伊勢うどんも食べたので、伊勢市駅から路線バスで内宮へ向かいました。このバスは片道410円と少々お高いですが、想像より距離を走るので仕方ないのかもしれません。初詣での季節だと外宮の前からも臨時バス(運賃は同じ)が走っているとのことです。ちなみにタクシーで行くと片道2000円くらいだそうです。
▲入り口の大きな鳥居。神宮の鳥居はヒノキでできてます。せんぐう館で聞いた話によれば、遷宮(せんぐう)のたびに取り壊される社殿の柱を再利用して作るそうです。
内宮はうっそうとした森の中にあります。なんでもここいらの森は5500ヘクタールもあって、そのうちの93ヘクタールは「ご鎮座以来まったく斧を入れることのなかった禁伐林」だそうです。残りのうち1000ヘクタールも、特別な理由がなければ伐採してはいけないことになっており、残りの約4400ヘクタールは、遷宮のために90年ほど前に植林したヒノキだそうです。
遷宮で使うヒノキは、ある時期に徳川幕府の斡旋で木曽の山から切り出すことに決まったそうです。今でも同じ山から切り出しているのですが、社殿の柱ともなれば樹齢300年の大樹が必要なので、このまま伐採をつづければいつか手に入らなくなるかもしれません。そのため、90年ほど前から植林され、300年も未来の子孫に手渡せるように大事にされているということです。なんという気の長い話でしょう。
▲五十鈴川にかかる橋から見える柱。最初は「遷宮で橋も掛け替えるのかしら?」と思ったのですが、よく見ると柱の上に小さな屋根がかけられてますよね。切り口を雨から保護するためのものでしょうから、長期このまま立てっぱなしにするんだと思うのです。橋の上流側に立ってることも考え合わせると、おそらく大水が出たときに流木が橋を直撃しないようにするための杭じゃないですかね。と、違ってたら困るので「激しく想像」って付け加えておきます(笑)
▲内宮の正宮(遷宮後の新しい社殿)。天照大神がおわすところです。外宮の豊受大神が祀られているところと作りはほとんど同じらしいですが、こっちは石段の上にあります。
内宮の神様のほうが格が上(というか日本の神様全体のトップ)なので、参拝する人も気合いが入ってるような気がします。みんな真ん中にたって拝もうとするので「左右にひろがってお参りください」と警備の人が始終叫んでいるような状態です。
真ん中に立つと奥まで見えるんじゃないかと思いがちですが、実は神様のいる正殿は絶対に見えないようにできてるんですよね。
写真で、石段の上に見えているのはあくまで入り口です。その奥にさらに門があり、神様がいらっしゃるところはさらに奥、入り口から80mくらい離れてるそうです。
ご祈祷をお願いすると、入り口と二番目の門の間くらいまでは行けるんですが、その先に入れるのは天皇陛下と斎戒沐浴した特別な神職だけだそうです。神宮の職員であっても絶対に近づけない場所だそうですよ。
二番目の門や、その前にたってる鳥居を見たい場合は、正面に立つより左右の柵ごしに見たほうがよく見えます。そして、神様が実在するならば、人がどこに立っていても見えていて、すべて聞こえているんじゃないかと思います。
▲遷宮前の古い鳥居。木々の間から見える空が抜けるように青かった!
▲これはお札を売ってるところです。売るんじゃなくて「頒布する」ですね(笑)
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