、窓からよく見える高さにあります。


 というわけで、二十三夜の月は「深夜に地平線から昇り、夜明けくらいに南の空高くに昇りつめる月」でした。

タグ:空と雲

コメント一覧

たっぷ (12/17 16:10) 編集・削除

憶測ですが、「二十三夜の月を待つ」のは単に朝まで酒が飲みたいだけなんじゃないでしょうか。
なんか、理由を付けないと酒盛りがやりにくいので、遅くまで月を待ってるなんて風流だし怒られにくいと > 誰に(^^?
gabotyan

珍獣ららむ〜 (12/17 16:33) 編集・削除

そうそう、たぶん酒盛りがしたかっただけですよねえ(笑)
昔の人たちは、二十三夜という言葉を聞くと、夜遅く月が昇ってくるのを普通に思い描いて、
月を待つ間に酒盛りっていうのも、ごく自然の流れで出来上がる筋書きなんだと思います。
gabotyan

天文尺時計って何に使うものなの?

 葛飾区の郷土と天文の博物館に「天文尺時計」というものが展示されています。場所は時々入れ替わるかもしれないけど、今は2Fのフーコーの振り子の近くにあります。

そもそも尺時計ってどういうもの?

天文尺時計
▲図1:尺時計

 尺時計というのはこういうものです。写真は撮影していいですよって言ってもらえたんですけど、わたし馬鹿なので展示全体がわかるような写真を撮るの忘れました。しょうがないのでイラストにしましたが、こんな感じの物体です。

 時計に見えないかもしれませんが、これが立派な時計です。博物館にはなんの説明もないんですが、江戸時代に使われたもののようです。

 アナログ時計は文字盤が円形で針が回転する仕組みのものが普通ですよね。

 尺時計というのは、細長い帯状の、というか、ものさしみたいな形の板が文字盤になっていて、錘(おもり)がどこまで降りてきたかで時刻を知らせるタイプの時計です。

 文字盤がものさしに似ているから尺時計といいます。

 尺(しゃく)というのは昔の長さの単位で、同時に長さをはかる道具のことも尺と呼ぶことがあります。たとえば現在の 1メートルのものさしのことを、メーター尺なんて言う人もいます。

不定時法ってなんだろう?

 ところで、もう一度、図1(一番上のイラスト)を見てください。

 時計の下に「交換用の文字盤」が置いてあるのがわかるでしょうか。実際に見に行ってもこんな感じで展示してあります。

 なぜ文字盤を交換する必要があるのでしょうか?

 実は、江戸時代は時間の長さが季節によって違っていました。現在の時間は、1日を24分割したのを 1時間と決めているので、一年中ずーっと、1時間は1時間ですよね。

 ところが、江戸時代までは、日の出から日没までを昼、日没から日の出までを夜として、それぞれを 6分割したのを一時(いっとき)と呼んでいました。

 この決まりでいくと、昼の長い夏は、昼の一時が長く、夜の一時は短かったんです。冬はその逆になります。

 季節によって長さの変わる時間を計らなければならないので、尺時計は文字盤のほうを季節ごとに交換して使ったというわけです。

 ここまではいいですか?
 大ざっぱでいいので納得できたら次へどうぞ。次が本題です。

じゃあ天文って何?

 本題はここからです。葛飾区の郷土と天文の博物館に展示されているのは、ただの尺時計ではなくて「天文尺時計」です。読みは「てんもん・しゃくどけい」ですかね。
天文尺時計の文字盤
▲図2:天文尺時計の文字盤
 この写真は交換用の文字盤の一部です。このような文字盤が 6本展示されています。

 この写真だとみづらいと思うのですが、赤い丸と黒い丸が上から下へ並んでいます。この丸の中には漢数字が書いてあり、ここが時刻をあらわします。上から「赤九・赤八・赤七・黒六・黒五・黒四・黒九・黒八・黒七・赤六・赤五・赤四」と書いてあります。赤丸が昼で、黒丸が夜です。

 なんで数字がバラバラなのかっていうと、これも昔の時刻の決まりで、昼の真ん中と、夜の真ん中が「九つ(ここのつ)」で、だんだん数が減って四つ(よつ)まで来ると次は九つになります。

 なんでも、陰陽五行説の考え方で、九がもっとも重要な数字なので、夜と昼の中心に据えたとか、そんな理由だったと思います。

 そして、時刻の左横に、白い文字で何か書いてあるのがわかりますか?

 これは二十八宿といって、古代中国から伝わる星座(あるいはその星座の中にある星)の名前が書いてあるんです。

 もうちょっと正確に言うと、星座の中でも、月が通る場所にある星座が書いてあります。写真ではうまく写らなかったので、図にしてみます。
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▲図3(クリックで少し大きな画像)
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▲図4:夜の部分だけ拡大して書いてみた(クリックで少し大きな画像)。あくまでどんな文字が書いてあるか説明するものであって、位置はかなり大ざっぱな状態です。

 わかりづらいと思うのですが、時計本体の左側に4本、右側に2本の文字盤が展示されていて、それぞれに別のことが書いてあります(図3がその概要)。時刻の間隔が違うのは、先に説明したとおり、季節ごとの昼夜の長さの違いによるものです。

 注目したいのは夜の部分です(図4)。すでに説明したとおり、時刻の左側に白い文字で書いてあるのは古代中国の星座の名前ですが、この星座が、この時刻に、どうなるって言ってるんでしょうか。

想像1:その時刻に東の空から昇ってくる星座が書いてある
想像2:その時刻に南中する(真南に位置する)星座が書いてある
想像3:実際の天体の動きではなく、そうあるはずという古代の暦をそのまんま書いてある
想像4:その他、想像できないような理由で何かが書いてある?!

 さあどれだ?!

とりあえず博物館の人に聞いてみた

 えー、しかし、聞くと言ってもどう聞いていいのかよくわかんなくって、
「あのー、天文尺時計ってありますよね。あれって何か特別なものをはかるための時計なんですか?」
とか聞いてみたわけです。

 この聞き方をした理由のひとつに、その瞬間は尺時計という言葉を知らず「天文尺・時計」だと思ってたからなんですけどね。

 もし尺時計というものがあって、そこに天文関係の機能が追加されてるとわかっていたら、もっと別の聞き方をしたかもしれないんですが、天文尺(てんもんじゃく)だと思っていたので、そういう何か特別な時間を計るためのものなのかと思ったんです。

 ええ、馬鹿です。馬鹿なんですよ。でもね、馬鹿なりにいい馬鹿になろうと思うんです。たいてい世の中の人って、自分がなぜ勘違いしてるか、どうしてそれがわかんなかったのか、絶対に他人には説明しないですよね。でも、わからない理由、勘違いしてる理由って、実は大事なんじゃないの? それがわからないと、わかりやすい文章を書いたり、わかりやすい展示を作ったり、使いやすいプログラムを書いたり、面白いゲームの企画を考えたり、そういうこと、一切合切できないと思うんですよ。

 あ、話が横にそれました。もとに戻します。郷土と天文の博物館は、2Fが考古学、歴史学、民俗学系の郷土資料が展示されてて、3Fが天文関係の展示とプラネタリウムになってます。尺時計はどっちかっていうと2F関係の展示かなあと思ったんですが、

「天文尺時計は、何か特別なものをはかる時計ですか?」

って聞いたら、受け付けのお姉さま方が天文関係の専門の方を呼んでくださいまして、一瞬(あ、え、どうしよう)とドギマギ。

 しかし、この博物館の天文関係の方は偉い上にかなりの超能力をお持ちでした。こちらが妙な聞き方しているのに、不定時法のことやら文字盤を交換することやら、サクサクっとお答えくださいました(どうもありがとうございます!)。

 問題の、時刻の横に書いてある星座については、その時刻に見えるものが書いてあって、おそらく星座早見盤的なものではないか、ということでした。

 すると、わたしの想像1か2ってことですよね。

 自分でも調べてみたいので、その場は深く突っ込まずに帰ることにしました。

二十八宿(星座)と時刻の関係について追求してみる

 まず、二十八宿が、西洋の星座でいうと何にあたるのか、まずそこから調べないといけないんですが、これは今だと検索するとネット上にいろんな人が書いているし、ウィキペディアにもそういう項目があるので読めばだいたいわかります。

◎Wikipedia:二十八宿
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E5%8D%81%E5%85%AB%E5%AE%BF
 たとえば角宿はおとめ座の一部で、距星はスピカ(α星)だとか書いてあります。こういう研究は昔からされているので、ここでは疑わずにまるっと信じておきます*1

 次は江戸時代の空に、その星がどう昇ってくるかを調べなきゃいけないんですが、これはステラナビゲータという天体シミュレーションソフトが使えそうです。


天文シミュレーションソフト「ステラナビゲータ10」と公式ガイドブックのセットステラナビゲー...
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◎アストロアーツ:体験版ダウンロード
http://www.astroarts.co.jp/products/stlnav10/product/trial/index-j.shtml
▲こっちは無料でダウンロードできる体験版です。30日だけ無料で仕えます。ちなみにWindows用です。MacOSでは動きません。


 ステラナビゲータって、確か MS-DOS版がありましたよね。その時代のはおともだちが持ってたので見せてもらったことがあります。何千年前とかの星空も再現できちゃってすごかったはず。江戸時代なんかへのかっぱですよ(たぶん)。

 でもわたしはMacユーザーなので、とりあえず体験版でいいでしょうか。Windows8も7も持ってるんですけど、エミュレーター上で動いてるのでいろいろ怪しくて(泣)こんな珍獣様に最新のWindows機をゲームができるようにすごいグラフィックカードつき(ここ重要)でプレゼントして颯爽と去っていく後腐れのない素敵なサンタクロースさん激しく募集中です。

それが何年何月、どこで見る星なのか、それが問題だ!

 ステラナビゲータで星空をシミュレートするには、見る場所、年月日、時刻を設定する必要があります。

 場所は、日本の国内でも、北海道と沖縄じゃ日没の時刻がまるで違うわけですから、重要には違いないんです。ただ、時計自体が今ほど正確には動いてないと思うので、場所の設定はあまり気にする必要はないかもしれないです。とりあえず東京(江戸)あたりに設定しました。

 次に年月日です。展示されてる天文尺時計がいつごろ使われたものなのかわからないので、たぶん幕末だろうとあたりをつけて、1850年に設定しました。

 そんでもって一番重要なのが月日ですよね。これは文字盤をよく見ると書いてありました。

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▲図5:時計の左に展示されてる4枚の文字盤の下の部分。
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▲図6:時計の右に展示されてる2枚の文字盤の下の部分。


 「四・七」「十二・十一」「五・六」「正・九」「三・八」「二・八」の6枚があり、この漢数字が旧暦の何月かを表しているようです。

 たとえば四・七月は、現在の暦だと一ヶ月くらい後ろにずれて 5月と8月にあたることが多いので、季節としては夏のはじめと終わりですよね。そのつもりで文字盤を見ると赤い○の昼間の間隔が広く、黒い○の夜の間隔が狭くなっています。

 その次の「十二・十一」は真冬でしょうから、赤い○の昼間が狭く、黒い○の夜が広くなってます。どうやらこの読みで間違いなさそうです。

 よくわかんないのは、「二・八」と「三・八」があることです。なんで八だけ二つあるんだろ。そういえば十がないのも謎ではあります。

 謎として残る部分はあとでまとめるとして、今は「四・七」の文字盤と実際の星空の関係を調べたいので、まずは1850年(嘉永三年)の旧四月一日が、西暦では何月何日にあたるか調べました。(あとで旧七月一日についても見る必要がありますが、とりあえず四月に注目です)。

◎CASIO:和暦から西暦変換(年月日)
http://keisan.casio.jp/exec/system/1239884730
 これは、計算機のCASIOのサイトでみつけました。和暦を西暦変換してくれるページなんです。さすが計算機メーカー、ものすごいサイト作ってますね!

 上記サイトによると、嘉永三年四月一日は、西暦1950年5月12日にあたるようです。

 さっそくステラナビゲータにその日を設定してみると、その日は新月なので、どうやら合ってるようです。旧暦は一日が必ず新月になるはずですから。

 それから時刻。西暦1950年5月12日江戸の日没は、18:37 ごろなんですが、暮れ六つは星が見え始める頃の時刻だそうですから 19:00 としてみました。

 日の出は 4:37 ごろですが、朝の始まりである明け六つは、星が見えなくなる頃だそうですから、4:00 としてみました。

 いちおう、CASIOの不定時法計算のページで立夏(5月初旬)の時刻を見ると、だいたいそんな感じで正解のようです。

◎CASIO:江戸時代の時刻換算(不定時法)
http://keisan.casio.jp/exec/system/1216973738

 19:00〜4:00 まで、9時間(540分)を 6分割すると、一時(いっとき)=90分になります。これをあてはめて「四・七」の文字盤を現在の時刻に換算すると以下のようになります。
四・七の文字盤を定時法に換算(四月バージョン)
▲図7:四・七の文字盤を四月の時刻として定時法に換算、星座の位置もやや正確に書き直してみました。

 これをもとにステラナビゲータで1850年5月12日(嘉永三年四月一日)の夜空をシミュレートすると…

嘉永三年四月一日暮れ六つ半の星空
▲嘉永三年四月一日暮れ六つ半の星空。子午線は南北を真っすぐ結んだ線で、白道は月の通り道です。二十八宿と呼ばれる昔の星座は、月の通り道にある星座です。

 お、なんかいい感じじゃないですか? 翼宿(コップ座にあたる)が子午線にかかってますよ? 図6で、二列に書いてある星座名の、左側の列が翼宿から始まってますよね。

 どうやらこの天文尺時計は、その星座が(たぶん星座を代表する星=距星が)南中する(真南に位置する)時刻を表してるんだと思います。翼宿は六つ半より少し前に書いてあるから、六つ半の夜空だと子午線を通り過ぎた感じになるわけです。

嘉永三年四月一日四つ時の星空
▲嘉永三年四月一日四つ時の星空

 四つ時を見ると、おとめ座のα星スピカを含む角宿がすでに子午線を通り越し、同じくおとめ座の一部にあたる亢宿がもうすぐ南中しそうです。図7を見てください。まさに角宿は四つ時より少し前に書いてあります。

嘉永三年四月一日八つ時の星空
▲嘉永三年四月一日八つ時の星空:さそり座の尾にあたる尾宿がほぼ南中している(距星は縦に三つならんだ星の真ん中)。このへんで西暦ならば日付がかわるが、江戸時代の一日は夜明けからなのでまだ同日とする。

嘉永三年四月一日八つ時の星空
▲嘉永三年四月一日七つ時の星空:いて座の一部である箕宿がほぼ南中している。

 というわけで、かなり正確に星座の南中時刻を表していることがわかりました。

 星座名は二列に書いてありますが、右の列は旧七月の夜空になります。四月の場合と同じように確認することができました。

 他の文字盤についてもざっと見ましたが、「十二・十一」「五・六」「三・八」あたりは、かなり正確に星座の南中時をあらわしていました。

 「正・九」「二・八」が、なんとなく怪しい、全然違うってほどでもないけど、ちょっとずれてる。

ここまで書いたところで謎だった点も解決しそう?

 それでふと思ったのですが、わりと正確だった「十二・十一」「五・六」「三・八」と、そうでもない感じの「正・九」「二・八」は、文字盤を見ると共通点がありまして、もう一度図5と図6を見るとですね、漢数字の下に何か書いてありますよね。

 ちょっとあやしかった「正・九」「二・八」の下には「中」って書いてあって、正確だった他の四枚には、くずしてあって読めない文字が書いてある。ここに秘密があるんじゃないかと思うんです。

 わたしは、各旧暦月の一日(朔日)の夜空をシミュレートしてみたんですが、ひょっとすると、「正・九」「二・八」は朔日ではなくて、書いてあるとおりその月の中旬くらいの星空をあらわしてるんじゃないかと。

 そう思って15日くらい日付をづらしてみると、ちょうどいい感じに文字盤の通りに星が南中するので、どうやら正解のようです。

 すると、ずいぶん前に書いた「十がない」問題は、九月中と十一月の間に吸収されてると考えていいのかもしれません。なぜそこに吸収して十月を作らなかったのか、このへんはなんか理屈がありそうなんですが、わたしには良くわからないです。日の長さに関係あるんでしょうか?

 そして、「四・七」「十二・十一」「五・六」「三・八」の下に書いてある読めない文字は、ひょっとして「朔」もしくは「朔日」をくずしてあるのかなあ、なんてことを思うんですけど、どうでしょう?朔というのは新月のことで、旧暦の一日です。 #ただ、朔日という文字をくずしてあんな書体になるかなあ、という疑問は残ります。

【追記】2017年
 さるスジから、もっと状態のいい文字盤の写真をいただきまして、読めなかった文字にあたる部分は「節」でした。改めて見直すと、確かにこのくずし字は節ですね(朔日とか書いて、恥ずかしい)。

 いただいた写真だと、文字盤が24枚あり、1ヶ月を2分割してあるんだってことがわかりました。博物館にあるもの(本文中のイラストで説明したもの)は、文字盤が足りなくなっている可能性もあるのかな、などと思いました。

 よくよく考えたら、二十四節気で立春のことを「正月節」、雨水を「正月中」とか言うので、文字盤がそこに対応してるんじゃないかってところまでは、わかりました。
(追記ここまで)





 ああ、長かった。ここまで必死になる必要はなかったかもしれません。結論としては「天文尺時計は、二十八宿の星座が南中する時刻をあらわした、星座早見機能付きの和時計である」ということです。

 きっと誰も読まんな、こんな長文(笑)

追記:文字盤がもうひとつあるの忘れてた

もうひとつの文字盤
 一晩寝て起きたら大事なことを思い出しました。文字盤、もうひとつあるんです。時計の本体に! この写真は縮小してあるので読めないでしょうが、リサイズ前のものを拡大して読むと、暮れ六つちょっとあとに璧宿からはじまり、五つに婁宿、明け六つちょっと前に軫宿で終わってます。

 もしやこれが失われた十月なのでは…?! と思ったんですが違いました。
嘉永三年十一月十八日の星空
▲嘉永三年十一月十八日(1850年12月21日)五つ時の星空

 どうも冬至ごろの星空と一致するみたいですね。(キャプチャ画像のフォーマットが変わっちゃっててすみません。体験版なので設定をセーブできないのでやりなおしました。あと、今ごろになって自分で書かなくてもステラナビゲータの機能で二十八宿を表示できるってことに気づきましたw)


 最後にもうひとつ良くわからないことがあります。昔の暦には、約33ヶ月に1度、閏月というのがあって、同じ月を2度繰り返します。

 昔の暦は太陰暦といって新月から次の新月の前日までを 1ヶ月とする月の暦で、太陰暦の1年は、太陽暦の1年より約11日少ないんです。この足りない分を放置しておくと、やがて季節がずれてしまうので、約33ヶ月に1度(3年に1度くらい)、同じ月を2度繰り返すことで調節しています。

 そのズレや、閏月が来ちゃった時なんかに、この文字盤はどう使っていたんだろうなっていうのは謎です。

 ちなみに調べてみると、嘉永二年(1849年)に閏四月があったみたいなので、テキトーに設定した嘉永三年は、ズレが修正された翌年ということになり、かなり理想的な星の位置だったかもしれません。偶然にしては上出来でした。

追記の追記

 その後、嘉永二年四月一日暮れ六つ半(1849年4月23日19時40分ごろ)の星空を調べてみたのですが、翼宿が子午線を通り越しておらず、これを最初に見てたら「あれあれ?」と、頭がこんがらがってたかもしれないです。

 昔の暦と不定時法でやるかぎり、太陽の暦と約33ヶ月で約30日のずれが出来ちゃうわけですから、毎年同じ年の同じ日に同じ星が、同じ場所に巡ってくるとかはないんです。どうしてもズレる。

 ということは、「星座の南中時」をあらわしているというより「この星がおおむね南にありますよ」というような、ぼんやりとした表示と言ったほうが、むしろ正確なのかもしれません???

 そもそも、この時計はどんな立場の人が使ったのでしょうか。高価な物でしょうから庶民の家にあったわけじゃないと思いますが、天文の知識がある学者が使ったのか、裕福な商家や大名家などでインテリアとして使ったのでしょうか、それによって想像できる使われ方も変わりそうですね。
 
 

*1:実は『和漢三才図会』を読むと、天の北極を去ること○度という具合に北極星との角距離まで書いてあるんですが、全天周365度説、360度説、どちらををとるとしても、どうも場所が違うんじゃないのと思うフシがありまして…わたしが計算を間違えてる可能性もあるのでアレですが、それは今後思い出したら追求するとして、ここでは忘れておくことにします。

タグ:空と雲

松戸市の戸定邸からのダイヤモンド富士

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▲今日、11月13日、戸定邸(とじょうてい)にて。富士山頂のやや右肩よりに太陽が沈みました。

 ほんとうは、ダイヤモンド富士を見るなら明日のほうがベストなんです。日没点は冬至(今年は12月21日)になるまで、少しずつ南(左)にずれていくので、明日は山頂の左肩よりに沈むはずです。
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 左よりに沈むと太陽が山の後ろにきちんと隠れるので、いかにもっていう感じのダイヤモンド富士になりますが、右肩に沈むと、山の右斜面から光が漏れてしまい、きれいなダイヤモンドになりにくいです。

 そのため、今日より明日のほうがいい感じになるはずですが、戸定邸からだと高層ビルが富士山の左半分を隠しているので、明日もし晴れてもビミョーな感じになるかもしれません。

 ただ、まるっきり見えないってこともないはずですから、お近くの方はチャレンジしてみてはどうでしょう。もしかすると写真写りは明日のほうがいいかもしれないです。いや、たぶんいいはず。晴れてさえいれば。

 戸定邸は松戸駅から徒歩10分くらいです。徳川の時代があともう少し続いていたら第十六代将軍になったかもしれない徳川昭武の屋敷です。入場料は大人150円(博物館は別料金)。17時まであいてますが、16時半までに行かないと入れないので見に行く人は要注意。詳しくは公式サイトで確認してください。

◎松戸市 戸定邸歴史館
http://www.city.matsudo.chiba.jp/tojo/index.html

 ダイヤモンドになる瞬間は16時25分くらい。慌てないように16時には現地入りしてカメラの準備などしたほうがよろしいかと。質素ながら素敵なお屋敷なので、お殿様になった気持ちでマッタリと夕暮れを楽しんでください。 夕日は 25分ごろにダイヤモンドになり、27分には終わってると思います。

 ちなみに今日は、あきらかにダイヤモンド富士を見に来たっぽい人たちが数人いたんですが、係りの人が今日何度目だみたいな感じで「富士山を見るならビルがあるのでどこそこへ…」って説明したらどっか行ってしまいました。

 わたしも「隠れちゃうかもしれませんね、えへ」って同調しときましたけど、内心ではせっかく見に来たんだからここで見ればいいのにって思ってました。金町駅前のビル邪m…げふんげふん…時代の変化で風景が変わっていくのを実感するのも大事なことのような気がしますよ。まあ、おかげで貸し切りでしたけど、ほほほほ(完全に身バレするって)。
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 座敷から外を見ると、ちょうど富士山が見えるように、その部分だけ植木を低くしてあるお洒落なお屋敷なんです。昭武さんセンスいい。しかしビルがね… 

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 この条件だとダイヤモンドヴィナシスにもなるわけで、おもいっきり後光がさした感じになってました。このビルがせめて半分の高さだったらねえ。

  まあそんなこんなです。明日は戸定邸もいいですが、ビルに邪魔されたくない人は、ヴィナシスの屋上駐車場から見るといいかもしれないです。


 ちなみに、ダイヤモンド富士は冬至をはさんでもう1回あります。次は 2015年 1月28日 16:53 がベストですが、例によってビルにかくれてビミョーかもしれないです。29日は今日と同じく右肩に沈んでやっぱりビミョーになりそう。晴れていたらチャレンジしてみてください。


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 あ、そうそう、11月15日のTBS『世界ふしぎ発見』で、戸定邸のお殿様、徳川昭武の懐中時計の話をやるそうです。昭武さんは慶喜公の代理でパリ万博へ行ったりして、なかなか興味深い人です。

タグ:富士山

葛飾区周辺、ダイヤモンド富士の予想日時 2014年冬〜

 ダイヤモンド富士は、太陽が、富士山頂と重なる現象です。東日本では夕日で、西日本では朝日で発生します。

 2017〜2020年までの予想を順次追加しています。日時は、太陽が富士山頂にかかっていて、なおかつ半分以上沈んだ状態を予想しています。

 太陽は左上から右下に向かって沈みます。もし、山頂の上に丸い太陽を撮影したいのであれば、わたしの予想よりも冬至前ならば前日、冬至後ならば翌日くらいがいい場合もあります(それじゃダメな場合もあります)。

 ようするに、予想日の前日も翌日もシャッターチャンスはあるということです。

注意

 ダイヤモンド富士は、晴れていないと見られません。
 空が晴れていても、富士山の手前に分厚い雲があったら見えません。見えるのは運次第であることを理解すること。

 可能なら下見をして、どの方向に富士山が見えるか確認しておくこと。ダイヤモンドになる瞬間は短く、富士山どこーって探している間に終わってしまう(日が沈み始めるまで富士山が見えない場合もあります)。

 当日は、ダイヤモンドになる瞬間の少し前に現場に到着して日没を待つこと。

 夕日とはいえ、太陽を直視しつづけると目によくないので、目を細めて短時間見て、時々目をそらしながら観察すること。
 施設内では閉鎖されている場所には進入しないこと。
 往来の妨害にならないように注意すること。

 以下は2014年〜2015年の冬の予想ですが、2020年くらいまでシミュレートしても、おおむねこの日に発生するはずです。

 ただし、誤差や設定の間違いではずす可能性もあるので、本当に正確に知りたいという方はご自身でシミュレートしてください(わたしが使ってるソフトについてはこの記事の最後の方で書きました)。

 場所は北から南に並べてあります。

# 自分でダイヤモンド富士を見た場所には写真を貼ってます。写真のない場所ではまだ見てないと思ってください。

越谷市、レイクタウンkaze棟の屋上駐車場

予想 2014年12月12日 16:16
予想 2015年1月1日 16:26
 12月31日もダイヤモンド富士になるはず。ご帰光納めとご帰光初めがダイヤモンドになる絶好のポイント。
ファイル 1839-1.jpg
▲2014年1月1日撮影

吉川駅のホーム/近くの中川土手/赤い橋のあたり

 2016/12/08 16:17
 2017/12/08 16:17
 2018/12/08 16:17
 2019/12/08 16:17
 2020/12/08 16:17
冬至後↓
 2017/01/04 16:17
 2018/01/04 16:17
 2019/01/04 16:17
 2020/01/04 16:17
 12月は7,8,9日、1月は3,4,5日あたりで山頂に夕日がかかりそうなので、毎日晴れてたら順に移動しながら見るのも良さそう。
ダイヤモンド富士
▲2016年12月10日 吉川駅近くの中川土手から撮影。ベスト予想日の2日後なのでだいぶずれてる。

三郷市、IKEA新三郷の屋上駐車場

予想 2014年11月29日 16:16
予想 2015年 1月12日 16:36
 ここではまだダイヤモンド富士を見てないので予想が甘いかもしれません。富士山が見える場所があるのは以前確認しました。ただ、ここは、平日だと屋上が閉鎖されていて上がれないと思います。閉鎖されてる時は入らないでね。

三郷市、ららぽーと新三郷

予想 12月1日 16:16 # 2日はやや左かなあ
予想 1月11日 16:35 # 12日もいい?
 こっちの駐車場からだと富士山が見えたかどうか、ちょっと記憶があいまいですが、たぶん見えるんじゃないかな。見えなかったらごめん(チャンスがあったら確認しときます)。
 IKEA〜ららぽーとは、敷地が東西方向に広く、そういうところは近くても同じ日にダイヤモンド富士が発生しない場合があります。同じ駐車場内でも、端と端で見え方が違うかも知れません。体が二つあったら同時に観察したいくらいです。
 ちなみにここも、平日は屋上が閉鎖されてます。閉鎖されてる場合は入らないでね。

三郷市、ピアラシティ・スーパービバホームの屋上駐車場

# 2017年、以前からあった高架(高速道路)の手前に、もうひとつ高架ができて視界が遮られています。工事が完全に済んでからでないとわかりませんが、ここからは富士山が見えなくなっている可能性が高いです。

予想 2014年11月26日 16:17 #27日のほうがいい?
予想 2015年 1月15日 16:39 #14日がいい?
ダイヤモンド富士
▲2014年11月27日
 ピアラシティも広いので、場所の設定が甘くなってました。確実に見えるのはビバホームの屋上駐車場だけなので、そこからだと11/27-28と1/14-15が良さそうです。ここは平日でも開いてます。閉鎖されてるのを見た事ないです。

 ほかに、ピアラシティ周辺の道路で、高速道路の下から覗くような感じで富士山が見える場所があるし、高速をくぐって西側に出てしまえばもっとあっちこっちで富士山が見えると思いますが、そんなに移動しちゃうと見え方が変わってしまうので、シミュレートしなおす必要があります。

三郷市、彦成郵便局近くの中川土手

予想 11月27日 16:17
予想  1月14日 16:39
ダイヤモンド富士
▲2015年11月27日
 ピアラシティと富士山を結んだ直線上で別の場所はないかと思って発見したポイント。

足立区、舎人公園

もう過ぎた 2014年11月25日16:17
予想 2015年 1月16日16:39
予想 2015年11月25日16:17

足立区舎人公園
 2017年11月26日 16:15
 2018年11月26日 16:15
 2019年11月26日 16:15
 2020年11月26日 16:15
冬至後↓
 2017年1月16日 16:41
 2018年1月16日 16:41
 2019年1月16日 16:41
 2020年1月17日 16:41

 舎人公園は広いので場所によりベストな日時が違うはず。公園の北のほうにある人工の丘の上から見ることを想定しています。ただし、ダイヤモンドはまだ観測してないのではずしてたらごめん。

共和橋(三郷市側)の下

 2016/11/24 16:20
 2017/11/24 16:20
 2018/11/25 16:20
 2019/11/25 16:20
 2020/11/25 16:20
冬至後↓
 2017/01/18 16:43
 2018/01/17 16:43 月が真上、金星左上 近すぎて見えないか
 2019/01/18 16:43
 2020/01/18 16:43
 共和橋は中川にかかる橋です。三郷市と八潮市の間にかかってます。
ダイヤモンド富士
▲2016年11月25日撮影。前日だったらど真ん中。

八潮市、フレスポ八潮の屋上駐車場

予想 2014年11月21日 16:19 # 22日のほうが良い?
予想 2015年 1月20日 16:44 # 19日のほうが良い?
ダイヤモンド富士
▲2014年11月22日撮影

フレスポ八潮の屋上
 2016/11/22 16:21
 2017/11/22 16:21
 2018/11/22 16:21
 2019/11/22 16:21
 2020/11/22 16:21
冬至後↓
 2016/01/20 16:45
 2017/01/20 16:45
 2018/01/20 16:45
 2019/01/20 16:45
 2020/01/20 16:45

三郷市、中川土手三郷水門付近

ダイヤモンド富士
▲2016年11月22日。前日だったら真ん中に沈んだかもねー。

三郷放水路の水門付近(中川土手)
 2016/11/21 16:21
 2017/11/21 16:21
 2018/11/22 16:21
 2019/11/22 16:21
 2020/11/21 16:21
冬至後↓
 2017/01/20 16:46
 2017/01/20 16:46
 2018/01/20 16:46
 2019/01/20 16:46
 2020/01/20 16:46
ダイヤモンド富士
▲2016年11月22日撮影。前日だったらど真ん中。

三郷市、東武バスの前川バス停近く、中川土手

予想 2014年11月21日 16:19
予想 2015年 1月20日 16:44
 ここではまだダイヤモンド富士を見ていないので、予想が甘い可能性があります。

新中川橋の上(三郷市ー八潮市)

ダイヤモンド富士(新中川橋)
▲2015年11月21日

新中川橋(三郷市側の土手上くらい)
 2016/11/20 16:22
 2017/11/20 16:22
 2018/11/21 16:22
 2019/11/21 16:22
 2020/11/20 16:22
冬至後↓
 2017/01/21 16:47
 2018/01/21 16:47
 2019/01/21 16:48
 2020/01/21 16:47

三郷市、たびや商店前(鷹野5丁目464)

予想 2014年11月18日 16:21
予想 2015年 1月23日 16:48
 お店の人に迷惑をかけないように見てください。おかみさんがすごくいい人です。

ファイル 1839-5.jpeg
▲2014年11月19日撮影。ベスト予想日の18日は雲があって富士山が見えず。19日もこのとおり雲が多めで微妙でした。頭の上が晴れていてもなぜか西の空には雲がかかっていることが多いです。

 ここは高台でもなんでもないのに富士山がとてもきれいに見える奇跡のスポットで、ダイヤモンドになる頃に行くといろんな人が撮影に来てますよ。ダイヤモンドじゃない日もいい眺めなのでオススメです。

たびや商店前
 2017/11/18 16:23
 2018/11/19 16:23
 2019/11/19 16:23
 2020/11/18 16:23
↓冬至後
 2017/01/23 16:49
 2018/01/23 16:49
 2019/01/23 16:49
 2020/01/24 16:49

葛飾区、水元五丁目三差路付近、葛三交番の前くらい

予想 2014年11月17日 16:21
予想 2015年 1月24日 16:48
 交番がある側じゃなくて、道を渡って川側の歩道で、金網の隙間から見ること。交番側からだと金網が邪魔のような気がする。
ファイル 1839-3.jpg
▲2013年1月25日撮影

水元五丁目三差路付近
 2016/11/18 16:23
 2017/11/18 16:23
 2018/11/18 16:23
 2019/11/18 16:23
 2020/11/18 16:23
冬至後↓
 2016/01/23 16:49
 2017/01/23 16:49
 2018/01/23 16:49
 2019/01/23 16:49
 2020/01/24 16:50

 富士山の手前にクレーンがあってですね、ジャマだっていう人もいるみたいだけど、わたしはクレーン越しの富士山がけっこう好きです。

葛飾区:江戸川病院高砂分院付近の中川土手

予想 2014年11月19日 16:21 #20日も悪くないかも?
予想 2015年 1月23日 16:47 #22日も悪くないかも?
 ここいらへんの土手を全部一緒にしてたけど、精度を上げるために別けてみました。当たらなかったらごめん。 #ここを長らく中川園と勘違いしてたけど別の施設でしたごめん。

 ここでのダイヤモンド富士も、まだ見た事ないんですよ。ソフトでシミュレートしただけだと、1日くらいの誤差はあったって不思議ないです。

葛飾区、一本銀杏あたりの中川土手

予想 2014年11月18日 16:21 #19日も悪くないかも?
予想 2015年 1月24日 16:47 #23日も悪くないかも?
 ここは手持ちのソフトだと場所の特定が難しいので実は自信なし。地図データの新しいバージョンがほしいわ…



葛飾区、西水元水辺の公園

予想 2014年11月17日 16:21 #18日のほうがいいかも?
予想 2016年11月17日 16:23
予想 2015年 1月23日 16:47 #24日も良さそう?
予想 2016年 1月25日 16:50 #17年は1月24日のほうが良い
 ここも、位置の特定が難しい。わたしが持ってる古い地図データだとまだ公園ないし(笑)

 16年1月24日に見に行ったところ、予想より左にズレていて真ん中には沈みませんでした。25日のほうがベストでしたね。17年は1月24日のほうがベスト。毎年まったく同じ場所に沈むわけではないので一番良い日が1日くらいずれることがあります。

 11月の分もシミュレートしなおしてみたら、こっちは予想通りで良さそうな感じ。



足立区、島忠大谷田店・屋上駐車場(施設内)

予想 2014年11月17日 16:21
予想 2015年 1月25日 16:48
 駐車場が閉鎖されてたら入らないでね。ここも位置の特定が(笑)11月は16〜18日のどこかがベスト、1月は23〜25日のどこかがベストという感じ。

葛飾区、飯塚橋の真ん中

予想 2014年11月16日 16:22 #15日だと右斜面をなでて沈む
予想 2015年 1月25日 16:49
 予想範囲が広過ぎたので飯塚橋だけ分けてみました。橋の中ほど、歩道から、大谷田の団地越しに富士山のてっぺんが見えるはずです。何度かここでダイヤモンドを見ようと挑戦しましたが、晴れてる日に当たったことがありません。

飯塚橋からのダイヤモンド富士
▲2015年11月15日ちょっと右に沈んだ。16日がよさそう。

飯塚橋の真ん中あたりの歩道
 2016/11/16 16:24
 2017/11/16 16:24
 2018/11/16 16:24
 2019/11/16 16:24
 2020/11/16 16:24
冬至後↓
 2016/02/26 16:52
 2017/02/25 16:52
 2018/02/25 16:51
 2019/02/25 16:51
 2020/02/26 16:52

松戸市、戸定邸の縁側 (施設内、有料)

予想 2014年11月14日 16:25
↑この日がベストだと思うのですが、やはりビルの影になるようです。前日の13日に山頂右肩に沈む夕日が観測できました。

予想 2015年 1月28日 16:53
↑ということは、この日もたぶんビルのかげになるかもしれません。冬至を過ぎると太陽が逆の動きをするので29日に右肩に沈むのが見えそうです。

 ここは入館料が必要です。また富士山がビルにかくれて半分しか見えないので、太陽がビルにかくれてダイヤモンドにならない可能性あり(たぶん、まったく見えないってことはないと思うのですが)。戸定邸自体は17時まであいていますが、入館できるのは16:30までなので要注意。
ダイヤモンド富士(戸定邸にて)
▲2014年11月13日撮影 山頂の右肩に沈むとこんな感じになります。

葛飾区、金町駅あたり(施設内、ヴィナシスの屋上駐車場など)

予想 2014年11月13日 16:24
予想 2015年 1月28日 16:53
ファイル 1839-2.jpg
▲2012年1月29日撮影

ファイル 1839-4.jpeg
▲2014年11月14日撮影 かなり左寄りに沈んだのでこんな感じに。予想通り13日に見に行けば真ん中に沈んだはず。観測地点にもよるのですが、ベスト予想日の翌日・前日でもぎりぎりダイヤモンドになる場合もあります。

ヴィナシス
 2017/11/14 16:26
 2018/11/14 16:26
 2019/11/14 16:26
 2020/11/13 16:26
↓冬至後
 2017/01/28 16:54
 2018/01/28 16:54
 2019/01/28 16:54
 2020/01/28 16:54

葛飾区、亀有駅あたり(施設内、アリオの屋上駐車場など)

予想 2014年11月13日 16:24
予想 2015年 1月28日 16:52
 アリオ亀有の屋上駐車場からたぶん見えるはずなんですが、あそこは平日・休日を問わず、屋上が閉鎖されてることが多いです。閉鎖されてるところには決して入らないでください。

里見公園(市川市)

2017年11月9日 16:29
2018年11月9日 16:29
2019年11月9日 16:29
2020年11月9日 16:29
冬至後↓
2017年2月1日 16:58
2018年2月1日 16:58
2019年2月2日 16:59
2020年2月2日 16:59

 里見公園は崖の上にあり、一ヶ所、木が切り払われて見通しの良い場所があります(35°44'55'', 139°53'53'')。そこからだとスカイツリーも見えて、富士山とツーショットにならんこともないです。ただ、ここの景色のファンが多く、ダイヤモンド富士の頃には日没2時間前くらいから人がいます。崖を降りて江戸川沿いの道からでも富士山の見える場所はあります。

墨田区、東京スカイツリー(施設内、有料)

予想 2014年11月7日 16:28
予想 2015年 2月4日 16:59
 スカイツリーの展望室(有料)にのぼれば富士山は見えるはず。その他の場所からは未確認。
 また、上記の時刻は平地から見た場合なので、標高が高い展望室から見た場合、発生時刻がずれるはずです。

2020年までの予想
 2016/11/07 16:30
 2017/11/07 16:30
 2017/11/07 16:30
 2018/11/07 16:29
 2019/11/08 16:29
 2020/11/07 16:30
冬至後↓
 2017/02/03 17:00
 2018/02/03 17:00
 2019/02/03 16:59
 2020/02/04 17:00

 ここも実際には見たことがないのではずす可能性もあります。見に行く人は自己責任でお願いします。

東京タワー展望室(施設内、有料)

予想 2014年11月 1日 16:33
予想 2015年 1月26日 16:56
 上記の時刻は平地から見た場合なので、標高が高い展望室から見た場合、発生時刻がずれるはずです。

2020年までの予想
 2016/11/02 16:34
 2017/11/02 16:34
 2018/11/02 16:34
 2019/11/02 16:34
 2020/11/02 16:34
冬至後↓
 2016/02/09 17:05
 2017/02/08 17:04
 2018/02/08 17:04
 2019/02/08 17:04
 2020/02/08 17:04

 ここで観測したことがないので場所の設定が甘いかもしれないです(はずすかもしれないってこと)。入場料がかかりますし、見に行くなら自己責任でお願いします。

江戸川区、船堀橋

 2016/11/02 16:35
 2017/11/02 16:35
 2018/11/03 16:34
 2019/11/03 16:35
 2020/11/02 16:35
冬至後↓
 2016/02/08 17:06
 2017/02/08 17:06
 2018/02/08 17:06
 2019/02/08 17:06
 2020/02/08 17:06

ダイヤモンド富士
▲2016年11月3日 山頂をはずして左斜面に沈んでしまいました。前日だと山頂に沈んだはず。

江戸川区、タワーホール船堀(施設内・無料・21:20まで営業)

 2016/11/01 16:36
 2017/11/01 16:36
 2018/11/01 16:36
 2019/11/02 16:35
 2018/11/01 16:36
冬至後↓
 2017/02/09 17:06
 2018/02/09 17:06
 2019/02/09 17:06
 2020/02/09 17:06

江戸川区、葛西臨海公園(西なぎさへ渡る橋の近く)

予想 2014年10月26日 16:41
 ↑修正 10月27日のほうがよさそうです
予想 2015年 2月15日 17:11
 公園は広く、すべての場所から富士山が見えるわけではありません。どこから見えるかは研究してみてください。一例として、西なぎさへの橋のあたりから見えます。公園が広いので、場所が変わるとベスト予想日も1日くらいズレます。

ダイヤモンド富士
▲2015年2月14日撮影


▲2015年10月26日撮影:太陽は山頂にタッチしましたが、斜面をなでるように移動して北側に沈んでしまいました。27日のほうがベストです。詳しくは>こちらの記事をどうぞ

2016〜2020年までの予想
 2016/10/26 16:42
 2017/10/26 16:42
 2018/10/26 16:42
 2019/10/27 16:42
 2020/10/26 16:42

冬至を挟んで2月にもう1回チャンスあり
 2017/02/14 17:12
 2018/02/15 17:13
 2019/02/15 17:13
 2020/02/15 17:12





 ここまでの予想日時は、あくまでわたしが行けそうな範囲で確実に富士山が見える場所を選んで、カシミール3Dというソフトでシミュレートしています。

カシミール3Dについて

 カシミール3D は Windows用のソフトです。地図上に立ち位置を設定すると、そこからどんな山がどんな風に見えて、太陽が何時にどこから昇る(沈む)かをシミュレートすることができます。

 ソフト自体はネットで無料でダウンロードできるのですが、地図データがどうなってるのかよくわからないので、下記の本を購入することをお勧めします。インストール用の CD-ROM がついています。わたしもこういった本の古いバージョンを使っています。

▲リンク先は楽天ブックス。

 2011年に出たもので、Windows7対応です。 Windows8については未確認です。

 わたしが使っているもっともっとずーっと古いバージョンでも、Windows8でそれなりに動いているので、まったく動かない、ということはないと思うのですが、もしかすると一部機能が使えないなどあるかもしれませんので注意してください。 # 公式サイトから最新版をダウンロードできるようです。


 この入門編を買うと全国版の1/20万地図と、関東甲信越版の1/5万と1/2万5千地図が入ってるそうです。20万地図でもやれないことはないですが、広域すぎて少し使いにくいと思うので、関東でダイヤモンド富士の予想をするんだったら「入門編」を買うのが良さそうです。

 西日本の狭域地図は「GPS応用編」に、東北・北海道は「パーフェクトマスター編」に収録されてるそうです。どの本にも1/20万地図だったら全国版が収録されています。

 ちょっと前までここにパーフェクトマスター編の広告を貼ってたんですが、騙されて買っちゃった人がいらっしゃったら本当にごめんなさい。わたしが持ってる「カシミール3D入門」という古い本だと、1/5万の全国地図が普通に収録されてたもので、まさか地域で別れてると思ってませんでした。

 本のタイトルも「パーフェクト」とか言うのやめてほしいですね。そんなこと書かれたらそれ一冊で全国を網羅してそうに思っちゃう。


ダイヤモンド富士を見るちょっとしたコツ

 東日本では、ダイヤモンド富士は冬至を挟んでひと冬に二度、日没時に発生します(別の言い方をすると、夏至を挟んで一年に二度発生します)。

 夏至から冬至までは、観察ポイントが北へ移動します(日没点は南へ移動)。冬至を過ぎて夏至までは、観察ポイントが南へ移動します(日没点は北へ移動)。

 つまり、

金町駅前で見逃した→冬至前だ→明日はもっと北へ行ってみよう

という感じになります。冬至を過ぎたらその逆です。

ダイヤモンド富士が見える範囲


より大きな地図で ダイヤモンド富士が見える範囲 を表示

 地図上の水色のバルーンは、吉川市と野田市の間にある玉葉橋付近ですが、このあたりでは冬至にダイヤモンド富士が発生します。このポイントと、富士山を結んだ直線上の地域が「東日本におけるダイヤモンド富士の北限」ということになります。これより北ではダイヤモンド富士は見られません。

 赤いバルーンは千葉県野島崎沖の海の上です。ここでは夏至にダイヤモンド富士が発生します。このポイントと富士山を結んだ直線上の地域が「東日本におけるダイヤモンド富士の南限」ということになります。

 西日本にも同様に北限・南限があり、あたりまえのことですが夕日ではなく朝日がダイヤモンドになります。

# ちなみに、富士山頂は点ではなく面ですし、ダイヤモンド富士になるポイントにも幅があります。また丸い地球を平らにのばした地図にもゆがみはあるでしょう。googleマップ上に思い通りに直線を書くのも難しいです。そのため、北限・南限も、かなり大ざっぱに言ってこのあたり、という話であって、かなり幅がありますので、念のため!

 日没点は冬至になるまで南へ移動しつづけて、冬至をすぎると北へ移動します(理由は地球の自転軸が公転面に対して傾いているからだったと思うのですけど、学生さんなら理科の先生にでも聞いてみてください )。

 学校の勉強というのは、大人になってからの生活を豊かにするためにするものです。ダイヤモンド富士って良さそうじゃん、と思った時に、小中学校で習った理科の知識がものを言います。せっかく勉強しても受験が終わったら忘れちゃうんじゃつまらないですよ。

タグ:富士山

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