これは去年書こうと思って放置してるうちに古くなってしまったものなんですが、せっかくなので貼っておきます。
東京の上野公園といえば動物園や博物館・美術館があるところで有名です。
その上野公園に大仏さんがあると言ったら信じますか?
案外知られていないことですが、上野公園には大仏さんがあります。ただ、残念なことに残っているのはお顔だけなんです。
▲大仏さんのお顔。かなり大きなものです。
▲ありし日のお姿。
▲由来書き
上野の大仏さんは、由来書きによると、もともとは越後の大名だった掘直寄という人が自宅に作った土の像だったそうです。
それを万治の頃(江戸時代初期)に浄雲という僧侶が銅像に作り直し、元禄十一年には大仏殿も作られました。
この事は江戸時代の名所案内である『江戸名所図会』にも記されています。
大仏殿
同所(東叡山寛永寺、東照大権現宮)にあり。紫銅をもつて二丈二尺余に作れる。釈迦如来の座像を本尊とす。万治年間、木食浄雲といへる沙門是を造立ありしといへり。
(中略)
大明院宮この銅像をみそなはし、そのころ堂宇もなかりしかば雨露に犯さむ事を愁へ給ひ仏殿を営建ありしとぞ。今は公より修理をくはへらる。
江戸時代末期の天保十二年(1941年)に火災にあい、大仏さんも大仏殿も焼けてしまったようですが、二年後の天保十四年には再建されています。
写真の由来書きにはないのですが、大仏殿は明治の初期に撤去されてしまったそうです。
大正十二年(1923年)、関東大震災で大仏さんの頭が落ちてしまいました。頭は寛永寺で保存されましたが、体は太平洋戦争の頃まで放置されていました。
第二次大戦中に、残った体も解体されて軍に献納されてしまいました。
大仏さんのお顔がこの場所に安置されたのは、昭和四十七年(1972年)のことだそうです。
▲まわりには雪割草が咲いていました。撮影2011年春。
場所は上野動物園の前から御徒町のほうへ歩いて行くと右手にあまり目立たない看板があったような気がします。
http://www2.tba.t-com.ne.jp/sakuramomo/index2.html
こちらは埼玉県で陶芸家をやってる方が作ったページのようですけど、大仏さんのお世話をしている寛永寺に縁のある方のようなので、事実上の公式サイトなのでしょうか。なかなか詳しく書かれています。
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