注:本文中に鼻毛石として紹介されている岩は「硯石」だそうです。正しい鼻毛石の写真はこちらの記事に掲載しました。2011年11月1日追記
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1221
イラストは実際のものとは全然違いますが、赤城山大沼の近くに「鼻毛石こっち」みたいな道標があります(ちゃんと見たという友達にあとでよく聞いておきます)。# こんなだそうです
鼻毛石って、はなげいし?
なんじゃそりゃってことで地図を見ると、県道16号をずっと下ったところに「鼻毛石」という町がありました。
なーんだ、町名かー。
でも、なんで鼻毛石?由来になったものが必ずあるはずです。
というわけで見に行っちゃいました。
携帯で検索したら、どっかの神社にそういう石があるらしいんです。ところが神社が地図に載ってない。
コンビニの人にたずねたら「この道をずっと行って、建設会社の看板があるところを北へ曲がったとこですよ」ってほとんど即答でしたね。よっぽどみんなに聞かれるんでしょう。
この日は榛名から赤城へ抜けて、ついでに鼻毛石に立ち寄ったのですっかり暗くなってしまいました。鼻毛石八幡神社は小さいけれど風格のある神社です。木々の間を細い参道が抜けており、その奥に拝殿、そして傍らには鼻毛石があります。
▲参道の鳥居:うえー、真っ暗で心霊写真みたいだー。
▲これが鼻毛石だ!!
#注意:コメント欄を読んでください。鼻毛石はこれじゃないそうです。本物の鼻毛石を見に行った記録はこっちです。>http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1221
けっこう大きな岩です。高さは地上から1mくらいでしょうか。まわりが……大人が二人では手がまわらないくらい大きいと思います。石というより岩ですね。その岩に穴があいてます。握り拳より小さい感じの穴だったと思います。
どうもその穴が鼻の穴に見えて、しかもその穴から草が生えていたのが鼻毛に見えたので、鼻毛石ってことらしいです。
おお、なんともいえない脱力感!
一説によれば、この大きな石は赤城山の噴火でこの場所に落ちてきたと言われているのですが、赤城山は過去二万年くらい噴火していないそうですから、あくまで伝説でしょう。*1
岩山でもなんでもない場所に巨大な石が転がっていることを、神秘的な現象としてとらえ、ご神体とされたり、不思議な言い伝えができたりするケースは各地にあります。鼻毛石もそういった巨石信仰の一例なのでしょう。
でも、よりによって鼻毛石だなんて、素敵なネーミングセンスの持ち主がいたものですねー。
『角川日本地名大辞典』によれば、鼻毛石の地名は天正年間中期(江戸時代のちょい前)の文献に「はなけいし」の文字があるそうです。最低でも四百年前には鼻毛石と呼ばれていたわけです。由緒正しいハナゲですぞ!
より大きな地図で 鼻毛石八幡神社・群馬県前橋市(旧勢多郡宮城村) を表示
*1:鎌倉時代に赤城山の噴火らしき記録があるそうですが、地質を調べるとその形跡がないので火事の記録だと考えられます。
Sari 2010年05月27日(木)03時19分 編集・削除
お友達の見た道標の写真が見たくて検索したけど見つからず、
こんなのがありました。コメントに鼻毛石とあったので引っ掛かったのだと思いますが、面白い地名があるもんですね。
http://portal.nifty.com/cs/mitaiwa/detail/090111090224/1.htm
鼻毛石はやはり火山岩だそうで、飛んできたんですね。
当時は人類がいたら怖かったでしょう。
「地質データ 新生代第四紀更新世 火山岩類(非アルカリ珪長質・苦鉄質火砕流)」
※ 「産業総合研究所地質調査総合センター」
だそうです。