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豚鼻のフェイジョアーダ

 フェイジョアーダというのはポルトガルのお袋の味なのです。豚鼻や豚足、豚の耳、豚のしっぽ、ソーセージ、野菜などをトマトとハーブで煮込んだものです。某番組で見てあまりにも美味しそうなので作ってみたいと思ってました。そんなある日、御徒町でこんな素敵な豚鼻が!!

豚の鼻

 豚さんの鼻、カチンコチンの冷凍品です。この倍の量で600円くらいでした。売場には豚足や豚耳、顔肉などもあったのですが、鼻ばっかりのパックがあまりにもかわいらしくて一目惚れ。鼻を主役にして作ることにしました。

 作り方は某番組の公式サイトを参考にしましたが、材料が多くて完全に再現するのは無理そうだったので激しく我流です。

珍獣風フェイジョアーダ

【材料】豚の鼻、豚の白モツ、粗挽きウィンナー、タマネギ、ニンジン、キャベツ、トマトの缶詰、ケチャップ、ニンニク、唐辛子、ローリエ、スペアミント、ローズマリー、乾燥バジル、塩、コショウ、オリーブ油、水……分量はすべてテキトー 短時間で作りたい人は圧力鍋を使うこと。それが無理なら半日くらい煮込む覚悟で。ハーブを入れるのにお茶パック(こういうの)を用意したほうがいい。

1. 圧力鍋で豚の白モツを15分くらい茹で、圧力が抜けるまで放置してお湯を捨てる。
2. 豚の鼻を圧力鍋で15分くらい茹でる。わたしは味をつけなかったけれど、この時点で塩茹でにしてもいいと思う。圧力が抜けるまで放置してお湯を捨てる。豚鼻は大きいままでもやわらかく煮えるので丸ごとでも大丈夫だけど、箸だとどうしても食べにくいので茹でたあとに一口大に切っておく。
3. ニンニクは粗みじんにする。タマネギ・ニンジン・キャベツは大きめに切る。
4. 寸胴鍋にオリーブオイルを熱して粗みじんのニンニクと唐辛子を炒める。そこに野菜と粗挽きウィンナーを入れて炒め、トマト缶をくずしながら加え、水を加える。スペアミントとローズマリー(乾品でよい)をお茶パックに入れて鍋につっこみ、ローリエの葉も加える(袋に入れなくても出せるから大丈夫)。水を加え、塩とコショウで味をつける。味に深みを出すのにケチャップを加え、10分くらい煮込む。キャベツから水が出るので水は少なめに加えること。
5. 味を見て足りなかったら塩・コショウ・ケチャップで調える。皿にもってお乾燥バジルをふりかけて完成。

 ようするに、豚肉と野菜をトマトソースで煮たもので、味付けは塩・コショウとハーブ類です。可能なら具に燻製されたものを加えてください。燻製の香りが旨味になります。

フェイジョアーダ

 これが完成品。やーん、豚の鼻、激しくプリティ☆ 豚の鼻はゼラチン質たっぷりで煮込むとぷるんぷるんのくにゅくにゅ。箸でももちぎれるくらいにやわらかくて、ほっぺた落ちそう、いや部位が鼻だから鼻が落ちる? とにかくうーまーいー、です。

 鼻とか耳とか、豚の顔関係の部位は、日本ではあんまり食べないんですが、実はそういうところがおいしいんです。鼻だったら、やわらかく茹でてから切って、酢味噌や中華 or 韓国風のドレッシングで食べてもいいし、カレーに入れて煮込んでも美味しいです。どこかで豚さんの鼻を見たら、ぜひお試し下さい。


 ところで、どうせだからこのへんに通販サイトへのリンクとか貼ってしまいたいのですが、楽天には生(もしくは冷凍)の豚の鼻がありませんでした。うちは通販可能だよというお肉屋さん、わたくしのブログに有料広告を出しませんか? と、言ってみるテスト。

タグ:食材 手料理

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ひろこ 2008年06月09日(月)19時21分 編集・削除

激しく羨ましい、流石に東京は都会だ!
こっちじゃせいぜい豚足くらいしか売ってないよ。

下茹でした鼻輪に軽く下味付けて唐揚げも美味しそうだなぁ。

Sari 2008年06月10日(火)00時25分 編集・削除

ひゃ~、かわいい、豚っ鼻♪
こりこりしているのかと思ったら、
>ぷるんぷるんのくにゅくにゅ。 なんですね~!
食べたことないと思いますが、もしかしてバリで知らないうちに、かも(^m^;)
お祭りのときに、豚をつぶして全部の部位を使った料理をするんです。
「ラワール」というのが好きなんですが、あれは皮と耳だったような気がするな。
血も入っているのが普通だけど、鼻は他の料理なのかしらん。
いつも何も聞かず、ただ、うまいうまいと食べていたのが悔やまれます(笑

ラワールは血の入っているのも、いないのも、どちらもおいしいですよ♪
7月のバリから友人が来るので(多分)、豚っ鼻について聞いてみましょう。

ちなみに、前歯を6本、大枚はたいて差し歯にした直後
お祭りでラワール食べていたら、パキッと音がして一本が割れました。
テコの応用・・・(;;)以来20年、そのままです。

珍獣ららむ~ 2008年06月10日(火)10時02分 編集・削除

>ひろこさん
唐揚げも絶対に美味しいと思うー。
ブタの鼻は東京にだって特別な場所にしかないのよー。
御徒町のアジア系の食材屋さんが集まってるところにあったので
どこかの国では日常的に使うものなのかも。


>Sariさん
そうです。ぷるんぷるんのくにゅくにゅなのです~。
ラワールを検索してみたら、ブタ耳とブタ皮を
いろんな野菜と混ぜて作るんですねー。
これは美味しそう!
フェイジョアーダもオリジナルのレシピだと
血を固めたソーセージを使うと書いてありました。
血を入れると味が深くなって美味しいのかもですね、ふむふむ。

歯は、思わぬ時に欠けるのですよね。
わたしなんかヒジキで前歯を破壊したことがありますよ(^^;

Sari 2008年06月11日(水)10時28分 編集・削除

そういえば、バリには海亀の料理もあるんです。
大きなお祭りのときしか作らなかったのに、レストランでも出すようになっちゃって、
ためしに注文する観光客が増えたもんだから
自然保護のためおおっぴらには・・・なんて言い始めました。
でもやはり、どこでも食べられるみたい・・・

そんなにおいしいと思わないんだけどね(^^;
串焼きや煮込み、ラワールのようなのもあるけど混ぜてある野菜にお茶っ葉みたいのがあって、それが気になります。

珍獣ららむ~ 2008年06月11日(水)12時11分 編集・削除

 ウミガメのスープというと、昔何かのサスペンスドラマで見た話を思い出します。

 戦争で日本が負けそうになっている時、南方の島で兵役についていた人が、食べ物がなくなってひとり死に、ふたり死に……と減っていき、このままでは全滅する、という状態になります。しかたなく、死んだ仲間の肉を食べようということになるんだけれど、自分は絶対に人肉なんか食べないと頑張った人がいました。その人もやがて体力を消耗して死にかけるのですが、仲間が何かの肉の入ったスープを持ってきて「これはウミガメの肉だ。今そこで捕まえたものだから安心して食べろよ」といって飲ませるのです。そのおかげで生きて日本に帰ることができました。

 それから数十年たって、日本のあるレストランでウミガメのスープを飲むのですが、戦地で食べたウミガメの味と違うので「自分が食べたのはやはり人肉だったか」と絶望し、何かの事件に発展します(ここらの詳細は忘れた)。

 でも、日本で本物のウミガメを出してる店なんかあるわけないので、そのスープは、いわゆる「偽ウミガメのスープ」で、戦地で食べたほんもののウミガメとは味が違って当然でした、というオチがついてました。ブタ顔の海亀=偽海亀が出てくるのって不思議の国のアリスでしたっけ(それとも鏡の国?)。

 本物のウミガメも食べてみたいけど、観光で食べに行って現地のお祭りでも大っぴらに出せなくなってしまうんじゃ悲しいですねー。育つのに時間がかかりそうだから養殖も難しいでしょうしねー。

 そういえば、捨てられたペットのカミツキガメやワニガメが日本で繁殖して増えているというので、駆除のついでに食べられないのかって話を bugeater さんのところでしてたっけ。どんな味がするんだろ。

Sari 2008年06月11日(水)14時17分 編集・削除

亀肉って、豚と鶏をMixしたような感じでした。
やはり臭みがあるのか、かなり香味の強いハーブ類を沢山使ってました。
台湾の亀肉ジャーキーも、甘辛味が濃かったなぁ。

そうそう、また話が飛びますが、バリの犬サテ(串焼き)や唐揚げも
臭みがあるのか、かなりの甘辛味です。
可哀そうだと思うけど、こうなってしまったからには、
ちゃんと食べてあげなくては死んでも死に切れないだろうと思って食べました(^^;)
友人のところの犬は、業者に捕られないように気を使ってましたが、
数年後に死んだときは食べたそうです(笑

珍獣ららむ~ 2008年06月11日(水)16時02分 編集・削除

 うはは、ペットと食肉用をかねていたのですね。でも、ウサギやニワトリだったら日本でも昔はそんなでしたね。

 犬も食べたことはないけれど、羊頭狗肉という言葉があるくらいだから、肉の旨味でいうと羊より下ってことになるんでしょうね。やはり臭みのせいなのかな。