前の記事でミノムシ細工のことを書きました。ミノムシの蓑(みの)をきれいにして、切り開いて、縫い合わせたものをバッグなどに加工したものです。
じゃあ、ミノムシの蓑っていうのは実際どんな感じになっているのか、そこいらで拾ってきたミノムシを分解してみることにしました。
これは9月に葛飾区内で拾ってきたミノムシ(ミノガ科の蛾の幼虫が作る巣)です。見づらい写真で申し訳ないです。
日本にはミノガ科の蛾が数種類いるのですが、わたしはパキッとした見分け方を知らないので、正確な種名はわかんないけど、オオミノガの雄かなあ(雌はもっと大きいような気がする)。
いちおう、ぶら下がってる様子はぶらぶら風に揺れる感じでした。チャミノガはぶら下がらないで、枝にがっつりくっついてる感じになるはずです。個体差もあるかもしれないので、それで完全に見分けられるか自信ないんですけど。
まわりにくっついてる枯れ葉をとってみました。ミノムシの蓑は、中の虫がはいた糸なので、もっと葉っぱを糸に織り込んでしまうかと思ったのですが、そうでもなくて、案外きれいにとれてしまいました。
蓑自体は、かなりしっかりした袋になっています。手で破こうとしても上手くいかないくらいです。
というわけで、ハサミをつかって切り開いてみたら、中からこんな芋虫が! みなさんこれがミノムシの中の虫ですよ。オオミノガ…かなあ? わたしゃまだチャミノガを剥いたことがないので自信がありません。
ちなみに、ミノムシは、蓑を剥かれても死にませんから、紙切れと一緒に箱にでも入れておくと、紙をつづりあわせて新しい蓑を作ります。その写真も貼りたいんですが、今回は天然のミノムシの蓑がどんな感じなのか追求したいので割愛します。
それで、これがバッグや草履になるミノムシの蓑です。指で持ってるほうが上で、枝にくっついてた部分です。
質感、伝わりますかねえ。以外に分厚くて、指で引っぱっても破れません。でも、間違いなく芋虫が吐いた糸でできてます。端っこ(特に下のほう)をジワジワ引っぱると伸びてきて、糸というか、わたっぽくなってきます。
これは裏、というか内側です。内側はつるんとしてて、中の虫は居心地が良さそうです。これも指でこすってるとだんだんケバ立って糸が出てきます。
切り開いたままの状態だと立体になっているのですが、じわじわ引っぱって伸ばすと平らになります。なるほど、これを切りそろえて縫い合わせるとバッグや草履になるわけですね。おもしろい。
こんなのが沢山とれてた時代にいたら、わたしもミノムシ細工作家になってたかもしれません。趣味と実益をかねた芋虫飼育とかたまらんですよね。
そうそう、だから養蚕も趣味でやってるんですけどね。あれが実益になったらなおいいんですけど。
いやあ、もっと若くてかわいかった頃なら、顔出しでコスプレかなんかしながら芋虫をハードに飼育しながらネットアイドル目指してたかもしれないですよ。でも人気はわたくしより芋虫に集まりそうな悪寒がしますがっ(笑)
あ、与太話はどうでもいいですね。ええと、ミノムシ減りましたよねえ。オオミノガは90年代にオオミノガヤドリバエという外来の寄生虫にやられて激減したんですが、チャミノガもあんまり見かけなくなってると思うんです。
いや、最初に書いたとおりわたしは見分けに自信がないのでアレですが、あきらかに小さくて、枝にガッツリくっつてるミノムシは、多分チャミノガだろうと思うんです。
チャミノガは10年くらい前まで東京にもけっこういたはずなんですが、最近あんまり見ないような気がします。気がするだけで、いるところにはいる可能性もあるんですが、みなさんのところではどうですか? 身近なところでミノムシ、見かけますか?
タグ:虫
腹黒烏龍茶 URL 2014年11月01日(土)00時10分 編集・削除
以前ユーカリの木を植えてた時があって、私の身長を超えた頃にミノムシが嫌というほどついてたことがあります。
虫に馴れているのですが怖かったです。
gabotyan