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繭かきをしました

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 繭になってから一週間ほどたちました。

 蚕に限ったことじゃありませんが、芋虫は蛹になる前に、体をぎゅーっと縮めてしわくちゃになり、動かなくなります。そういうのを前蛹(ぜんよう)と言って、前蛹の状態で一日~二日くらい過ごしてから脱皮して蛹になります。

 蚕の場合は、繭の中で前蛹になります。だから、繭ができたからといってすぐに蔟からはずしてしまわず、一週間から十日ほど待ってから繭かきをします。

 蔟から繭をはずすことを、繭かきといいます。わたしのように趣味で少量飼うなら手ではずせばいいのですが、養蚕農家には繭かき専用の道具もあります。

 櫛(くし)の歯を、太くしたような形状のもので、区画蔟(厚紙を格子に組んだもの)の区画のサイズにあわせて木で作ってあります。

 その巨大な櫛で、蔟から繭を押し出すのです。サクッという音とともに繭が抜けるのは、見ていてとても楽しい作業でした。

 充分に厚みがあり、よく乾燥した繭は、ぶつかりあうとコーンといい音がします。

# げっ、今これを書いてる最中に、すごい稲妻が走りましたよ。近くに落雷したと思う。音と光がほぼ同時なので、真上に雷さんがいますね。一度セーブしたほうがいいかな。

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 数を数えたら七十個ほどありました。わたしのお蚕さんは二百頭いたので、歩止まり二割八分ですか。お姑さんにいびられそうな数字ですね。趣味でよかった!

 繭を覆っている毳(けば、毛羽)は、蚕が足場にした糸です。この部分はきれいに引けないので糸繰りをする前にとってしまいます。けばとり機という専用の道具もあるようです。でも、けばを取ってる作業は見たことがありません。もしかすると、祖母の家ではとらずに出荷していたのかもしれません。

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 繭にも出来不出来というのがあって、上の写真は、左手前が薄すぎて使い物にならない繭。指で押すとペコっとへこんでしまう。営繭中に蚕が発病して死んでしまったようです。光で透かしてみると、蛹ではなく蚕のすがたのまま黒くなって固まってるようでした。あとで開けてみましょう、ちょっとグロいけど。

 右と奥の二個は、糞尿で汚れたものです。汚れたのが毳だけなら剥けばいいのですが、中まで染みてるとダメでしょうね。これもあとで開けてみようと思います。蛹になるとオスメスの区別がつくはずなので。

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 大きさも不揃いです。成長にばらつきがあったせいです。趣味ならこんなのも楽しいですけどね。

 先日書いたとおり、繭かきをしたあとに蛹を殺す(もしくは羽化をとめる)処理をしなければなりません。糸をとるためには、中に蛹がいる状態で釜ゆでにしなければならないのです。

 繭から糸をとるにはお釜でぐらぐら茹でるんだよと、初めて教えられた時は少しショックでした。わたしは子供の頃からわりと冷めてたので、ペットと家畜の間には深い溝かあることをなんとなく理解してました。でも、繭から糸をとるのに中の虫まで殺さなきゃいけない理由がよくわかりませんでした。

 虫が外に出てからでもいいんじゃないかと祖母に聞きましたが、それではうまく糸にならないんだよと言われて、なぜなんだろうと首をひねったのを覚えてます。

 繭を作る虫は、羽化するときに口から酸の強い液を出し、繭を破って這い出します。たぶんそこで糸が寸断されてしまうのだと思います。

# 訂正。羽化する時に口から出す液は、酸だと前に聞いたんだけれど、正しくはアルカリ性の液だそうです。人間が繭をほぐして真綿にする時も、お湯に重曹や草木灰をまぜてアルカリ性の液を作るので、アルカリが正解なのでしょうね。
http://www.kodomo-silkroad.net/kaiko/about/glossary.html

 赤ん坊のように手間をかけて育てるのに、大人になる前に殺してしまうのです。

 これまでもコメント欄などで昔話の「瓜子姫」が養蚕と関係のあるお話だと書きましたが、お話を整理してみると、養蚕にまつわるエピソードがちりばめられているからです。

  • 姫が瓜から生まれること。
  • その瓜はどこか遠いところから川を流れて来ること。
  • 姫が機織り上手だということ。
  • 天邪鬼に騙されて木に登らされること。
  • 天邪鬼に皮をはがれること。
  • 大人になる前(結婚する前)に殺されてしまうこと。

 川から流れてくるというのは、養蚕が外国からもたらされた技術だからだと思います。そして、瓜子姫が瓜から生まれるのは、繭が瓜の形に似ているからです。姫自身が蚕なのです。

 機織りが上手というのは、繭からとった糸が最終的に布になることを意味しています。また、蚕が糸を吐いて繭を作るのを機織りに見立てているのだと思います。

 天邪鬼に皮をはがれるのは、蚕が脱皮することと関係があります。また木に登らされるのは、上蔟と関係があるように思えてなりません。異説はあるでしょうが、瓜子姫は天邪鬼に騙されて木の上から落ちて死にます。かわいがって育てた蚕も、育てた人の手で蔟にあげられ、きれいな繭を作ったかと思うとかきとられて釜ゆでにされてしまうのです。小さな白い蛾になる前に。まるで晴れ着を着てお嫁入りする前に殺される瓜子姫そっくりではありませんか。

 天邪鬼は、蚕を娘のようにいつくしみ、かわいがって育てた老夫婦そのものです。養蚕は虫に対する慈愛がなければつとまらない作業です。そして、鬼になれなければ続けられない作業でもあるのです。

 とりあえず、わたしのお蚕さんは冷蔵庫に入れます。冷蔵しても死にませんが、冬の状態になるので羽化がとまるのです。汚れて使い物にならない蚕は、成虫の写真が欲しいのでこのまま羽化させます。

# 書いてる間に雷が遠ざかりました。火事になった様子がないので落雷したとしても避雷針に落ちたのでしょう。しっかし、ものすごい雷だったなあ。

タグ: カイコ 伝説

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Sari (08/04 23:57) 編集・削除

きょうTVで虫のたちる音が拾えるマイクというのを紹介していました。
中にお蚕様が桑の葉を食べる音ってのも。
コリコリと聞こえました。普通に聞いているサワサワというのとは違いました^^
かたつむりが人参を食べるコリコリのような音とはまた違ってました。
なんか健気な感じに聞こえたのは、思い入れがあるからでしょうね。

瓜子姫、この名が好きです。瓜姫ではないところがいいわ。
単に瓜をうりこと言うのかも知れないけど、なんか可愛い・・・
瓜子姫の解説、感心しました。妹に話してあげよっと♪

Goudeau (08/05 03:45) 編集・削除

天邪鬼の愛を語る珍獣様の言葉は、あたかも神話のなかで語られる言葉のやうで、殆ど戦慄を覚えました。まさに珍獣様でなければ、なんびとも語ることのできなかつた言葉ですネ。うりこ姫説話の大いなる謎が解ける日も近いとすら感じました。

こないだ(7月31日)のお昼のNHKをぼんやり見て居たら、相模原で養蚕をして藍染め、機織までして居るカナダ人ブライアンといふひとが出て居ました。画面にお蚕さんが映つて居て、番組に気付いたのが途中からだつたのですが、竹を編んだまぶしや、80度と90度のお湯に繭を漬けて「糸口」(?)をさがすさま、戦前の織り機で、きりきりはたりと機を織るさまなど、面白く見ました。ひとつの繭のただひとすぢにつながつた糸を全部とつてしまふと、あとには湯のなかに蛹だけが残されて居ました。

↓ブライアン・ホワイトヘッド氏のこと
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/kikaku/083/4.htm

珍獣ららむ~ (08/05 23:08) 編集・削除

>Sari さん
>小さいものがたてる音を拾うマイク
服を脱ぐ時の静電気はバチッという感じなのに
雷だとゴロゴロいうのと似て……いや、違うかも。

>Goudeau さん
 そのカナダの人は、先日別の記事で Sari さんが書いてたのと、たぶん同じ人ですね。機織りまでやってしまうとは、カナダ人ながら天晴れですね。

 わたしは今日、ためしに群馬の土産物屋で買った繭を使って糸をひいてみたけれど、さっぱりうまくいきませんでした。

 糸をひくこと自体はなんとかなりそうなんですが、うっかり糸が切れると糸目がみつからなくなってしまうんですよねえ。糸繰りから後の作業はまるで未知の領域なので、一度どこかでプロに指導してもらったほうがいいかもしれないなあ。

 そのあたりは後日また日記に書きます。

Goudeau (08/06 01:03) 編集・削除

あの番組のこと、すでに当日Sariさんが速報気味に書いてをられたのですネ。番組中で言つて居たブライアンといふ名前を手掛りに探しあてたのが、上のサイトです。同サイトによると、彼の養蚕は、相模原のお婆ちやんたちから学んだものらしいですネ。道具もやりかたも、日本の古いものにこだわつてやつて居るみたいです。TVによると、近所の人たちに色々教へて居るやうなので、行けば喜んで教へてくれさうです。また、彼が居を構へる相模原市藤野町といふのは養蚕の歴史がふるく、資料館などもなかなか面白さうです。

Sari (08/06 02:44) 編集・削除

妹が横浜のシルク博物館で糸取り体験が出来ると言ってました。
あそこで練習してきたらいかがかな?

【珍食用】そうめんかぼちゃ

ソウメンカボチャ

◎珍獣の食卓「ソウメンカボチャ」
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/chinwiki/uniwiki.cgi?%E7%8F%8D%E7%8D%A3%E3%81%AE%E9%A3%9Fwiki%E3%80%8C%E3%82%AB%E3%83%9C%E3%83%81%E3%83%A3%EF%BC%88%E3%82%BD%E3%82%A6%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%9C%E3%83%81%E3%83%A3%EF%BC%89%E3%80%8D%E5%86%99%E7%9C%9F

 茹でると身が糸のようにほぐれる不思議な瓜です。分類学的に言うとペポカボチャの変種にあたるようです。ズッキーニの仲間ですね。


 以下は通販用のリンク(すべて楽天市場内)ですが、リンク先に写真もありますので参考資料としてご覧下さい。ひとくちに「ソウメンカボチャ」と言っても色や形が様々です。おそらく様々な品種が存在しています。甘さなどの味にも違いがあるかもしれません。

そうめん、サラダ、炒め物、スープ、パリパリお漬物に、そうめんかぼちゃ 金糸瓜1.8~2.1kg...
岡山県産他 そうめん南瓜(糸うり)
石川県産 金糸瓜

※2008年8月現在のリンクです。季節のものですから時間がたつと売り切れてしまいます。お求めはお早めに。


ソウメンカボチャ、素麺南瓜、索麺南瓜、そうめん南瓜、そうめんかぼちゃ、キンシウリ、金糸瓜、ペポパボチャの一変種(一品種?)

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ひろこ (08/04 16:50) 編集・削除

そうめんカボチャを出始めに食べて、
良く太った種をまいておくと、
その年にもう一個二個食べられた様な気がする。

珍獣ららむ~ (08/04 18:06) 編集・削除

なるほど、たしかに行けそうな気がする!!
手がぐるぐる巻きなので写真に納めそびれたけれど、
瓜の中で何個か発芽してる種があったのよ。
ほかの種もまいたらすぐに芽が出そうだけど、

場 所 が な い !!!!

こればかりは都会の悲しさ、
冬から準備して場所を作らないと何もできないんだよ~。
でも、ダメもとでいくつか蒔いてみようかな。

ひろこ (08/04 21:16) 編集・削除

袋入りの「野菜の土」を買ってくる。
袋を開けて種を蒔き水をやる。
友達はゴーヤーを其れで育ててるけど、
ちゃんと実が生ってるよ。

珍獣ららむ~ (08/04 22:05) 編集・削除

いや、わりと純粋に場所がないんだってば。
その野菜袋状のものが至る所に置いてあって
中でセンナリだのナシウリだのが植わってる。
ソウメンカボチャだと、地べたに這わせるのかな?
だとすると本当に場所がないかもね(笑)
少し整理するとどうにかなるかもしれないので
まあやってみるよ。

ひろこ (08/05 20:01) 編集・削除

木の根元にワタと種を捨てたら勝手に木に登ってなってた。
カボチャはコンポストから出て、
知らぬ間に草の中で実ってた、案外美味しかった。

参考にならないねぇ。

珍獣ららむ~ (08/05 20:26) 編集・削除

ふむふむ。
ってことは支柱でも大丈夫ってことか。
今日いくつか蒔いてみたので
運がよければ秋までに成るかもしれないです
どうもありがとう!

それはそうと、
よく見たらウィキがリンク切れになってたのね。
あいたたた。メルマガから来た人は
意味がわからなくてそうとう困っただろうなあ。
URLが長いのでタグを書いて省略しようとすると
省略形のほうをCGIスクリプトが「URL」として認識してしまうのかも。
まあ、firefoxも最新版ならデフォルトで折り返すし、
IE用にはスタイルシートに細工してあるから
気にせず長いURLを書くことにしよう。

週末~月曜の日記

 いやはや、この暑さは異常ですよ。風呂場にいるみたいな湿度と気温で汗がだらだら。普通に歩いているだけで額の汗が目に入って痛いくらい。今朝(月曜)など雲が多くて太陽はたまにしか顔を出さないのにエアコンの温度計で屋外が36度。アメダスでも10時の時点で31.1度だそうです。これは普通に死人が出ますね。

土曜日は38でランチを食べてから平和島でセミの会

 土曜日はセミの幼虫を採集する会で、午後から平和島の某所に集まりました。お昼は少し早めにJAZZ38のランチメニューで済ませることに。

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▲JAZZ38のランチは、カレーライス(ポーク・チキン・ビーフ)か日替わりパスタに、こんなサラダとドリンクバーがついて900円です。ファミレスより安いと思う。平日はもちろん、土日もやってます。

 お店の人が先日の穐吉敏子さんのライブの写真をみせてくれました。この日だけは特別で、テーブルを片付けて椅子を並べて、小さなコンサートホールみたいにしてやったそうです。コンサートのあとにみんなでお金を出し合ってちょっとしたパーティーも開かれて、穐吉さんとワインの話などをしたんですよと言ってました。普段こんな小さな店でコンサートなどしない方だそうですから、ファンにはたまらないでしょうね。

◎イタリア料理とジャズの店 JAZZ38
http://www.yydotto.com/jazz38/
 亀有駅南口のすぐ目の前。駅前にあるリリオ弐番館の地下にあります。金曜と土曜の夜はジャズライブをやってますが、それ以外の日とランチタイムは普通のレストランですよ。イタリアンだけでなくカレーも美味しいです。

平和島の虫の会

 平和島は、本を出版して人気急上昇中のbugeaterさん主催のセミの会です。セミの幼虫をつかまえて美味しく食べちゃおうという集まりでした。

 去年が異常なほどの豊作だったので、今年はどのくらいとれるか心配だったんですが、なんだかんだとみんなで200頭くらいとってたので大差ないと思います(去年は250頭くらい)。平和島だと主に鳴いてるのはアブラゼミとミンミンゼミ。たまーにニイニイゼミもいますが数は少ないです。水元あたりとはセミの種類が違いますね。

 虫好きが集まる楽しい会なんですが、さすがに今年は過酷でした。参加者が多くてそれだけでもすごい熱気で、気温と湿度が殺人的に高いんです。この状況で公園で数時間の昆虫最中、狭い調理室での作業と、なんだかんだと七時間もかかるイベントです。よく誰も倒れないもんだと感心するやら呆れるやら。とにかく盛り上がる会です。興味のある方は毎年やってるみたいなので来年ぜひご参加ください。わたしゃそろそろ体力的に脱落しそうです(笑)

 セミは、ファーブルが昆虫記に不味いと書いてます。でも東南アジアでは食べてる部族がけっこうあるようです。沖縄でも食べるって聞きますよね。実際、セミは美味しいです。成虫より幼虫が美味しいです。食感はエビに似てますが、エビとは違う植物的な香りがします。ナッツにたとえる人も多いです。わたしは森の香りだと思います。

 七年も土の中で森の精気を吸って育つんです。その幼虫が羽化する寸前にとって食べるんだから、こんな贅沢な話はありません。塩茹でか燻製が美味しいです。

◎これは去年、わたしがそこらで捕まえたセミを食べた時の日記
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=138
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=141
↑食べ方も書いてありますのでよろしければどうぞ。

 不思議なことに、森の香りは成虫になると消えちゃいます。成虫は殻がサクッとして食感はいいのですが、味は幼虫に劣ります。ただし、ニイニイは成虫になっても味・香り共に濃くて美味しいですね。

◎セミ会の主催者 bugeaterさんのブログ
http://musikui.exblog.jp/

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葛飾区の清掃局ってもしかしてバカなの?

 あえて書かせていただくんですが、あきらかにバカだと思う。バカじゃなかったら嫌がらせですよ。わたしゃかなり頑張ってゴミの少量化と分別をしています。最近はスーパーなどでも積極的にエコバッグを使っているし、ペットボトルの飲料も極力買わないようにしてます。買ったら洗ってラベルをはがし、キャップと分けて出してます。プラスチック製品は表示を確かめて分別して出してるし、発泡スチロールトレイも洗ってバキンと割ってみて、トレイとして資源に出すか、プラゴミにするか確かめてから出してます。

 なのに、うちの方にまわってくる清掃局の人は、うちで出したゴミに「回収できないものが入ってます」ってシール貼って置いて行きやがるんですよ? なら燃やすゴミに持っていってくれればよさそうなのに、その日もスルーして置いて行かれてしまいました。一体何が不満だと? こちらとしてはすることは全部してるんです。これ以上どうするとお気に召すのか、うちの町内まで来てわかるように説明していただけませんかね。

 自分でゴミを出す時に、ゴミ捨て場の整理を自主的にしてるんですが、みなさんがとまどってらっしゃるのが手に取るようにわかります。たしかにぞんざいな出し方をする酷い人もいますけど、回収できないとシールを貼られているものも、見るとちゃんと分けてあったり、洗ってあったりと、努力のあとが見えることが多々あるんですよ。そうなっちゃうのは説明が足りないか、わかるように説明してくれてないからなんです。出す側にこれ以上責任を求めても無駄です。普段から興味を持ってやってるわたしですら意味わからんのですもの。

 正直、こういう状態が続くようなら、ここらの清掃局員は働いてないって区役所に訴え出ないといけなくなる。みなさん大変な作業をしてらっしゃるのはよくわかるんですけどね、しかし正しく出しても回収していただけないんじゃ充分なお仕事をしているとは言いにくいです。

 今後、こういうことが続くようだったら、わたしはゴミの分別をやめようとさえ思ってます。瓶と缶は分けるとして、それ以外はすべて燃えるゴミに出すつもりです。ペットボトル? シランガナ。全部燃したらいい。そのために税金かけてダサイ青で塗りたくったでっかい煙突立てたんだから、バカスカも燃しちまえってことですよ。温暖化もダイオキシンもしらんわ。こんな国に生まれてきたことを恨みながら汚染されて死んでやるがな(怒)

親指は盛大にかさぶたになってた

 親指スライサー事件(皮膚を厚めに削いじゃっただけ)のつづき。今朝も包帯をかえてもらいに行きました。今朝はいつにもまして患者さんが多く、わたし以外に三人も(!)いました。みなさん健康診断かなにかで、特別に病気だから来たというわけじゃなさそうです。

 この診療所は、先生がご高齢なので積極的にはやってなさそうですが、検査設備などはそこそこそろっていて、レントゲン室まであるんです。東部地域病院と提携しているので、異常がみつかると紹介状を書いてくれるだけでなく、看護婦さんが電話して予約までとってくれるようでした。これはある意味穴場といえるでしょう。先生がいつまでもお元気で、この奇跡的なバランスが続きますように。

 わたしの親指はというと、包帯をとったら大きなかさぶたになっていました。かさぶたさえ剥がれなければもう包帯はいらないと先生がおっしゃってましたが、指なのでうっかり使うとはがしてしまいそうなので、また巻いてもらいました。

 ただの切り傷じゃないのでかさぶたは避けられないですね。しばらくは指を風呂にもいれないほうがいいと言われました。ふやけてかさぶたがとれたらまた流血するからだと思います。かさぶたになってなきゃキズパワーパッドの威力を試すのに。ちょっと残念です。

タグ: 地元(葛飾周辺)

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珍獣ららむ~ (08/04 16:34) 編集・削除

 うちのほうでもそろそろアブラゼミが鳴き始めたので幼虫を取りに行こうと思ったら、夕立がきてしまいました。かなり盛大に降ってます。今日は無理かなあ。これで気温が下がればいいんですけどねえ。

Sari (08/05 00:06) 編集・削除

30日に葛飾清掃工場の個人見学会があるので行ってみようかしら。
改装する前の軍艦のような建物のときにフリマに参加したことがあったんだけど今度は要塞みたいになってるんでしょうね。

葛飾と足立では分別方法が違うのかな。前に各区の一覧を見たんだけど忘れてしまった。
うちの区は今はほとんど「燃やすゴミ」になってしまいましたよ。
生ゴミとプラスティック等を一緒に入れると、今だに罪悪感があります。

珍獣ららむ~ (08/05 23:53) 編集・削除

葛飾にはプラゴミの日があるのですよ。
汚れていないプラ表示のゴミを分別して出すのです。
汚れているプラゴミは葛飾でも燃やすゴミです。

最初から全部
燃やすゴミだと言ってくれれば混乱はないのです。
分けろというから分けているのに
回収できないってシールを貼られて置いて行かれるのです。
が、中身は全てプラ表示で汚れてもいないのです。
ゴミ処理のプロが見分けられもしないものを
素人に分けろと要求するのです。
ふざけてます。

つれづれなるままにヒグラシはまだ聞いてない

ここだけの話

 一昨日、○バスに乗ったら運転手さんが言いました。

「発車までもう少々ありますが、あんまり暑いのでエンジンをかけます。営業所には内緒にしておいてくださいね」

 乗客全員が神降臨と思った瞬間。運転手さんに敬意を表してバス会社のなまえは伏せ字で(笑)

[解説]
# 東京都の条例で停車中のアイドリングは禁止されています。
# エンジン切ったままエアコンを使い続けるとバッテリーがあがってしまいます。
# 原油が高騰しています。
# 真夏です。
# お客さんは大勢いました。

 そんな今日この頃にぴったりな一曲。谷川俊太郎:作詞「誰もしらない」


水元公園のセミ状況

 夕べは暗くなってから水元公園でセミの幼虫をさがしましたが、ちょうどニイニイゼミとアブラゼミが入れ替わる時期なのか、どちらの幼虫もろくにいませんでした。ニイニイは抜け殻ばっかり、アブラゼミは抜け殻すらありません。鳴き声もニイニイ優勢でアブラゼミの声はほとんど聞こえません。でも、この状態からある日突然アブラゼミの天下になるのですよねー。

 そういえば去年のいまごろ、水元公園でヒグラシを聞きましたよ。

また流血

 今日もお爺ちゃん先生のところへ行きました。先日は「どう見てもエアコンなんかなさそう」とか書いたのですが、事務室を覗いたら古っぽいエアコンらしきものがあったので、診察室にもついてるかもしれないです。そこらのお店みたいにヒヤっとしないので気づきませんでした。

 そろそろ傷にあてたガーゼを剥がそうってことになったのですが、びりっとやったらまた流血。ひー(笑) というわけで月曜も行くことになりました。面白いから通うのは問題ありませんが、包帯がとれないのは困ったなあ。

ついに通帳をりそなにされてしまった

 そういえば長いこと旧大和銀行の記帳をしてなかったよなーと思って6号と柴又街道の角にあるりそな銀行へ行ったら、ATMに「この通帳ではお取引できなくなっています」って吐き出されてしまいました。

 窓口で聞いたら「旧大和銀行の店番が廃止になったので、新しいのに切り替えますね」って、りそな銀行の通帳に変えられてしまった。大和という硬派な名前がちょっと気に入っていたのに~(笑)

 まあ、それはしょうがないとして「りそなリテール口座くらしの通帳」だなんて意味不明なタイトルがついてるの。リテールって小口って意味? なんでわざわざ大口と違うことを主張されないといかんのかしら。普通に総合通帳って言えばよさそうなものなのにね。そういえば店名も意味不明なんだけど、ラテン語源なんだっけ?

タグ: 地元(葛飾周辺)

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Sari (08/01 17:29) 編集・削除

いい話だな~、運転手さん、粋な計らい!
こうでなくっちゃね♪ ロボットが運転してるんじゃないんだから・・・

私もここだけの話、もう時効だけど。
阿佐ヶ谷から渋谷行きのバスって途中に老人施設があるので
日中はお年寄りの客が多い。
停車するたびに「あ~ら久しぶりっ!」「こっちに座りなさいよっ!」「こないだね~」と、あっち行ったりこっち来たり、うろうろヨロヨロ・・・
そのたびに運転手『危ないからお座り下さ~い』『乗車中は席の移動は・・・』とアナウンスし、乗って来たときは着席するまで発車しないで待っていたりしたんだけど、ばー様たち、聞くっちゃない(^^;)
あーあー、大変だな~何かあったら全部彼の責任だしと思っていたら、
5つめくらいのバス停で、とうとう運転手、立ち上がって『いい加減にしなさいっ! 危ないだろーがっ(-"-)』
ばーさんたち、あっけにとられ静かに。(^m^)ぷぷぷ
運転する後姿は『文句あるならバス会社に言ってもいいぞ!』と書いてあるようでした。(笑

セミ、八王子のほうでは沢山いるようです。
なんでこっちは居ないんでしょうかね、浅草もいないと書いている人がいましたけど。
きのうの夕方、何セミか分からないけど一匹ケヤキに張り付いてましたっけ。

面白いから病院通い、って面白い(笑
切ったのではなく、削いだのって時間がかかりますよね。
でも夏で代謝がいいから、少しは早く治るのでは?
梅田は外観は普通ですが、中はちょっと手を加えてあるけど
昭和初期か大正の終わりって感じです。白に水色のペンキ塗りで
受付のカウンターなんか、すごく好き。
脇にある体重計もでかいアナログだし、診察室の扉もデカイ引き戸なの。

おー、大和銀行、なつかしい!
S坊の使ってない通帳とカード、まだ富士銀行です。
もう立て替えられてしまった大和銀行東京営業所のビルの上のレストラン、もろ明治時代でした。メニューは極庶民的(オムライスとかナポリタンとか・笑)だったけど、鹿鳴館ドレスで来たいような素敵なところでした。
最近の銀行の名前、わけ分からんです。個人預金者のことなんか、鼻も引っ掛けてないのはよーく分かりますけど。

シバケン URL (08/01 17:49) 編集・削除

ヒグラシは7/25くらいに成城学園前で偶然見ました。
ニイニイの羽化を見たことが無いので家の周辺を探したのですが、家の周辺は圧倒的にアブラゼミが優勢です。
ニイニイは本格的に夏が来たと思ったらいなくなりますね。
僕は昨日木場公園でアブラの幼虫を拾って、羽化を見てからトカゲモドキのえさになってもらいました。

珍獣ららむ〜 (08/01 23:40) 編集・削除

>Sariさん
 えーっ、どうしてここらに居ないのかっていわれても、そこらじゅうにセミ鳴いてますよ? あんなにうるさくニイニイゼミが殺人音波を発してるじゃないですかー(汗)

 アブラゼミがまだ少ないね、という話をしてるんですよ。それも「今」少ないだけで、時間の問題で腐るほど出てきますってば。

葛飾周辺には
・ニイニイゼミ
・アブラゼミ
・ミンミンゼミ
・ツクツクホウシ
がいます。

 ニイニイが夏の早い時期に鳴き始めて、次にアブラゼミが鳴き始めて、八月に入るとアブラゼミばっかりになります。最後にツクツクホウシが鳴き始めます。ツクツクホウシの声を聞くと夏も終わるのかなって気がしてきます。

 ミンミンゼミはアブラの前くらいに鳴き始めるけど葛飾は土地が湿ってるせいか数が少ないです。

 それと、わたしは去年、水元公園でヒグラシを聞きました。葛飾にはいそうもない種類のセミです。八月の中頃だったかな。

>シバケンくん
 わたしもニイニイゼミの羽化が見たいので毎年幼虫を探すんですが、出遅れて7月の終わりになってしまいます。もっと早い時期に探さないとダメですね。ニイニイゼミは湿った場所が好きみたいだから、水元公園のような水辺の公園に多いんじゃないかな。水元には大量にいますよ。泥をかぶった抜け殻が木にたくさんくっついてます。

ひろこ (08/02 00:00) 編集・削除

今年は蝉の出足が遅かった。
急に暑くなったから嫌がってたんじゃないかと、
家の辺では言われております。
今は庭先穴だらけでうるさいけど、やっぱりまだ少ない気がする。

指先の怪我はやっかいだねぇ。
バンドエイドの傷パワーパッドは平面なら最強だと思うけど、
微妙な場所だと弱いのよね。
お大事に。

Sari (08/02 03:04) 編集・削除

耳の検査、また行ってきます。
浅草の人も鳴いてないと言ってたんだけどな~・・・S坊もあまり聞かないって・・・

珍獣ららむ~ (08/02 09:04) 編集・削除

傷はおもいっきり微妙な場所なのよー。
右親指の爪の、左上みたいな場所。
水を使わない時はキズパワーパッドでよさそうだけど
場所が場所だけに完全防水は難しいかな?
でも、包帯がとれたらキズパワーパッドを試してみるよー。
こう言うときこそ実験くんにならないとねえ。


>Sariさん
昨日も大谷田の団地の前でニイニイゼミとアブラゼミが盛大に鳴いてましたよ。
アリオの前にある香取神社もセミがすごいです。
大谷田・亀有あたりには確実にいます。
ただ、ニイニイゼミの声は閉めきった部屋の中からでは聞きにくいです。
それと、木がないとさすがに数が減ります。
木のあるところから遠いと鳴いていても聞こえないかも知れません。
浅草は最近行ってないから状況がわからないけど
木のある場所にはいると思うけどなあ。

セミは去年がやたら多かったので
数で言うと今年は少ないかも知れないけれど
いないって騒ぐほど少なくないですよ(東京では)。

Goudeau (08/03 23:56) 編集・削除

珍獣様からみれば児戯にひとしい?
今日TVに出てた秋田県横手の幼虫スイーツ。

http://komatuya-h.jp/pitem/80215790

珍獣ららむ~ (08/04 16:40) 編集・削除

うははは芋虫チョコだー!!
それ、あっちこっちで話題になってますよね。
ホワイトくんとグラデくんがリアルでいい感じ。
売れるのはバレンタインの時期だけかと思っていたら
夏でも品薄なんですねー。

この手のお菓子は欧米だと基本ですよね。
子供用のグミキャンディーには
ミミズや芋虫をデザインしたものが普通にありますから。
でも小松屋本店のほどリアルなのは見たことないです(笑)

古事記・日本書紀と養蚕のはじまり

 うちのお蚕さんたちはすっかり繭になりました。数は数えていませんが、たぶん百個に足りないんじゃないかと思います。それでも全滅はしなかっただけマシといえるでしょう。

 繭になってから二週間もすると羽化してしまいます(中で死んでいなければね)。蛾が出てきてしまった繭からは糸がとれないので、その前に糸を引いてしまうか、蛹を殺す処理をしなければなりません。

 色んな方法があるようですが、日本では熱風をあてる方法が普通だそうです。ただ、そのやり方だと絹の艶が落ちるので、古代中国では塩漬けにしていたようです。この方法は、養蚕家の志村明さんという人が古文書を研究して発見した方法ということです。
http://www.news.janjan.jp/special/0501/0501012229/1.php

 ほかには冷蔵庫に入れてしまう方法があります。人工的に冬の状態にして羽化を遅らせるわけです。

 うちのお蚕さんも、来週頭くらいには処理しなければいけません。もたもたしていると蛾になって出てきてしまうのです。

 本当はいくつか羽化させて交尾させたかったのですが、あれだけの病気が出てしまったので、やめておいたほうが無難かもしれません。子供がウィルスか菌を受け継いだら同じ事の繰り返しです。

 繭かきをしたら、また写真を載せたいと思います。

女神惨殺と蚕の誕生

 日本神話では、蚕は女神の死体から生まれたことになっています。

その1:古事記

  • 大気津比売が口や尻から食べ物をとりだすのを見た須左之男命は、自分に汚いものを食べさせようとしていると思い、怒って殺してしまう。
  • 死んだ女神の体から、さまざまな穀物が生まれ、頭からは蚕が生まれた。

大気津比売:オオゲツビメ
須左之男命:スサノオノミコト

その2:日本書紀

  • 月夜見尊は姉の天照大神に命じられ、地上にいるという保食神を訪ねる。
  • 保食神が口からご馳走を取り出してもてなそうとした。
  • 月夜見尊は汚れた吐物を差し出したと思いこんで保食神を殺してしまう。
  • 死んだ神の体からさまざまな穀物が生まれ、眉から蚕が生まれた(眉の形からの連想と、眉→繭という掛詞か?)。
  • その蚕(あるいは繭?)を口に含んだところ、糸をひくようになった。「又口の裏に蠒を含みて、便ち糸抽くことを得たり」
  • 天照大神は、良い神を殺してしまった月夜見尊を嫌い、決して一緒には現れなくなった。

天照大神:アマテラスオオミカミ(太陽神)
月夜見尊:ツクヨミノミコト(月神)
保食神:ウケモチノカミ

 その2で「かいこ」と訓じられているのは蠒という字で、蚕そのものとも、繭ともとれる字です。

 その「かいこ」を口に含んで糸をひくようになったとあるのは、『山海経』の「歐糸の野が大踵の東にある。娘が一人ひざまずいて木によりそって糸を吐く」という部分と、関係がありそうだと思います。

 『山海経』のこの部分は前にも紹介した馬頭娘の話を記録したものだと言われていますが、あるいは古代の糸の引き方を記録したものかもしれません。しかし、繭玉を口に含んで糸をひけるとも思いにくいです。

少子部の螺蠃(ちいさこべのすがる)

日本書紀より

  • 雄略天皇の六年三月、皇后様みずから桑こきをして養蚕をしようと試みる。
  • 螺蠃(すがる)という者に命じて国中から蚕(こ)を集めさせたところ、何を勘違いしたのか幼い子供達を集めてきて天皇にささげた。
  • これに大笑いした天皇は、子供達を螺蠃に育てさせ、姓を与えた。少子部連(ちいさこべのむらじ)という。

 帝のお后さま自らが蚕の世話をするのは中国の宮廷で行われていた行事だそうです。日本でも真似てみようとしたのです。日本書紀の記述を信用するなら、今から千六百年くらい前に、皇室で養蚕をしてたことになります。今でも美智子さまが御養蚕所で蚕の世話をしているそうです。

 ところで、チイサコベノスガルは平安初期の説話集『日本霊異記』にも出てきますが、やることなすこと元気がよくてユーモラスな人物です。参考までに『…霊異記』の話を紹介しましょう。ここでは栖軽(すがる) という表記で登場します。

 雄略天皇がお后様とむつみ合っているところに栖軽がやってきたので、怒った天皇が「雷を捕まえてこい!」と命じました。腹立ち紛れに言ったことで、本当に捕まえられるとは思っていないのです。

 ところが栖軽は雷雲の下まで駆けていき「雷といえども陛下のお召しには逆らえまい!」と叫びました。するとどうでしょう。都へ帰る途中で落雷があり、大木に雷がひっかかっていたのです。栖軽は雷をとらえて意気揚々と都へ帰りました。

 また、栖軽が年老いて亡くなると、墓に落雷があり、墓碑に雷がひっかかっていました。こうして栖軽は二度も雷を捕まえた男として知られるようになるのです。


関連記事:養蚕関係の伝説
◎中国の馬頭娘、日本の羽衣伝説、日本の七夕伝説、シベリアの羽衣伝説、山海経(中国)
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=389
◎捜神記(中国)
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=386
◎今昔かたりぐさ・養蚕のはじまり(日本の民話)
http://www.chinjuh.mydns.jp/ohanasi/365j/0306.htm

◎眠の話
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=385
◎眠の呼び名とずーの由来(まとめ)
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=410

メモ

  • アリストテレスの『動物記』に蚕と思える記述があるらしい。ただし、家蚕ではなくヤママユガのような野蚕かもしれない。
  • プリニウスの『博物誌』にも養蚕の説明と思われる部分があるらし(今調べましょう、持ってるので)。これも野蚕の類かもしれない。
  • 黄帝関連の伝説に養蚕にまつわることが多々あるらしい。
  • 魏志倭人伝にも養蚕にまつわる記述があるらしい(どっかに本があったかな)。
  • 黄帝の元妃西陵が、蚕の繭を熱い茶の入った碗に落としてしまった。
  • すると繭がほぐれて糸を引き出せるようになった。
  • ためしに織ってみたところ、あまりに美しいのに驚き、蚕の飼い方を調べさせた。

出典不明『世界大博物図鑑(1)蟲類』より孫引き

タグ: カイコ 伝説

コメント一覧

Goudeau (08/02 01:50) 編集・削除

「女神の殺害」は、それが天上世界で起きたか、地上で起きたかによつて、その意味が全く異なるといふのが、私の見解です。さきに「うりこ姫説話」に関して、珍獣様と私で見解の相違がおきたのはそのためです。

天上世界での女神の殺害は、地上への転生、換言すれば、穀物や養蚕を地上にもたらすプロメテウス的功業であると考へます。たとへばスサノヲによる天上での乱暴狼藉も、実は天上の穀霊を地上へと奪ひ去る(火の盗み)といふ意味が隠されて居るわけです。

それに対して、地上に於ける女神の殺害は、逆の方向での転生の手段、すなはち天上世界への昇天と意味づけられる筈です。迫害され殺されることは、いはば羽化登仙のための不可欠の手段であるわけです。

勿論、民間伝承といふものは、必ずしもこのやうな枠組みに従ふとは言ひきれないのが難しいところだと思ふのですが。

珍獣ららむ~ (08/02 10:00) 編集・削除

 なるほど、その観点ならば納得がいくし、おもしろいですよ。天から下ろす役目の者がいて、天に連れ帰る役目の者もいる。季節のうつろいと関係があるのかもしれないですねえ。穀物を生み出す女神は、春に生まれて冬に死ぬものだから。

 すると、ツクヨミがウケモチノカミを葦原中国で殺すのは、地上にいる神を天に連れ帰る行為だったのでしょうか?

 だとするとアマテラスの反応が謎ですね。アマテラスに命じられて出かけたのに、連れ帰ろうとしたら嫌われてしまうんだから。後半の姉との仲違いはオマケだと切り捨ててしまえばいいのかな?

Goudeau (08/02 16:55) 編集・削除

ウケモチの説話は、オホゲツヒメ説話のヴァリアントのやうにみえながら、部分的には、例のアメノワカヒコ説話に似てゐるといふ複雑なかたちを取つて居ますよネ。

オホゲツヒメ説話との類似でいふと、天上世界での事件に似てをり、アメノワカヒコ説話との類似では地上世界での出来事のやうにみえる。

ツクヨミとアマテラスのなかたがひに於いては、ツクヨミは三貴子のもうひとりであるスサノヲと交換可能な役割を果たしてゐるやうにみえます。

このやうな複雑さは、ウリコヒメ説話にもみられると思ひます。結局の所、私のいふ基本的枠組みのはうが間違つて居る可能性も排除出来ないわけですが。(つまりモデルがわるいから複雑にみえるだけだといふ可能性)

私自身は、神話の伝承者たちが、天上世界と地上世界の対立といふ図式を理解できなくなつたために混乱が生じた、と考へて居ます。たとへば、私がいふやうなスサノヲのプロメテウス的役割を誰も理解できず、天上での乱暴狼藉も、単なる幼児性の発現とされてゐるのがよい例でせう。