(前回までのあらすじ)センナリビョウタンができたので、穴をあけて水にぶち込んで一ヶ月ほどたった。果肉は腐り、薄皮も剥けたけれど、細い四ツ目キリで開けた穴から種が出なかった。仕方なくバスに乗って太いキリを買ってきた珍獣様は……?!
ってなわけで、ヒョウタンの始末をしたのですが、せっかくだから最初から手順を書いておこうと思います。
1. 茎の付け根ぎりぎりのところで切る。はさみよりノコギリでやったほうがよさそう。写真の右は本当にギリギリで切ったもので、左は胴を少しだけ切り落とす感じで切ったもの。いくつかやってみたけどセンナリだったら右の状態でいいみたい。このへんは利用法とか好みで適当にやる。
2. 8〜10mm のキリで穴をあける。
この行程で道具がなくて転けたわけです。家にあったのは細い四ツ目キリだけ。
果肉を腐らせるだけなら小さな穴でもいいんだけれど、あとで種を出さなきゃいけないので太めのキリは購入したほうがいいです。イラストのようなT字型で、先がネジのようにスパイラルになってるのがいい。エラソーに書いてるけど昨日テキトーに選んで買ったのが大正解だったのです。穴のサイズはセンナリならば10mm くらいがよさそうです。
ヒョウタンは、外側がガチンガチンに硬いので、つい力を入れたくなりますが、決して力を込めてはいけません。キリの先をあてて、くるっとまわし、スパイラルになっている先端部分が自然にねじこまれていくのにまかせること。
硬いのは外側だけで中の果肉はやわらかいのです。硬い部分を貫通するといきなり手応えがなくなり、このときに力を入れていると勢い余って転けます。場合によっては穴のまわりを破損したりするかもしれません。どうせならきれいに丸くあけたいでしょう?
3. 開けた穴に棒をつっこんで果肉を突き崩す。
やらなくてもいいけど、やったほうが果肉がはやく腐ると思います。果肉はやわらかいから菜箸とかで大丈夫。
4. ヒョウタンを水につけて数日から一ヶ月ほど放置する。
果肉が腐るように穴からも水を入れる。ヒョウタン全体が水に浸かった方がいいので軽く重しをするといいって聞くけど、適当なものがなかったのでうちではしませんでした。
放置する期間もわりとテキトーです。わたしは水に藻が生えて緑になるくらいまで放っておきました。
5. 種と果肉を抜く。
水につけて放置すると、果肉が腐って液状になり、穴からどぼどぼ出るようになります。穴から水を入れてシェイクしては捨て、また水を入れて……と繰り返すと種も一緒に出てきます。10mmくらいの穴では種が出にくいと思うので、穴から見えている種をピンセットでつまみ出します。
昨日買ったキリは 8mm なので穴が少し小さめでした。ピンセットを太い部分まで差し込んで、ぐりぐりっとやったらいい具合に削れて穴が広がりました。8mm くらいの穴があけば、あとはどうにでもなりそうです。
6. 皮をむく。
水につけて放置すると、表面の薄皮が剥がれてきます。手でなでれば剥けますが、剥きにくい部分はタワシでそっとこすってもいいでしょう。力を入れすぎてヒョウタンに傷をつけないように注意してください。
写真の皮は昨日剥いたものなので乾燥してますが、おおむねこんな感じの薄い皮が剥けます。ぬれた状態で剥いてください。
7. よく洗って干す。
果肉をよく洗い流し、皮もきれいに剥けたら乾燥させます。現在この状態です。さて、うまく乾くでしょうか。
[追記]
その後この瓢箪はきれいに乾いたのですが、匂いが抜けません。洗ってる間は悪臭といってもそのうち薄れるからと高をくくっていましたがダメでした。種をぬいたあとに洗い方が足りないと臭くなると聞きましたが、けっこう頑張って洗ってるんですけどねえ。仕方なく再度水につけて試験管洗いでごしごしやって様子を見ています。何度か洗い直したら薄れてくるかもしれないし。
臭いのは果肉を腐らせるのに時間をかけたせいかと思い、あとから収穫したものを同じ手順で水につけてみましたが、季節がすっかり移ろって気温が上がらなくなったせいか、ちっとも腐りゃしない(笑) 皮もなかなか剥けずに苦労しました。こちらは現在乾燥中なので、匂いについてはまだよくわかりません。
[追記2]
洗い直した瓢箪ですが、だいぶ匂いが抜けました。試験管洗い(細いブラシ)でこすり落としたのが良かったみたいです。瓢箪を洗う手頃なブラシがあるといいんですけどね。細い口からするっと入り、中で広がって腰が強く、瓢箪の膨らんだ部分にもとどく感じの……だいぶ無理のある注文ですが。
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