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ひろこ様のところから来たニッケイ

 別の記事にチラッと書きましたが、お庭で育てているというニッケイを戴きました。なんでも漢方薬局でもらってきた苗で、種類はニホンニッケイだろうってことです。

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 茎、葉っぱ(これはごく一部でもっとドッサリ入ってた!)、根っこです。どの部分もいい香りがします。

 普通、香辛料として使うのは茎の皮と、根の皮だそうですが、葉も煮出してお茶にして飲んだりできるそうです。

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 樹皮をはぐのに木づちで叩くと聞いたので、金槌で(だって木づちなんか持ってないし)叩いてみたんですが、粉砕するだけではげませんでした(笑)

 仕方ないのでナイフで削り取って使うことにしました。これがホントにいい香りで、砂糖を入れずに煎じても甘みがあります。もう、他に何もいれなくても美味しい!(シナモンスティックも、韓国食材のゲピも、みんな砂糖を入れなくても煮出すと甘いです)

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 こっちは根っこ。根っこもすごく香りがいいです。うちには今、韓国産やらスリランカ産やらがあって、煎じくらべて楽しんでいるので、まだ根っこには手をつけていませんが、根っこもうまいらしいので楽しみです。



 シナモン、肉桂、桂皮…など、香辛料や生薬としては全部一緒にされてるんですが、原料になる植物は数種類あるらしいです。

 カプチーノをかき混ぜるのに使うシナモンスティックや、お菓子や料理に使うシナモンパウダーは、セイロンシナモン Cinnamomum verum という、スリランカに生えてる木から作るそうです。

 日本で生薬として使われている肉桂は、ベトナム産が上品だって、これは漢方薬局をやってる kususi さんに教えてもらいました。ベトナムで栽培されたセイロンシナモンなのか、ベトナム固有種(たとえば Cinnamomum loureiroi とか)なのかはちょっとわからないです。

 ひろこ様のところから来たのがニホンニッケイだとすると、小太郎漢方製薬の公式サイトにこんな記事をみつけました。
http://www.kotaro.co.jp/kampo/syouyaku/syouyaku_keihi.html

日本桂皮

日本桂皮は和歌山、高知、鹿児島などで栽培されていたニッケイの根の皮であるが、この植物は分類学上確定されておらず、一応東南アジア原産の Cinnamomum sieboldii となっているが、C. loureiriiとされていた時代もあり、最近は C. okinawaense だとする説もある。
日本桂皮は品質が落ちるといわれるが、品質評価の基準も明確でないため、悪いという根拠もない。江戸時代から昭和なかごろまでの日本で、主としてこれを使って来た実績は無視することができない。桂皮の代用生薬としての地位もあるが、ニッケイは樹形もよく、木材としても優秀らしいので、園芸、林業の一つの方向として検討されるべきものとも考えられる。また、根でなく幹の皮が使えるような新しい品種を作り出す出発点としても有望である。

 ってなことで、どうも正体がよくわかってないらしいです。とりあえずシナニッケイとは違うものらしい。*1

 韓国食材で使われてる桂皮もいまいち原料植物がよくわからないんですが、値段からしてセイロンニッケイとは思いにくいので、シナニッケイ(トンキンニッケイ) Cinnamomum cassia なのかなあ、という感じ。

 それぞれ香りが少しずつ違うんですよ。韓国食材は甘い香りが強いし、シナモンスティックはクスノキ臭が強めで香りの甘さは軽め。ひろこ様のところから来たやつは、その中間で、どちらかっていうと韓国食材の桂皮に似てる感じ。

 スリランカ産のシナモンスティックは樹皮の外側とコルク層を取り除いて作るそうですから、香りの違いが植物そのものからくるものなのか、部位の違いなのかはよくわかりませんが、とにかくぜんぜん違うので面白いです。並べて比べてみるまでこんな違うと思ってなかったです。

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▲スリランカ産のシナモンスティック。セイロンシナモンの樹皮から、外皮とコルク層をとりのぞいたものを丸めて作るらしいです。たしかに表面がツルッとしてるので外皮はついてない。薄いのでコルク層もついてなさそう。参考 S&B公式サイト>http://www.sbfoods.co.jp/sbsoken/jiten/detail.php?SPCCODE=00026

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▲韓国食材店で買った桂皮。とにかく分厚くて外皮もちゃんとついてる。

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◎今日は韓国でスジョンガを飲んじゃうんだもんね
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?page=1

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▲韓国食材のゲピ(桂皮)


▲スリランカ産のシナモンスティック

*1:ちなみに、小太郎のこの記事であがっている学名の Cinnamomum loureirii は、かつてよくそのように綴られていたけれど、この学名は植物学者の Loureiro に由来しているので Loureiroi と綴るのが正しいって英語のウィキペディアに書いてありました。

タグ:食材

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