ある時、オオヤマツミの神が、自分の子供である富士山のところへ行き、一晩泊めてほしいとたのんだ。ところが富士山はなんだかんだと理由をつけて、父親を泊めなかった。
仕方なくオオヤマツミは各地の山を訪ね歩いて泊めて欲しいと頼んだが、すべて断られてしまう。けれども筑波山だけは「もうすぐお祭りで忙しいから、何もおもてなしはできないけれど、それでもよければゆっくりしていってくださいね」と快く父親を迎えた。
それ以来、他の山には冬になると雪が降り、人の通わぬ寂しいところになってしまうが、筑波山だけはどんな時でも人が集まってきて、楽しく過ごす山になったという。……たしか常陸國風土記に出てくる話だったと思う。
その筑波山は、てっぺんが二股になっていて、ちょっぴりだけ低い方を男体山、高い方を女体山といい、イザナギ・イザナミという夫婦の神がまつられています。
わたしが昨日行ったのは女体山です。筑波スカイラインとかいうクネクネした山道を友達の車で登り、つつじヶ丘というところからロープウェイに乗りました。片道 600円で、往復だと割引になって 1070円でした。
http://www.mt-tsukuba.com/
真冬でも人の通う筑波山のロープウェイは、秋から冬にかけての土日祝日に、夜間運行するそうです。頂上から見る関東平野の夜景はすごいんでしょうね。
▲ここが女体山山頂です。ほんとに天辺なんです。岩がごつごつしてて、手すりもありません。海抜はたったの 877m なので群馬のちょっとした山と比べたら 1000m くらい低いのですが、平野からいきなりそそり立っているので想像よりずっと高さを感じます。わたしなんか岩にしがみついて下を見るだけでいっぱいいっぱいですよ。
▲岩にしがみついて必死で写した筑波山の影! あたりまえだけど、ちゃんと山の形の影ができるのねー。っていうか本気で恐いんですけど。世の中にはツワモノがいて、手すりもなんにもない崖のはしっこに立って、ゆうゆうと景色を楽しんでいたりするんですよー。
女体山から男体山へは、徒歩で30分くらいだそうですが、到着したのが夕方だったので今回はあきらめました。次は歩いて男体山まで行きたいです。
朝日峠展望公園から
▲そそり立つあやしい影
これは、筑波スカイラインの途中にある、朝日峠展望公園からの写真だと思います。駐車場の手すりにむかって左手、霞ヶ浦の方角を写したものです。地平線近くに見える人影は牛久大仏ですね。10倍ズームでトリミングなし。
▲やけに高い煙突
同じ場所からまっすぐ前を見ると、やけに高い棒のようなものが突っ立ってます。10倍ズームで見ると赤と白に塗り分けられた煙突なのですが、他の建物や鉄塔などと比べると、本当に高いんです。これは一体何?
# 煙突ではなく気象観測塔だそうです。
▲何が燃えてる?
煙突から右手に目を移すと、もくもく煙の出ているところがありました。同じあたりを夜見ると煙はなくて、かわりに真昼のように明るい照明が見えるんですが、どこのなんという施設なんでしょう。地図ではよくわかんないんですよねえ。
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◎葛西臨海公園の観覧車から見た筑波山
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?mode=comment&no=614
筑波山からは、空気が澄んでいれば東京タワーも見えるらしいですよ。ひょっとしたら葛西臨海公園の大観覧車も見えるでしょうか。双眼鏡がいるかもしれませんけど。
筑波山へは、東京から電車で行くなら、つくばエクスプレスがよさそうです。駅からのバスや、ロープウェイの代金がセットになったお得な切符が出ているそうですよ。
◎筑波山きっぷ(TX公式)
http://www.mir.co.jp/business/tukubasan.html
筑波山の立体地図を作るキットだそうです。