昨日は夜までお蚕さんとにらめっこで、ずーになったものから蔟(まぶし)に上げました。病気が蔓延しているので少しでも早く繭を作ってほしいのですが、体が変化する前に死んでいく蚕が続出して、さらに数が減ってしまいました。
▲これは今朝の様子
蔟はお蚕さんが繭を作る足場なので、どんな形をしていてもいいのですが、祖母の家で使っていた格子状の蔟を再現してみました。傾斜をつけて寝かせて置いてみました。
▲下に台を作って浮かせてある
下に隙間ができるように台をかってあるのですが、平らに置いてしまっても問題なく繭は作ります。蚕は繭を作り始めると体の中のいらないものを水っぽい糞にして排出するので、糸が汚れないように下に隙間を作ってみました。
本当は寝かせるのではなく立てたほうがいいと思うんです。寝かせてあるとほかの蚕が徘徊しながらする糞が繭にからんでしまいます。でも立てる仕組みを作るのがめんどくさかったので妥協しました。
▲好きな部屋に入って繭を作り始める
体が透けて糸を吐きはじめた蚕を蔟にくっつけてやると、気に入った部屋をみつけて繭をつくりはじめます。いつまでも歩き回っている蚕もいれば、あっという間に居場所を決めてしまう蚕もいます。
▲これが水のような便
蚕の糞は常に固形です。病気でないかぎり固形の糞をします。でも、粗い繭をつくりはじめたところで、こういうのをピュッとするのです。黄色っぽい透明な液体です。
便ならば正常なのですが、病気で死ぬ蚕が吐いたものと見分けが付きにくいのが悩ましいです。
▲営繭(えいけん)途中で死んでしまった病気の蚕
伝染病が発生すると、常に死の危険と隣り合わせです。おそらくほとんどの蚕が菌かウィルスに感染していて、なにかのきっかけで突然発病するのだと思います。左側で頭が黒くなっている蚕は、ついさっきまで順調に繭を作っていたのですが、突然動かなくなって死んでしまいました。こうなったらあわてて取り出して捨てるしかありません。微妙に動いてることもありますが、頭が黒くなったのは時間の問題で確実に死にます。
こんな調子で、二十頭ばかり上蔟させましたが、夜になっても餌を食べ続けている蚕が多く、食べるのをやめた蚕も棒っきれみたいにまっすぐに伸びたまま動かず、なかなか体が変化しないようです。疲れたので寝ることにしました。
回転蔟のことなども書きたいのですが、ブログの画像アップロード機能は五枚までなので記事をわけます。
寝る前に縦揺れと横揺れの時間差がやけに長い地震がありました。距離から考えてたぶん東北のどこか(西では滅多におこらないから)、しかもこれだけハッキリ縦揺れがあるのは大きな地震だろうと思ってテレビをつけたら、各局が臨時ニュースで大騒ぎ。岩手で震度6強とのこと。