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ウズベキスタンに行ったつもりでモシキチリを食べるよ

 みなさん、自作の時代ですぞ。アベノミクスバブルがあっという間にはじけちゃってる昨今ですが、自作心さえ持ち合わせていればメイクミラクルですぞ。たとえば台所にいながらにして世界一周しちゃうとか?!

 というわけで、今日はウズベキスタンでモシキチリを食べたいと思います。

 モシキチリって何?

 わたしが持っているロシア料理の本によれば、キリル文字で書くとмошкичири だと書いてあります。ウズベキスタンでは現在キリル文字を使わなくなってるそうですから moshkichiri ですかね。

 mosh は緑豆のことだそうです。緑豆と牛肉と米を煮込んだのがモシュキチリです。今回は、緑豆がなかったので小豆でやってみました。緑豆と小豆は近い仲間なので味的にはいけるでしょう。(モシュじゃないから小豆キチリですけどねー)。

# 途中からモシだのモシュだの表記が揺れててすみません。母音を伴わない ш なのでシともシュともつかない摩擦音みたいな感じだとおもいますたぶん。

ファイル 1599-1.jpg

【材料】3〜4人分
小豆 100g
牛肉(切り落し・またはひき肉) 100g
タマネギ 1/2個
ニンジン 1/4本
米 大さじ3
塩 小さじ2と1/2
チリパウダー 小さじ1/4
トマトペースト 大さじ1
水 100cc〜200cc ←このへん目分量
油 適宜

【手順】
1. 小豆は熱湯をそそいで数時間おいて戻しておく。今回は色にこだわらないので前の晩にやっておくとよい。
2. タマネギとニンジンは千切りにする。
3. 牛肉は切り落としならば荒く刻んでおく。ひき肉はそのまま。
4. 野菜と牛肉を油で炒める。#写真のように盛りつけたいなら野菜を別に炒めて半分よけておく。
5. 米はざっと洗って水をきっておく。
6. 戻した小豆は戻し汁を切ってしまい、豆だけ鍋に入れる。4の野菜と牛肉、5の米を加え、水・トマトペースト・塩・チリパウダーを加えて、米がやわらかくなるまで煮る。

 これで完成です。うちでは煮込むのをシャトルシェフでやったので沸騰するまで加熱したら保温釜につっこんで1時間くらい放置という感じです。

 小豆のもどし汁は臭いにやや癖があるのでうちでは捨てちゃうんですが、栄養を考えたら使ったほうがいいかもしれないので、一緒に炊き込んじゃうなり、沸かし直してお茶がわりに飲むなりしてもいいかもしれないです。

 普通の鍋で煮る場合は煮ている間に水が蒸発すると思うので放置しないで時々見てたほうがいいと思います。やってみるならそこらへんは工夫してください。

 どんな味かっていうと、このレシピだと辛くはなりません。うま味は肉と豆から充分出ます。肉は少なめですが小豆が入っているのでかなりガッツリ食べた感じになります。米はとろみ付けで炊き込みご飯みたいになりませんでした。

 ただし時間がたつと米がどんどん水を吸って膨れるのでリゾットみたいな感じになります。下の写真は一晩たったのを温め返したもの。
ファイル 1599-2.jpg

 この料理はトルコあたりからやってきた料理で、インドにもキチュリーという同様の料理があると、その本には書いてありました。…あ、わかった。エジプト料理にクシャリまたはコシャリという豆と米を煮込んだ料理があるからそれと同じ流れですね。

 英語のウィキペディアには語源はサンスクリットみたいなことが書いてあったからルーツはインドかもしれません。




 ところで、小豆といえば羊羹の材料ですよね。お坊さんが肉のかわりに豆を煮て食べたのがもとだとよく言われます。もしかしたらキチリのように肉・豆・米の煮物がルーツじゃないんですかね。キチリから肉を抜いて汁がなくなるまで炊いてしまえばかなり羊羹っぽくなりそう。

 現代の練り羊羮は寒天で固めてありますが、昔は小麦粉か葛粉を入れて蒸して固めてたそうですから、さらにイメージがつながっていきそう。

 まあ、いつもの妄想ですから、かるーく聞き流してください(笑)

参考図書


 モシュキチリのレシピはこの本『ロシアの郷土料理』を参考にしました。オリジナルは緑豆の料理です。

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タグ:民族料理

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