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鄂倫春族の民謡とナニャドヤラ

 戸来村のナニャドヤラの歌が、『満州に於ける鄂倫春族の研究』という本に載っているオロチョン族の民謡に似ているんじゃないかと教えてもらったので、図書館で本を取り寄せてみました。『アジア・太平洋地域民族誌選集』の31巻34巻に収録されています。

 掲載されてる歌はこれだけですね。

即興歌(諾敏河鄂倫春)
ノヨリルー ノヨル ニャンチヤダー ゴルンジュラー アルイーイム ロルラ(客人来る 皆大に喜ぶ)

青年の歌(呼瑪爾鄂倫春)
ナヨー ナヨー ナヨーヤノ ヤネヤ
ナヨー ナヨーヤノヤネヤ
ナーヤノーノヤアノーヤナイ ヤハーノイ ヨーヤイ
ナアヤノイヤーノイヤアノー ヤナイヤーハ
ノイヨーヤイ

鴎浦オロチョン青年の唄というものを次に紹介してみる。歌調は勇壮でありそうだが事実はさにあらず哀調を帯びた余韻嫋嫋たるものである。
ナヨー ナヨー ナヨーヤノ ヤネヤ
ナヨー ナヨーヤノヤネヤ
ナーヤノー ノヤノーヤナイヤハーノ
イヨーヤイ
ナアヤノイヤー ノイヤアノー ヤナイヤー
ハノイヨーヤイ

 
 ナニャドヤラに似ているのは二番目と三番目だと思います。これらはあきらかに同じ歌ですが、分かち書きを変えてあるようです。意味の説明はありませんでした。はやしことばだけの歌かもしれません。

 同じなのに、分けるところを変えると印象がまるで違うもんですね。「ノイヤアノー ヤナイヤーハ ノイヨーヤイ」なんて書かれると「ヤーハ」の部分が目立つので、それこそヘブライ語説をとなえたくなる。


ナニャドヤラ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%83%8B%E3%83%A3%E3%83%89%E3%83%A4%E3%83%A9

ナニャド ナサレテ ナニャドヤラ

ナニャドヤレ ナサレデ ノーオ ナニャドヤレ

ナニャドヤラヨー ナニャド ナサレテ
サーエ ナニャド ヤラヨー

ナニャド ナサレテ ナニャドヤラ ナニャド

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  • 2009年03月03日(火)14時39分
  • 未分類

コメント一覧

Goudeau 2009年03月04日(水)00時57分 編集・削除

ご苦労様でした。私がいふほどは似てませんでしたねえ。うちの図書館にあるのは原書の1巻と4巻のみなので、選集に削除されずに再録されてゐたならば、私がみたものに間違ひないとは思ひます。

シナではオロチョン族は少数民族のひとつとして、オロチョン語の解説書なんかも出版されてゐるやうなので、満州国で採録されたこの歌の意味も、どうにかすればわかるのかもしれません。また満州国は様々な民族の歌謡などの録音、レコード化なんかもさかんにやつたさうなので、この歌のメロディも、もしかすると、どこかに残されてゐるかもしれませんね。

ともかく色々ご苦労様でした。

珍獣ららむ〜 2009年03月04日(水)13時08分 編集・削除

 Goudeauさん、こんにちは。選集に入っているのは「満州に於ける鄂倫春族の研究 第一篇」と、その附録である「一、調査旅行記 鄂倫春を訪ねて」という短めの読み物でした。本編は十章からなり、第五章三節の娯楽という部分と、附録の

 序言に続刊の予定があるのですが……
>>
本稿は五篇に分ち逐次出版の予定である。
 第一篇 満州に於ける鄂倫春族の研究
 第二篇 満州各地区鄂倫春族の特質
 第三篇 鄂倫春族封策篇
 第四篇 馴鹿鄂倫春族
 第五篇 鄂倫春語
<<
とあるのですが実際に刊行されたかどうかわかりません。『アジア・太平洋地域民族誌選集』の他の巻には、ネットでわかるレベルでは鄂倫春族関係はなさそうです。

◎都立図書館の蔵書検索
http://catalog.library.metro.tokyo.jp/

珍獣ららむ〜 2009年03月04日(水)19時27分 編集・削除

 あれ、なんだか途中抜けてますね。書きながら別のことを考えてると、書いたつもりになって忘れてしまうー。

誤>第五章三節の娯楽という部分と、附録の

正>第五章三節の娯楽という部分と、附録の「旅行記に載ってました。」

です(笑)

 また、序言というのは選集の序言ではなく、「満州に於ける……」そのものの序言です。

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