足立区鹿浜で、毎年9月の第二土曜と日曜に三匹の獅子舞が行われます。場所はこのへん。
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会場は四ヶ所あり、それぞれが同時に小さなお祭りをやっているようですが、獅子舞が行われるのは一カ所のみで、以下の順番で年ごとにローテーションしています。
> 東の北野神社(鹿浜4−10−1)2008年はここ
> 島の氷川神社(鹿浜2−18−4)2009年はここ
> 糀屋の氷川神社(鹿浜2−18−20)2010年はここ
> 古内の天祖神社(鹿浜3−12−3)2011年はここ
獅子舞は夕方の一時間ほどで行われます。土曜と日曜の両日開催される場合と、日曜しかやらない場合があります。
開始時間も会場によって違うようなので、毎年問い合わせるしかなさそうです。
2008年は9月第二土曜と日曜の16時からでした。
2009年は9月第二日曜のみの15時からでした。
アクセスは、
- 東武線の西新井から王子行きの東武バスに乗って鹿浜三丁目交差点あたりで降りて徒歩。
- 日暮里舎人ライナー(モノレール)で「西新井大師西」で降りて2kmくらい根性を入れて歩く。
という感じです。
獅子の特徴
大獅子:黒い顔、ねじれのある角、ハの字で交差しない。白い鬚がある。
中獅子:黒っぽい緑色の顔。角はねじれがなく、二本。ハの字で交差しない。白い鬚がある。
女獅子:角はなく、赤い顔。鬚もない。額に金の宝珠。
▲左から、大獅子・中獅子・女獅子
お囃子
複数の笛と、獅子が持っている太鼓のみ。
舞の構成
笛、獅子、花笠の子供が行列して、神社のまわりを一周する。この時、獅子は前垂れで頭をつつんでいる。鳥居の前で整列し、笛が一曲かなでる。獅子は直立したまま太鼓を叩く。
曲が終わると鳥居をくぐり、花笠の子供達が舞台の四隅の座布団に座る。舞台は地面に藁のむしろを敷くのみで、柱や屋根などは建てない。
獅子は、舞台に上がる前にバケツの水に足袋ごと足をつけて洗う(顔を隠しているので介添えが手伝う)。
獅子は、最初の曲の途中で前垂れをほどいて顔を出す。
以下、次のような演目を、途中に短い休憩(獅子に水を飲ませるだけ)をはさんで小一時間で演じる。
「かぐら」
ほかの神社では太刀懸りや剣掛などと言われる剣舞。大獅子が右手に剣、左手に太鼓のバチとごく小さな御幣を持って舞う。最後に御幣をひらりと落として終わる。御幣は拾って、大獅子が腰につける。
「トロロラ」
三頭が一列に並んで舞う。
「ツンツクレ」
三頭の獅子が角を突き合わせておどる。
「ピローラ」(ヒローラ?)
ほかの神社では雌獅子隠し、または花廻りなどと呼ばれるものと同じ。ただし、ここのは行方不明になった女獅子を発見する所作がない。
四隅に座っている花笠の子供が立ち上がって舞台に立ち、その間を三匹の獅子が大獅子を中心に行列して通り抜ける。最後に女獅子が花笠の中に取り残される。
大獅子・中獅子が向かい合って舞うが、特に女獅子を探すような所作がなく、女獅子も発見されずに終わってしまう。
「まきあげ」
太鼓を叩きながら場を一回りするだけの短い舞。
「おかざき」
顔を前垂れで隠して退場するときに演奏される。獅子は歩きながら太鼓を叩くだけ。
これらを通して演じると、本来は二時間ほどかかるが、現在は一時間で終わるように省略しているとのこと。
八潮市や三郷市の獅子舞にもトロロラやツンツクレにあたる所作があるが、他の大きな演目の一部になっており、単独では舞わない。鹿浜の場合も、途中に切れ目はないので、「かぐら」や「ピローラ」の一部として、トロロラやツンツクレが存在しているのかもしれない。
ストーリー
八潮市や三郷市の獅子舞は、大獅子(兄)と中獅子(弟)が、女獅子(母親)とともに巡礼のたびに出るストーリーになっているが、鹿浜の獅子舞はかなり簡略化されており、あまりストーリーを感じない。
伝説
鹿浜の獅子舞は、約300年ほど前に始まったと言われている。江戸時代に上野の寺で殿様の前で演じられたという記録があり、その時に獅子を舞ったのは、島町会の鈴木さんの先祖とのこと。(会場でそのようなアナウンスがあった)
◎関連記事 2008年の鹿浜の獅子舞
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=440&continue=on
写真と動画、準備中。獅子舞画像たくさんありすぎて整理つかないです。