アイヌ人物誌
松浦武四郎という江戸時代末期の人が書いた『近世蝦夷人物誌』の口語訳。十数年間にわたりアイヌと交流し、知りえたことをまとめたものだそうです。
江戸時代アイヌの貴重な資料ではありますが、内容は主にアイヌの男が和人に徴用されて結婚もできず、このままじゃアイヌ民族が絶えてしまう、というような話ばっかりで、アイヌ特有の風俗に関してはあまり注目されていないので物足りず、ざっと目を通すだけで返しました。当時のアイヌ語の人名がしっかり記録されているのはいい感じです。
江戸時代のアイヌは、着物を左前に着て、頭をざんばら髪にしていたので、和人(日本人)の目には劣等な種族として映ったらしく、非常にさげすまれていました。そういう時代に、松浦武四郎は着物の着方なんかは関係ない、教え導かなければならないのは人の道だと言っており、当時の人としては好意的な目でアイヌを見ています。
世界性生活大全
世界の性生活について軽い語り口調で紹介する読み物。エロいことはエロいけど、それなりに学術的。後の方は糞尿の話ばっかり。糞尿嗜好の話ではなくてヴェルサイユ宮殿には便所がないのでほぼ垂れ流しだったみたいなエロくない糞尿の話でした(笑)