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東北旅行4:鹽竈神社にまた来てみた

◎4月29日の訪問記はこちら
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1081


 4月に来た時は、もうあたりが暗くなっていたのに参拝者が大勢いて、みんな真剣に手を合わせて一種異様な空気を醸し出していたものです。あれから三ヶ月半……あれ、今回はそうでもないですよ。参拝者はけっこういましたけど、あの時みたいに張りつめた空気は感じませんでした。


鹽竈神社
▲またこの写真か(笑) 駐車場側から登ってくるとこれが最初に目につくんだもの。塩関係ではなくて、銅銭を作るための釜だそうです。甑炉型鋳銭釜(こしきろがたちゅうせんがま)と言います。


鹽竈神社
▲塩をとるための釜だそうです。東映動画の『安寿と厨子王丸』で、姉の安寿が海水を汲む仕事をさせられてるシーンがあったような気がしますけれど、ああやって海水を運んで、それを砂にまいて塩を結晶させて、さらにその砂に海水を注いで濃い塩水を作って、最後に煮つめて精製すると食用の塩ができます。

 この平たい釜は、能登半島の揚浜式塩田で塩水を煮つめるのに使ったもので煎熬用平釜(せんごうようひらがま)と言うそうです。鹽竈神社ってこういうすごいものがさりげなくそこいらに置いてあるのがスゴイと思う。


鹽竈神社博物館
▲鹽竈神社博物館

鹽竈神社博物館
▲入り口にクジラの頭骨や、クジラ漁に使う巨大な銛が置いてあります。

鹽竈神社博物館
▲残念ながら博物館は震災以降ずっと閉館しています。


志波彦神社の大鳥居
志波彦神社
▲志波彦神社
 鹽竈神社と同じ敷地にあります。


鹽竈神社
▲鹽竈神社

日時計
▲寛政四年(1792年)に献納された日時計のレプリカ。本物は前述の博物館にあるそうですが、現在閉館中で見られないのです。「親も無し 妻無し子無し版木無し 金も無けれど死にたくも無し」で有名な林子平が考案したものだそうです。


石灯籠
▲手水舎(ちょうずや)の屋根があたってる石灯籠は、なにかいわれがあるのかと思い検索してみたんですが、どうも山片蟠桃が奉納したと言われるもののようです。現地に説明があったかもしれませんが、よく見ませんでした。本来はてっぺんに丸い石がついてるみたいだし、こんなひび割れはなかったみたいですね。ということは、地震で一度崩れているのかなあ。


鹽竈神社の狛犬
▲狛犬その1
鹽竈神社の狛犬
▲狛犬その2

 鹽竈神社には何箇所かに狛犬がいます。古風な姿の狛犬さんが何種類もいて面白いんですよ。よく見ると頭に角があるのがわかるでしょうか。本来は、口をあいてるほうには角がなく、閉じてるほうにだけ角があるのが本式なんだそうです。鹽竈神社のは両方に角があったりします。


鹽竈神社の石段
▲すごい石段!
 つい駐車場のある方から登ってきちゃうんですけど、正しい参道はこっちらしいですね。

鹽竈神社の石段
▲下から見ると……うええ、これを登るのは一苦労!

 石段を登れない人用に、七曲がりという坂道も用意されてるらしいです。もしもう一度行くことがあったら、次は七曲がりを登ってみたいと思います。



 暑くてお参りも大変でしたけど、ヒグラシが鳴いていて、とてもいいところでした。次に来る時には博物館が復活してるといいなあ。

タグ:2011年8月東北旅行 寺社幻獣 神社仏閣

東北旅行3:本塩釜駅周辺

 東北旅行のつづきです。前回は愛子大仏まで行ったんですよね。

 もし大仏さんをさくさくっと見られたら、東北大学の植物園に行く予定だったんですが、参拝してるうちに15時をまわってしまい、これから移動したんじゃ閉園時刻に間に合いそうもありません。まだ日も高いので、仙山線+仙石線で本塩釜に移動、塩竈神社にお参りすることにしました。こういう時乗り降り自由の青春18きっぷは便利です。

 本塩釜駅周辺と塩竈神社には4月29日の訪問でも立ち寄りました。あの時は、まだ駅前のコイン駐車場が壊れたままだったし、あちこちに津波のがれきがのこっていました。駅のまわりの何箇所かで信号機がとまっているのも見ました。その反面、駅前の薬屋さんや居酒屋さん、寿司屋さんなどが営業を再開していたのを記憶しています。

 今回は観光しようと思って来ているので、被災地の様子をレポートするのもどうかとは思うんですけど、せっかく同じ場所に来ているので記録は残しておくべきと考え、写真を公開します。


4月に訪れてから三ヶ月半くらいたっているのですが、果たして町はどうなっているでしょうか。復興は進んでいるのかどうか……? 新旧まぜて貼りますので日付に注目して見てください。

本塩釜駅

JR本塩釜駅
▲2011年8月9日

JR本塩釜駅
▲2011年4月29日

駅前のコイン駐車場とエスポート(ベーカリー)

JR本塩釜駅前のコイン駐車場
▲2011年8月9日

JR本塩釜駅のコイン駐車場
▲2011年4月29日

 駅前の駐車場は修理されてました。でも民間のコイン駐車場は、やっぱりまだ壊れてるとこがけっこうあるみたいでした。

JR本塩釜駅前のベーカリー・エスポート
▲2011年8月9日
 4月の写真で駐車場の背景に写ってるエスポート(ベーカリー)は閉店したままでした。

魚民

JR本塩釜駅前の魚民
▲2011年8月9日
 ビルの外装等を工事してましたが、魚民はしっかり営業してました。

JR本塩釜駅前の魚民
▲2011年4月29日
 この時点ですでに魚民は営業を再開してて(4月22日からやってたそうです)、大手チェーン店の底力みたいなものを感じましたよねー。

頑張ってるのは大手だけじゃないぞ

JR本塩釜駅周辺・なっぱやチェーン
▲2011年8月9日
 八百屋さんなのですが、このお店も4月の段階でもう営業を再開してたのを覚えてます。なっぱやチェーンは。安くてすごい店なんです。家の近所にほしいです。

信号機がまだ止まってる

JR本塩釜駅周辺・信号機が止まってる
▲2011年8月9日
JR本塩釜駅周辺・信号機が止まってる
▲2011年8月9日
JR本塩釜駅周辺・信号機が止まってる
▲2011年8月9日

 本塩釜駅周辺の何箇所かでまだ信号機が止まってるんです。こういうのはすぐ直すのかと思ってましたが、意外に復旧が大変みたいですね。

 かといって、町全体がこうでもないんですよね。一角くらい離れると信号機が動いてたりします(4月の段階でもそうでした)。

止まったままの時計

JR本塩釜駅前・時計が止まってる
▲2011年8月9日
 この時計も4月に来た時と同じまま、ずーっと止まってるんです。時刻はまちまちで、地震の直後に止まったわけじゃなさそです。


JR本塩釜駅周辺・公共駐車場の時計が止まってる
▲2011年8月9日
 こちらは公共の駐車場で、残念ながら営業はしていませんでした。こちらは地震の直後くらいの時刻で時計が止まってます。

がれきの中に猫が住んでいたギフトショップは

JR本塩釜駅周辺・猫がいたギフトショップ
▲2011年4月29日
JR本塩釜駅周辺・猫がいたギフトショップ
▲2011年4月29日

 4月の訪問で、がれきの中に猫がすんでるギフトショップがあったのですが、

JR本塩釜駅周辺・猫がいたギフトショップ
▲2011年8月9日

 今回来てみたら、このとおりすっかり片づいて、営業を再開してました。あの猫はどこでどうしているやら。

浦霞の酒造所

JR本塩釜駅周辺・浦霞の酒造所
▲2011年8月9日

 塩竈市と言えば浦霞という日本酒メーカーがある場所です。この写真がその酒造所なんですが、普段だと蔵の見学(中ではなく、外観から歴史などを説明するそうです)などもできるみたいなんですけど、まだ工事中でガイドはお休みしてるようです。

 お酒の販売や試飲はやってるかもしれませんが、この日は来るのが遅くて17時を過ぎてしまい、店は閉まってました。

◎浦霞のホームページ
http://www.urakasumi.com/

再開した店もあれば、できない店もあり…

JR本塩釜駅周辺・商店街
▲2011年8月9日
 このあたりは、4月に来たときはまだ砂だらけ(津波のあと)だったのですが、そういうのは片づいてました。でもこのとおり、道は液状化したのかボコボコです。この通りの店はほとんど閉まったままでした。

JR本塩釜駅周辺・傾いた建物
▲2011年8月9日
 左側の蔵みたいな建物は、なんの店かちょっとわかりませんが、明かりがついてるのでやってるかもしれません。隣の建物は傾いちゃって、左側にビルにもたれて立ってるみたいです。

 少しずつ取り壊しや修理も始まっていますが、そうそうすべてを処理しきれないんでしょうね。町が復活するまでには、まだまだ時間がかかりそうです。

イオンタウンとロイヤルホームセンター

JR本塩釜駅前・ロイヤルホームセンター
▲2011年8月9日
 本塩釜駅の南側にあるホームセンターです。わたしゃてっきりイオンがやってるのかと思ったら、ロイヤルホームセンターという別の店でした。4月の段階では、まだ営業を再開する予定だったみたいですけれど、今あらためてサイトを見に行ったら5月31日で完全に閉店したそうです。
http://www.royal-hc.co.jp/shop_info/kakuten/shiogama/sale.html


JR本塩釜駅前・イオン
▲2011年8月9日
 そしてこっちがイオンタウン。専門店街が7月に再開したようです(イオンのスーパーはもっと早くからやっていたかも知れません)。

 入ってみたところ、スーパーにはものが豊富にあり、普段通りに営業している感じでした。専門店街は、ところどころ閉店てる店もあるんですが、洋服屋さんとか、ゲームコーナーとか、そこそこやってました。

 店の中はきれいに片づいてて、言われないと津波があったことに気づかないかもしれないです。エスカレーターなんかちゃんと動いてましたけど、津波で壊れなかったんでしょうか。それとも、壊れたものを取り換えて営業再開にこぎ着けたのでしょうか。


関連記事:4月29日の訪問記事

本塩釜駅の北側
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1079

本塩釜駅の南側
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1080

タグ:2011年8月東北旅行

東北旅行2:愛子大仏(あやしだいぶつ)

愛子大仏


より大きな地図で 愛子駅周辺地図 を表示

地図の下から
赤いポイント:子愛観音(こあやしかんのん)、駅から徒歩で10分
黄色いポイント:ソフトバンクショップ、駅前
バスのアイコン:愛子駅のバス停
青い線:駅から大仏までの徒歩のルート
波アイコン:開成橋(かいせいばし)
バスのアイコン:中原浄水場前のバス停
黄緑のアイコン:愛子大仏、駅から徒歩だと30分くらい


 いよいよ愛子大仏へ行ってみるわけですが、駅からけっこう離れているみたい。google map で経路検索すると、だいたい 3km くらいと出ます。ビミョーな距離ですよね。歩けそうな、歩けなさそうな。

 バスもないことはないんです。愛子駅からだと、中原浄水場前ってところまでバスが出てます。時刻表に「開成橋経由」と書いてあるバスは全部止まるみたいです。が、日に6〜7本しかありません!

 とりあえず、行きは歩いてみることにしました。平地ならば 3km くらいたかが知れていると判断したのです。

開成橋から望む広瀬川
▲広瀬川です。地図でいうと波アイコンで示した開成橋から写しました。

 ここらへんまでは平地でなんともありませんでした。駅から川までは住宅地で、橋の近くまでくると景色がよくなります。

 ところがここから先に小高い丘がありまして、道は丘を迂回して続いています。その道がですねー、坂道なんですよねー、うひひひ。坂かどうかは地図ではわかりにくいんですよねー。

 坂道と言ってもゆるい傾斜です。春先の涼しい時期ならいい運動になるでしょう。しかしこの日は真夏。すばらしい晴天で、お日さまはカンカン照り。歩き始めたのは13時半くらいだったと思うので、いちばん暑さの厳しい時間です。もう全身汗だく。ちょっとうつむくだけで、髪の毛の中にかいた汗が、ぼたぼたっと落ちてきます。

 徒歩は無謀だったかな、と思いかけた頃、丘のむこうに大仏様の頭が見えてきました。
愛子大仏
▲愛子大仏との第一種接近遭遇!
愛子大仏
▲望遠で写すと頭にアンテナが立っていらっしゃる!

 大仏や大観音を探す旅でもっとも楽しいのがこの瞬間。遠くからお姿が見えた時の驚きを「ぬーっと感」と表現した人がいますが、まさにそういう感じ。これを見て一気に疲れがふっとびました。

 坂を上りきったらあとは平地です。田んぼが広がっていて、その向こうにさらに高台、高台の上に大仏様が座っています。

愛子大仏
▲こうしてみると大きいですね。あとで調べたら高さは 15m あるそうです。さらに高台にありますから想像よりずっと大きく見えます。あそこまでもうちょっと。頑張るぞー!

馬頭観音
▲田んぼのなかに祀られている馬頭観音。

愛子大仏
▲着いたー。これが佛國寺の愛子大仏かー。

 途中に坂があったので遠い感じがしましたが、距離的には大したことなかったです。2Km ちょっとかな。お寺そのものは大仏の後ろっかわにあります。

 写真ひだりはしに移っている黄色い乗り物がスロープカーの「ナムナム号」です。お墓参りも大仏参拝も、ナムナム号に乗って行う仕組みです。小さい遊園地みたいでかわいい。

 乗ったら安全バーを下ろしてボタンを押すと発車です。発車ボタンは自分で押します。ポチッとな。おー、動き出した動き出したー。

愛子大仏・ナムナム号
▲ナムナム号の中から。この斜面にあるお墓には、ナムナム号にのらないと行けません。

ナムナム号の浄財箱
▲ナムナム号は、以前は有料で 1回10円だったそうです。今は無料になって志のある人だけこの浄財箱にお金をいれる仕組みになってます。

ナムナム号発車オ〜ライ
▲上まで着きました。ナムナム号を後ろから見るとこんな感じです。発車オ〜ライ!

上から見た風景
▲上から見た景色。なかなか見晴らしがいいですぞ!

愛子大仏
▲みなさん、こちらが愛子大仏様でいらっしゃいます。プラスチック製と聞いていましたが、そうとは思えない風格です。高さは 15m で、東大寺の毘盧遮那仏をモデルにして作ったそうです。東大寺の大仏様のほが大きいように感じるのは、建物の中にあるからなんでしょうね。

 赤い手すりのところへは、今は階段が封鎖されて登れないようになっていました。こちらの大仏様の内部は法事を行うホールになっていて、体内巡りのような仕掛けはありません。蓮華座の下は共同納骨堂になっています。

 大仏様のお足下には休憩所やトイレもありました。お彼岸やお盆の季節には、大勢訪れるのだろうなと思います。この日は平日の真っ昼間とあって、参拝者はわたしだけでした。

愛子大仏の後ろ姿
▲後ろ姿も凛々しくていらっしゃる。頭の上のアンテナで衆生の悩みをキャッチするのですぞ! 注:ただの避雷針です。

佛國寺本堂
▲こちらは大仏内部ではなくて佛國寺の本堂です。非常に立派なご本尊さまでした。まるで絵巻物の世界が現実になったよう。

 それからまたナムナム号で下まで降りて帰りました。帰りはちょうどバスがあるようなので、乗ってみました。運賃は200円、駅までたったの 5分です。

愛子駅近くで見た太陽の内暈
▲大仏さまを見た帰りに、太陽に暈がかかりました。


◎仙台佛國寺
http://www.moon.sphere.ne.jp/bkg/index.html

タグ:2011年8月東北旅行 バブル大仏大観音

東北旅行1・愛子駅についた

 雨が降って涼しくなったので、そろそろ東北旅行の写真を貼りまくりますよ!


 東北に来て最初に降り立った駅は、宮城県の愛子駅です。愛子と書いて「あやし」と読みます。この地名は土地に昔からある観音様に由来しているそうです。子供を抱いている姿の観音様なので、子安観音(こやすかんのん)とか、子愛観音(こあやしかんのん)とか呼ばれていて、それが「あやし」という地名になり、当て字も「子愛」が逆になって「愛子」となったそうです。

愛子駅
▲JR仙山線・愛子駅

駅前で電源を借りる

 ここまで来る間に iPhone4 の電池があやうくなってしまいました。他にデジカメを持っているので写真はどうにかなりますが、地図を見たりするのに iPhone がないとビミョーです。

 田舎の駅なので、駅前にマクドナルドとかはないんです。でもなぜか駅前の一等地に Softbank のショップがあるんです。渡りに船とばかりに電源を借りることにしました。店員さんたちは接客中で話しかけられそうもなかったので、勝手にあいてるコンセントを借りて勝手にコーヒーもいただいてしばし休憩。

東北ではアナログ停波が来年だ!
▲店にあったテレビがまだアナログだ!

 アナログの停波は7月24日だったわけですが、ここ東北ではまだアナログが続いています。デジアナ変換とかではなく、本当にアナログです。だってほら、来年 3月31日に終了しますって書いてあるでしょう?

 被災地でテレビの買い替えをしている余裕がないというので東北では来年 3月までアナログ放送が続くことになっているのです。これを見て東北に来たぞーという気持ちになりました。

愛子の由来になった子愛観音様にご挨拶

子愛観音のお堂
▲子愛観音(あやしかんのん)をお祀りするお堂。

 駅から徒歩で 10分くらい。地名の由来になった観音様はこのお堂の中にいらっしゃいます。子愛観音の由来にはふたつの伝説があるそうです。

1. 鎌倉時代説
 鎌倉時代の初期 1187年、定澄(じょうちょう)という人が、以下のような伝説を聞き、母親の情に感じて彫ったものと言われている。

 ある母親が、夫と死に別れ、乳飲み子をかかえてひとり健気に働いていた。しかし、雇い人の長者は心根の曲がった人で、子供を背負って働くのでは一人前の仕事はできまいと言って賃金を出し惜しんだ。

 仕方なく、母親は赤ん坊を置いたまま働きに出るようになったが、仕事が長引いて帰りが深夜になってしまった時、赤ん坊は餓えのために死んでしまった。悲しんだ母親は近くにあった池に身を投げて死んでしまった。その池の名前は小鶴ヶ池といい、小鶴とは母の名とも子の名とも言われている。

[参考サイト]
http://www3.ocn.ne.jp/~hirose-a/3-010-00.htm
 こちらによれば、小鶴伝説は宮城野区のものであり、青葉区の愛子にもたらされたのは安養寺の移転にともなうものだろうと推測されています。

http://minwa.blog37.fc2.com/blog-entry-8.html
http://www.sendai-c.ed.jp/~sinden/H19/sinndennrekisimappu/sinndennnorekisi/kodurugaike/kodurugaike.html
 小鶴伝説についてはこちら。


2. 江戸時代説
 江戸時代初期、伊達政宗が仙台藩主になった頃、このあたりの街道が整備され、近隣の村から住民を集めて新たに愛子宿が作られた。

 この時、肝入検断という職(村のまとめ役)についた小松氏の誰かが他所の土地から背負って持ってきたのが子愛観音だったという。



 どちらの説にしても、地名が先か、観音像の名前が先かはっきりしませんが、『安永風土記書出』という本に「当時横町と申す所に相立ち申し候子愛観音之有り候を以つて当村の名に申し来り候由御座候」とあるので、一般には観音像の名前に由来する地名だとされているようです。

子愛観音復刻
▲これはご本尊様のイメージをつたえる石像です。裏側に平成十八年八月十日復刻と書いてありました。

 こういった、子供を抱いた姿の観音様を子安観音といって、日本全国に作例があるようです。これを「子愛(こあやし)」と呼ぶのはとても珍しいことで、たぶんこの土地だけだと思います。

 地名が愛子(あやし)ということもあって、敬宮愛子さまご誕生の際は盛り上がったみたいですね。観音堂のまわりにも「敬宮愛子様御生誕記念」と書かれた杭が立っていて、植樹祭などが行われたようです。
ファイル 1183-1.jpg
▲愛子さまのご生誕を記念する杭。石像は杭とは関係なくて、庚申講関係の青面金剛だと思います。 


 実は、わたしがこれから見に行くものも、愛子さまのご生誕を記念して作られたものです。その名もずばり、愛子大仏です!

 というわけで次の記事に続く。

タグ:2011年8月東北旅行 伝説

東北旅行:乗った電車をざっくりと(3日目)

三日目(8月11日・木曜日)

ファイル 1182-1.png
 さて三日目です。この日は福島方面をまわって家に帰ります。

 ほんとは二日目の夜に郡山まで来てしまう予定だったのです。ところが、改めて調べてみると、郡山駅前にあったはずのネットカフェが震災の影響で閉店したまま再会してないらしいのですよね。

 ホテルも楽天トラベルで調べると、直前の予約を受け付けていないようです。そりゃまあ、電話で聞いたら一部屋くらいあるかもしれませんが、そういうのは割引されていないので高いかもしれませんしね。

 ほかのネットカフェは、駅前ではないので、昼間ならいいですが、夜だとたどり着けるかどうか自信がなかったので、しょうがないので仙台で宿泊、三日目の出発も仙台からです。

 会津若松では何をしたかっていうと、バスに乗って会津村ってところへ行きました。「あんた馬鹿じゃないの、会津若松といったら鶴ヶ城に武家屋敷と決まっておるのだ」というツッコミもありましょうが、ちょっと待った。わたしは実は親戚が東北にいたりして、東北めずらしくないんですよ。鶴ヶ城も武家屋敷も子供の頃に何度も行きました。おまけに中学の修学旅行も東北で、この辺はすでに回っているのですよね。

 というわけで、今回は会津村で大観音を見たわけです。それについてはまた別の記事で。

◎会津若松へ
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1197

◎会津村
(記事は準備中)

 観音様を見て、駅に戻ってきて、駅の立ち食い蕎麦屋でお昼を食べてまた移動です。「立ち食い蕎麦とかあり得ない。復興を祈願して豪遊しろよ!」という声も聞こえてきそうですが、わたしだって駅前に美味しいものの店があるんならそこで食べるんですったら。でも駅前には「北海道」なんて名前のファミレスくらいしかないんですよう。

ファイル 1182-2.png
 磐越西線で猪苗代駅に移動です。磐越西線はいい感じですよ。山あり、田園風景ありで、景色を見飽きません。磐梯町あたりに住んでみたいなあ。家賃高いのかなあ。そんなことより仕事ないよねー。

 猪苗代からはまたバスで、野口英世記念館へ行きました。これまたバスの本数が少なくて、田舎ってバスが厳しい。ほんとに厳しい。記念館のこととかは別の記事で。

 バスで猪苗代駅にもどって、今度は帰る方向で移動するわけですが、予定より早めに見終わってしまったので、水郡線で帰ることにしました。
ファイル 1182-3.png
 せっかくだから郡山で改札をでて駅前をきょろきょろ。うーん、北千住みたい。でっかいビルがばんばーんって立ってて都会っぽいけどそれだけ。おそらく駅から離れたところに昔からの町があったりするんでしょうね。今回は駅ビルだけぶらついて、また電車に乗りました。

ファイル 1182-4.png
 水郡線は初体験です。奥久慈急流ラインなんてそそる愛称がついてます。いぜん名古屋から中央本線で東京に帰った時、線路と平行して木曽川がどどーんと流れていて、本当に感動しました。あんな感じなのかと思い、ワクテカしながら窓の外を眺めていると、あれー、川見えないし。たまに川と線路が交差する時に見える程度で、あんまり見えないんです。ちょっとガッカリでした。でも、このあたりの田園風景は本当に美しいです。

 水郡線の途中で日が暮れて外が見えなくなりました。7月末に東北で大雨がふったせいで、只見線が徐行運転をしてるらしいです。そのせいで水郡線もかなり遅れてました。加えて、水戸駅に近づいてくると、今度は常磐線のどこだかで、集中豪雨があったそうで、そっちの影響でも遅れていました。

 途中でかなり止まってたわりに、水戸についたのは 5分おくれくらいだったでしょうか。要するに普段から停車時間が長いんですね。単線なので上下線のすれ違いに手間取るんでしょう。のんびりした電車の旅でした。

 水戸からは常磐線快速で、松戸まで。どっちかっていうと常磐線のほうが遅れててボロボロでした。結局上の図のようには行かず、取手だか柏だかで、ひとつ前の電車に追いついてしまい、急いでる人は乗り換えてくださいっていわれて、急いでなかったけど乗り換えたりしました。

 金町到着は 23:05 くらい。水郡線なんか使ったわりに余裕を持って帰れました。福島くらいなら遠くないですね。

電車賃

仙台〜郡山〜会津若松間 3260円
会津若松〜郡山〜猪苗代間 480円
猪苗代〜郡山間 650円
郡山〜水戸〜金町間 4620円

合計 9010円

おおっ、三日目の頑張り具合がすごいですね。これを18きっぷの2300円で乗り切ったんだから、もうなんの文句もないというか、18きっぷすばらしいなあ。秋も出してくれたらいいのに(大人なんだから特急電車にも乗りなさい>わたし)。



 というわけで、次回から詳細に写真貼ったりいろいろします。しばらく東北旅行一色の更新になります。

タグ:2011年8月東北旅行 青春18きっぷ