食品虚偽表示問題で飲食業界がゆれている昨今ですが、ついさっきマクドナルドへ行ったんですよ。
今月20日から新しいシャカチキが出たとかなので、「じゃあ、それください」って注文してみました。
◎NEW!サクサク「シャカチキ」|キャンペーン|McDonald's
http://www.mcdonalds.co.jp/campaign/shakachicken/index.html
NEW!サクサク 「シャカチキ」
人気サイドメニュー「シャカシャカチキン」が、よりボリューミーに、よりサクサクになって新登場。サクサクな食感のムネ肉を使った食べ応え抜群の美味しいチキンと、お好みのシーズニングパウダーを専用パッケージに入れ“シャカシャカ”と振って、様々な味わいをお楽しみください。シーズニングパウダーは、濃厚な「チェダーチーズ」と、辛さがくせになる「レッドペッパー」の2種類。
一口かじってオヤって感じ。ボリューミーっていうよりやわらかい。これはフワフワと言っていいんじゃないでしょうか。
食べかけの写真で申し訳ないんですが、断面はこんな感じです。どうやらこれ、整形肉っていうか、ひき肉をまるめたツミレみたいなやつなんですね? しかも繋ぎがけっこう入ってそう(笑)
改めてマクドナルドの商品説明ページを見ると、ムネ肉と書いてある段の次にさり気なく「パティ」とも書いて有る。パティは練り物のことですから、まさに感じたとおり、ツミレみたいなものです。
主原料が鶏胸肉だとすればウソではないでしょう。しかしかなり紛らわしい、なんとなくもやーんとした説明です。素直に考えればムネ肉と言われたら胸肉をそのままフライにしてると思うでしょう。胸肉が主原料だったとしても、ひき肉にしちゃったら鶏肉団子のフライじゃないでしょうか。
整形肉や肉団子が悪いわけではありません。肉は加熱すると固くなってしまいます。脂肪分や繋ぎを入れて整形すれば、加熱してもやわらかく食べられるわけですし、それは整形肉の利点だと思います。問題は、塊肉だと騙して売ったり、わかりにくい表示で消費者を惑わす事だと思います。
世間では「整形肉だからステーキ弁当って言えなくなる」と表示義務の強化におびえ切っているわけですが、そんなことにおびえず、堂々と整形肉のほうが美味しい、やわらかくてボリューミーだと言い張ればいいのではないでしょうか。
シャケ弁がサーモントラウト弁にならなきゃいけない理屈がわからない
食品の虚偽表示問題で、シャケ弁もシャケだと言えなくなり、サーモントラウト弁になるかもしれないと世間では言われています。しかしそれは本当でしょうか。
そもそも、サケとマスには明確な境目がなく、英語では大ざっぱに言って「海に行かず、川や湖で一生を終えるものがトラウト」「川で生まれ、海へ行き、川に戻ってきて産卵するものがサーモン」だと言われていますが、和名はもう少しボンヤリしていて、カラフトマス、サクラマスなどは、マスなのに海へ出ます。
◎株式会社永徳:サケとマスの違い
http://www.nagatoku.jp/murakami/sakemasu.html
◎水産総合研究センター:さけますQ&A
http://salmon.fra.affrc.go.jp/zousyoku/QandA.htm
では、シャケ弁のシャケが何なのか、これは難しい問題です。最近のニュースでは「サーモントラウト」ということになっていて、これの標準和名は「ニジマス」なんだそうですが、ホントなんですかね。
もし、本当にニジマスが使われているのならば、普通に「ニジマス弁当」と言えばよくなくないですか。確かに昔はマスよりサケのほうが高級感がありましたけど、ものの価値なんて日々ぶっこわされていくものです。わたしの感覚だと、ニジマス弁当はかなりいい線行ってます。サケの切り身はどこででも買えますが、ニジマスを主張しているものは、あまり見かけません。マスという言葉から山の香りを連想するので、とりあえず食べてみたくなります。まあ、実物を見て「なんだシャケ弁か」となる気はしますが。
サーモントラウトを素直にニジマスと呼べないのは「国際なんとかマス釣り場*1」で釣れた、あのニジマスのイメージではなくて、養殖用の三倍体とか、外国のでっかい川で大量に取れるやつだからなのかなあと想像します。
ニジマスと呼びにくいなら、やっぱりシャケでいいと思うんです。最初に書いたとおり、サケとマスには明確な境目がありません。伝統的にシャケ弁と呼ばれて来たものは、シャケ弁のままでよくて、原材料の表示を「サーモントラウト」とすればいいんじゃありませんか?
たとえば、みなさんお気付きじゃないかもしれませんが、マルハニチロのあけぼの さけ缶は、名前がさけ缶ですが、からふとますって書いてあります。
もう何十年も前からこうです。これと同じことだと思うのですけど。
*1:昔はあっちこっちにニジマスを釣れる釣り堀があったんです。山奥の観光地にもあったし、都市部の郊外にもけっこうありましたよ。多くの釣り堀には「国際」という枕詞がついていました。うろ覚えですが、たしか遊びで釣りをする習慣を持ち込んだのが米兵などの外国人だったので、釣り堀に「国際」と付けるのが流行ってたらしいです。
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