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タバコシバンムシ大量発生

 タバコシバンムシというのは体長が 2mm くらいのごくごく小さな甲虫(こうちゅう)、つまりコガネムシの仲間です。

 夏になると「ごくごく小さくて茶色いコガネムシみたいなやつが沢山わいてるんですが、なんですかコレ?」という質問をあちこちで見かけますが、たいていはタバコシバンムシです(カツオブシムシの場合もありますけど)。

 そのタバコシバンムシが、恥ずかしながらうちにもわいてしまいました。台所のいたるところにタバコシバンムシが落ちてます。とても弱い虫で、落ちてるもののほとんどは死体だったりするのですが、数が尋常ではない(笑)

 発生源を突き止めねばいかんなあと、もっとも死体の多いあたりを重点的に掃除をしてみたものの、それっぽい場所がありません。なぜか流し台のところにある窓のまわりで大量にみつかります。ここには餌なんかないと思うのですが。

 シバンムシの餌は、乾燥したものです。自分の経験では動物質のものより植物系の乾物につくような気がします。過去にうちで発生した例だと、箪笥の中に入れておいたポプリの袋に湧いていたことがあります。

 ポプリの材料になる香りのいいハーブは、虫除け効果があるとも言われますが、ある程度古くなってくるとシバンムシのいい餌になります。

 ってことは、棚の中の乾物だ! 流しの上に戸棚があり、その中に粉類を入れてあるのですね。

 よっこらしょっと全部出してみると……うは、やっぱりここだ。いるいる、腐るほどいるー!

ファイル 774-1.jpg
▲棚の中で乾物を入れておいた箱に!!

 写ってるのは雪茶というハーブティーの一種ですが、それじゃなく漬物用の入り糠を餌にしてました。もちろん袋はきちんと閉じてあったのですが、しっかり食い破られていました。こぼれた糠に成虫が卵を産み付けて、そこから大量に発生したのでしょう。

ファイル 774-2.jpg
▲拡大

 茶色いのが成虫で、白っぽいのは幼虫です。シバンムシは甲虫類ですから、幼虫時代は芋虫で、蛹をへて成虫になります。

 棚の中にはいろんなものが入っていましたが、その殆どがなんともなく、食い破られて餌にされていたのは糠だけでした。

 たぶん、シバンムシは、からっからに乾いている乾物よりも、油分を含んでいたり、やや湿気ったものが好きなんだと思います。ポプリにしても、完全に乾燥してたら狙われにくく、一年くらい放置されて湿気ってくると餌になるんじゃないかと思います。

 今回、餌にされた米糠は、もともと油分を含んでいるので完全に乾いてはいませんし、そういうのが好きなんでしょうね……うむうむ、シバンムシの好み、見切ったぞ!

 なんてことを言ってる場合ではないですよ。食い荒らされた糠はきっちり袋につめて燃えるゴミに出しました。一緒に入ってた粉やらお茶やらも、しばらく放置したものが多かったので念のために処分しました。まだ飛び回っているのもいるけれど、これで数は減るはずです。

 いやー、久しぶりにやらかしましたよ。人生で二度目くらいの大発生でした。


 ちなみに、シバンムシは人を襲ったりしないので、発生したのがシバンムシだけなら慌てて薬をまくほどのものじゃありません。餌になりそうな乾物を点検して、発生源を断ってしまえば減るはずです。

 が、関西方面にはシバンムシの幼虫に寄生する「アリガタバチ」という虫がいて、こっちに刺されると強烈に痛痒いそうです。そのような症状が出ている場合は、もっと徹底的に駆除しないといけません。あと、医者行ってください。アリガタバチはマジ真剣に痛くて痒いそうです(わたしは刺されたことないです)。

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  • 2009年08月25日(火)10時16分
  • 自然・園芸::虫

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