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#食材 長野で買ってきた茸:こむそう(ショウゲンジ)

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 これも長野県の道の駅・南アルプスむら長谷ってところで購入。300円也。これと同じ茸で、もうちょっと大きくて見た目のいいのが詰められた箱は600円でした。

 お店の人が「300円のやつはとってきてから時間がたってるのかもしれないですねえ」みたいなことをチラッと言ってましたが、まあ日帰りで夜には家に帰るし、翌日には食べちゃえばいいかって300円のにしました(笑)

 この茸、お店では「こむそう」という名前で売られていました。形が虚無僧の笠に似てるからだと思います。

 「こむそう」は正式和名ではなくて、伊那地方の呼び方らしいです。正式和名だと、たぶんハラタケ目フウセンタケ科のショウゲンジ(正源寺)/学名 Cortinarius caperatus かなあ、と思うのですが、キショウゲンジ(黄正源寺)/学名 Descolea flavoannulata という似たような別の茸もあるので、ちょっと自信ないです。

 ウィキペディアによると、正源寺という名前は長野県飯田地方の呼び名で『信陽菌譜』という江戸時代の茸図鑑にも見える、とあります。その本は国会図書館のデジタルコレクションにあるようなので以下にリンクします。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2537202/9
 ここには二種類の似た名前の茸が記録されています。

ジヤウゲンジ 本字未詳
シヤウウンジ 仝上
 二種淡美可食然名祢未詳考之有初祢寺僧初食此者而里人識之汎食之乎

(二種は淡く美味で食べられる。名称の由来はわからない。考えるに、寺の僧が初めて食べたことから里人が食べられることを知ったか)

【用語】祢←称/本字=漢字/仝=同
# 美は養にも読める異体字になっているが、別のページを見ると「淡美上品」などと同じ文字が使われているので美かなあ、と思う。淡養上品など別の読み方ができるという方はコメントを残して行ってくださると嬉しいです。


 江戸時代には、すでにどんな字を書くのかわからなくなっていて、寺の名前で呼ばれる理由も「たぶん僧侶が食べたのが最初だからじゃないの?」くらいのもので、はっきり分からないようです。

 同じ本の別の写本がこちらのサイトにもありました。
http://tititake.sakura.ne.jp/gen2/kinpu_html/kinpu132.htm
TOP: http://tititake.sakura.ne.jp/



 食べ方は、すき焼きみたいにしたり、塩ゆでにして保存したり、いろいろだそうです。豚肉と一緒に麺つゆで味付けして煮てみました。
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 完成直後は強い茸の香りがして、なかなか美味しかったです。この香りをなんと表現すればいいでしょう。椎茸なんかとは違う山の茸の香りなんです。茸の入った山菜蕎麦の香りが似てるかもしれません。



 なおスッポンタケ目スッポンタケ科のキヌガサタケのことを「こむそう」と呼んでる地方もあるみたいですが、今回買ってきたショウゲンジとは全然別の茸です。

タグ:食材 買い物カゴでキノコ狩り 長野

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