記事一覧

結局、見なきゃいいで解決する問題なのかもしれないが(笑)

 昨日、常磐方面から帰ってきてテレビをつけたら、日本テレビでビートたけしの司会で NASA の宇宙開発の歴史を紹介する番組をやってた。

 番組自体は面白いような気がするんだけれど、どうもたけしが浮いてしまってる。いちいち変なギャグを言って笑いをとろうとするんだけれど、いちいち滑ってる感じ。

 昨夜の日記にも書いたけれど、たけしが言うには、アメリカ人はアポロ計画に少しでもかかわっていると自慢したがるらしいのね(たぶんここはボケではないと思う)。こないだ会ったヤツは、アポロ11号にかかわったというので、何をしたのか聞いたらカウントダウンをしたのだ、と言ってたと。「そんなの覚えてるわけない」とたけしは決めつけて、まわりの人も軽く笑う。

 わたしは昨日、寝る前にこれを聞いて「この人は本気で引退を考えたほうがいいんじゃないのか」とすら思った。だってさー、月への第一歩は、あのカウントダウンで始まったんですよ? その後のいろんなドラマや映画やアニメで、何かがスタートする場面のカウントダウンは、ほとんど全部あれの影響でしょう。アポロ11号を知らない世代(ってわたしも知らんですよ、赤ん坊だったはずなのでい)だって、あのカウントダウンの声は耳についてるって人が多いんじゃないですか。それをね「知るわけない」なんて、宇宙を語る番組で本気で言ってるとしたら、頭がおかしいとしか思えない。

 でも、一夜明けて、ふと思ったんだよね。

 あれがもし「ボケ」ならば、誰かが「ツッコミ」を入れる必要があったんじゃないだろうか、と。

 たけしはボケたんだから、まわりの誰かが「何いってんですか、あのカウントダウンは偉大なんですよ!」とかツッコミをいれつつ、月への第一歩を熱く語らなきゃいけなかったんじゃないだろうか。

 その熱い語りのきっかけを、たけしがボケて作ろうとしているのだとしたら、引退したほうがいいのはたけしじゃなくて、まわりの馬鹿タレントと局アナなんでしょうね……

 そういえばね、ジャンボジェット機がスペースシャトルをのっけて飛んでるところを珍しい場面だといって紹介してるのもとても気になった。

 たしかに、二十代くらいの若い人だと知らないし、珍しいし、おおって思うんだろうけど、わたしたちくらいになると「ああ、知ってる知ってる。昔はよくあの絵を見たよね。ああやって飛行機で上まで運んで落っことして、うまく着陸できるか実験してるところをシャトルの開発中にはニュースやドキュメンタリーでよくやってた。懐かしいねー」って感じ。

 出てた人は決して若い子ばかりじゃなかったと思うし、荒俣さんとか知らないとは思えないわけよ(お子チャマだったわたしが懐かしいって思うくらい知ってるんですよ?)。でも、誰も知ってるって言わないのはけっこう謎だったりする。

 こんなプラモも出ていることだし。


 うーん、なんか、番組の進行を妨げないようにしてる感じなのかもしれないけど、秘蔵映像を出すだけなら賑やかしのタレントなんかそもそもいらなくない? あえて出すんなら、「俺の小さい頃はこういうのが憧れで……」みたいな当時の生の声みたいなのがあったら面白いような気がしてならなくて、あるいはたけしのボケをきっかけに、みんなもっと自分の思い出を語るべきなんじゃないのとか思ったりなんかしちゃったりしたわけ。

 ……と、愚痴を書いてると急に冷めてくるのでした。見なきゃいいのか、テレビなんか。


◎日本テレビ:キャノンスペシャル人類は宇宙を目指した(15日放送)
http://www.ntv.co.jp/uchu/



 関係ないけど、映画の『アポロ13号』が封切られるちょっと前くらいに、13号の事故を撮影したホンモノの映像を、おちゃらけ一切抜きで映画みたいにつないで放映してたのを昔見た気がする。あれを見てから映画を見たもので、映画が安く見えてしょーがなかったよ。その記録映像の一部は昨日の番組にもチラッと紹介されてたけれど、あんな短いのじゃなく、昔やってたのをまた見たいなあ。

トラックバック一覧

コメント一覧

たっぷ 2009年03月16日(月)14時31分 編集・削除

>あれがもし「ボケ」ならば、誰かが「ツッコミ」を入れる必要があったんじゃないだろうか、と。
>
あぁ、それだ。

ここのところニュースショーとかその他の番組で見る「ビートたけし」に、対して同じ感覚でいました。

で、その番組をやった日かその前の日のニュースで、「2代目 林家三平襲名のイベント」をやっていて、「ビートたけし」が、「林家いっ平」にお祝いのスピーチをしていた。

そのとき紙を見ながら適当な事を言ってぼけまくるのだが、横で「ガダルカナル・タカ」が、
良い具合につっこみやら謝りやらを入れてたのね。

これを見てた時は、ちょっとおもしろかったのよね。

なるほど、この人は、「漫才」のボケのすごい人なのであって、ピンで居てもあんまりおもしろくないのかも知れない。
しかし、このボケに対して適切に,ツッコミを入れられる人がいたらものすごくおもしろい人なのかも知れない。

きっとそうだ。だから、「所ジョージ」とかと一緒に出てたりするとなんの違和感もなくおもしろいおじさんだと思えるんだな。

そう思うと、「ビートたけし」という人は、ある意味、「大御所」になってはいけないんだ。
若手のお笑い芸人とかテレビ局の普通のアナウンサーとかに、ばしばしつっこまれてたらこんなおもしろいおじさんは居ないのかも知れないなぁ。

って事は、やっぱり番組制作側のセンスがないんだな。何が、おもしろくて何がおもしろくないか判らないのかな。
きっと、作ってる人は、TVなんか見ないんだ、たぶん。

珍獣ららむ〜 2009年03月16日(月)17時43分 編集・削除

 そうそう、そうなんです。わたしも一平ちゃんの三平襲名披露を見ましたよ。とにかくひどいスピーチでした。どうしてあれにピーって入らないんだろうって思うくらい(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=nrJclxE-KLc

 でも、あのスピーチは面白いですよねー。新三平が照れながらコケて見せたり、ガダルカナルタカがつっこんだりして。あれをもし、まわりの人が軽く笑って流したらと思うと背筋が寒いですよ。

 計算してやってるとしたら(たぶんしてる)、たけしの芸はある意味命がけなのかもしれないです。だって、まわりにいる人たちが受け止めてくれなかったら、イヤなやつにしか見えないんだもん。

ttp://www.youtube.com/watch?v=2gkL61vHVHw
 これとか見てると、ちゃんとまともなこと言う人なんだよね。でも、TBSでやってる「情報7days ニュースキャスター」とか見てると、ぜんっぜん生かし切れてないよね。他にもたけしを活かせてない番組ってけっこう沢山あると思う。