長野旅行です。地図を見たら、喬木村(たかぎむら)っていうところに椋鳩十記念館・記念図書館というのがありました。
椋鳩十(むくはとじゅう)は動物文学の草分けです。日本のシートンみたいな人です。『片耳の大シカ』や『大造じいさんとガン』を書いた人です。喬木村は、椋鳩十が生まれたところだそうです。
最初は行く気はなかったんですけど、同行したともだちが椋鳩十を知らないっていうんです。シートンもファーブルも知っているのに椋鳩十は知らないと。それは日本人としてありえないので行くことにしました。
▲喬木村の椋鳩十記念館・記念図書館
中は撮影禁止だったのであたりさわりのない入り口だけ。記念図書館は普通の村立図書館で、いろんなジャンルの本がありましたが、その一角に椋鳩十の資料がずらーーーーっとそろっててすごかったです。図書館は無料で誰でも入れます。
記念館は図書館と同じ建物の中にあって、こちらは有料で大人200円、子供は100円。喬木村に住んでいる人は無料だそうです。仕事部屋の再現や、自筆の原稿なんかがあります。
椋鳩十を知らないと言っていたおともだちも「この緑色の背表紙の本が、わたしたちの世代だと小学校の図書館にけっこう入ってるはず」と実物を見せて説明したところ、名前と一致してないだけで見た事はあるし、一冊くらい読んだことがあると言ってました。
記念館を出たあと、観光案内に従って、椋鳩十ゆかりのスポットをいくつかまわりました。
▲椋鳩十のお墓
▲椋鳩十の生家跡。今は畑になっていて、井戸だけが当時のまま残ってます。生家の裏にある山に座って、夕陽を見ながら『アルプスの少女(ハイジ)』を読んだのが、椋鳩十の原点だそうです。
▲お墓のあたりから見下ろす伊那谷の風景。
道が細く、車が入れない場所がありますが、墓地の近くにある諏訪大明神という神社の前に無料駐車場(空き地に看板がたってる)がありました。
この他にも句碑などがあちこちに点在しているようです。いい感じの村なので、ゆっくり回ってみるのも楽しそうですね。
◎喬木村椋鳩十記念館・記念図書館
http://www.vill.takagi.nagano.jp/tosyokan/index.html
注意:椋鳩十スポットは地図を見てもわかりにくいです(特に車だと)。散策する時は地元の人に聞いたほうがいいですよ。
タグ:2011年7月長野旅行
Goudeau 2011年08月05日(金)11時10分 編集・削除
昔、椋鳩十の鹿児島市内の旧宅に新聞配達したことがあります。こちらでは、静止画つきの読み聞かせ番組があつたり、ごく最近も新聞小説として連載されたりと、超有名人です。記念館もあります。椋鳩十の全集をみてゐて面白いのは、このひとは、一時期、山窩の子孫だとウソをついて山窩小説を書いてゐることです。動物記で成功する前の、恥ずかしい過去なのでせうが、いまは全集に収録されてしまつてます。