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豆腐百珍:鶏卵様(たまごとうふ)

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二十六 雞卵様(たまごとうふ) とうふをよく水をしぼり葛粉をつなぎに入れよくすり少しかためにし胡蘿蔔(にんじん)しんのなきよろしきをまるむきにしいかにもよく和らか(やわらか)に烹て右のすり豆腐にてまき包み又竹のかわにてまきくゝり瀹(ゆに)する也 ○胡蘿蔔のかわりに甘藷を用ゆるもよし

 鶏卵様の様は敬称ではなく様子の様、様式の様でしょう。卵の様な豆腐ということで「たまごとうふ」です。

 これはちょっと手の込んだ一品です。ニンジンを円筒状に切り整えてやわらかく煮ておき、豆腐をペーストにして繋ぎに葛粉を混ぜたので、さきほどのニンジンをくるんで、加熱して輪切りにするというのです。ゆで卵を切ったような感じになります。ニンジンの代わりに甘藷(さつまいも)でも良いとあります。

 レシピでは竹皮に包んで茹でるとありますが、ここではラップで包みました。豆腐ペーストをラップ側に広げておてい、柔らかく煮た人参をおき、のり巻きみたいに丸めます。ラップの両端をネジってキャンディーみたいな状態にしたら、ラップごと茹でて固めます。

 ラップに包んだ状態だとゆるくて何じゃこりゃとなりますが、加熱すると膨張して自然に丸くなりますから大丈夫。少しさましてから輪切りにします。味がついていないので、醤油でも味噌でも好みのものをつけて食べるか、すまし汁の実にするといいでしょう。

 ポイントは芯まで火が通るように、気長に加熱することですね。写真のものは中心がレアで、豆腐なので食べられなくはないのですが、切るときに分離しそうで困りました。

 レシピ通りに竹皮で包んだら竹の風味が出て美味しいかもしれません。興味のある方は挑戦してみてください。竹の皮は通販だったら下記など。

竹皮(5枚入)

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 今回は山葵味噌を添えました。砕いてすった胡桃と味噌をまぜ、おろし山葵(チューブでよい)を混ぜたものです。写真の味噌が黒っぽいのは青海苔粉を入れてあるからです(昨日使った青味噌を再利用したので)。

タグ:豆腐百珍

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