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東北旅行9:石巻、町の写真

 せっかくだから町の写真を貼ろうと思うんですが、なぜか右上がりに傾いた写真ばっかりなので困惑中です。ここまで執拗に右上がりなのはわたしの癖ばかりではなく、手ブレ補正が悪さをしてるのかもしれません(と、いい訳)。

顔に見える眼鏡屋さん
▲顔に見える眼鏡屋さんは、朝なのでまだシャッターが閉まってました。開いてる時はこんな感じです>http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1089

 商店街はずいぶん片づいてました。この道沿いで営業中の店はそんなに増えてなさそうです。でもよく見ると「どこそこに移転して再開しています」という貼り紙があちこちに貼ってありました。

古い建物で営業中だった模型屋さん
▲逆光でひどい写真になってますが、この店は模型屋さんで、2月に訪れた時はちゃんと営業してたと思うんです。昔はなんの建物だったかわかりませんが、立派な看板建築で素敵なたたずまいだったんですよ。一階部分が津波にやられてしまって、お店の方は大丈夫だったでしょうか。

古い建物で営業中だった模型屋さん
▲壊れた信号機。石巻でも、まだあちこちで信号機が壊れたままになってます。

永巌寺
▲これは永巌寺だったかな。この写真だけ見ると津波の影響をまるで感じないのですが、塀には波の跡が残ってました。大人が頭まで沈んでしまうような高さまで津波が来たようです。

石ノ森章太郎像
▲これは……石ノ森章太郎地蔵?! 永巌寺の近くにありました。

石段
▲この石段を上ってやろうってずーっと思っていて、この日もぜったい上っちゃる! と意気込んでたんですが、あまりに暑いので挫折。上にあるのは神社でしょうか、お寺でしょうか?

サルコヤ本店営業中
▲サルコヤという楽器屋さん。営業再開してましたー。


 すみません、普段なら没にするような写真ばっかりで。


◎4月29日の石巻訪問記はこちら
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1086

タグ:2011年8月東北旅行

東北旅行8:石巻駅のまわりに異変が?!

 石巻には朝 9時ちょっと前に着きました。いつも石巻に来る頃夕方なので、朝早く来てみたかったんですよね。それが叶うのが震災後になってしまうとは思いもよりませんでしたが。

 前の記事に書いたとおり、行けそうなら女川に行って見ようと思ってたので、駅であらためて代行バスの時間を見ましたが、やはり昼間は本数がほとんどなくて、次に乗れそうなのは12時過ぎとかでした。それに乗っちゃうと、石越を回れなくなってしまいます。

 じゃあ、石越をまわってから、夕方来たらどうなのかなーっていうと、意外に早い時刻に最終バスになってしまうみたいです。石越はちょっと様子を見るだけなのでサクサク動ければ戻ってくるんですが、あっちはあっちで路線バス(市民バス?)の本数が少なくて動きがとれそうもありません。というわけで、女川はあきらめて、石巻をゆっくりまわることにしました。


 久しぶりに来た石巻は(って三ヶ月しかたってない)、駅前に石ノ森キャラが増えてました。

石巻:003の絵?!
▲これ、もしかしてフランソワーズ?

石巻:004と008なの?!!
▲ハインリヒはともかく、ピュンマは顔がどうなっちゃっているのでしょう。

石巻:もしかして 009 !!!
▲わー、ジョーが、ジョーがっ!!!!!


 ハァハァゼェゼェ…… こういうのが駅舎や、駅の前にある物産店の壁に取り付けられてるんです。前にはありませんでしたよねー?

 普通に石ノ森キャラの使用許可がとれる環境にあるのになぜわざわざ石景山遊楽園みたいなものを作っちゃったんでしょう。でも、まったく似せる気がなさそうなところが、見ようによっては好感が持てるような、持てないような(笑)


石巻:交番にはロボット刑事が!
▲交番前のロボット刑事の絵です。これはカッコいい!

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東北旅行7:マンガッタンライナーと代行バスの旅

 東北旅行、やっと二日目の朝です。この日は仙石線で松島海岸まで行き、松島をぶらついたあと、石巻まで行って、さらに石越まで行くつもりでした。

 しかし、早朝ふと目が覚めて、石巻まで行ったら女川もすぐそこなんじゃないかと思いついてしまう。女川は行ったことないし、行けるものなら行っちゃうかな?

 そこで急きょ調べてみると、石巻線はまだ復旧しておらず、女川へは石巻から代行バスに乗らなきゃならないようです。しかもバスは朝と夕方にしかなくて、昼間は本数が少ないみたい。仙台を本当に始発で出発すれば行けるでしょうが、そうでないと、ちょっとビミョーですね。

 気づいたのが遅かったので、もう始発には間に合わない時刻でした。考えていてもしょうがないので、とりあえずは石巻まで行ってみて、そこで考えることにしました。

 仙台から石巻へは、仙石線を使う方法と、東北本線に乗って小牛田で乗り換える方法があります。今回は、海沿いの仙石線を使います。

マンガッタンライナー
▲マンガッタンライナー

 仙石線には石ノ森キャラが描かれている楽しい車両があって、マンガッタンライナーという相性がついています。たしか普段は土日に二往復しか走ってなかったはずですが、わたしが訪れた日は平日なのに(8月9〜11日)かなりの確率で電車がマンガッタンライナーでした。

マンガッタンライナー
マンガッタンライナー
▲こんな復興祈願バージョンも走っています。


仙石線の車両
▲電車の中は特別なんの絵もないんですが、座席がちょっと面白いんです。ちょっと分かりにくいですが、向かいあわせに座るイスがひとり掛けなのがわかりますか? 水郡線もこんなだったから地方によっては普通なのかもしれないけど、関東では珍しいですよね。


 電車にのって海沿いを走って行くと、本塩釜を越えたあたりから、壊れた家などが目立つようになって、まだ大変なんだなと感じます。

 松島海岸駅で降りたのが 7時半ごろ。瑞巌寺にでも行こうかと思ったのですが、もう代行バスが駅前で待っていたので乗ることにしました。
仙石線の代行バス
▲仙石線の代行バス。こういうのが二台来てました。代行バスは青春18きっぷでも乗れます。

 このあたり、海あり、山あり、田園ありで、普段ならとても景色の美しいところです。今も津波にあまりやられなかった田んぼは緑にうねっていて、なかなかいいところだと感じます。

 ただ、海に近い低い場所は津波をかぶってしまったのか、田んぼが放置されていて、赤茶けた土がむき出しになっていました。その様子が単純に休耕田とは違う様子で胸が痛いです。

 民家もまだ壊れたままになっているところがあります。特に東名(とうな)という駅のあたりから、突然被害が酷くなり、少しおどろきました。

 以下は代行バスの車窓から、iPhone で写したものです。あまりおおっぴらに写すのもどうかと思ったので、大したカットはないのですが、いちおう貼っておきます。

代行バスから見た風景
▲遠くに見える民家は津波で破損がひどい状態でした。


代行バスから見た風景
▲倒れたままの信号機、欄干が曲がっている橋。


代行バスから見た風景
▲津波に呑まれなかった田んぼでしょうか。青々と育っています。これとは対照的に放置されている田んぼもあるのですが、うまく写せませんでした。


 代行バスは矢本駅までで終わり。ここから先はまた電車です。

矢本駅
▲矢本駅です。田舎の半端に新しい駅舎ってどこもおんなじような形ですねー。
矢本駅
▲矢本駅のホーム。


 電車が来るまでに時間があることに気づかず、ホームでぼーっと待ってしまいました。わかっていたら駅前をぶらついてみたのに。

 この日もとにかく暑くて汗だくです。線路沿いの草むらで、ショウリョウバッタがキチキチいいながら跳ねていました。

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東北旅行6:ああ仙台の夜はふけて

 やっと一日目の夜になりました。ホテルをとってもよかったんですが、楽天トラベルを見ると、震災の影響だか、夏休みの影響だかで当日の予約を受け付けてないみたい。あっても一泊一万円から的な高級感が漂っていました。

 でもわたしはネットカフェ好きなのでそこいらへんは問題ありません。仙台駅のまわりにはネットカフェが何軒かあるのを知っているのでなんとかなるでしょう。

 というわけでまずは腹ごしらえ。仙台でいつも入る牛タン屋さんで土手煮定食とコップビールでおつかれさまでしたー。
ヤマジョウの牛タン土手煮定食
▲ハピナ名掛丁というアーケード街にあるヤマジョウという店に入りました。手前に御飯を置いちゃったものだから写真がしょぼくて申し訳ないんですけど、土手烹は見た目よりボリュームがあるし、ついてる汁はテールスープなんですよ。コップ一杯のビール込みで1000円しませんでした。安い…ちょっと申し訳ない感じがします。牛タン焼きもとればよかったかなー。しかしひとり旅なのでそんなに食べられない。いや、せめてビールを瓶でとるべきでした。すみません気が利かなくて。また行くので勘弁してください。

 御飯を食べたら眠くなってきたので、まだ20時過ぎくらいだったけどネットカフェに入ることにしました。この日入ったのは牛タン屋さんの近くにある某店です。

 寝る前に漫画を読もうと思い、本棚を見て唖然。漫画が全巻揃っていなかったり、あっちこっちに点在してたりして、なんだか雑然としています。以前にも入ったことがあるけれど、こんな店だったかな、と首をひねってから、ああそうか、震災の後だからか、と思い直しました。漫画も何千冊もあったら整理が大変ですよね。破損して処分したものもあるのかもしれません。

 何冊か漫画を読んでから横になり、うつらうつらしかけると、今度は隣近所のブースからいろんな音が聞こえてきます。外人の男性二人がずーっと英語でしゃべっていたり、お菓子の袋かなにかをずーーーっとガサガサ言わせている親子連れ(たぶん)など、やけに騒がしい状態です。そういえば平日なのになんでこんなにお客さんいるんだろう。普段あんまり見かけない、年配の人もいらっしゃるし。

 それでまた、これは震災の影響なんじゃないかってことに思い至るわけです。仙台の街の中は、通りすがりのわたしの目から見ると、まったくいつもと変わらないような賑わいを取り戻しているのですが、ちょっと海の方へ行けばまだまだ津波の被害から立ち直っていない地域が沢山あるわけです。

 避難所生活が今も続いているかわかりませんが、仮に親戚の家に身を寄せたとしても、たまにはひとりになりたい、家族水入らずになりたいってなこともあるでしょう。ホテルは高いけれど、ネットカフェなら一泊二千円くらい。シャワーも借りられるし、テレビも見られる、ネットにも繋がってる。ネットカフェはいい休憩所なのかな。

 そんなことを考えながら寝ました。明日は早起きできたら早朝にまた石巻の方へ行く予定です。わたしどんだけ石巻好きなん?


早朝のハピナ名掛丁
▲早朝のアーケード街。ハピナ名掛丁&クリスロードです。夜はものすごく賑やかな通りになります。

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東北旅行5:御釜神社

 東北旅行のつづきです。まだ一日目が終わっていません(笑)

 前回は塩釜の町を歩いて鹽竈神社をお参りしたんですよね。鹽竈神社から駅までぶーらぶらしていると(追悼:滝口順平さん)、御釜神社というものに出会いました。

御釜神社
▲御釜神社、鳥居の奥に小さな社殿がありますが、現在は改修工事中でした。

 御釜神社のことは鹽竈神社の説明版に書いてあったので名前は知ってました。鹽竈神社から離れた町のどこだかにあると書いてあったので、漠然と遠いのかなと思い、行くつもりはありませんでした。

 ところが駅に向かって歩いていたら、偶然発見してしまい、ちょっとびっくり。やけに小さな神社だし、まわりは商店街です。こんなところにいきなりあるなんてねえ。

 なんでも、鹽竈神社には、塩の作り方をおしえてくれた神様が祀られているのですが、御釜神社はその神様が塩を作るのに使った釜が祀られているらしいのです。

 しかも、そのお釜は拝観料を100円ほど払うと実物を見せていただけるらしいのですよ。

 が、しかーし!!!

 そんな理屈は帰ってから調べたのです。もともと来るつもりがなかったので、まったく予習をしておらず、そのようなありがたいものを見られること自体よく知らなかったのであります!!!

 残念ですがものは考えようです。これでもう一度行く理由ができたわけですしね(にやり)。

 由緒ただしいお釜は撮影禁止だそうでネットにも実物の写真はないのですが、噂によると、前の記事に掲載した煎熬用平釜と同じような、丸くて浅い釜が四つ、雨ざらしの状態で置かれているそうです。その釜にたまっている水は、どのような干ばつになっても決して干上がらないと言われています。

 さらに特筆すべきは、この釜の水は凶事の前に色が変わるというのです。えっ、ちょっと待て、その話は知っているぞ。てっきり鹽竈神社のどこぞに秘蔵されている釜なのかと思ったら、こっちなのか!! うへー、見たい見たい。絶対また行くぞー!
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▲図書館で借りた本ですが、どうやら表紙のこの写真が神宝の釜らしいです。


御釜神社の池
▲御釜神社の池これはただの池ですが、神宝の平釜を模したものでしょうね。


御釜神社の竃
▲こちらは毎年の神事に使う竃(かまど)だそうです。7月にこの竃を使って古式にのっとって藻塩を焼くとか。格子の中にほんものの竃があって、確かに使われた証として煤けていました。


牛石藤鞭社
牛石藤鞭社
▲こっちは御釜神社の境内にある牛石藤鞭社(うしいしふじむちじゃ)です。鹽土老翁神が人々に塩の作り方を教えた時、牛に塩を積んで運ばせましたが、その時の牛がこの地で石になったのを祀っているそうです。

 神社の名前になっている藤鞭というのは神様が牛を歩かせるのに使った鞭が藤製だったからです。その鞭を地面に逆さにたてておいたところ、根付いてりっぱな藤の木になったとも伝えられています。


牛石藤鞭社の池
▲この穴は、牛石が沈んでいると言われている池です。知らずに立ち入って不浄のものを入れるなどすると祟りがあると言われていて、まわりには柵がしてあります。

 この池は、普段は水が溜まっていて、渇水したときだけ牛石の背中が見えるそうです。実はこの日かなり水が減ってたんですけど、残念ながらそれっぽいものは見えませんでした。もっとからからに干上がらないとダメなんでしょうか。



 というわけで、日がくれてきたので仙台駅に戻ることにしました。




 塩竈市の写真は下記にも貼りました。もう、暑くてふらふらしながら通りがかりにシャッターを切るのでしょうもない写真ばっかりなんですけど、古い建物が沢山残っててすごい町でした。


◎古めかしい看板
http://kanban.g.hatena.ne.jp/chinjuh/20110830

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