昨日は土合駅の写真を整理したところで挫折。近ごろ心が軟弱すぎるのです。弱いところへもってきて、最新の機材(具体的に言うとiPhone4)が写真の上下を変な方法で管理しているせいで面倒倍増。壁にぶちあたるたびに先に進む気力がなくなるわけです。
そうこうしているうちに、珍獣様のプライベートな旅行の様子なんぞ公開して誰が喜ぶんだよという気持ちになってきて、それを言い始めると一事が万事どうでもいいんじゃないかという気持ちになり、落ち込みのスパイラルに入るわけです。
どうせ何をやっても個人的などうでもいい話なんだから、この際おもいついたことを思いついた時に書いてみます。
今回はへその話。へそというのは腹の真ん中についてるものです。仰向けの状態でレントゲンをとるとき、体の中心を決めるのに「へその位置はどこですか」なんてことを聞かれます。
質問の意図はわかるので、おなかの真ん中あたりを指さして「ここです」と答えますが、実はわたしのおへそは真ん中にはありません。
子供の頃に盲腸の手術をしました。腹膜炎を起こしていたのとか、腹の脂肪が多すぎるのとかで、少し大きめに切られてしまいました。右の下腹に10cmくらいの縦の傷が残っています。
その傷のせいで、お腹の肉がひきつれているんだと思います。へその穴がやや右側に寄ってしまいました。
子供の頃はろくに気にもせず、大人になってからもへその位置そのもので困ったことはないのですが、ある日ふと考えました。
「へその位置が変わってしまうほど肉がひきつれているなら、骨格やなんかにも影響しているのではないか?」
よく考えてみると、椅子に座って足を組むとき、左足を上に組むことはできるのに、右足を上に組もうとすると難しいのです。
正座をした時、左の足の裏に右の足の甲を重ねれば落ち着くけれど、逆にすると落ち着かない。
長時間歩くと、決まって左の足の裏だけ筋がつっぱって痛くなる……という具合に、左右で違うことが次から次へと思い浮かびました。
特におかしいのは腰です。脇腹の筋肉を伸ばす運動をする時、右の腰はなんともないのに左の腰には変な感覚があります。
変な感覚というのは痛みとは違うのですが、固くちぢこまっていたものが、伸ばされて気持ちがいいような感覚です。
それで、ことあるごとに左の腰を伸ばすようにいろんなことをしてみました。ストレッチのようなことはもちろん、足を組むとき、正座をする時、わざとやりにくい方をためして我慢したり、いろんなことをしました。
するとどうでしょう。体の調子の悪いところがあれよあれよとよくなって、全身が健康に……なったらすごいんですが、そういうことはありませんでした。
ただ、長時間歩いた時に、足の裏がひきつれて痛いという症状はピタリとなくなりました。これはこれで衝撃的な出来事です。
あくまで想像ですが、盲腸の傷のせいで腹筋が右側に寄っていて、そのせいで、脇や背中の筋肉も少しひっぱられているのだと思います。左側の脇腹と、左側の背骨に近い筋肉が、常に同じ方向へ引っ張られていて、体が傾いていたんじゃないのかなあと。
だったらテーピングで腹の皮下脂肪を左へ引っぱり上げたらいいんじゃないのと、薬屋さんで強力なのを購入して、しばらく実験したことがあるのですが、お腹の皮膚がテープにかぶれることが判明して続けられませんでした。
それから時は流れて、今度は別の病気で手術をしました。お腹のまんなかを、へその左側を迂回しながら大きく切られてしまいました。
盲腸の時は右側を切ったからへそが右に寄りました。今度は左側を切ったので、果たしてへそはどうなるのか。左へひきつれてしまうのか?
想像通り手術直後はすごかったです。へそが左上へひっぱり上げられて、これは本当にわたしのへそなのかと疑うような状態です。今までは右にひっぱられて体がおかしかったので、これからは左にもひっぱられてバランスがとれるのではないかと密かな期待がふくらみました。
ところが、傷がおちついてきたら、へそが元の位置にもどりはじめたのです。真ん中にもどったのではなく、右にずれた状態にもどってしまいました。お腹を大きく切る手術なんかより、何十年もまえの盲腸の傷のほうが強かったのです。
そんなわけで、わたしのへそは体の真ん中ではなく、右に寄ったところにあります。
ぱる子 URL 2011年01月18日(火)15時41分 編集・削除
何たる偶然! 一昨日1/16の朝日新聞で川上弘美さんの
「常よりも右に臍ある油照(あぶらでり)」
という句が紹介されているのを読んで、臍の位置が
ずれるとかシュールな世界だな…と思っていましたが、
現実に起こりうるのですね。人体の不思議。