銀河ヒッチハイク・ガイド
B級感ただよう子供向け映画。「宇宙ヒッチハイク・ガイド」というタイトルだが、ヒッチハイクしているのは最初だけ。そういうタイトルの本があって、宇宙人の紹介だの、宇宙での常識だのを、その本からの引用のようにして紹介しているだけ。
宇宙人によって地球が突然破壊されてしまうが、主人公はともだちに宇宙人がいたので救われる。宇宙なんとかの大統領が勝手に持ち出した船に拾われて、大統領誘誘拐の嫌疑をかけられたりなんかして、結局は「地球のスペア」を起動させて世界をもとにもどす。
宇宙人がCGでなく着ぐるみなのがいい味出している。CGも使われているが、使いどころがうまいと思う。あまり難しいことを考えずに見れば、そこそこ楽しい。
大陸横断超特急
大陸横断超特急の中で殺人事件が起こる。主人公は列車から放り出された死体を窓から見てしまうが、そのことがきっかけで自分も列車から放り出されてしまう。列車の中にいる彼女を救うために、自動車や小型飛行機を使って次の停車駅にさきまわりして乗り込んで、また放り出されて……の繰り返し。
パニック映画なんだとは思うけれど、コメディ色が強く、かなりB級。それなりに面白い。出てくる人たちが四六時中エロい大人の会話をしている。
三十四丁目の奇跡(オリジナル)
1947年の米国映画。
有名デパートのクリスマスパレード。サンタ役の役者が酔っぱらって使い物にならなくなる。通りがかりの老人を雇ってみると、非常に立派なサンタぶりで、そのままデパートに雇われた。
彼はデパートで子供たちの挨拶をうけ、何がほしいかひとつひとつ聞いてやる。それがデパートのどこにあるか教えて売り込むのが彼の役目だが、彼はデパートにないものを、他店のどこにあると正確に言い当ててすすめてしまう。それが話題になってデパートは業績をあげる。
しかし、あとになって彼がおかしな妄想にとりつかれていることが判明する。老人ホーム住まいの彼は自分のことを本物のクリス・クリングル(つまりサンタクロース本人)だと思いこんでいるのだ。
妄想のせいで精神病院に収容されたクリス・クリングルを救うために、敏腕弁護士のゲーリーは、彼がほんもののサンタクロースであることを法廷で証明する。
この映画は94年にリメイクされているが、そっちはクリスが本当に本物のサンタクロースであることを匂わせていたような気がする(うろおぼえ)。今回見たオリジナル版はクリスがただの妄想癖でしかなく、それでも愛すべき人物であるから信じようと結んでいる。いい話だけど意外と夢がない。94年のも見直したら案外こんななのかもしれない。あとで見る。
新幹線大爆破
東映のパニック映画。スピードを落とすと爆発する装置を新幹線にしかけられてしまう。ウィキペディアによれば映画公開時にはあまり話題にならなかったそうだが、30年ほど前にテレビで盛んに放映されており、手に汗握って見た記憶がある。152分の長編で、テレビではかなりカットされていたようだ。犯人側の描写が意外と長く、ノーカット版で見るとやや冗長に感じる。が、やっぱり面白い。国産パニック映画としては最高のレベルじゃないかと思う。
ウィキペディアによれば英語版とフランス語版が作られて欧米でも公開されたらしい。上記画像リンクは左が日本語版のDVDで、右は英語版のノベライズ(小説化)を逆輸入したもの。
クライマーズ・ハイ
御巣鷹山に落ちた日航機の事件をめぐる地元新聞記者のドラマ。原作者が上毛新聞社時代に経験したことを元に書かれているらしいが、ノンフィクションではなく、あくまで経験をもとにしたフィクションということになっている。
新聞社内の争いなどが焦点になっており、墜落事故そのものについてはあまり語られていない。ドキュメンタリーフィルムを繋いだような構成になっており、役者たちも普通の人がしゃべるようなく口調で台詞を言うので聞き取りにくい。新聞記者・編集者の目でのみ事故を語るので感情移入しにくく、熱演のわりに退屈。
後半ずっと「墜落の原因は圧力隔壁の破壊」をスクープすることにこだわっているが、見ているこっち側としては「そんなの他社より早く報じたところでなんの意味がある?」と首をひねってしまう。見てる人完全においてけぼり的な話。映画としてはあまり話題にならなかったのはそのあたりが原因か?
http://e97h0017.blog.so-net.ne.jp/2009-08-27
こちらの記事を読んだら観客おいてけぼりの理由がわかったような気がします。先行して作られたNHKのドラマとやらを見てみたいし、チャンスがあったら原作小説も読もうかと思います。映画はわりとどうでもいいですね。
いちおう追記すると、上記サイトの方が「ただの話題作り」と評している事故現場の再現は、そこだけ切り抜いて見ると非常によく出来ていました。まるで当時のほんものの記録映像かと思うほど。しかし、それだけです。本編にはあまり関係のないシーンです。