続き行きます。URLは説明がないかぎり早稲田大学の古典籍データベースへのリンクです。原典が画像で見られます。
間違い等のつっこみを歓迎します。「・」にしてある所はまるで読めなかった部分なので特に見てくださるとうれしいです。
十丁表
http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/bunko04/bunko04_00660/bunko04_00660_p0015.jpg
↑ここの左側から
【蚕間取置場所傳授の事】
神蚕はじまりよりおはり迄手をとりておしゆるが
如くくはしくこれありといへども第一伝授の・は
此間どりに有尤家の「方がくあらましに・・・と
いへども戸間口のあけ所または其家々にくで
十丁裏~十一丁表
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んあり世の中ひろめのために此度改はん
いたし差出し申候
# 「はじまりより」の「より」は字が面白い。字典を見て読めたけれど、知らないと読めない。
# 「改はん」は「改版」か。
# 「申候」の「候」部分も知らないと読めない。略し方が半端ない。
# 「第一伝授の・は」 「役」に似てるけど意味が通じないような…
# 「方がくあらましに・・・といへども」 最初が「寸」か「方」二番目が「出」に見える。三番目はまったくわからない。一番目・二番目で一文字かもしれない。
『居宅方角の図の事』
(挿し絵:居宅方がくの図)
『傳授ゆるしの事』
(挿し絵:女蝶・男蝶)
# 目次に『伝授ゆるしの事』とあるが、ページ上部に雌雄のカイコガの絵があるだけで残りは余白。この本で勉強した者に免許なり皆伝なりを書き入れるのだろうか。このページの絵に添えられた文字を見ると「曝」に似た崩し字が「蝶」であることがわかる。
十一丁裏〜十二丁表
http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/bunko04/bunko04_00660/bunko04_00660_p0017.jpg
【種かひとりかこひやうの事】
一 もの々うるをひなきは心へ入置べし 但し寒水へ
入る時は種壹枚の目方を改め午の日「きれいなる
桶に水をくみ入へし夕方出しひかげにて
能くしまし右種の目方より少しかろく
なる心もちにちにほしあげしまふべし
『蚕はき立時候の事』
一 蚕はき立のせつは國々寒暖をかんかへ
桑のめ・・にしたがひ・・より出ししら紙
を三尺四方・・へにつぎ是にて「つつみ其上を
きれいなるふろしきにて「つつみ家内のあた
たかなる所の目通りにかけ置へし
[事A]より種むしの出を心つくへし
よく日はきたてんとおもはは前日紙六枚
# 「國々寒暖をかんかへ」 寒暖は自信なし。前後の意味からして気温関係だろうと。
# 「桑のめ・・にしたがひ」 めはえ→芽生え?
# 「・・より出ししら紙を」 「心得」に読めるが意味が通じない一文字か。
# 「三尺四方・・へにつぎ」 「くらへ」に読めるが意味わからない。
# 「種むし」孵化したばかりのお蚕のことか。
# 「[事A]より」
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1481
↑ここの「・より普くふゑん事」の一文字目と同じ字か?「これより」「これにより」みたいな意味の文字ではないか。「事」のくずしたのにも似てるけど意味が通じない。
十二丁裏
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↑ここの右側
程つぎ桑の實づ 此みづといふは国々ところ違事あり桑の實の事也
弐服程あつめ 但し實づなきときは桑を取置べし
# 「"程"つぎ」 「程」は自信がない。
# 「弐服程」 これも自信がない。
# 毛蚕に葉ではなく実をとって与えてたというのは面白い話。
# 「實づ」 「此"みづ"といふは」の部分は「えづ」「てづ」とも読めなくもない。長野県の方言で現在でも「クワミズ」「メゾ」「メド」などと言うらしい。それに類する呼び方と思われる。
【種一枚はきおろしの事】
(挿し絵:紙の上に種無数の毛蚕を散らしたもの、二枚)
壹番はきおろし
三尺四方にひろけて
よろし
弐番同即
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