随分前に飛騨高山へ行ったとき、古民家を集めたテーマパークみたいなところで千鳥格子のストラップを作るキットを買いました。
千鳥格子というのは布の模様にもありますが、この場合は木で作った格子のことです。お寺やお堂の窓にはまっている、あの格子です。
▲これが千鳥格子です。木目に注目してよーく見てください。わかるでしょうか。平織りの布みたいに、木切れを互い違いに織ったように見えると思います。これは、裏から見てもおんなじで、本当に平織りの布のように織ってあるように見えるのです。
こういう格子が飛騨高山のどこだかにある地蔵堂の扉についてるんだそうです。どうやったらこんな組み方ができるのか、飛騨の職人さんたちにも技術が伝わっておらず、大事なものなので分解してみるわけにもいかず、長いこと未解明の謎だったそうです。
いつの頃にか、その組み方がわかったということで、誰でも千鳥格子の作成を体験できるようにキットにしたのがこれです。
▲値段はいくらだったかなあ。ちょっと覚えていないのですが、数百円だったと思います。壊れやすい部材のスペアがいくつか入っていて、それでも作れなかった時のために完成品も一個入っています。
▲これが完成品です。色が塗ってあるので、千鳥格子であることがかえって分かりにくくなっちゃってるような気もしますが。
▲こっちが表側。平織りにしてある感じを出すために、彫刻刀で少し彫ってあるのは、職人さんのオリジナルだそうです。
作るのもったいなくて、ずーっと死蔵してたのを、このほど思いきって作ってみることにしました。次の記事に続きます。