▲「うしお」のローメン
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伊那市駅の近く、いなっせというビルの横にある「うしお」という店でローメンを食べました。
伊那市をまわると、至る所に「ローメン」「ソースかつ丼」の看板があります。どちらも土地の名物だそうです。
せっかくだからどちらか食べてみようと思い、東京では見かけないローメンを食べることにしました。
ネットで有名店を探したところ、元祖は萬里という中華料理店だそうです。ところが、レビューを読むとなぜか酷評されています。創始者の店なのに人気がないってどういうことなんでしょうか。
わたしはそれが気になって気になって、最初はどうまずいのか萬里を見に行こうと主張したのですが、おともだちが「どうせなら美味しいところがいい」と言うので、ネット評判では二番目くらいに有名な うしお という店に決定。
夜なのでこんな写真しか撮れませんでしたが、うしおは古い居酒屋みたいな店でした。行列こそできていないものの店は超満員で、お店の外にもテーブルを出してお酒を飲んでる人がいます。わたしたちが到着した時も満員だよって言われたんですが、ちょうど出る人がいたので待たずに入れました。
ここのメニューはものすごかったです。ローメン並盛530円、ローメン大盛610円、ローメン超大盛700円、ローメン超々大盛850円と、うしお煮というモツ煮込みが主力商品で、あとはお酒とちょっとしたおつまみみたいなものがあるだけでした。
まわりのお客さんは飲んで盛り上がっているようでしたが、ともだちが車なのでわたしたちはお酒を飲まず、ローメンの並盛とうしお煮のセットを頼みました。
ローメンというのは肉麺と書くそうです。ぱっと見ると焼きそばみたいに見えますが、いわゆる焼きそばとは全然違いました。麺がやたら太くて固いんです。固いといっても長崎の皿うどんみたいにパリパリというわけじゃなくて、しっかり蒸してあります。でも固い。
その麺にタレをからませてあるのですが、これはソース? それとも醤油ベースのジンギスカンのタレみたいなやつなのかもしれないですけど、ちょっと酢も入ってますね。
そこへキャベツと羊肉を炒めたものがのっけてありました。羊肉は伊那で牧羊をやっているので手に入りやすいらしいです。
で、肝心の味なんですけどねえ。えー、なんというか、味をどうこう言うレベルのものなのかって思いました。もちろんまずくはないんですけど、どう作ってもこれ以上にもこれ以下にもなりそうもないなっていう感じでした。
いや、そういう土地の食べ物ってけっこうありますよ。群馬の焼きまんじゅうだって、他県の人から見ると「何これ、スカスカの素まんじゅうなんか串に刺して焼いちゃって、何がいいんだかわかんない」って感じだと思います。そういうのが土地の人には好かれているのが不思議で面白いんです。
ローメンはまさにそういったローカルフードでした。店には「わたしたちのお腹を満たしてくれてありがとう」なんて地元高校の卒業生からの感謝状があったりして、ローメンだけで完成するのではなく、ローメンを受け入れ愛している土地の人たちの笑顔もセットで完成する食べ物だと思いました。
こうなってくると、ネットでは酷評されてる萬里がどんな風なのか気になって気になって仕方がないんですが、翌日は朝早く伊那を離れてしまったので立ち寄れませんでした。
ちなみに、ローメンは家庭でも作れるように、普通のスーパーで麺とソースを売っています。買おうかなと思ったんですが、うっかり買いそびれてしまいました。
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