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ベニフキノメイガ、老熟幼虫〜蛹〜成虫

 前の記事の続きです。

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▲ベニフキノメイガの老熟した幼虫。緑色だったのが赤くなる。必ず赤くなるかどうかは未確認ですが、蛹になる寸前に赤くなるのが多いみたい。

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▲ベニフキノメイガの繭(まゆ)。うすい繭を作って、その中で蛹になります。

 今わかんないのは、コイツらがどこで繭を作るかってことです。葉の上なのか、土中なのか。写真の個体は幼虫の頃から育てたので葉に繭を作ってますが、ひょっとすると地面に降りて繭になるかもしれません。

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▲さながら巫蠱術(ふこじゅつ)のような飼育風景(笑)

 イチゴのパックに葉っぱごと虫を入れて、さらにビニール袋につっこんで口をしめます。たまに出して古くなった餌を交換したりはしますが、基本放置です。成虫が見られればいい、という時はこんな感じでやります。

 扱いがぞんざいなので死ぬ虫も多いですが、もともと駆除してしまうものですから割り切ります。見て楽しみたい場合はもっと丁寧に飼いますよ。


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▲ベニフキノメイガの成虫

 成虫はこんな虫です。比較対象物がないので大きさがわかりにくいですが、せいぜい小指の先程度の小さな蛾です。


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▲こんなのも出てきました。寄生蜂です。ベニフキノメイガの幼虫に卵をうみつけて、体内で育って出てくるようです。種類まではわかりません。

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シソ科植物の敵:ベニフキノメイガの幼虫

 今年は玄関まわりとベランダの二ヶ所で、青じそ、エゴマ、スペアミント、ペパーミント(すべてシソ科の植物)を育てました。

 どれも丈夫でよく育ちますが、好んで食べる虫も多く、玄関まわりの鉢はほとんど食べられてしまいました。

 シソ科植物によく来るのは、ベニフキノメイガの幼虫、ヨトウガの幼虫(夜盗虫)、ヨモギエダシャクの幼虫(尺取虫)、オンブバッタなどです。

 特に困ったのがベニフキノメイガ。初夏に発生して、夏の一番暑い盛りに少し下火にはなったものの、今もまだ見かけます。かなり長いこと産卵から羽化までのサイクルを繰り返すようです。

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▲エゴマの新芽の部分

 ベニフキノメイガは、名前に「フキ」が入っているので、キク科植物を食べそうなものですが、わたしの経験だとシソ科植物についてることが多いです。シソ科の、シソ・エゴマ・バジル・ミントなどが大好物で、決まって新芽の部分を選んで住み着いてます。

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▲拡大してみると、このとおり小さな芋虫が住んでいる。

 ベニフキノメイガの幼虫は、こんなふうに新芽の部分を糸でからめて巣のようにして、中で葉を食べ、糞もします。一番美味しいところを台無しにするので園芸的には困ったやつです。

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▲まだ若い幼虫は全体が緑色で斑点が目立たない。

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▲少し育った幼虫には黒いイボがある。

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▲指との比較。育ってもこの程度、小さな芋虫。


 わたしは虫が見たくて園芸をやってるようなものなので、殺虫剤をまいたりはしないんですが、育てているものが野菜の場合、自分も食べたいからどうやったら虫を減らせるかは考えます。

 そこで、みつけるたびに新芽を摘み取って様子を見ましたが、卵があちこちに産み付けられていて、次から次へと食い荒らされるのでサッパリダメでした。

 一番効き目があったのは「虫のいないところで育てる」です。まあ、あたりまえのことですね。

 同じ植物を玄関先とベランダの両方で育ててみたら、ベランダのはほとんど食われず収穫できました。

 日本の住環境で、プランターを置く場所を選べるわけないだろって人は多いと思うので、その場合は、防虫ネットをかけて育てるのがいいかもしれません。

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 たとえば↑こんなやつ。ホームセンターで買えると思います。

 注意しなきゃいけないのは、虫が発生しちゃってからでは遅いってことです。一匹でもみつけたら他にも卵を産み付けられてるはずなので網をかけても無駄だと思います。

 同じ理由で、虫が出た鉢をベランダに移すのもやめたほうがいいですよ。虫ごと移動してるだけですから(笑)



 次の記事はベニフキノメイガの成虫です。

タグ: 園芸

フタモンアシナガバチが越冬してる…?!

9月12日:フタモンアシナガバチの巣別れ?
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1667

9月19日:フタモンアシナガバチはまだ飛び立ちません
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1669

 これらの記事の続報です。



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▲2013年9月12日撮影

 去年の9月、桑の木にフタモンアシナガバチがたかっているのをみつけました。桑の木自体には巣はなく、どこかの巣で増えたのが新しい巣を作るために一時とどまっているのかな、と思っていました。

 しかし、このアシナガバチはいつまでたってもこの場から移動しませんでした。何度かはげしい台風もありましたが、それでもここにとどまり続け、11月の中頃までは、まだ桑の木にいたのを確認しています。

 しかし、12月になると、とうとう桑の木からいなくなってしまいました。さすがに気温も下がっていますから、新しい巣を作ったとは考えにくく、死んでしまったんだろうと思っていました。

 ところが今日、ひょんなところから出てきました。

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▲放置されてた植木鉢

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▲植木鉢の下からフタモンアシナガバチが!今日撮影。

 素焼きの植木鉢をひっくりかえしてみたら、なんとその下にフタモンアシナガバチの集団がいるじゃないですか。しかも生きてます。寒さで動きがにぶくなり、触っても飛びませんが、確かに生きています。寒くなったので桑の木をはなれて、植木鉢の影に引っ越していたのです。

 アシナガバチの類いは、女王だけは越冬するそうですが、働きバチは死に絶えると聞いてました。この集団は働きバチではないんでしょうか。まさか全員女王なのでしょうか。それとも死に絶えるという情報が間違ってて、実は春になると元気に働き始めるのでしょうか。

 さっぱりわかりません。どうなっているのでしょう。

追記

 この写真は片づけをしている最中だったので、植木鉢をひとまずよけて作業をして、ついうっかり一日そのままにしてしまいました。慌てて様子を見に行ったところ、蜂は2頭を残してどこかへ移動してしまいました。まわりを探しましたが死体は落ちていないので、本当に移動したようです。

 寒さで動きは鈍くなっていますが、環境が変化したら移動するくらいの体力は残っているようです。この状況から考えると、東京あたりのフタモンアシナガバチは冬に死に絶えるのではなく、成虫のまま越冬するようです(寒冷地ではわからない)。

 ちょっと惜しいことをしました。すぐにもとの場所に戻したら春まで観察できたかもしれないんですけどね。

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東京のカワセミはもはや珍しい鳥ではない?

 先日カワセミに関する捏造のニュースがありました。ある番組で四万十川のカワセミを紹介したらしいのですが、その影像の中に水元公園(東京都葛飾区)のカワセミがまざってたらしいんです。
http://www.asahi.com/articles/TKY201311060171.html

 BSフジの5分番組「風の見た自然たち」(毎週水曜夜9時55分)で、10月23日に高知県の四万十川のカワセミとして放送された映像の一部が、実際は東京都葛飾区で撮影されていたことがわかった。同局は同30日の放送で謝罪し、番組を打ち切った。

 同局によると、問題の映像は4分中約40秒。番組の制作会社が依頼したカメラマンが、四万十川でカワセミが魚を取る映像をうまく撮れず、同区の都立水元公園で撮り直した映像を挟んだという。

 うーん、なんていうかバレないと思ったんでしょうね。きっと放送日時とか教えてなければ今でもバレてなかったと思うし、これまで放映されてきたさまざまな自然系の番組で、足りない影像をそこいらで撮影して補ってたのかもしれないですね(笑)

 鳥についてはよくわからないですけど、昆虫だと地域差で模様や形が少し違ってることがあるらしいので、あまり露骨にこういうことをすると「あれ、あの特徴の虫はこの地方にはいないはず。捏造でないなら大発見なのでは?」みたいになりかねないので、ほどほどにしたほうがよろしいのではないでしょうか。


 まあ、それはともかく。このニュースについて「水元公園のカワセミだってそれなりにレアなのに」とツイートしたところ、mixi で都市部のカワセミはもう珍しいとは言えない、というコメントをいただきました。

 そういえば最近カワセミをよく見ます。見に行くという感じでなく、散歩中に偶然見たりするわけです。
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▲これは11月19日に水元公園で写しました。みごとに後ろむいちゃってますが、間違いなくカワセミです。30倍望遠でトリミングなし。

 場所は公園内にある「かわせみの里」という施設の池なんですが、餌付けしているとかではなく、自然にカワセミが飛んでくる場所なんだそうです。最初に書いたニュースで使った影像もここで撮影したらしいですよ。

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▲こっちはトリミングしてウソ望遠にしてあります。こっち向かないかなーと思ったんですけど、このまま飛んで行ってしまいました。

 顔が見える位置に移動すればいいじゃんて話もあるんですが、そういうところには、ものすごい望遠レンズを装備したバードウォッチャーのみなさんが勢ぞろいしているので邪魔しないようにしています。っていうかそこまで必死になるほどカメラ小僧でもなければ鳥好きでもないですしー。


 とにかく、こんなのを「天気がいいなあ、お散歩にでもいこうかしら」ってなノリで見られるってことは、やっぱり珍しくなくなっているのかもしれないです。

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ちょっと横ぎみだけどダイヤモンド富士ですよ

 みなさん、ダイヤモンド富士ですよ。今日は空が霞んでいて、ダメかなあとは思ったんですが、日没間近になっても西の空に雲が出なかったのですっ飛んで行きました。

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▲これは富士山の頂上に、太陽がちょっぴりかかったところです。実は沈みはじめるまで富士山はまるっきり見えてなかったんです。今日は暖かかったし、雲はなくても空気が湿ってて、山々が霞みの向こうでした。

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▲でも、太陽が富士山の後ろに入ったら、シルエットがくっきり浮かび上がってきました。この瞬間に分厚い雲が手前にあるとまったく見えないんです。

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▲ちょっと倍率を上げました。この地点からだと昨日のほうが真ん中に近かったはずなんですが、今日もかろうじて頂上のはしっこにひっかかってます。

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▲完全に沈みました。

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▲沈んだあとですが、民家の屋根越しのポイントにも行ってみました。「誰もいない、今だー、あっ、車キター」みたいな感じです。沈んだ後なので慌ててないですが、ダイヤモンドの瞬間だったらギャーですね。ここは危険(笑)


 今年の冬至は12月22日です。日没地点は冬至まで少しずつ南へ移動するので、見る地点を北へ移して行けばダイヤモンド富士になります。

タグ:富士山 地元(葛飾周辺)

コメント一覧

たっぷ (11/18 22:04) 編集・削除

2枚目、3枚目の写真、綺麗ですね。
ちょと、ウルトラマンシリーズ的(ってか、実相寺 監督的?)に感じます。手前のクレーンが素敵(^^; gabotyan

珍獣ららむ〜 (11/18 23:08) 編集・削除

クレーン、いいでしょう(笑)
なぜかクレーンと夕日は似合いますね。
ウルトラマンも夕日の印象が強いけど、
昔のドラマには、なぜか夕日のシーンが多かったような気がします。
gabotyan