今回はヘンテコリンな石の話をします。例によって地図だのなんだの貼りまくるので、少々重いですが頑張ってください。
竈神
ヘンテコリンな石その一は、細田の宗念寺にある竈神の石像です。『葛飾百話』という本に掲載されていたので、さぞ由緒正しいものかと思って見に行ったのですが、植え込みの影に置いてあり、まるで目立たない状態なんです。
たまたまお庭の手入れをなさっていたお寺の方、おそらくご住職が、
「檀家さんが家を建て替える時に、気持ちが悪いからといって持ち込まれたもので、寺の宗旨とはまったく関係のないものだから、橋から投げてしまおうかと思ったこともありましたけどね」
と、冗談交じりに話してくださいました。
昔はひどいやつもいて、どこからか盗んできた金庫を、中身だけ抜いて橋から投げ捨てるなんてことも良くあったそうで、川をさらうとそういうものが沢山出てくるんだ、なんて話も。「石ころなんかより、人間のほうがよっぽど恐ろしいですよ」と、笑っておられました。
▲細田の竈神
いやいや、橋から投げるなんてとんでもない。なかなか素敵な面構えじゃありませんか。光の関係で、見づらい写真になってしまってもったいないことをしました。
大きな地図で見る
場所はここ。葛飾区細田4-15-1 宗念寺
立石さま
ヘンテコリンな石その二は、立石様と呼ばれています。葛飾区立石というところにあり、地名の由来と関係があるかもしれないし、ないかもしれません。京成立石駅にレプリカがあるので知っている人も多いでしょう。
なんでも、その石は冬になると欠けて小さくなり、夏になるとむくむくと大きくなるらしいのです。江戸時代の文献『新編武蔵國風土記稿』などに、奇石として記録されているほどでした。
そのあまりの不思議に、ある人が謎を解明しようと、人をやとって石を掘り出そうとしました。ところが、どこまで掘っても石の根っこが見えません。掘っても掘っても、まだ立石様がつづいているのです。
そのうち村に悪い病気は流行り、立石様の祟りだと噂されたので埋め戻されることになりました。そのとたん、病は癒えて、やはりこの石は神秘の石だということになり、今も大事にされています。
残念ながら、今は大きくなったりしないんですけどね。
▲住宅地の、小さな公園の片隅に、立石様があります。
▲子供の背丈くらいしかない、小さな鳥居の向こうに不思議な不思議な立石様があるのです。その正体は、古代の巨石信仰の対象だとか、古墳の構造物の一部だとか、さまざまにいわれていますが、よくわかっていません。
大きな地図で見る
場所はこのへん。葛飾区立石8-37-17
小さな公園の片隅にあります。
参考文献
葛飾文化の会『葛飾百話 葛飾区の民話と伝説』
角川書店『東京の伝説』
葛飾わらべ歌研究会『葛飾のわらべ歌』
今回のうたは
となりのこんぺとさん
さつま山から
葛飾のわらべ歌(私家版)Podcast用RSS
▲バナーをつかんでiTunesにおっことしてください。曲一覧がとれますから、一曲ずつ、あるいは全部いっぺんにダウンロードして聞くことができます。
ただの mp3 ファイルなので iTunesがなくても聞けると思いますが、iTunes を使ったほうが扱いやすいです。
◎iTunesのダウンロードはこちら(無料)
http://www.apple.com/jp/itunes/
mp3や動画を整理するツールです。
動画の中で歌っているのは本を見て覚えたものですが、わたしが子供の頃に聞き覚えたわらべうたは、こっちのページで紹介しています。
◎主に群馬のわらべうた(音声資料付き)
http://www.chinjuh.mydns.jp/ohanasi/uta/00_index.htm
歌が耳障りなのは仕様なのであきらめてください。というか、うまいヘタより「わたしも自分が知ってるのを歌いたい」って人が現れないかな、と思ったりしてます。
かなり大昔のは研究されてるかもしれないけれど、昭和40年代後半から50年代くらいのものは、意外とスルーされてる気がします。みんなそろそろオバチャン・オジチャンになっているから、今やらないと記憶が劣化しますよ。
録音機材が安価でどこにでも転がっている時です。パソコンに安いマイクを一本刺すだけで(あとちょっと、無料のソフトをダウンロードしたりすれば)、インターネットで配信できる音声になるんだけどね? MacBookなんか持ってたらもっと簡単。ガレージバンドを立ち上げて、内蔵マイクに向かってシャウトすればオッケー。楽譜や文字ではなく、音声で記録することに意味があります。
ウキダカラ 2009年01月05日(月)22時43分 編集・削除
立石様は、昔TV番組で仰々しい機械を持ち込んで調査されたことがありました。
それによると、石の下には広大な空間があって、石は蓋の役目をしているのでは…
という話でした。
…うろ覚えですけど・・・・・・。