記事一覧

豆腐百珍:結び豆腐

ファイル 1106-1.jpg

四 むすびとうふ 細く切り醋(す)にて浸けていかやうにもむすぶへし よく結びて水へ入れ醋気(すけ)をさる也 調味(てうみ)このみしだひ

 酢につけろというのは豆腐のたんぱく質を固くして扱いやすくしてるんでしょうか。最後に水で酢をぬいてるので味つけではないってことですね。

 昔の料理書には分量や時間がありません。そういうのを書き記すようになったのは明治以降だと聞きました。計らずに作るので料理の下手な人はよく失敗していたそうです。料理が不味いことを嘆いた福沢諭吉*1が、海外で分量つきのレシピを見て日本にも導入しようと啓蒙したのが最初だそうです。

 『豆腐百珍』は江戸時代・天明2年(1782年)の本なので、当然細かい指示がありません。酢につけろとはあっても何時間つければいいのかわかりません。

 とりあえず一時間くらい浸けてみたんですけど、うーん、まあ、何もしない時よりも強くなってるけど「いかやうにも結ぶへし」と言うほど自由じゃないですよ。酢気を抜くのはもっと大変。一体何時間水にさらせば酸っぱくなくなるのか……苦労してできあがったものは、写真のようにどうでもいいものです。もっと意外な結び方ができるようじゃないと手間ひまをかける意味がないですね。

 なお『豆腐百珍』は料理を尋常品・通品・奇品・佳品・妙品・絶品に分けて、結び豆腐は尋常品に分類しています。常に用意しておいて何かに使いなさいということでしょうか。これだけで食べるのではなく、飾りにするか、すまし汁の実にするかってところでしょうね。

*1:うろおぼえなので漱石だったかもしれません。とにかくそこいらへんの文化人が最初にやりはじめ、当時の雑誌だか新聞だかに料理のレシピを連載してたらしいですよ。たぶん諭吉です。ソースはすっごく大昔の「昼は○○思いっきりテレビ」今日はなんの日(ふっふ〜)のコーナー。

タグ:豆腐百珍

傷だらけの薔薇

 詩的表現ではなくてほんとに傷だらけ。つぼみのうちにアブラムシに吸われてこんなんなっちゃう。こんなに傷だらけだとポプリにすらならない。乾燥させると傷のところから茶色くなっちゃうので。
ファイル 1105-1.jpg
ファイル 1105-2.jpg

 黄色いのがマルコ・ポーロ。つぼみからすこうし開いた状態が見ごろだけど、あっという間にだらしなく開ききってしまう。でも香りが素晴らしい。

 ピンク色のは羽衣。これまたあまり咲き方が綺麗じゃなくて、香りもいまいちぱっとしない。

タグ:植物

谷中のザクロというエスニック料理屋

ファイル 1104-1.jpg
ファイル 1104-2.jpg

 はてなダイアリー( http://d.hatena.ne.jp/chinjuh/ )にも書きましたが、谷中のザクロという店です。トルコ&西アジア料理だそうです。みんなで床に座って御飯食べる面白い店です。料理はすべてコースのみで、昼は1000円で次から次へと料理が出てきます。お腹いっぱいになるまで出てきます。ほぼ食べ放題みたいな状態です。どれも辛くないものばかりなのでインド系の料理がダメな人でもいけると思います。個人的にはもう少しスパイスのきいたものが食べたいですけどねー。

 夜は2000円で食べ放題、3000円出すと飲み放題もつくそうです。夜だけベリーダンスのショーもあるみたいなんですが、まだ夜は行ったことがないです。

◎レストラン ZAKURO
http://zakuro.oops.jp/index.php

ファイル 1104-3.jpg
いつも(と言っても入るのは二度目)1000円のコースをとっちゃうんですが、小腹減ったコースとかもあります。すべての料理はイスラム教の作法にのっとって整えた食材(ハラール)で調理してるそうです。

爪とぎストラップ

 心が猫のあなた。外出先で動揺したらどうします? 爪をといでごまかしたくても手ごろな街路樹がみつからなかったら一体どうしますか?

 そんな時におすすめなのが携帯用の爪とぎです。ほらごらんなさいこんなにコンパクト。これならバッグに忍ばせておいて好きな時に爪をとげますよ!

ファイル 1103-1.jpg
ファイル 1103-2.jpg
ファイル 1103-3.jpg

 これは谷中の商店街にある猫をモチーフにした雑貨ばかり売ってるお店で買いました。1個630円です。

 これの外にボール紙の箱に入った簡易版爪とぎストラップもありましたよ。これでもう安心。いつでもどこでも爪とぎで平常心をとりもどせますね(そうか?)。


◎猫雑貨ねこあくしょん
http://www.necoactionproject.com/right1.html
谷中にある猫グッズ専門店の公式サイトはこれです。
通販だったら下記。



谷中の愛玉子(おーぎょーちぃ)

 土曜日にテレビで愛玉子(オーギョーチィ)の紹介をしてたので、食べたくなってしまい、日曜日は谷中の愛玉子専門店へ行きました。

ファイル 1102-1.jpg
▲こんなお店です。完全に昭和の香りがするたたずまい。愛玉子は中華料理店でデザートによく出てきますが、普及したのってつい最近のような気がします。たいていは缶詰めを開けただけだと思うんですが、この店では何十年も前から自家製らしいですよ。お店の名前もずばり「喫茶 愛玉子」です。

ファイル 1102-2.jpg
▲愛玉子についての説明。オーギョーチィはクワ科の植物ですね。細かい種が無数に出来るのですが、それを布袋にいれて水の中で揉み出すんだそうです。汁をしばらく置いとくと勝手に固まるらしいですよ(ソース:5月14日放送の世界ふしぎ発見)。

ファイル 1102-3.jpg
▲こんなふうに寒天みたいになります。手前のはレモン味のシロップがかけてあり、奥のは愛玉子で作ったあんみつ、名付けてチィあんみつだそうです。ちなみにわたしが二つ食べたんじゃなくて、片方は友達の分ですよ、念のため。


 愛玉子自体は味よりも食感を楽しむものです。シロップをかけなければ甘くも酸っぱくもありません。寒天よりは少し風味があるかな、という感じ。冷たく冷えてたらすごく美味しいだろうなと思うんですが、なぜか冷えていないんです。たぶん冷やさないのが本式なんですよね。だって台湾の屋台に冷蔵庫なんかないでしょうから。

 冷やしたのがいい人は愛玉子にかき氷をのっけたのもありましたけど、冷たい飲み物を一緒にとったら案外ぬるいのも悪くないような気がします。

 事情がよくわからないのでこの日は熱い紅茶を頼んでみました。出てきたのは、ただの紅茶にしては濁っててちょっと香ばしい謎の飲み物で、最初は「ん??」と思いました。でもチィあんみつの餡子と絶妙に合うのでびっくり。

 昭和30年代みたいな店構えにテレビだけは薄型液晶という不思議な空間もたまらないですね。作り物じゃないレトロを久しぶりに味わいました。

 場所は国立博物館の前の道を北西にまっすぐ行って、上野桜木という交差点を渡った先です。 JR日暮里駅か地下鉄根津駅から近いみたいですが、上野公園をぶらついたあとに歩いても行けそうな気がします。

喫茶愛玉子
東京都台東区上野桜木2-11-8

 



オーギョーチィ、オーギョーチー、オウギョウチー、オウギョウチイ…いかようにも表記できそうで悩ましいですね。お店では「オーギョーチィ」と表記してます。