この件に関しては、興味のある方は あえて今餃子を作ってみるテスト も読んでみてください(コメント部分も)。
windows機で使っていた録音用のマイクは、ワゴンセールで60円だったジャンク品。NECって書いてあって、激しくチープな作りなので、おそらくバリュースターかなんかのパソコンの付属品の余ったやつだと思われるのよ。どうして余ったのかは知らない。
▲60円だったジャンク品のマイク。NECって書いてあるから一応は有名ブランド品だぞ(笑)
音質はたいしたことはないけれど、単純に音がとれればよいだけならば、問題なく使えてた。というか、たぶんそこらで500円〜1000円くらいで買えるパソコン用のマイクと同等程度のものだと思うのね。これで midomi で何百曲も歌を録音したり、昔話の podcast 配信もやったし、ゲームの効果音を作るのにも使ってる。最近謎の雑音が増えてるので寿命かなーとは思うけど。
ところがこのマイクを MacBook につないで使おうとすると、なぜか認識しないんだよね。認識、という言い方は変かな。USBマイクじゃないんだし。たぶん、普通は入力の口にさして入力の設定をライン入力に変えればなんでも使えるはずだと思うのよ(具体的な操作としては、システム環境設定→サウンド→入力(タブ)→ライン入力を選ぶ→必要なら入力音量を調節→ウィンドウを閉じる)。同じ場所にラジカセをつなぐと問題なく録音できてる。なぜマイクだけだめなのかよくわからない。マックだと何かの条件で使えるのと使えないのがあるのかなあと漠然と考えたりしてたのよ。
マイクがどーしても必要か、というと、MacBook には内蔵マイクがついているから、まあ当面はそれでいいんだけれど、使えない理由がわからないのがどうにも気持ち悪く、しかもマイクの値段を調べてみると、そこそこ良いものが高くないのね。SHUREのダイナミックマイクが 3000円代からあるみたいだから、せっかくだから買ってみようと思い、再び銀座の林檎教ビルへ(笑)もちろんどこで買ってもいいんだけれど、先に書いたような理由で「使えるものと使えないものがあるんじゃないか」という不安があったので、アップルストア銀座で「これなら絶対に大丈夫です」というのを買おうと思ったわけ。
目星をつけておいたマイクを手にして、だめ押しで店員さんに聞いてみる。「ほんとにこれは MacBook で使えますか? 使えなかった場合どうしたらいいですか?」店員さんは「使えますよ」と軽く言うんだけれど「これこれこういうわけで、Windows 機で使えているマイクを MacBook につないでも使えないんです」と説明する。
店員「どんなマイクでも使えるはずです」
珍獣「ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの違いで使えないということは?」
店員「ありません。ダイナミックマイクはマイクの近くの音を拾うので遠くの雑音を拾いにくく、そのかわり音質はいまいち。コンデンサーマイクは音質はいけれど遠くの音までひろってしまう。そういう違いはありますが、パソコンに繋がらないということはありません。ただ、人の声のようなものを録音する場合、どうしても音が小さく、マイクからの出力が低いので、実際には録音できていても、再生すると聞こえないということがあります。それを解消するために、サウンドインターフェイスを途中につないで増幅します」
と、何度も何度も通ったかいがあり、やーーーーーーっとまともに理解できる会話に。最初からこれを聞いてたらいつまでも買うか買わないかで悩まなくてよかったのに。つまり、今わたしがすべきなのは、まずマイクを買う。それをつないでみて、音量の点などで不満があったらサウンドインターフェイスを買えばいいってこと。ここまで明言されているんだから、この店で買ったマイクが使えなかったら初期不良として返品も可能。もう安心。
▲SHURE のダイナミックマイク(8900WD)。 小さなマイクスタンドもついて、5980円。同じものでスタンドなしのものは 4000円くらいだった。日本語の説明書はついてない。アップルストア銀座にて購入。
これでマイクを買うか、どんなマイクを買えばいいか、という問題は解決するんだけれど、残念ながら「なぜ windows 機につないで使っているマイクが MacBook では使えないのか」という疑問は解決しない。実際問題使えていないんだから、やっぱり使えないマイクがあるんじゃないか。あるいはマイク自体が故障してる(でも使えてるんだけどね?)、もしくは MacBook 側の不良かもしれないんだけれど、原因がわからないと、将来もっといいものを買おうとしたときに、何を選んでいいかわからない、という同じ問題にはまって右往左往するはめになるのでは?
こんなことを書いていると「まーたこの人、どうでもいいことをネチネチと」と思う読者の方がいらっしゃりそうなんですが、わたしだって最初から納得のいく説明をうけてたら「じゃあきっと、うちのマイクが壊れてるんだと思う。 windows で使えているのはたまたまなのよ」と適当に納得して終わらせたと思うんだけれど、これまでの意味不明な対応にキレかけているので、あっさり引き下がれなかったんです。
そこで「実際問題、あきらかに使えないマイクが存在しているんだけれど、原因がわからないと、将来もっといいものを買おうとしたときに悩むと思うんです。どうしたらいいですか?」と食い下がったら、
店員「二階にジーニアスバーがありますから、マシンを持参してくだされば、原因を解明できるかもしれません」
珍獣「ううむ……すると、我々はそのよくわかんない原因を調べるために、 年間9800円の会費を払わなければならんということですか?(以前そのように説明を受けた)」
店員「いえ、ジーニアスバーは無料ですよ?」
珍獣「えっ、えええっ???」
いや、わたしも、今発生している問題が機械の不良なのか、それともわたしの使い方が悪いせいなのかを確かめる程度のことで、いちいち金をとるのか、と思うから無料で相談できる窓口くらいあって当然なんだけど、前回同じ質問をした時は、別の店員さんに「二階を利用するには one to one の会員になる必要があり、一年間使えて9800円」という説明を受けているのよ。本当に、毎度毎度、アップルストア銀座には驚きがいっぱいです。合い言葉はサプライズ。
そこで、今度は二階へ行き、ジーニアスバーっていうのはどうやって使うんだと聞いてみる。「一階の窓口で予約してくだされば無料で使えますが、どのようなご相談ですか?」と言われ、MacBook 購入以来、複数の店員さんに何度も説明したことを延々と説明して(こっちの説明もだんだん上達しているが、そろそろ飽きてきた)、細かい使い方のレクチャーはできないし、十分なサポートができるかどうかわからないけれど、マシンを持ってきてくれたら問題の切り分けのお手伝いはできるでしょう、と約束してもらう。ああ、やっと光が見えてきた。長かったよ!!
というわけで、そのうち MacBook とマイクをかついでまた行く予定。せっかくだからシアタールームでやってる無料の講習会を朝からフルコースで聞いてこようかなと思ってるところ。
なお、帰宅後に実験してみましたが、
1. SHUREのマイクは店員さんが言うように使えました。音量が…というのを心配していたのですが、システム環境設定→サウンド→入力(タブ)→ライン入力を選択してから、入力音量のつまみを右に動かすと音を大きく拾うようになります。もし録音用にガレージバンドを使うなら、そっちにもマイク音量の設定があるので、それもいじればいいです。今のところ、わたしの使い道(midomiの録音とか)には、まったく問題ないです。
このマイクで録音した歌(MacBookでmidomiに録音)
春一番
風になれ〜みどりのために〜
音は再生する側のスピーカーにも依存すると思うけど、うちでは、特に問題ないように聞こえてますけどねえ。あ、歌唱力は不問で(笑)
2. windows 機で使っている 60円だったマイクについても実験しましたが、こっちはやはり、まったく使えないようです。音量が足りないとかではないです。まったくのゼロなので、これにサウンドインターフェイスをつないでも、改善するかどうか疑問。
まあ、windowsで使えているということは、端子部分になんらかの相性があるかもしれないので、サウンドインターフェイスを途中に噛ませるとあっさり使える可能性も否定できませんが、それでできるようになっても、あまりスマートな解決法とはいえないです。
「できるようになるんならそれでいいじゃん」って思う人は大勢いるはずだけど、それは一般人としては正常なものの見方かもしれないけれど、パソコン売り場の店員さんとしてはダメ。そんでもって、わたしがこれまでずーーーーっと話していたのは、一般人じゃなくパソコン売り場(それもマック売り最高峰の銀座のビルでだぞ?)なんだよねえ。
同じようなことで悩んでいる人のために(いるかどうかわかんないけど)、これまでいろんな人に聞いたことのまとめ。質問は「MacBook にラジカセなどのオーディオ類や、マイクをつないで録音したいのですが、ステレオケーブルを直接さして使えますか?」です。誰に聞いたかというと、アップルストア銀座四階の店員さん、有楽町のビックカメラの店員さん。この質問を繰り返している途中で実際に Macbook を購入、途中から「でも使えないマイクがあるんですけど?」という質問が追加されてます。
1. 直挿しではできません。オーディオインターフェイスを買ってください。
これは完全な誤りです。MacBookには外部入力の口があり、直ざししてサウンドの入力設定を「ライン入力」に変更すればできます。
ただし、店員さんたちがこういう反応をするのには理由があります。直ざしして録音すると音質や音量の問題で満足しない人が多く、結局はオーディオインターフェイスを買うはめになるので最初からすすめてしまおう、ということのようです。
でも、わたしが聞きたいのは、あくまで「直ざしできますか?」なので、こういう対応をされると、何が理由でいけないのかという話になります。当然「なんで?」と聞き返しますが、まともな回答のできた店員さんは本当に少なかったです。もちろん、こちらの質問の仕方にも問題があるでしょうが、聞いてるこっちは素人ですから、不備があって当然です。
2. マイクは直挿しできますが、レコードやカセットなどはできません。オーディオインターフェイスを…以下略
これも誤りです。どちらも外部入力の口に直接さして録音できます。
なぜ、マイクは大丈夫と言っているかは、おそらくマイクでとるものは、メモ程度に吹き込むなど、高音質を求めない作業を想定していると思われます。ラジカセやレコードからは音楽を録音するので、音質の問題でオーディオインターフェイスが必要と、最初からすすめてしまっているのでしょう。
何度も言いますが、わたしが聞きたかったのは「直ざしできますか?」なので、これじゃ答えになっておらず「なんで?」と聞き返し、話が通じずに終了。
3. レコードやカセットデッキなどは直につなげますが、マイクはできません。オーディオインターフェイスを…以下略
当然これも誤りです。
どうしてこの答えが出てくるかというと、音質にこだわらないならという条件でレコード等の外部入力に対応しているんだけれど、マイク入力専用の口がMacBookにはなく、サウンドの設定を見ると「内蔵マイク」と「ライン入力(これが外部入力)」しかないため、外部マイクは使えないという判断のようです。ちなみに、この回答をしてくれたのは有楽町ビックカメラの店員さんなので、アップルストア銀座の人よりはハードに詳しくなくても、あまり責められません。今後がんばってください。
# パソコンで使うプラグインパワー式のコンデンサーマイクは本当に使えないかもしれないそうです。
4. 両方できますよ?
正しいです。わたしの質問に対する答えとしては、これがもっとも的確で正しいです。
でも、この説明をしてくれた店員さんは、それ以上のことは知らないみたいで、「現に使えないマイクがあるんですけど?」と聞き返したら、原因をまったく考えずにサウンドインターフェイスを買ったらいいですよと言ってたけど、それはダメ。たぶんいいなりに買ってたら「やっぱりできません」て苦情を言いにいかなきゃいけなかったと思います。
[追記]プラグインパワー式のコンデンサーマイクはプラグから電源をとるので通常はライン入力では使えないそうです。パソコンに付属しているマイクはこれなので、ライン入力につないでも使えないそうです。
5. できます。マイクの種類も選びません。ただし人の声は音が小さく、録音できていても再生すると聞こえないことがあります。オーディをインターフェイスを…以下略
これがもっとも正しいです。詳しい説明はこの記事の前のほうに書きましたので、必要な人は参照してください。この店員さんの説明を聞いたおかげで、だいぶ霧が晴れてきました。
[追記]マイクの種類を選ばないというのは間違いだそうです。プラグインパワー式のコンデンサーマイクはライン入力からでは電源が供給されないので使えないとか。電源内蔵式のコンデンサーマイクなら使えるとのこと。 ゆきかぜさん、ありがとう!
実は、マイクを買うとして、どういうものを買えばいいのかとても悩んで、パソコン売り場にある安いやつを検討してたこともあったんですが、知らずに買ってたら使えない可能性がありましたね(ウィンドウズで使うからいいんですが)。
こうなってくると、ビックカメラの店員さんが言ってる「マイクはだめ」は、パソコンで使うようなプラグインパワー式のコンデンサーマイクはダメです、という意味だったのかも。うう、オーディオ関係はハードル高い…orz
【さらに実験してみた】
1. NECの60円をウィンドウズ機のライン入力にさしてみた。電源が問題ならば録音できないはず。→できなかった(予想通り)。
2. ダイナミックマイクをウィンドウズ機のライン入力にさしてみた。音が小さくてもいいなら録音できるはず。→できた(予想通り)。
やはり、NEC60円がMACのライン入力で使えないのは電源のせいですね。
[追記]
ダイナミックマイクをライン入力に直挿しでも、マイクにかじりついて歌えばどうにかなるんだけれど、ある程度離れた場所(30cmくらい)に置くとまるでダメなので、元気にいい歌を歌ったりするのに不便だと思いました。ついにサウンドインターフェイスを買う時がきたのかと思ったんだけれど、とりあえずラジカセにマイクをつないで、ラジカセとMacBookをつないでみたら、なんの問題もなく音でかくなってすべて解決。市販のサウンドインターフェイスというのがどのくらいの性能のものなのかよくわからないんだけれど、今現在のわたしが求めているのは究極にすばらしい音とかじゃないのでこれで用が足りちゃうみたい。60円マイクがダメな理由がわかったおかげで、あちこち暗闇だったところに光がさしたようです。
[追記の追記]
はてなの人力検索に、ヘッドセットをマックのライン入力に挿そうとしている人がいて、わたしとほとんど同じ状況で苦しんでいるようでした。
ちと調べたのですが、PC用の「安価な」ヘッドセットというのは、たいていの場合コンデンサーマイクなので、通電していないと使えないのだそうですよ。PCで使う場合はマイク入力から電源が供給されますが、MACのライン入力からは電源が供給されないので使えないそうです。この場合は、ヘッドセットが使えない理由は音量の問題ではなく、あくまで電気が流れてるかどうかの問題です。電源入ってなかったらテレビも映らない、そういうことなんです。
http://n1yn.com/yaesuheadset.html
↑ここの人がヘッドセットを分解して工作してる。
一般に安価で購入できるPC用のヘッドセットはコンデンサマイクです。コンデンサマイクはダイナミックタイプと違い電源が必要になります。
ただし、ヘッドセットにもダイナミックマイクのものもあるので、その場合はライン入力に直接挿しても使える可能性が高いです。まずはマイクの仕様を確かめることが肝心です。
なんか、質問者様が世間のまとはずれな状況を頭から信じ切っている風なので、果たしてここを見てくれるかどうかわかんないけど……世間の雑音にまどわされると原因がわからずに余計なものを買うはめに陥るかもよ(T-T)?
[追記の追記の追記]
結局、はてなの人はヘッドセットが電池内蔵式だった(もしくはダイナミックマイク?)だった模様で、簡単なアンプのようなものを買ってきてつないだらオッケーだったみたい。ラインインで使えてるみたいなことをあとから言ってて、あたしゃコケましたよ。最初にそれ書いてくれてたら余計なことを言わずにすんだのに。ああこっぱずかしい。