それは3月1日のこと。ヒキガエルの餌(ダンゴムシ)を探して植木鉢を持ち上げてみたら、土の上に透明な小さな玉が無数に落ちているのをみつけました。消臭ビーズやシリカゲルの透明な玉とよく似たものです。
すぐに写真を撮りたかったのですが、その日はもう日が暮れかけているのでピントがあわず、翌日以降は雨が降ってしまったのでしばらく間があいてしまいました。
▲3月12日撮影
12日もたってしまいましたが、透明な玉はまだ植木鉢の下にありました。あまりにも小さいのでうまくピントがあいません。この写真だとやや白く濁っていますが、1日に見た時はもっとガラスのように透明でした。
一体これはなんでしょう?
植木鉢の下に消臭ビーズやシリカゲルを捨てる人はいないので、きっと何かの卵だと思います。
植木鉢の下でよく見るのはハサミムシの卵ですが、あれは透明ではなく白ですし、卵のそばに親がいることが多いです。
ダンゴムシは卵を産み落とさず、お腹についてる保育嚢(ほいくのう)の中で育てるので、これも違います。
あと植木鉢の下にいるものといったら、もしかしてナメクジ?
せっかくだから孵化させて確かめようと思います。卵を採集して、土と一緒に瓶の中に入れておくことにしました。
▲3月30日撮影
採集から18日、まだ孵化していません。でも、よく見ると卵の色が白っぽくなっています。孵化が近いのかも?
▲4月2日撮影、やっぱりナメクジだー!
そして採集から二十日、最初に見てからちょうど一カ月たった4月2日、瓶の中で小さな小さなナメクジが生まれました。
やはりナメクジでした。残念ながら正確な種類まではわかりませんが、とにかくナメクジです。この写真をとった二日後には、採集した卵のほとんどが孵化して小さなナメクジになりました。
カタツムリと違って嫌われがちなナメクジですが、意外と美しい卵を産むんですね。