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ムクドリの就塒

 塒(ねぐら)に就く(つく)と書いて、「しゅうじ」と読みます。先週くらいから、椋鳥の就塒前集合が目立つようになりました。平たく言うとねぐらへ帰る前に電線やら街路樹やらに大集合することです。

 東京あたりだと、ムクドリは年がら年中います。でも、常に群れをなしてるかっていうとそうでもなさそうです。ひとたび集まり始めるとヒッチコックの映画みたいにものすごいことになり、「ムクドリ大量発生、山が開発されて住み家を追われたのか」なんて話題にもなるんですが、人間が慣れて忘れかけた頃には群れを見なくなったりします。でも、ムクドリそのものは年中いたりするので謎の現象です。

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▲夕暮れ時に電線に集まってくる。

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▲ジュルルル……とエコーがかかったみたいな変な声で騒がしく鳴き交わす。

 そういえば、ムクドリは、国内を季節ごとに渡っている鳥で、寒くなると山から平地に下りてきたりするはずです。秋に群れをなすのは、山から飛んできたグループと合流するからかなあ、なんてことを思うのですが、野鳥のことはさっぱりわからないのであくまで想像ですけどね。

タグ:地元(葛飾周辺)

浅草に観音様のご開帳を見に行った(エロではありません!)

 浅草寺の本堂落慶五十周年ということで、ご本尊さまがご開帳されたと聞いて9日(日)に見に行きました。天気が悪かったせいもあるのでしょうが、思ったより人がいませんでした(注:観光地なので参拝者は大勢いますが、いつもどおりという感じです)。

 雷門をくぐったところに柱がたっていて、五色の帯がたれさがっています。その帯は、本堂のご本尊様につながっているので、帯に手をふれて拝むと、ご本尊様に直接ふれているのと同じだという趣向だそうです。

 それほどありがたいイベントならば、もっと長蛇の列があってもよさそうですが、それほどでもありませんでした(注:観光地なので参拝者は沢山います)。並んでいる人が「色に意味はあるのですか」と警備の人にたずねていましたが、「すべてご本尊様とつながっています。自分の前にあるものを選んでください。独り占めしようとしないでください。観音様はみなさんと繋がりたいと思ってらっしゃいます」との説明でした。模範的な説明だと言えるでしょう。

 帯にふれて拝んだあと、おたのしみ(?)のご開帳を拝みに本堂へ行きました。浅草のご本尊様は、絶対秘仏で誰も見たことがなく、それがこのほどはじめてご開帳されたというので期待がふくらみます。しかし、やはり思ったほど人がいません。もちろんいつも通り大勢の参拝者がいるのですが。一体どうなっちゃっているんでしょうか。

 中に入ってみると、本堂はまったくいつもどおりに見えました。大きな賽銭箱があり、ご本尊さまがいらっしゃるところは金網の向こうです。さきほどの帯は、途中で細い紐になりますが、参道の上をとおってちゃんと本堂まで続いており、金網の隙間を通ってご本尊様の手に……あ、ほんとだ、結んである。

 金網の向こうに、板状の木に彫った感じの仏像がありました。

 あれがご本尊さま?

 なんかイメージとまるで違う。浅草の観音様はとても小さいと聞きました。でも、今見えてるやつは、特別小さくはないと思います。大きくもありませんが。しかも、金網の向こうにあってろくに見えません。

 今ひとつ釈然としないまま、いつもどおりよろしくお願いしますと拝んで浅草寺をあとにしました。

 帰宅してから調べてわかったのですが、このほどご開帳になったのは、お前立ちのご本尊様なのだそうです。お前立ちというのは、大事な人の前にたってお守りする人のことです。

 つまり、漁師が海からひきあげて、子供達がアカザのお堂をたてて拝んだ絶対秘仏のご本尊様じゃなくて、そのご本尊様をお守りするために作られたご本尊様その二だったのです。

 戦後たてなおして五十年ぽっちしかたってない本堂の落慶記念に、ご本尊様のご開帳なんて話がうますぎるとは思ったのですが……orz

 ちなみに、お前立ちのご本尊様もこれまでご開帳されたことはなく、慈覚大師円仁が1200年も前に謹刻したものなので、こちらもきわめて貴重なものだそうです。

◎浅草寺 
http://www.senso-ji.jp/about/index.html
http://www.senso-ji.jp/info/this_month_info/h20-daikaityou/h20daikaityou-sp.html

 浅草寺の本堂は戦争で焼けていますが、ご本尊様は天水鉢におさめて地下深く埋めてあったのでご無事であった、というのが通説になっているようです。絶対秘仏とはいえ、おそばでお仕えするお坊さんたちは見たことがある、ということなのでしょうか。少なくとも、戦災から守るために地下に埋めたお坊さんは見てるのですよね?

 それというのも、誰も見たことがない秘仏なのに、小さい観音様なんだよってみんなが知ってるのはなんでだろうって思うので。いや、たしかに海からひっぱりあげた漁師は見ただろうし、放置されてた観音様にお堂をつくってあげた子供達も見てるはずだけど、それって1400年近く前のはふじおkpl@;「:……げほっ、ごほっ、いえ、なんでもありません。

 浅草寺には、意外と深い謎がありそうです。そんなところがちょっと好き。

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▲浅草寺(11月9日)、本堂落慶五十周年、ご本尊様ご開帳に集まった人たち。こうして写真を見返すと大勢いますね。きっと不信心なわたしの目が曇っていて、ものが見えていないのでしょう。



 お参りをしたあとにお寺のまわりを歩いたら、浅草にも地口行燈がたくさんありました。面白いのが多いんですが、残念ながら元ネタが並記されちゃってる。まあ、元句を読んでも意味不明だったりするんですけど、まずは自力で考えてみるのが楽しいんですけどねー。

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左:坊主の手からじゅずがもり|右:おやおやうづばっかり
元句:上手の手から水が漏り|元句:おやおや嘘ばっかり

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左:わらう顔にはふぐきたる|右:あとの号外先にたゝず
元句:わらう顔にはふぐきたる|元句:後の後悔先にたたず

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左:はんぺんもらってたばこにしよ|右:大かめもちだ
元句:三遍回って煙草にしよ|元句:大金持ちだ

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左:たらいに見かわすかおとかお|右:板きりむすめ
元句:互いに見交わす顔と顔|元句:舌切り雀

江戸文化にしたしんでみよう

『江戸ぢぐち辞典』
本体価格1,500円 (税込 1,575 円)
1500円以上で送料無料!
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
稲荷の初午や天王祭に地口絵を飾ることが江戸後期に流行した。古典や慣用句や端唄や歌舞伎の名科白などを捻った多種多様な地口灯ろう絵から、当時の庶民の豊かな教養と情感が窺われる。地口の魅力満載の事典。



『江戸の動物画』
本体価格6,000円 (税込 6,300 円)
1500円以上で送料無料!
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
描かれた動物は何を語っているのか。象徴、擬人化、地口(ことば遊び)の三つの思考から動物画を分析。失われた江戸文化の深層を探る、著者による花鳥画三部作の完結編。


タグ:伝説 地口行燈

亀有に新しい両津勘吉像ができました

 亀有駅前、ゆうろーど内に新しい両津勘吉像ができました。11月8日が除幕式だったので見に行った……と書きたいところですが、まったく無関係に通りがかったので写してきました。

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▲これが新しい両さん。今度のは子供の頃の姿で、ゆうろーど沿いにできました。駅から歩いてくると右手にあります。11月8日ご開帳、じゃなくて除幕式だったみたいです。

 駅前を歩いていたら、黒服のSPとおぼしき人たち、消防団っぽいかっこをした人たちがヌーの大群みたいな勢いで歩いてくるので何事かと思ったら、ローゼン閣下が除幕式にお出ましだったようです。なるほど、マンガ繋がりねー。

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▲今度の両さんとは握手できます。

 駅前の両さんは、低い柵があるので肩を組んで写真をとったりしにくいんです。簡単にまたげるような柵とはいえ、両さんごときにその距離は寒いと思ったりするのはわたしだけでしょうか。いたずら防止の意味もあるでしょうから仕方ないのかもしれませんが。

 新しい両さんには、今のところ柵もなく、近づいて写真も撮れますよ。


場所はここ

大きな地図で見る

 今日現在、像が出来る前の状態がストリートビューで見られます。小さい公園風の場所で、放置自転車が多いので車止めにがっつり囲まれていたようです。ストリートビューが北を向いてたら、西を向くようにすると現場が見られます。鞄屋の横です。

タグ:地元(葛飾周辺)

秋の夜長にクイズをひとつ

これは一体なんでしょう

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意外と即答できちゃう人がいそうな予感……


いや、もうほとんど回答が出てるけど、
こうなったら種類まであてていただきましょう!

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これが第二の画像です。
おなじものの一部です。

いや、もう絶対わかる。
そこまでわかってて、当てられないわけがない(笑)

コメント一覧

ひろこ (11/06 22:13) 編集・削除

青磁っぽい色だね。
なんだか判らないけどカニ爪っぽいギザギザに見える。

珍獣ららむ〜 (11/07 09:45) 編集・削除

おや、ひろこさんが即答できないのでは
意外と難問だったかな。
今夜にでもヒント画像を追加します。

ひろこ (11/07 17:48) 編集・削除

全然判らんよ~
イシダイのくちばしでも無さそうだし、
何だろ?

てっちゃん (11/07 18:57) 編集・削除

歯かなぁ?と思ったのですが・・・。
サメの化石とも違うような気もするし・・・。
答がとても気になります!

珍獣ららむ〜 (11/07 19:17) 編集・削除

イシダイ、サメ、どちらもはずれ。
でも近いです。

てっちゃん (11/07 20:41) 編集・削除

気になって何度も見に来てしまいます。

・・・・ピラニアの顎?

ひろこ (11/07 21:25) 編集・削除

もしかして、イラブチャー(アオブダイ)?
もっと歯並び悪いイメージなんだけど色はそれっぽいよねぇ…

珍獣ららむ〜 (11/07 21:34) 編集・削除

 ひろこさん、正解!

 一枚目の写真が上クチバシで、二枚目が下クチバシ。上クチバシは左右のパーツをわざと逆において写しました。

 歯並びがいいのはお皿に丸ごと乗るようなサイズだったから、かも。魚だってわかってしまうと時間の問題で当たっちゃうよねえ。

ひろこ (11/07 22:59) 編集・削除

やったぁ~

実は、アオブダイとか食べたことないし…
沖縄の魚屋で見たけど口元が青いのは皮の色で、
加熱すると取れるのかと思ってた。

珍獣ららむ〜 (11/08 07:09) 編集・削除

 沖縄に詳しい人だとしょっちゅう食べてるから知ってるかなぁと思ってたー。

 こないだイラブチャーのマース煮(塩煮)っていうのを食べたのよ。わたしもイラブチャー初体験。おどろきのポイントも同じで「えっ、煮ても色落ちないの?」だった(笑)

 イシダイって言われて、「イシダイの歯」とかで検索したら、同じ形のものをペンダントにしてる人がいてちょっと萌え(イシダイじゃなくてイシガキダイだったけど)。
http://www.expert-diving.co.jp/same.htm
 ここにはサメの歯もあるんだけど、並べちゃうと違いはわかるけど、確かに趣が似てるねー。

ベルシティの屋根が撤去されるみたいですね

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▲入り口の看板がなくなってた(11月5日)

 JR金町駅南口のベルシティという商店街は道に屋根をかぶせたアーケード街です。スーパーやデパートに対抗して、雨の日でもぬれずに買い物できるようにと、日本中で流行した商店街の形式です。

 そのアーケードが撤去されるようです。ベルシティに隣接した場所に高層ビルがたつのと、それ以外にも大きなマンションなんかが建ち始めたからでしょうか。

 ベルシティ(昔はすずらん通りでしたっけ?)も、大昔は屋根なかったはずなので、昭和三十年代くらいに戻った感じになるのでしょうか。

 でも、あのアーケードのおかげで、通り沿いに出来たマンションから駅まで、台風の日でも傘をささずに歩けそうなんです。はずしてしまうのは、ちょっともったいないかな、と思いました。

 たぶん、老朽化が大きな理由で、商店街がもっと元気だったら新しい屋根とつけかえるんでしょうけど、そこまでするならはずしちゃったほうがお金がかからないんでしょう。看板くらいは残しておけばいいのになあ。

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▲2005年ごろのベルシティ入り口。ハードディスクをあさったら出てきました。

 屋根があると、昼でも光がささないので、ちょっと暗いイメージになることは確かなのですが、わたしは古いアーケード街がちょっと好きなんです。そこだけ時間を切り取ったみたいに古い香りがするから。

 古いから好きっていうのもちょっと違うかな。アーケードが新しかった時代も好きだったから。人は入り口があると入りたくなるものだと思うんです。アーケードの入り口の、でっかい看板を見ると、何か素敵なものがありそうな予感がするのですよね。

 南水元の飯塚商店街にも横町通り(名前が正確ではないかも)という小さなアーケードがあったのですが、数年前に屋根を撤去されてしまいました。古い屋根で昼でも真っ暗だったから、地元の人はないほうがいいのかもしれません。

 通りから見ると、うすぐらいアーケードのむこうに、明るい出口が見えて、ここを通り抜けると次元の違うどこかに出られそうな気がして、用もないのにわざと通ってました。中に八百屋さんとお総菜やさんと、美容室があったと思います。

 お店は変わってないんですが、屋根がなくなったとたんに通らなくなってしまいました。写真をとっておかなかったのが本当に残念です。

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▲まもなくこのあたりも屋根が撤去されるのですね。


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▲建設が進む高層ビル(5日)

タグ:地元(葛飾周辺) 金町駅南口