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水産試験場跡でオニバスが咲いています

 水元公園の東のはしっこ、旧水産試験場の池でオニバスが咲いています。公開時間は9~14時です。朝咲いて午後にはしぼんじゃいます。

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▲こんな池に咲いていますが、栽培しているんじゃなく自然に生えてきたらしいです。昔から水元あたりはオニバスの自生地だったそうですが、都市化が進んで絶滅したと思われていました。それが、昭和五十年代の終わりくらいにこの池で自生が確認されて、東京都により天然記念物に指定されました。


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▲これがオニバスの花です。意外と地味な花です。いや、きっと近づいて見ると美しいんだと思いますが、葉の大きさに比べてやけに小さく、あまりパッとしません。写真ではわかりにくいかもしれませんが、葉っぱを突き破って咲くのも特徴です。


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▲葉っぱの上でアカミミガメが休んでいます。オニバスというと「子供が乗れるやつでしょ」とよく言われますが、それは南米のオオオニバスです。オニバスは日本の植物でオニバスほどは大きくはなりません。


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▲葉の表面はすごいトゲです。裏にも表にもあります。表は緑色ですが裏側は紫色をしています。


 オニバスの池までのアクセスは、土日だったらJR金町駅の南口(京成金町駅の前)からファミリーシャトルという巡回バスが出ています。「水産試験場」で下車してください。わかんなかったら運転士さんに「オニバスはどこですか」って聞いたらわかると思います。

 平日はファミリーシャトルがないので、以下の二路線が近いです。

1. 金町駅南口から東武バスの「三郷団地行き(三郷中央駅経由)」に乗って高須で下車。
2. マイスカイ交通の三郷中央駅行きに乗って「東金町天王橋」あたりで下車。

 どちらもJR金町駅南口から発車します。近いんですが、試験場の裏についてしまうので案内が不親切かもしれません。

 京成バスの戸ヶ崎操車場行き(八潮駅行き)に乗って水元公園で下車すると、案内はいいかもしれないけど公園は広いので半端じゃない距離歩きます。

タグ:植物 地元(葛飾周辺)

アモルフォファルス・ティタヌム

 アモルフォファルス・ティタヌムは、和名でいうとショクダイオオコンニャクまたはスマトラオオコンニャクと呼ばれる蒟蒻芋の仲間です。

 そんな難しい名前より「世界一臭い花」「死人の花(死臭がするから)」という別名のほうが有名ですね。

 そうです。あの臭い花が小石川植物園で開花したのです!

 といっても日本初ではありませんし、小石川でも19年前に一度だけ咲いたことがあるそうです。

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 開花前から公式サイトでレポートされていたそうで、テレビやネットのニュースで「ついに開花」と報じられたら見学者が殺到したそうです。ものすごい行列ができて、入場制限までかかったそうですよ。

 わたしが見に行ったのは開花してから二日くらいたった7月25日の早朝です。開園直後だったせいもあり、さすがに空いててゆっくり見られました。


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 これが問題のアモルフォファルス・ティタヌムです(長いので以下はティタヌムと省略)。

 これはでっかい。
 そうとうでっかいですよ。
 鉢の分をさっぴいても子供の背丈くらいあります。

 ただ残念なことに、写真のように苞がしぼんでいましたし、せっかくの(?)死臭もしませんでした。

 植物園の人に聞いたところ、完全に開花したのは23日の夕方で、翌日くらいまでは少し離れたところまでぷんぷん匂っていたそうです。


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 根元を写してみました。地面にぺろんとしているものは、ティタヌムがつぼみだった頃にかぶっていた皮です。この皮がむけてオトナニなるわけですね。

 え、なに、表現がエロい?
 
 それはいたしかたのないことです。なんせ、学名のアモルフォファルス Amorphophallus は「変な形のおちんちん」という意味なのです!

 ティタヌムは「タイタンの」という意味です。タイタンは巨人の名前ですから、巨人のへんてこなおちんちんという意味なのですね。

 チンコチンコ言うなーという苦情はうけつけません。偉い学者先生たちがつけた立派な学名なので仕方がありませんっ!!


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 これは19年前に小石川で咲いたティタヌムの写真だそうです。今年咲いたのと違い、真ん中の突起が黄色いですが、種が違うのではなく個体差だろうということでした。


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 こっちは葉っぱです(ティタヌムのじゃなく、近縁種の何かかもしれません)。花が萎れると翌年はこういう葉っぱが生えて来ます。

 日本の蒟蒻芋もそうですが、まず球根から葉がでてきて、その葉が枯れて、翌年はまた葉が出てきて枯れて……というのを何年か繰り返して、ある年とつぜん、葉ではなく花になる芽が生えてきて、ぱっと咲いて萎れてしまい、翌年はまた葉が出てくる……というのを繰り返します。

 他の花から受粉すれば種になりますが、自家受粉では種ができないということでした。今年は人工授粉をしたそうですから、うまくすると種ができるかもと、植物園の方がおっしゃってました。



 ところで、ショクダイオオコンニャクのことを、世界一大きな花とも言いますよね。ギネスブックにもそのように掲載されているそうです。

 でもティタヌムのラッパのように見えるヒラヒラの部分は苞といって、葉が変化したものです。花は小さくて、苞の中にびっしりついています。

http://www.bg.s.u-tokyo.ac.jp/koishikawa/+Amorphophallus/+A.titanum2010/titanum.html
 今ならこちらのページ(小石川植物園の公式サイト)で苞を切り取った写真が見られます。

 厳密に花のサイズで比べたら、ティタヌムの花はアサガオにも負けるような小さなものです。ギネスブックの記録は、動植物に関して言うと検証がぬるいんじゃないでしょうか。


 なお、小石川植物園では「世界一高い花」と呼ばれるアモルフォファルス・ギガス(ギガントのへんてこなチンコ…笑)が咲いたこともあります。その時の様子は珍獣様の博物誌をどうぞ。

◎珍獣様の博物誌・アモルフォファルス・ギガス
http://www.chinjuh.mydns.jp/hakubutu/plantoj/kon01_a.htm

タグ:植物

コメント一覧

ひろこ URL (08/01 13:31) 編集・削除

鹿児島のも、いよいよ咲きそうだね。
見てみたいなぁ。

珍獣ららむ~ (08/01 13:53) 編集・削除

へえ、鹿児島も咲きそうなんですか。
フラワーパークですよね。
2年前に咲いたばかりなのに、すごい!
小石川のは長いこと咲かなかったので、大きくなりすぎた芋を分けてみたって行ってたような気がします。

そういう説明を書いた冊子を300円くらい出して購入したんですが、毛深くて尻尾のある男にたちまちシイコをされました。
男として何か感じるものがあったのでしょうか。

ぱる子 URL (08/01 22:58) 編集・削除

現物を見られたのですね、すごい! 今通っているイタリア語サークルの方が2人
(それぞれ別の日に)、小石川植物園まで足を運びましたが朝イチで既に長蛇の列、
1日100人の入場制限があるところ1500人位つめかけていて、入れなかった
とのこと。サークル6人中2人=人口の33%が見に行ったのなら、それは混雑する
はず…と思いました。

それにしても学名の意味…、そして「せっかくの死臭」って……。

珍獣ららむ~ (08/02 10:29) 編集・削除

いやいや、
みんな絶対に死臭をかぎに行ったんですよ。
植物園のサイトにも「今日はもう匂わない」みたいなことが書いてありましたから(笑)

のの (01/10 23:50) 編集・削除

gabotyan
アモルフォファルスって和名にすると奇妙な形をしたちん●って本当ですか?
アモルフォは奇妙な形、ファルスが息子さんだと兄に聞いたのですが……

珍獣ららむ〜 (01/11 00:28) 編集・削除

ののさん、こんにちは。
ののさんは小学生くらいですか?
それとも心が素直な箱入り娘な大人さんなのかなあ。

男の人が「息子」と言ったら意味はふたつあります。
ひとつは言葉通りの息子ですが、
もうひとつは自分のオチンチンのことです。
恥ずかしい言葉や、悪い言葉を、
別の言葉におきかえて言うのを「隠語」とか「スラング」とかいいますね。

gabotyan
うーん、しかし、
そんなこと教えちゃってよかったのかな。
(教えてから反省してももう遅いが、笑)

虫の写真などいろいろ

フタホシコオロギの幼虫

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 カエルの餌用に育てているフタホシです。この写真は一週間くらい前のもので、今はもう一回り大きくなっています。前の記事では「ゴキブリの子と見分けがつかない」と書きましたが、今はアブラムシ(アリマキ)そっくりです。

 親は卵を土の中に産むようですが、土から出てきたばかりのフタホシさんたちは、野菜の切れっ端にビッシリとりついて食べていました。ところが一週間もすると新しい野菜を入れても興味なさげになりました。

 ふと思いついて亀の餌や乾燥アカムシを与えてみたら喜んで食べています。動物質のものがほしかったのですね。虫のくせに栄養バランスを考えるなんて。人間より健康志向じゃないか。

 性質もいろいろと面白いです。隠れ家用に石を入れておくと、その石の下だけでなく上にまでビッシリとりついています。石の上にいるんなら土の上だって変わらないでしょうにね?

 飼育箱が小さいので、大きい箱に枯れ葉を沢山入れて、隠れ家用の石も入れて引っ越ししました。一匹ずつ移せないので、虫が何十匹もたかっている石を、えいやっと持ち運びます。逃がすと大変だから緊張の一瞬です。フタホシは日本の虫じゃありません。# 奄美や沖縄など、亜熱帯地域ならば日本にもいるらしい。

 すると、今度は石じゃなくて枯れ葉の下に潜ってしまいました。あれほど石好きだったのに、今は枯れ葉です。石の上には誰も出てこないのです。えー、枯れ葉の下じゃ見えないじゃないの。観察してるんだから空気読みなさいったらもう(むり)。

 小粒の亀の餌をやると、わらわらっと寄ってきて、それぞれが餌をつかんで安全な場所に引っ張って行こうとします。ゴキブリの子に見えていたのがアブラムシそっくりになったと書きましたが、餌を持ち運ぶ様子はアリん子そっくりです。

 それはともかく、お約束なので書いておくんですが、なんでウシガエルは違法でフタホシはええのんや。この温暖化のご時世、寒さに弱いフタホシだって日本の冬を乗り切るかもしれないぞ。

 ペットショップで餌として簡単に買えてしまって、オスメスそろってたらバカスカ増えますよ。今は生き餌を扱う人が少ないからいいようなもので、下手をすると国産のエンマやツヅレサセや、その他もろもろと競合して滅ぼすんじゃあるまいか。

 じゃあ、日本のコオロギを餌にすればいいじゃんという話になりますが、日本のは繁殖時期が限られていて、一年中供給するのが難しいらしいです(聞いた話ですけど)。

 こんだけのフタホシが成虫になったら五月蠅くて死にますね。翅がはえてくる前に蛙にやらないと。半殺しにしたらザリガニも食べそうだけど、食べる量なんてたかがしれてるからなー。

オオシオカラトンボ

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 名前の通り、シオカラトンボより一回り大きいです。腹も太くてシオカラよりも寸胴な感じです。一番はっきりわかるのは、オオシオカラトンボの後翅の付け根が黒いこと。シオカラは付け根まで透明です。

 google で「シオカラトンボ」って検索すると、当たり前のことながらオオシオカラトンボまでヒットしてしまう。頭に「オオ」とか「コ」とかを付けないという検索方法は作れないのだろうか。

ヒメクロイラガの幼虫

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 ピンボケでダメ。水元公園のニンジンボクに沢山ついてました。ヤツら微妙に手の届かないところにいやがります。

お化けオタマ

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 この時期どこもかしこもウシガエルのお化けオタマだらけですわ。この写真は小石川植物園で撮りました(ええ、アレを見に行ったんです。あとで写真を公開します)。

 丸くて大きくて、木の枝かなんかにお腹をひっかけて、水の流れにゆらゆらしている様子はまさにゆるキャラ。いっそコイツを着ぐるみにして「ぼくたちウシガエルを捕まえたら君が捕まるよ」キャンペーンでもしてみたらどうよ(逆に捕まえたくなるかもしれないけど…汗)。

 特定外来生物に指定されているウシガエルですが、ほんっとにどこにでもいます。人が持ち運んで広めるだけじゃなく、なんらかの方法であちこちに伝播するのかもしれないです。

 みなさん、ウシガエルは特定外来生物に指定されており、捕まえて飼うのも、生きたまま持ち運ぶのも違法です。公園などでお子さんが捕まえることがあると思いますが、つかまえた場所に放してください。決して別の池や川に放さないようにお願いします。飼うのは許可がいります。

 っていうか、生き物はなんでも、つかまえた場所に放すか、それができないなら死ぬまで飼うのが基本です。飼いきれなくなった場合はかわいそうですが殺処分ですね。そこまでの責任を負えないならば飼わずに自然の状態で観察しましょう。

タグ: カエル

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珍獣ららむ~ (07/30 17:31) 編集・削除

http://aqa.web.infoseek.co.jp/kana/page027.html
 コオロギの飼育は、こちらのサイトが非常にわかりやすいですね。ヨーロッパイエコオロギ用ですが、他の種類でも同じようにやれると思います。

 イエコが湿気を嫌い石の上に非難するというのは驚きました。うちのフタホシが石の上にたかっているのも湿気から逃げている可能性がありますね。

 粒場の餌を与えると持ち運んで腐らせるというのも「うんうん、そうなんだよ、かわいいんだけど運んだ先でカビさせるとまずいよねー」と思っていたところです。運べないような大きさで与えるか、粉にしてしまうのがいいわけですね。メモメモ。

 大きな水槽でベランダ飼いするのにもあこがれてしまうのですが、うちはベランダに屋根がないので雨が降ると浸水しそうだし、夏の炎天下は暑さで酷いことになりそう。でもいいなあ、ちょっと検討しよう。

箱崎たくみ (03/03 01:53) 編集・削除

ウシガエルに餌ようの虫をとるのが大変だったらウシのオタマをあげるのというてもありますよ             
あんまり暴れるのをあげると吐いちゃう時があります 虫もどうようですはくと水槽の掃除が大変なので経験済みですから

アジアイトトンボ

 暑くなってきたので、カエルの餌を自力で探しています。バッタ狙いで網を振り回しているとイトトンボがよく入ります。

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 尻尾の先まで青いのでアジアイトトンボだと思います。そっくりなアオモンイトトンボは尻尾の先(腹の第十節)が黒いです。

 夏は虫の季節ですが、暑いしまぶしいしでカメラのピントがあいませんね。

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たまには虫の写真とか貼っておくか

 料理サイトみたいになってきたので軌道修正(?)して虫の写真を。

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 ヒゲナガガの一種かなあと思うのですが(違ったりして…汗)、一体これはなんという虫なのでしょう。蛾、ですよね???

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sibaken (07/09 22:25) 編集・削除

なんかトビケラにも見えてくる。

珍獣ららむ~ (07/10 06:57) 編集・削除

あっほんとだ。トビケラにも見えますねー。