ひがし茶屋街から香林坊の宿にもどって、少し休憩してから食事をかねて散歩に出ました。すっかり日が暮れた頃、空がごろごろ言い始め、激しい雷になりました。真冬なのに。北陸では冬に雷が来るというのは本当なのかって少し感動しました。
竪町商店街
竪町商店街は本当にただの商店街でした。和風小物を扱うような古都らしい店もないことはないのですが19時ごろすでに閉まっていました。
この町で驚いたのは各建物の軒の出し方ですね。写真はわかりにくいですけど、それぞれの建物がビルの高いところに軒を作っています。しかも、それぞれが好き勝手な高さに作っているのでバラバラです。
もう少し低いところに高さをそろえて軒を出したらアーケード街のようになって、雨の日でもぬれずに買い物ができるのにと思います。この軒はなんの役にもたっておらず、なんのためにビルに軒を作るのか不思議で仕方がありません。何か理由があるのでしょうか?
竪町商店街に東京ストアという普通のスーパーマーケットがあります。
入り口にこんな張り紙がありました。「ゆたか側の扉をご利用ください」
ゆたかってなんじゃらほいと振り返ってみると、なんだかよくわかんないけど完全に閉店しているのでした。
入り口に「美術サロンゆたか」って書いてあるけど中はスーパーです。
変わったものを売っていないかしらと探検してみると、白糀がどっさり。「大根寿し、かぶら寿司に今年こそ挑戦しよう!」と書いてあります。「今年こそ」というところにぐっときました。郷土料理でみんな知っているのに若い人は作り方を知らないと言ったところでしょうか。
「今年こそ」とこぶしを握る食べ物はどんなのかと思い、お総菜コーナーで大根寿司を買いました。宿でつまんでみたところ、塩漬けにした大根を、糀でさらにつけたようなものでした。不味くはないのですが米糀が固いまま残っているので漬けが浅いんだか深いんだかよくわからない謎の食べ物でした。
本場(?)だけあってお麩コーナーも充実しています。いろんな種類のお麩がありました。
あ、もしかしたら店内撮影禁止かな。すんませんすんません…
宇宙軒食堂で夕食
竪町から香林坊に戻る途中の路地に宇宙軒食堂という妙な名前の食堂がありました。とんバラ定食というのが名物のようです。
入ってみると店のほとんどがカウンターで、端っこにちょっとだけテーブルが置いてある駅前にありそうな食堂でした(注意:ここは駅前ではありません)。立ち食いじゃないんですが、立ち食い蕎麦屋みたいな感じです。
とんバラ定食意外にもモツ煮込みやトンカツ定食がある普通の食堂です。焼きいか定食とかもあったから普通より居酒屋よりかもしれないです。
とんバラ定食は630円で写真のような感じです。豚バラ肉を炒めたものに特製のタレがついています。店構えからするともっとボリュームのあるものがでーんと出てくるんじゃないかと想像していたのに、意外としょぼいものが出てきてしまいました。
でも、食べてみると見た目よりお腹一杯になります。特製のタレもちょっと気に入りました。何味なんでしょう。ちょっと何味なのかわかりません。甘いような酸味があるような、それでいて甘いとも酸っぱいとも言えないような丸い味で、豚バラ肉にからめて食べるといい感じでした。
金沢のバス停
夜の金沢を歩いて思ったのですが、金沢の人は東京の人とバスの待ち方が違います。東京では、バス停で行列する時、道と平行になるように並びます。ところが金沢では、道と直角になるように並ぶので歩道が塞がっています。
完全に塞がっているかっていうと、行列の途中に人が一人通るくらいの隙間を作って並んでいるようなんですが、荷物をもって通り抜けようとしても、誰もどいてくれません。こういう並び方がごく当然で、往来の邪魔になるという発想はないみたいでした(笑)
もしかすると東京のように何十人も行列するようなバスのラッシュがないのかもしれません。東京だと乗る人が多すぎて、歩道を塞いだ上に横へ行列が延びてしまうでしょうから。
そんなこんなでとっとと宿に帰ります。だって雨降ってるんだもん。
(つづく)
タグ:2011年1月金沢旅行