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宮城旅行10:石巻も動き始めていた

(宮城旅行9のつづき)

 市街地に行くには、途中から国道398号線に入らないといけないのですが、分岐点で曲がりそびれて駅の北側(内陸側)に来てしまいました。沿道の民家に「温かいお湯があります。顔を洗って休んでいってください」というような張り紙があり、このあたりは水もガスもあるのだとわかりました。

 引き返して398号線に入ると、やたらと道が混んでいて、じりじりとしか進めなくなりました。とうとう交通規制かと思ったのですが、そういうことでもなくて、普段から混む道みたいでした。

 あとで地図を見たら、398号線だと思ったのは抜け道だったみたいです。もっともどって曲がれば広い道に出たんでしょうが、わざわざ混んでるところに突っ込んじゃったんですね。

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▲看板の掛け替え工事…ではなくて、看板屋さんの看板です。作業しているように見えるのはマネキンでした。一瞬びっくり。看板に不二工芸社とあります。

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▲3月11日6時30分から石巻市総合体育館で、と書いてあるプロレスのポスター。地震の当日じゃないですか。当然中止になったのでしょうが、レスラーのみなさんはどうしたんでしょう。

http://www.sanspo.com/fight/news/110315/fga1103151547000-n1.htm
 この記事がそれみたいです。移動中で仙台南部インターの手前を走ってたそうです。

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▲駅前の立町通りです。意外に平静です。きれいに片づいているし。車も通ってるし、町の人が歩道を歩いてます。

 驚いたことに営業してる店がけっこうありました。うどんやさん、パスタ屋さん、パン屋さん、笹かま屋さん、お茶屋さん…などなど。過去に二度この通りを歩いたことがありますが、実は普段から閉まってる店が多くて、いつもとあんまり遜色ないような気さえしました(ごめんなさいほんとに)。

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▲よく見るとやっぱり被害はあったんですね。立派な作りのお店なのにシャッターがぼこぼこです。津波にやられた店もあれば、地震で二階が崩れてる店もありました。

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▲ああっ、サルコヤがこんなになってしまって。サルコヤは玩具と楽器の店なんです。以前来た時は元気に営業していて、楽器屋さんがある町なら住めると思ったものです。本屋と楽器屋は大事(どういう判断基準?)。復活してくださいねー。きっと復活してくださいねー。

 この日は土曜日でしたが、あちこちで復旧工事をしているので交通整理の人が何ヶ所かに立ってました。でも町の中は通行止めにはなっていませんでした。海辺のというか北上川の河口沿いの道が、まだ瓦礫が撤去されていないので、そこは車が通れませんでした。

 っていうかそこって2月に来たとき車を置いた場所じゃないですか。駐車場どうなってるんだろ…

(宮城旅行11へつづく)

タグ:2011年4月宮城旅行

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珍獣ららむ〜 (05/05 01:25) 編集・削除

 一気に書いてしまうつもりでしたが、今日はもう遅いので寝ます。

宮城旅行9:ジョイフルが営業してた

(宮城旅行8のつづき)

 何度も書いてしつこいかもしれませんが、東京にいるとテレビや新聞、インターネットでしか情報を得られないので、東北の太平洋側はすべてが壊滅しているようなイメージを持っています。

 しかし、これまでに見たところで、仙台市街地は内陸にあるので津波の被害を受けなかったのはわかりました。塩釜や松島は、湾の内側にあって、津波を受けたものの沖合いの島に守られて波が弱まったこともわかりました。

 しかし、これから行くところはテレビでも壊滅的な被害を報じられた場所です。震災から一ヶ月以上たっているとはいえ、車では近づけないんじゃないかと思っていたのです。もちろん復興の妨げになることはしたくありませんから通行禁止になってたら引き返すつもりでした。

 でも、どこまで行っても道はきれいに片づけられていますし、車が沢山走っていました。拍子抜けしたような、安心したような、狐につままれたような、不思議な感じです。事態は常に動いていて、被災地はいつまでも被災地のままじゃないんだと感じました。

 石巻市街地に近づいた頃、通り沿いにジョイフルというファミレスがあって営業していたので立ち寄ることにしました。これから行く石巻の市街地は海辺にあるので津波の被害をもろに受けたと思います。到着してしまったら食事はできないでしょうから(と、この時は本当にそう思っていた)。

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▲すんませんこんな絵しかなくて。ジョイフルは東京だと数が少ないんです。ジョイフル体験は生まれて初めてか二度目くらい。

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▲これは津波の跡? このあたりはこの程度の浸水で済んだのですね。いや、この水位だって普段なら大災害ですよ。御店の人に聞いたら4月14日の朝10時から営業を再開したということです。

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▲230gのステーキ+ドリンク&スープバーで1145円也。安い。東京では考えられない価格。ただ肉が固い。ハンバーグにすべきだったか。贅沢ですまんことです。

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▲道の向かい側はパチンコ屋で、入ってみたわけじゃないからわからないけど、どうも営業してるみたい。

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▲裏はバッティングセンター。こちらも営業中で、小気味よくかっ飛ばすカーンという音がしていました。


 ここを出たらいよいよ石巻の市街地に向かいます。

(宮城旅行10につづく)

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宮城旅行8:石巻への道の途中

(宮城旅行7のつづき)

 松島を出て、国道45号線を道なりに進みました。海沿いのパークラインとかいうのを通ったほうが近いんでしょうが、なぜか曲がりそびれてしまったのです。

 吉田川沿いを走っていると、川の中に家や車が沈んでおり、土手にも瓦礫が散乱していました。それを見て、いよいよ壊滅的な被害を受けた場所にさしかかったのかと緊張しました。

 ただ、沿道の建物は流されずに立っていたような気がします。川に沈んでいるのは海から津波に乗ってきたものなのでしょうか。なんという津波の威力でしょう。ただ唖然とするばかりです。

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▲川に沈んでいる乗用車。

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▲土手には何かの破片が散乱してる。

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▲何かの倉庫の前に瓦礫の山が。

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▲ヘドロに覆われた水田。

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▲ぽつんと残った松の古木。

 車の中から見ただけですから確かなことではないのですが、国道45号線沿いでは、建物が倒壊したり流されたりということはないようです。それでもよく見ると、民家の基礎というんでしょうか、壁の下のコンクリ部分に亀裂が入ってるのをあちこちで見ました。

 田んぼには津波で運ばれてきたヘドロがそのままになっていて、どこからか流されてきた倒木が転がっています。一体この田んぼは何年くらいすると米が作れるようになるのでしょう。その間、この田んぼの持ち主はどうやって暮らすのかと考えると、心が重くなりました。
 
(宮城旅行9につづく)

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宮城旅行7:松島や、ああ松島や松島や

 30日の朝になりました。どこかで朝食でもと思ったら、近くに朝からあいてるファミレスがないことに気づきました。まあ、仙台駅のまわりまで行けばマクドナルドか吉野家くらいは開いてるとは思うんですが、それなら慌てて食べる必要もないかなあと。

 今回、執拗なくらいに準備して来ています。もしどこにも泊まれなかったら車中泊するつもりで毛布も積んであるし、飲食店が開いてなくても餓えないようにパンも持ってます。昨日買った笹かまもあるし、パンと笹かまをかじりながら移動しようってことになりました。

 今日は、できれば仙台大観音を見てから出発したかったんですけど、食事する場所がないんじゃ時間が無駄になるので、松島を通って石巻まで一般道を走ることにしました。観音様は時間があったら帰る前に立ち寄るつもりです。

 一般道をとっとこ走っていって、昨日見た塩釜市内を通り抜けて、海沿いをどんどん行くと、突然ハッとするような海の風景が現れます。それが松島です。松島や、ああ松島や松島や…松尾芭蕉の句と言われていますが、芭蕉先生はそんなやったもん勝ちみたいな句は作らないと思う。でも、言葉を失うような美しさであることは間違いないですね。

 どこかに車を停められないかと思った頃に「双観山展望台」の看板がありました。

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▲双観山の展望台からの眺め。実はここよりもっと手前(仙台側)の国道から見た風景のほうが美しいんじゃないかと思うんですが車を止められない。

 展望台にはお食事処もありましたが、朝早いのでまだやっていませんでした。公衆トイレがあるので使ってみましたが、水洗でちゃんと水が出ました。

 すでに観光客が何組かいて、止まっている車のナンバーは、横浜とか、23区とか。なんだ、みんなけっこう来てるんじゃない。双観山には駐車場らしいところが見当たらず、みんな邪魔にならないところに適当に置いてました。

 それからまた車で移動。松島海浜公園の南のはじっこの駐車場に車を停めました。普段は有料らしいのですが、津波でゲートが壊れてしまい、払いたくてもお金を払えません。路駐をするよりはマシなのでみんなここにタダで置いてるみたいです。ここにも車が何台かあって、ナンバーを見るとやっぱり遠くからの観光客です。

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▲JR仙石線の松島海岸駅。東塩釜からこっちはまだ再開してないので電車は来ません。平行して走っている東北本線は動いてるみたいです。東北本線の駅は松島駅といって別の場所にあります。

 画面右端に写っている黒っぽい服の人は「お食事」って書いてある店のお父さんです。喫茶店みたいな店でした。入ってみませんでしたが、これから店を開けるという感じでした。

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▲駅前の舗装が陥没している。

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▲駅前のお土産屋さんと飲食店。閉まってるのは朝の8時半だからだと思います。開店準備をしている店がけっこうありましたよ。

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▲雄島の近くにある黒い塀。白くなってるとこまで津波が来たみたいです。人の背丈よりありますね…

 松島は本当に海際にありますから津波が直撃したんじゃないかと思うんですが、地図を見ると松島の海は湾になっていて、入り口に島があるせいで津波の力が弱まったそうです。

 それでも写真にあるように人の背丈くらいのところに波の跡がありますから大変なことです。雄島(おしま)かかる橋が閉鎖されて渡れませんでした。

 このときはただ危ないから閉鎖されているのかと思ったのですが、あとで google map の航空写真を見たら、雄島にかかっている橋が写っていません。津波で全壊してしまったようです。

 海辺の建物の一階部分が泥水に浸ったそうですが、今はもうすっかり片づけられて、言われなかったらそんな被害があったなんてわからないかもしれません。

 雄島の近くにあるマリンピア松島という水族館が営業を再開していました。

 この日はすでに遊覧船も再開したそうです。島巡りをしたかったですが、石巻まで行かなきゃならないので今回はあきらめました。夏になったら青春18きっぷでこのあたりを回ろうと思っています。

 あ、そういえば、移動中に昨日買った鐘崎の笹かまをかじったのですが、これがあまりにも美味しいので「今まで自分の中でイメージされている笹かまはなんだったんだ」と強い衝撃を受けました。のちほどお土産物についてもあとで詳しく書きます。


より大きな地図で 松島 を表示
下から
黄色いポイントは展望台
赤いポイントが駐車場
青いポイントが雄島
緑のポイントが松島海岸駅


(宮城旅行8につづく)

タグ:2011年4月宮城旅行

宮城旅行6:仙台駅

(宮城旅行5のつづき)

 鹽竈神社に詣でたら夜になってしまったので仙台市内に戻って夕飯を食べることにしました。

 明るいうちに通った時も思いましたが、仙台の市街地はぱっと見た感じでは普通です。たまにビルの壁を直していたり、古い看板が落ちた跡なんかも、なくはないのですが、東京でやきもきしながら想像していたのよりは、ずーっと普通でした。

 ほとんど被害がないなんて書くと、仙台だってひどく揺れたんだぞ、と地元の方からお叱りを受けるかもしれませんが、東京では東北全体が壊滅したくらいのイメージで受け取られていまして、ビルなんか折れちゃってて、電気もガスも水道もなくて、観光客だなんて言おうものなら石を投げられるんじゃないかと、多少誇張してますが、そのくらいに想像してる人が多いと思います(笑)

 わたしは事前に、マクドナルドの営業状況や、八木山動物園やベニーランドが再開したことを調べていたので、そこまでひどいとは思っていませんでしたが、実際に来てみてこんなに平常通りなのには少し驚きました。

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▲駅前の駐車場。土地勘がないのでともだちの車で来るとここに止めちゃうんですが、ほんとは仙台駅屋上にも駐車場があって、駅ビルで御飯を食べると割引になるらしいんです(写真の駐車場には割引がない)。次のチャンスがあったら屋上駐車場に置こうと思うんですが、高速の休日ETC割引がなくなるんだったらもう車では来ないかも。

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▲駅前通り。いつも通り電気もついてるし、車もびゅんびゅん走ってる。普通だー。

 仙台に来ると、駅の近くにあるハピナ名掛丁(なかけちょう)という大きなアーケード街にあるヤマジョウという牛タン屋さんで御飯を食べるのですが、この日は食材が売り切れたらしく早じまいしていました。店の中にはお客さんがいたので、タッチの差で逃したようです。仕方ない、明日来よう。

 というわけで駅に戻ってきました。エスパルという駅ビルの中にもお店が沢山あるので、どこか適当なところに入ろうと思います。

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▲仙台駅ビル一階。仙台駅も壊滅的被害と聞いていたんですが、駅ビルはフツーですね。お店も営業してましたよ。便所にも入ってみましたが、水も出るし、いつも通りでした。

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▲仙台駅中央コンコースの天井。ところどころ白いシートで覆ってあるところは天井が破損してようです。


▲駅ビルのエスカレーター。ふつうのエスカレーターは平らなところで一度切れて乗り換えますが、ここのは平らな部分も含めてエスカレーターです。iPhone で動画をとりました。

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▲駅ビル地下一階にある青葉亭で食べた たんかつキーマカレー 1155円也。美味しうございました。

 食事のあとは駅ビルをうろついて、売店で鐘崎の笹かまぼこを買いました。鐘崎はたぶん有名なメーカーなんですが、ここの笹かまは初めて食べると思います。小ぶりで肉厚で、こんな形状のものはお土産にもらったことがありません。鐘崎も地震で被害があって、しばらく工場が止まってたらしいのですが、最近になって営業を再開したそうです。

 今夜の宿はというと、仙台市内のホテルもすでに営業を再開しているのですが、過去に泊まったことのあるホテルをいくつかネットで調べてみると、どこも部屋が埋まっているようです。一般のお客さんのほかにライフライン復旧の手伝いに来ている県外の業者も使っているかもしれません。

 楽天トラベルで調べると、山形市内のビジネスホテルなんか普通に空き室があるようなので、なんなら高速で移動して泊まったらいいんじゃないのと、ともだちと一応相談はしたのですが、ともだちも漫画が読みたいというので、ネットカフェに行くことにしました。

 実はわたしはネットカフェ好きで、あっちこっちの会員カードを持っているのです。もちろん宮城県内の営業状況なんかも事前に調べてきました(笑)海辺にある店舗は休業しているのですが、内陸の店舗は普通に営業しています。

 最初は自由空間の仙台泉中央店というところに行ってみたのですが、こちらは駐車場が満車で止められず、仕方ないので系列店の西多賀店に移動したら、こっちはガラッガラで貸し切りみたいな状態でした、なんで? お店は広くてきれいだし、いい感じでしたけどね。潰れると次に来た時に寂しいのでほどほどに繁盛していただきたいです。

 フラットシート席をふたつとって、わたしはネットをやったり漫画を読んだり、ハンゲームに入って大富豪とかやったりしてましたが、ずっと運転したともだちはさっさと寝たようです。おかげでさっき買った笹かまを食いそびれました。明日食べよう。

(宮城旅行7へつづく)

タグ:2011年4月宮城旅行