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カイコの顔模様が白いんですけど

 今年もカイコをやっています。

 去年、京都の機元からわけてもらった都浅黄を、本当は劣化するので種(卵)を残さないようにと言われているのですが、どうせ孵化しやしないと思い、卵を冷蔵庫で保存して、この春に出してみたら、ちゃんと孵化してしまいました。やってる本人困惑ぎみです。

 保存方法はきわめて杜撰な状態です。紙に卵を産み付けさせて、一カ月かそこら、室温で放置して眺めていました。ほっとくと孵化してしまうので、春になる前に冷蔵庫の野菜室に入れました。その際、極度の乾燥をふせぐために、紙ごと軽くラップに包みました。ビニール袋が手元になかったもので。うちの冷蔵庫は、冷凍庫、冷蔵庫、野菜室、がそれぞれ別の部屋になってるやつです。野菜室は一番下の温度が高くも低くもないところ。

 その状態で何カ月は放置。ほとんど忘れかけたような状態で、絶対孵化しっこないと思っていちおう4月に出してみたんですが、冷蔵庫から出して一週間かそこらたったら孵化が始まってしまいました(滝の汗)。

 みんな同じ日に生まれたカイコなのに、なぜか孵化に 1〜3日くらいの時差ができてしまい、脱皮も一斉にしないし、とても飼いにくい状態です。


 それはともかく、50頭孵化させて、そのうちのかなりの割合が、模様のない白いカイコになりました。
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▲こんな感じで、おでこ(ホントは背中)のあたりに模様がありません。

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▲普通のカイコはこんなです。背中に顔みたいな模様があります。去年、京都の織元から来たカイコはみんなこの模様がありました。

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▲真ん中のカイコが普通のカイコ、下の二頭には模様がありません。顔模様がないばかりか、馬蹄形の模様も薄いんです。全部同じ親から生まれたんですけど。

 こういうのが二代目以降の劣化なのかな、と思いながら育てています。もちろんよそにプレゼントする予定はないですし、繭になったら羽化させずに蛹は食べちゃう予定です(あ、セシウム交じりの桑食べさせてるんだった。珍獣様がゴジラになったらとりあえずスカイツリーを破壊しに行くのでよろしくお願いします)。

 ちなみに、斑紋のない白い蚕のことを姫蚕というそうです。http://www.tuat.ac.jp/~kaiko/sub2.htm ここに蚕の模様とその呼びなの解説があります。


 ってなこと書いてたら、京都の織元から郵便が。今年は都浅黄だけじゃなく黄白(おうはく)も混ぜて送るので注文してって書いてあるのよ。

 黄白は、変わった品種で、オスが白い繭を、メスが黄色い繭を作るそうです。くーっ、そういう勧誘に弱いのよ。どうしよう。やるなら6月中に上蔟しそうな今がチャンスなんだけど><

タグ:カイコ

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シバケン URL (05/25 23:56) 編集・削除

黄白、昔飼っていました!
懐かしいです。

珍獣ららむ〜 (05/26 07:51) 編集・削除

 シバケンくんのカイコ飼育は本格的でしたからねー。今はすっかりプラナリアとロシアの人になってしまったんですか?

 黄白はすっごく気になりますが、直近の発送が5月31日だそうで、今から注文して間に合うのかと迷ってます。

URL (05/31 17:39) 編集・削除

>珍獣様がゴジラになったらとりあえずスカイツリーを破壊しに行くのでよろしくお願いします


嫁の実家が近いんでニュースになったらすぐ撮影に行きます。ん?ニュースなると交通規制が引かれて近づけないなぁ。 すみません、ゴジラになった時点でURLにコメントください。

珍獣ららむ〜 (06/01 03:26) 編集・削除

先さん、わかりました。その時はお知らせにうかがいます(笑)

おおおおおお (06/06 06:25) 編集・削除

あたくしも真っ白になっているんだどうしよう

珍獣ららむ〜 (06/06 08:25) 編集・削除

おおおおおおさん、
墨でもかぶれま真っ黒になりますから、
なんの問題もありませんよ。

4月から5月にかけての花をいくつか

 地震さわぎで貼りそびれてた古い写真や、最近の写真なんかを貼ります。

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▲この植物は何?? 4月に写しました。そろそろ花は終わってると思います。少し気に入ってて、毎年欲しいと思ってるんですが、名前がわかりません。野草じゃなく植栽だと思います。「唇状花 蔓|匍匐」とかで検索してるんですが、それらしいものがみつかりませんでした。


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▲ヤセウツボ:2011年5月8日@水元公園。自分では光合成をせず、マメ科、セリ科、キク科などの植物に寄生してるそうです。この写真をとったあたりにはカラスノエンドウ(マメ科)がたくさん生えています。

 ヤセウツボは何年か前から急に目に付くようになりました。わたしが寝ぼけてて突然気づいただけかもしれませんけど。6月ごろまで見られると思います。


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▲ナンジャモンジャ(ヒトツバタゴ):2011年5月8日@水元公園。この花はもう盛りが過ぎてしまいました。

 むかしむかし青山六道辻(現在の神宮外苑内)というところに白い花をつける立派な木が立っていました。黄門様こと水戸光圀公が、見慣れないこの木に目をつけて、時の将軍に「この木はなんじゃ」と聞きました。しかし将軍様も名前を知らず、とっさに「もんじゃでごさいましょう」と答えました。以来、その木のことをナンジャモンジャと呼ぶようになったと、ウソのような伝説が残っています。ソース>http://www.meijijingu.or.jp/qa/jingu/15.html

 ナンジャモンジャと呼ばれる木は一種類ではないそうです。立派な木なのに誰も名前を知らない、そんな不思議な木のことを、各地方でナンジャモンジャと呼んでいます。ある地方ではアブラチャンをナンジャモンジャと呼び、別の地方ではクスノキをそう呼んでいるそうです。


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▲スイレン:2011年5月18日@水元公園。見ごろです。スイレンには温帯スイレンと熱帯スイレンがあるのですが、温帯は水面で咲き、熱帯は水面より上に茎が立って咲くのが特徴です。豆知識ですぞ。

 熱帯スイレンは水温が5度より下がると枯れちゃうそうです。そのわりに小石川植物園とか夢の島熱帯植物園なんかで、屋外に熱帯スイレンが咲いてたりするんですけど、冬はどうしているんでしょう。鉢ごとひきあげて屋内に退避させるのかしら。

タグ:植物

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目黒のゆの字 (05/24 11:11) 編集・削除

お久しぶりです。
紫色の小さな花=ツタバウンラン
というそうです。これ増えるんですよね~。
きれいだからと思って放っておくと大変なことに。
ずいぶんまびいて一時なくなっても、
またしっかり復活します。

珍獣ららむ〜 (05/24 11:45) 編集・削除

ツタバウンラン!!
これです、うわ、ありがとうございます。
確かに増えそうですねー。
意図してなさそうなところにも生え始めているし。

そういえばヒメツルソバ(ポリゴナム)も増え過ぎです。
欲しいと思って買ったはいいけど
ものすごい勢いで増えていくので、
今では必要なところを残して大半を抜いています。
ツタバウンランも手に入れた暁には
抜きまくって管理しなければいけませんね。
ありがとうございます。

目黒のゆの字 (05/24 15:30) 編集・削除

おおっ!ヒメツルソバは買ったのですか!
JR恵比寿線路脇の土手から渋谷川一帯など、
一面に広がって侵略されたーって状態です。
私も欲しいと思ったことがありましたが
あれに手を出しちゃいけないと深く感じた次第です。。。

珍獣ららむ〜 (05/24 17:55) 編集・削除

 わたしも今なら買おうとは思いません(笑) 農地にまで繁殖してとあるハウスのまわりが占領されているのを見た事があります。根の出ているところをひっこぬいて植えたら200%くらいの確率で根付きますね。

 その手の植えてはいけないものといえば、マンネングサの仲間の何かを、コンクリの割れ目にでも生えたらいいなと思って道端から抜いてきて少し植えたら、想像どおりコンクリの割れ目にまで繁殖して、これも植えてはいけない系統だったかと思っているところです。いらないところを端から抜いてます。予定では黄色い花が沢山咲くはずだったのに、うちの土壌がよっぽどいいのかまったく花が咲かないのも困ったやつです。

立ち枯れた木、エゴノキの満開、ドイツアヤメ、キショウブ

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▲一本だけ立ち枯れた木。時代劇みたいなので実は気に入っています。水元公園の旧緑の相談所付近。

 実はこのすぐ近くの歩道に幹がふた抱えくらいある大木の「切り株」があったんですけど、最近ひっこ抜かれて美しく整備されてしまいました。あんなに大きいと切り株だって貴重な気がしてたんだけどね。

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▲エゴノキ、ただいま満開。これも水元公園。

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▲水元公園の菖蒲田。国産のハナショウブは6月です。ドイツアヤメやヨーロッパから持ち込まれたキショウブはもう咲いてるんですけどね。

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▲これがドイツ系(たぶん)のアヤメです。堀切菖蒲園にて。堀切も見ごろは6月です。接写すると沢山咲いてるように見えますが、こういうのはごくごく一部ですから。

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▲これがキショウブ。もとはヨーロッパのものだそうです。日本のアヤメ、ハナショウブ、カキツバタのたぐいは、白、青、紫はあるものの、黄色はありませんでした。ところがヨーロッパにはキショウブがあるので、ドイツ系のアヤメなどには日本にない色の花があります。日本でも新しい色に挑戦しようと持ち込まれたのがキショウブだそうです。ところがキショウブは日本のアヤメ類より先に咲いてしまうので、交配にはそれなりの苦労があったと……ええとどこで読んだんだったかな。

 キショウブ自体はあまり品種改良が進んでいないので、花がほっそりして清楚な印象があり、個人的にはかなり好みです。が、繁殖力が強く、川原などで野生化してしまうようです。

 日本花菖蒲教会・編『世界のアイリス』によると、日本でキショウブを使った品種改良が成功したのは1962年だそうです。それから20年後の1080年前後、わたしは伊勢崎の広瀬川沿いにキショウブが沢山咲いているのを見ました。

 野生化してるのはキショウブばかりで、日本に昔からありそうなカキツバタなんかは自生してるのを見たことがありません。軽くヤバいんじゃないかと思うのですがいかがなものでございましょう。

 ヒメネスの「プラテーロとわたし」というスペイン語の散文詩の中に、黄花アイリス(Lirio amadillo)という言葉が何度か出てきます。80年くらいの広瀬川のほとりで、土手に咲くキショウブを見ながら、スペインの川辺に咲いているという黄花アイリスは、きっとこんなだろうなと思っていました。その時はまさか本当にヨーロッパからの帰化植物だとは思っていなかったのですけどね。

 わたしはプラテーロの痛みにゾッと身震いし、そのとげを抜いてやった。そして、黄花アイリスの咲く小川に、かいわいそうな驢馬をつれてゆき、流れ水の清潔な長い舌で、小さな傷口をなめてもらった。 「12. とげ」

 わたしたちは山から、二人で荷物を運んできた。プラテーロは花薄荷(マヨナラ)を、わたしは黄花アイリスを。四月の午後が暮れようとしていた。 「22. 帰り道」

 ねえ、プラテーロ、日が暮れたら、こどもたちとおまえとわたしとで、小鳥のなきがらを庭へおろそうよ。ちょうど今は満月だ。かわいそうな歌うたいは、ブランカの真白い手のひらで、青白い月の光に照らされ、黄色っぽいアイリスのしおれた花びらのように見えるだろう。そしてわたしたちは、大きな薔薇の根もとに、それをうめてあげようよ。 「83. カナリヤが死んだ」

 小川の水かさがひどくふえたので、夏の岸辺を金いろに縁どる黄花アイリスは、はなればなれになってどっぷり水につかり、流れゆく水に、その花びらの美しさを一枚づつ捧げている…… 「89. アントーニア」

 今日の午後、わたしはこどもたちと、<松かさ>の果樹園の、笠形にやさしく枝をさしのべた一本松の根もとにある、プラテーロの墓をおとずれた。墓のまわりのしめた土を、四月が、黄花アイリスの黄いろい大輪の花で飾っていた。 「135. 愁い」

 わたしがゆっくりと物思いにしずみながら、おまえのなきがらにやさしく歌をうたう松の木に近づくとき、黄花アイリスの花の前で立ちつくすわたしの姿を、ねえ、プラテーロ、永遠の薔薇の園で、しあわせのおまえが見ていてくれるということを、わたしは知っているよ。土にかえったおまえの胸から、黄花アイリスは芽生えたのだものね。 「136. モゲールの空にいるプラテーロへ」

 長南実・訳の「プラテーロとわたし」より引用。同じ人が何回か訳し直しているらしく、本によって微妙に違うんですが、これはノーベル文学賞作家の作品ばかり集めた全集のような本から書き写しました。全文書き写しの修行をしたのは昔のことなので今はもう出版社とかはわかりません(主婦の友社の「ノーベル賞文学全集」だったような気はします)。


◎Lirio amarillo español で画像検索
http://www.google.co.jp/search?um=1&hl=ja&lr=lang_ja&biw=1080&bih=513&tbs=lr%3Alang_1ja&tbm=isch&sa=1&q=Lirio+amarillo+espa%C3%B1ol&aq=f&aqi=&aql=&oq=
 Lirio にはユリも含まれるので、黄色いユリの花やノカンゾウの花までヒットしてしまいますけど、日本のキショウブとほぼ同じものがスペインにあるってことはだいたいわかります。

 前川文夫『日本の植物と自然』によれば

 ハナショウブに近いものは欧州ではキショウブである。花がべた一面に濃黄で美しいが、全体に気品がない。それかあらぬか、向こうでも園芸的には見向きもされない。園芸のほうで幅をきかせているのは、二組みある。一つは求婚イリス群でその改良種がダッチアイリスとして近ごろ切り花によくみかけるもの。外側の花弁の下半分が直線的であるから三枚集まって漏斗状に見える。今ひとつは外側の花弁の足の内側にちょっと歯ブラシを思わせる恰好に毛が密生しているポゴニリスの仲間であって、ドイツアヤメの名で通っている。これには濃艶のものがない。

だそうで、キショウブを品がないと切り捨てている。

タグ:植物

何ハバチかなー

 芋虫好きなのでハバチにも目が行くのですが、チョウやガと違って資料も少なく、正体あてが難しいものです。

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 樹木にうといので食べている植物の種類すらわからないので悩ましいです。

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アオイトトンボ? 産卵してるのかも…

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▲二組のイトトンボが連結して産卵の体制に入ってます。ピント合わない…orz

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▲右側のペアの部分だけトリミング。オスが前でメスが後です。これを見るとメスは色がハッキリしないってことがわかります。しかしピントが合ってない。

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▲左側のペアの部分だけをトリミング。メスが腹を水中に入れてます。産卵してるのかなあと思いますがちょっとわかりません。

 トンボの仲間には飛びながら水面を叩くようにしてパラパラ産卵するものが目立ちますが(打水産卵)、イトトンボ類は植物の茎に卵を産み付けるそうです。ぱっと検索した感じだと、水中ではなく水上の植物に産み付けてるような感じですね。

 写真のイトトンボは、左側のペア(三枚目)が水に浸かっているアナカリス(オオカナダモ)の茎に卵を産んでるんじゃないかと思います。そういうこともあるんでしょうか。

 ピントがあってないのでわかりにくいのですが、二枚目、三枚目の写真でオスの体色を見ると種類はアオイトトンボのような気がします。

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 これは同じ場所にいた別の個体です。羽化したてなのか、あるいはメスなのか、それとも別の種類なのか……

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