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そして今日も蚕たちは元気に食べている

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▲眠(みん)
 脱皮の準備をしているところ。腹脚でしっかりつかまり、体をちぢめて前半身をもたげた状態で死んだように動かなくなる。この状態が一日くらい続き、その間は餌も食べない。脱皮が済むと生き返ったように元気になり、餌を食べ始める。写真は二度目の眠。蚕は一生のうちに四回の眠を経験する。

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▲脱皮殻
 この黒っぽい皮が蚕の脱皮殻。こうやって皮を脱いで大きくなる。脱いでいる瞬間を見たいと思うんだけれど、まだ小さいのでわかりにくく、いつの間にか脱皮が終わっている。これからもっと大きくなれば見やすくなるかもしれない。


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▲糞
 蚕の糞は砂状でさらさらしている。漢方ではこれを蚕沙(サンシャ)と言って他の生薬と組み合わせて関節の痛みや麻痺、下痢や腹痛の薬にする。桑の葉は健康茶として知られているし、蚕は桑しか食べないから、なんらかの効果は確実にあると思う。蚕が飲み下したものをあえて使う意味があるかどうかはよくわからないけど。


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▲蚕は逃げない
 これは今朝の写真。桑の葉は穴だらけだしひからびている。こうなると、普通の虫ならば新しい餌を求めて這い出してしまうものだけど、なぜか蚕は逃げない。まるで人に飼われるために生まれてきたかのようだ。

 何千年も人に飼われているうちに、逃げずに餌を待つものが選ばれて生き残った。こういう性質の虫は野生では生きていけない。人は蚕の吐く糸を利用し、その代償として蚕に餌をやる。天からさずかった虫だと言って大事にし、四六時中めんどうを見てやる。これは、人が絹製品を必要とするかぎりつづく共生関係なのだ。

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▲新しい桑の葉をのせてやる
 こうやって、新しい葉を並べておいてやると這い上がってきて食べ始める。何千匹、何万匹も飼っていると、蚕が桑をはむ音が騒がしいくらいになる。


 祖母の家では、母屋とは別棟の広いバラックで蚕を飼っていました。他の農家でどうしていたかはちょっとわからないけれど、昭和四十年代くらいの養蚕農家はみなそんな感じじゃないかと思います。

 もっと古い時代、萱葺きの旧家では、人が一階に住み、二階というか屋根裏のような場所を養蚕に使っていたようです。群馬も広いので養蚕に特化した家の造りもさまざまあるのでしょうが、南面中央の屋根の張り出しをコの字に切り取った赤城型と言われる形式が有名です。屋根裏に光がさすように工夫してあるのです。

 赤城型の旧家は、ぐんま昆虫の森の園内に移築保存されています。昔ながらの道具で養蚕をしているところも見学できます。公式サイトの解説によると、二階の屋根を切り取った家のことを「キリアゲニケエ」と呼んだそうです。切り上げ二階と表記します。わたしが住んでいたところにはこの形式の家がなかったので耳にしない単語ですが、いかにも上州弁らしい響きで懐かしいです。

 養蚕農家では、とにもかくにも蚕ありきの生活なので、蚕のことを「かいこ」なんて呼び捨てにはしません。おかいこさん、おかいこさま、と敬称つきで呼ぶのが普通です。

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早くも二度目の眠に入ったようです

 土・日と、死にそうなくらい暑い日が続きました。もう、ほんとに汗ダラダラ。今日は新暦七夕なのに朝から大雨。気温は下がったけれど湿度が高くて息苦しいくらいです。

 ところで、蚕が二回目の眠に入りました。一回目の眠から二日くらいしかたってませんが、どうやらこれで標準のようです。

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▲これは昨日の様子。体長は約15mm程度。頭を伸ばすともうちょっと大きいかもしれません。

 昨夜までこの調子でもりもり食べていました。なるべく柔らかい葉は選んでいますが、切り刻まずに与えています。今朝になって新しい葉を入れてやったらもう食べない。頭をちぢめてじーっと動きません。

 そろそろ箱が手狭になってきたので、眠から覚めたら笊に変えようかと思っています。

桑こき用の爪

 祖母の家では、蚕が大きくなると、桑を枝ごと与えてました。でも、蚕が若いうちは葉を枝からもいで与えます。大きな籠を背負って畑へ行き、葉っぱだけ摘んで帰る場合と、枝ごと切ってトラックで持ち帰る場合があったような気がします。

 どちらにせよ、大量に摘むので素手では大変です。専用の機械もあるらしいんですが、祖母の家では桑こき用の爪をはめて手でやってました。

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▲例によって厚紙で作ってみましたが、実物は黒光りした鉄製でした。

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▲これは裏側。キンカンの箱で作ったのがばれますね。これはあくまで模型です。実物は鉄製。忍者が使う角手(かくて)という道具に似ているのでなんとなく好きでした。角手とは爪の向きが違いますけど。

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▲こんな風に人差し指にはめて、爪は掌側に出します。これはちょっと大きすぎますね。実物はもうちょっと小さかったと思います。これで、枝を上から下に向かって"こく"のです。


ところで、座繰り器をどうしよう?

 蚕が孵化から繭になるには、月が一巡するのと同じくらいの日数がかかります。うちの蚕は七月一日生まれなので、このまま順調に育てば七月末には繭になっているはずです。最初はお蚕さんを返ればそれで満足だったのですが、どうせやるなら糸繰りもしてみたいじゃないですか。

 群馬の養蚕は、昔から分業が進んでいて、飼う人は繭にするところまででおしまい。そこから先は製糸工場へ行ってしまうので、わたしは実際には見たことがありません。手作業で糸を紡いでいるのも見たことがないのです(もちろんテレビでなら見たことがありますよ)。

 繭を茹でてほぐしやすくしたものを、数本まとめて巻き取ればいいのは知識としては知ってます。蚕の糸はセリシンという物質に包まれていて、うまく引くと撚りをかけなくてもくっついて糸になるらしい、なんてことも知ってます。

 が、ここで問題です。座繰り器(ざぐりき)はどうすればいいのでしょう?? ハンドルがついてて、くるくる回しながら糸を巻き取る機械です。床に座って使うので座繰りです。

 今でも手作業で糸を繰る人がいるので、お金さえあれば新品が買えるのですが、ちょっと調べたら八万円くらいするのです。無理。さすがに無理!!

 ヤフオクには数千円から出てます。でも本当に使えるものなのかあやしいんですよねー。さて、どうしたもんでしょう。

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Sari (07/07 13:22) 編集・削除

編み物の「かせくり器」と「玉巻き器」じゃ駄目?
玉巻き器だけで、テンションは指でも大丈夫な気がするけど・・・

珍獣ららむ~ (07/07 14:29) 編集・削除

あー、なるほど。
毛糸用のかせくり器か玉巻き器だと2500円でおつりがくる感じなんですね。
今のところ大量に繰るわけではないから行けそうな気がしてきました。
ほかに思いつかなかったらそれでやってみます。

ひろこ (07/07 17:31) 編集・削除

玉に巻いてしまうと最終形態になるので、
どちらかを買うとしたらかせくり器の方が良いと思う。

私は、かせの糸を買った時は友達のかせくり器を借りて、
ボール紙に手で巻き取ってる。

今ヤフオクに出てるのは1000円+送料
出品地域: 埼玉県 の多分古道具屋と言うのは感触良いかも。
おばあちゃんが昔使ってたけど30年くらい放置っぽい感じ。
さほど複雑な構造ではないので少々壊れてても、
ホームセンターにある物で修理できる。

だけど、折りたためないから場所とるよ~。

珍獣ららむ~ (07/07 18:08) 編集・削除

ヤフオクの古道具は魅力的で
単なる憧れのみで入札してしまおうかとさえ……
しかしきっと、
本体価格より送料がかかるに違いありません(笑)

と、とりあえず部屋を掃除するであります。
たぶん一日じゃ掃除しきれないけど、
座繰り器をインテリアに出来る場所を確保できたら
骨董も考えてみるでありますー。
ひろこ様のおばあさまの愛用品、
もし手放す気になったらご連絡ください。
送料着払い+αくらいでよければ喜んで引き取りますー(笑)

お蚕さんたちは、あっという間に脱皮をすませて
またモリモリ食べ始めました。
人間も猫も暑さと湿気で死にそうになっているのに
蚕は育ちがいいくらいですよ。

ひろこ (07/07 18:27) 編集・削除

ちゃうちゃう、おばあちゃんの云々はヤフオクに出てる商品のイメージよ~。
うちの祖母は縫い物はしたけど、糸紡ぎはせんかったよ。

友達は染め織りするから一式持ってて、
座繰りもさわらせてもらった事があるけど、
正直、手に掛かる重さが、かせくり器より気持ちいい事は確かだわ。

珍獣ららむ~ (07/07 21:10) 編集・削除

なーんだー、そういうことか。ちょっと残念(笑)
ヤフオクのは明日終了みたいだから
そんときまで誰も入札してなくて
わたしが忘れてなかったら入れてみるよー。

珍獣ららむ~ (07/09 05:57) 編集・削除

結局、オークションは負けたわよ。
2時間前に1000円で入札して、
その後覗きに行けずに終了。
あけてみたら1100円で別の人が落としてたわ。
ほっといたら入札なしで終わりそうと思ってたのにちょっと意外。

こういう、古民具を売ってる店って
オークション以外にないのかなあ。
でも、実店舗で買うと高いんだろうな。
しょうがないから当面はかせくり器で我慢するよー(笑)

ひろこ (07/09 08:08) 編集・削除

オークションで負けた時は、
あら残念と言うべきか、物が増えなくて良かったと言うべきか、
迷ってしまうわけでして…

古道具
家のへんでは「三の日交換会」なる物がありまして、
業者がいろんな物を持ち寄ってミニオークションをするのですが、
素人も参加できちゃいます。
古い掃除機とか、ホントどうしようも無さそうな物がいっぱい出てます。
着物一山千円とかの世界です。

珍獣ららむ~ (07/09 09:51) 編集・削除

 まあ、東京にも古民具の青空市的なものがないこともないけど、がらくたに見えてぶったまげるほど高いものが並んでいたり、あとは本当にどうしょうもないものがちょっぴりなんて世界ですよ。それでも定期的に覗きに行ってれば掘り出し物もありそうだけどねー。

 しかし、昨日の座繰り器はちょっぴり惜しかったかも。他のをいくつか見ると、糸を均等に巻くための可動部分がちゃんとついてるタイプだと、1100円じゃ買えそうもないから。糸巻き(小枠とか言ったっけ?)を別売で買うとしても合計で3000円くらいで済むわけだし。歯車の部分がしっかり残っているので修理するとしても楽そう。ちっ、もっと真剣に競っておくんだったかな(笑)

戸ヶ崎でお祭りやってます

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▲戸ヶ崎の香取神社でやっている三匹の獅子舞。獅子舞といっても前後に人が入っているやつではありません。鹿踊りにちょっと似てます。

 お祭りは昨日からやっていて、明日(6日)まで続きます。朝から晩までやっているはずです。まだ間に合いますのでお近くの方は是非どうぞ。

◎昔話の舞台を訪ねて・三匹の獅子舞
http://www.chinjuh.mydns.jp/ohanasi/tanbou/0005.htm

 亀有からだと、駅の北口から三郷中央駅行きの東武バスに乗って戸ヶ崎郵便局のあたりで下車。本数が少ないので頑張ってください。西水元循環バスに乗って水元神社で降りて歩いても行けますが、かなり根性を入れて歩く必要があります。

 金町からだったら南口から戸ヶ崎操車場行きのバスに乗って終点かひとつ手前で降りて歩いてください。徒歩数分です。こちらは本数があるので便利です。



 今日はホントに暑くて死にそうです。全身から汗が噴き出す感じでいくら水を飲んでも足りません。飲み過ぎで口の中がむくんで奥歯にあたるところが傷になって痛いです。夕方地震がありました。茨城のほうで震度5弱だと言ってますね。大丈夫なんでしょうか。東京もけっこう揺れてました。

タグ:神社仏閣 伝説 獅子舞 地元(葛飾周辺)

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Sari (07/05 19:53) 編集・削除

あらま、地震があったんですか・・・
行ってきましたよー!
あとでちょっと日記に書きます。教えて下さってありがとう♪

Goudeau (07/05 23:50) 編集・削除

なるほど「唐獅子牡丹」とはこの事か。ウズマキ好きの私は唐草模様の風呂敷包みも大いに気になります。

よく獅子の胴に使はれる、旋花模様(?)みたいな大風呂敷も気になります。

珍獣ららむ~ (07/07 07:58) 編集・削除

 写真に写ってる唐草風呂敷は、わたしも意味がよくわからないんです。中に紙をひねったものが大量に入ってます。舞台などで投げるおひねりのような形状です。でも、形だけでお金は入ってないと思います。

 それを、演目の途中で盛大に投げたりしてます。観客が投げるんじゃなくて投げる係の人がいるみたいです。おひねり型の白いものが雪のように降り注ぎます。終わると拾って風呂敷に戻してます。その間も獅子は舞い続けてるみたいです。

 すべての演目を最初から最後まで見たことがあるわけじゃないので事情がいまだによくわかりません(笑) そういえば前後に人が入るタイプの獅子舞は、獅子の胴体が渦潮を思わせるようなねじりの入った花模様が定番ですよね。考えてみると不思議。なぜかしら。

mixi の Sari さんの日記に、獅子頭についてる鳥の羽は神社で飼ってる鳥からむしるのだと書いてあったのにはびっくりでした。自家製だったのかー!

Sari (07/07 09:21) 編集・削除

おひねり、そばに行って見たら、小銭が一枚くらい入ってました。
サイズから、五円玉のようでしたよ。
私が見たときは、
詰め所からダンボールで運んできて撒き、かき集めたのは唐草模様風呂敷に詰め込んでました。
時々投げられるご祝儀袋も風呂敷に突っ込んでいましたから風呂敷は回収袋状態なのでは?

大昔の唐草模様のルーツは、獅子舞や風呂敷に模様が使われるとは思わなかったでしょうね。一時は泥棒のトレードマークだったし(笑

渦巻き模様、世界各地でありますね。日本では大好きな装飾古墳にもあるので嬉しいです。なんかすごいパワーを感じる模様です。

昨夜また行っちゃいました。S坊と一緒だったのでゆっくり出来ませんでした。少女の踊りと、また花廻りの一部だけ見られました。違うの見たかった・・・
八潮は電話して日時を聞いてみます。

Sari (07/07 09:30) 編集・削除

ひとつめの獅子舞は7月1日でもう終了。←これ多分友人の家のそばだと思う。行ったかな~・・・
二丁目の獅子舞、というのは15日だそうです。

Sari (07/07 09:42) 編集・削除

こんなのありました。
http://www2.accsnet.ne.jp/~kamey/koyomi/saitama/YashioOhze.html
一度に二つは駄目だそうで、さらに連投、失礼します。

Sari (07/07 09:43) 編集・削除

祭事カレンダーみたいのhttp://www2.accsnet.ne.jp/~kamey/koyomi/cal_saitama.html

ひろこ (07/07 10:32) 編集・削除

お獅子の胴体部分の花っぽい文様は、
そのまんま獅子の毛の柄だそうで「巻毛」とか言うそうです。

いせ辰ではまんま「獅子舞」と名が付いていますね。
http://item.rakuten.co.jp/wagokoroan/13-8213-87/

>ヴィシュヌ第4の化身、半人半獅子のナラシンハ(Nrisimha)が、
>魔王ヒラニヤカシプを倒した時の勝利の舞が獅子舞の起源。
と言うのが出てきたんだけど、
あっちから来たんだとしたら唐草模様は定番だわねぇ。

珍獣ららむ~ (07/07 12:17) 編集・削除

八潮の獅子舞はこれからのやつもあるのですかー。
てっきりもう終わってしまったかと思ってました。
15日、忘れなかったら覗きに行ってみます!


獅子の胴の模様は巻毛ですかー。
そういえば中国の獅子だと毛の生えた胴を使ってる場合もあるので、
簡略化されて模様になったわけねー。


渦巻き好きのGoudeauさんのために夢のあることも書いておくと、
戸ヶ崎の獅子舞の「太刀懸り」という出し物は、
大水で沈みそうになった村を救う話らしいですよ。
獅子頭を舟に乗せて提を切りに行ったら
番をしていた役人が驚いて逃げたので邪魔されなかったとか。
どうしてわざわざ獅子頭を持って行ったのか謎なんです。
獅子=狛犬=独楽=渦という連想と関係があるのかもしれないし、
単なる景気づけだったのかもしれませんが。

Goudeau (07/07 16:24) 編集・削除

狛犬とか獅子とか、そのほかにも神馬とか牛のやうな「聖獣」が「聖」である理由は、「毛だらけの獣」だから、に尽きる、と私はにらんでをります。つまり「毛の呪的パワー」ですよ。

毛にどんな呪力があるか、参考になるのは、大名行列の先頭に立つ「毛槍」、シナの皇帝の場合だと「節」といふ毛を付けた杖のやうな執りものです。つまり毛のパワーの本質は「交通の力」「障害物をはねのけてまかり通る力」ややしやれた言ひまはしで言へば「道」(タオ)といふことでせう。「どこへでもゆくことができる力」は、同時に、「外部から襲来するよこしまな力をはねのける力」でもあるわけですから、「魔除け」「へき邪(辟邪)」にもなるわけです。

実をいふと、今まで言及した「うずまき」「皮(ないし毛皮)」のシンボリズムは、この毛の話と関連づけることによつて、その意味が照らし出されるものだと思ひます。これは、あまりにも巨大なシンボリズムの網の目の話になりさうなので端折りますが。

挙げて下さつた大水の説話、非常に面白くうかがひました。洪水といふ現象を古代人は水がしかるべき道をもたぬ状態と意識して居たらしいんですな。つまり獅子頭は、水に道を作つてやること、「道の呪力」に関はるとみてよいでせう。(お正月に獅子舞が出るのは、つまり、新たなる年へと道を開く事、「歳」といふ呪的パワーに道を開く為でせう)

鹿児島は今日も真夏日、わがPC周辺は38度になつてをります。

Goudeau (07/07 16:35) 編集・削除

>ひろこさん

獅子の胴の模様の正しい呼び名を教へて下さつて有難うございます。模様の呼び名としての「獅子舞」は実に暗示的ですネ。なにしろ「舞(まひ)」とは本来「巻(まき)」なのですから。

ひろこ (07/07 17:52) 編集・削除

舞=巻
これを思い出しました。

http://jp.youtube.com/watch?v=kbWfcuwAK0U&feature=related

巻毛文様、狛犬の背中にも付いてたりしますね。

Sari (07/07 18:49) 編集・削除

柴又の八幡様でも秋に三匹の獅子舞やってるそうです。
http://www.ara.go.jp/pr/200409/sanpo/index.html
戸ヶ崎のにも触れていますね。

獅子頭を船に乗せる、ですけど、川の傍の神社では
お神輿と一緒に宮出しして船渡御のときも乗せるから
船に乗せなれていたとか(笑
冗談はともかく、魂鎮め→荒れた川面を静める意味で乗せたんじゃないかな~。お神輿を乗せるより簡単だし(^m^;)
大型船の舳先の女神像とかメドゥーサみたいのと同じかな?

Sari (07/07 19:37) 編集・削除

そうそう思い出した。
戸ヶ崎の獅子舞のことについて書いたブログにありましたが、
おひねりは、稲こき機(?)みたいのでガーッと中身を出すんですって。

珍獣ららむ~ (07/07 21:50) 編集・削除

あーーーー!!
柴又の八幡様の獅子舞はぜんぜん知らなかったですよ。
しかも、わたしが探してたのはこれだー!
やっぱり葛飾側にも提を切る話があるんじゃないか。
互いに
「この提を切ればおらが村は救われる!」
と思ってたわけねー。

そして、提切りに獅子はつきものと。
やはり、獅子と渦はどこかで繋がっているみたい。
舞=巻といえば、鏡獅子なんか
獅子がたてがみ(毛)をふりまわして舞うじゃないですか。

珍獣ららむ~ (07/07 23:40) 編集・削除

あー、今おもいついた。
獅子舞ナラシンハ起源説とかがアリなら
わたしゃもっと古い例をあげられるよ。
エジプトの神話で、堕落した人類を滅ぼすセクメト女神の話。
セクメトが我を忘れて残虐の限りを尽くすので、
神々はビールの洪水をおこしてセクメトを沈めたそうな。
(ぎょうせい、という出版社のエジプト神話の本に出てた)
セクメト女神は長い髪の獅子頭で描かれるんですよ。
狛犬エジプト起源説なんかを考えたら
このくらいまでさかのぼってもいいはず。

ただ、セクメトの人類虐殺と、ビールの洪水の話を
わたしゃ「ぎょうせい」の本でしか読んだことないので
どのくらいポピュラーな話なのか知らないけどね。

Sari (07/07 23:42) 編集・削除

中国の獅子舞(シーズーだね)やバリ島のバロンダンスも、日本の獅子舞と同じルーツでペルシアではないかという話を聞いたことがあるけど(狛犬も=)、
中国やバリでは、水のことは聞いたことないな~、バリはダンスの始まりと終わりに聖水かけてお祈りするけど・・
バロンの纏っている布は紺と白の格子柄です。あの柄の意味は何だろ。

珍獣ららむ~ (07/08 08:33) 編集・削除

うずは、水がなくてもできますよ。
空気や雲や、その他諸々ね。

Sari (07/29 12:45) 編集・削除

今頃ですけど、羽根は東天紅のらしいです。
こんなのありました。
http://park2.wakwak.com/~toyonaka/tori/toten07.html

珍獣ららむ~ (07/29 13:11) 編集・削除

 あー、なるほど。鶏の尾羽だろうってのは想像ついたんですがあの立派な尾羽をはやしているのは東天紅なんですね。

 そういえば田舎だと庭で東天紅を飼ってる人がたまにいましたよ。天照大神が岩戸に隠れたとき、岩戸の前で鳴かせたのは「常世の長鳴鶏」でしたが、東天紅もコケコッコーーーーーーーーーーーと長く鳴くので縁起物的な扱いなんでしょうね。

 三匹の獅子舞は、鹿浜のどっかでも秋にやるらしいですよ。足立区の郷土博物館で展示している獅子頭は、鹿浜のと花畑のをかわりばんこに展示してて、どちらも本物だそうです。お祭りの時期になると神社に返すんですって。

Sari (07/29 16:26) 編集・削除

8月は多摩地方や八王子で盛んにやるようですよ。
鹿浜のは年毎に三社持ち回りだとか。

三匹の獅子舞も含めて、獅子舞に見せられ、各地のお祭りを網羅しようとしている人も居るんですね、検索していて尊敬してしまいました^^

黒い羽根、からすだったら何羽犠牲になったのかと複雑な思いでしたが(笑)まぁ、んなことはないだろうとも思ってましたけど(爆

脱皮が済みました

 暑いんですよ。もう、ほんとに暑くて暑いんですってばっ。朝から気温計が30度を平気で越えてるんですー。窓を全開にして扇風機で風を通しているけれど、そんなんじゃ足りないくらい暑いですー。

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▲眠から覚めました

 昨夜はじっと動かず餌も食べなかった蚕が今朝は打って変わって元気に歩き回っています。目で見てはっきりわかるくらい様子が違うのです。

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▲新しい葉を乗せてやったら……

 新しい葉を乗せてやったら、あっという間に登ってきて、すごい勢いで食べ始めました。

 夕べのうちに眠から覚めて脱皮をしているはずです。古い葉を捨てる時に、よくよく調べてみると、黒っぽいゴミのようなものが葉にこびりついていました。たぶん脱皮殻だと思います。

タグ: カイコ

最初の眠?

 今日も暑いです。結局、今朝まで変な風が吹き荒れて、真夜中に大雨が通り過ぎて行ったみたい。カエルの水槽の水位がそれほど上がらなかったので、東京の雨量はそれほどでもなかったようです。でも風が強かったから普段は雨にあたらないところまで濡れてる。

 夜が明けると一転して青空が広がって、とにかく暑い!! うちの気温系は30度をさしてます。こんな日に家にいると暑いだけでバカみたいなのでお出かけしたいんですけど金欠です。働け、わたし。

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▲これはお昼頃の写真。葉っぱは朝あげたものなのに、ほとんど食べていない。

 夕べから餌を食べる量が減っています。今朝やった新しい葉もろくに食べてはおらず、頭をもたげてゆらゆら揺れているか、じっと動かずにいます。たぶん、眠(みん)ですね。ゆらゆら頭を動かしているのは、糸をはいて足場を固めているのかもしれません。明日あたり、脱皮するでしょう。

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▲だんだん色白になってきました。

 蚕は、昔から飼われていて、とても大事にされているので、不思議な伝説が沢山あります。昔の人は、蚕が一生のうちに四回も動かなくなることを、なんらかの受難にあって四回死んで蘇るのだと考えました。

 群馬の衣笠姫は、継母に嫌われ、馬小屋にとじこめられたり、川に突き落とされたりして四回も死にかけます。蚕の眠と同じ回数です。姫はとうとう継母にいじめ殺されてしまいますが、姫の墓から黒っぽい芋虫がわいて、桑をたべて育ち、美しい繭を作るのです。

 伝説や昔話というのは、人の生活からかけはなれたものを話のテーマにはしないものです。蚕の性質がここまで克明に物語りに織り込まれているということは、蚕との生活がいかに身近だったか、ということなのです。

昔を思い出して養蚕用具のミニチュアを

 祖母の家で、どんな道具をつかって蚕を飼っていたか、イラストで説明しようかと思ったのですが、画力がないのでろくな絵が描けませんでした。なら作ってしまえ、ということで厚紙でこのようなものを作ってみました。

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▲これは、祖母の家でなんと呼んでいたのか覚えてないんですが、博物館などには給桑台(きゅうそうだい)、仕立て台(したてだい)、桑ふり台(くわふりだい)、なんて名前で展示されているようです。構造が単純で折りたたみ可能。紐はこれ以上開かないようにするストッパーです。実物は木製か金属製。祖母の家には金属のものがありました。

 この上に竹で編んだ大きな笊状のものを置いて、さらに紙をのっけて蚕を乗せてたと思うんです。


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▲これがその、笊状のもので、実物は竹製です。博物館には丸いのもあるけど、祖母の家には長方形のしかなかったと思います。これも呼び名はわからないけれど、博物館などでは蚕籠(かいこかご)と言ってるみたい。この粗い籠目の構造が好きだったなー。

 これを、ネット検索などで調べると、普段は棚にかたづけておいて、桑をやるときだけ桑ふり台に乗せて使うらしいです。でも自分の記憶を脳内検索すると広いバラックに桑ふり台+蚕籠がいつも設置されているような絵しかヒットしません。それだけしょっちゅう蚕の世話をしていたということなのか、たまたまバラックが広いので出しっぱなしにしてたのかは、ちょっとわかりません。

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▲重ねるとこんな感じです。

 祖母の家ではこれで盂蘭盆の盆棚も作ってたと思うんです。家の中に運び込んで、上に茣蓙(ござ)を敷いて、四方に(前方に二本だったかも知れない)笹を立てて、その笹に真菰(まこも)の縄を張ってました。野菜の牛馬は作ってなかったけど、お供え物をして、灯油の小さなランプでお灯明をともしてたりしてたような気がします。

タグ: カイコ 伝説

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Goudeau (07/05 00:50) 編集・削除

小学校の教室でお蚕さんを飼育したやうな、して居ないやうな記憶はありますが、「眠」といふ現象について珍獣様のお話で初めて知りました。挙げられてゐた「衣笠姫」の伝説、大変興味深いですネ。色々比較してみたくなるところが面白いです。

脱皮することで永遠に生きると考へられたものといふと、蛇はいふまでもありませんが、天体の月などもさうですネ。色々な神話のなかで、「皮を剥ぐ」ないし「皮をかぶる」といふモチーフは「死と再生」に関はり合つて居さうですね。

例を挙げますと、天皇即位礼で、皇太子はマドコオフスマといふ皮(布団)にくるまつて、天皇霊の降臨をぢつと待つわけです。

『搜神記』でしたつけの、馬の皮と蚕が結びついた奇妙な伝説とか、オシラサマの幾重もの衣装の「皮」としての意味とか・・・。

珍獣ららむ~ (07/05 10:31) 編集・削除

 おしらさまや、中国の伝説で、馬が皮をはがれる理由は、たしかに脱皮に関係してそうです。馬の分際で娘とねんごろになったことへの罰だけならば、皮はぎにこだわる必要もなさそうですし。

 蚕が頭をもたげる姿は馬に似ている→馬を潰したら皮をはいで使うのが普通→蚕は生きたまま皮をはがれる(脱皮)→生き皮をはぐ刑罰があった(?)→馬がなんらかの罪で皮をはがれて処分されるストーリーができる→おしらさま伝説へ?

 日本の養蚕伝説だと、なんらかの罪のせいか、ライ病にかかっているなどの理由で流刑にされた貴人がかかわってくる場合もあるんですよ。養蚕が海外からもたらされた技術だからというのもあるんでしょうが、何か良いものが生まれる時には誰かが犠牲にされるお約束にも通じていそうです。

 今、とてつもなく暑くて頭まわんないんですが、養蚕伝説は調べると本当に面白いと思います。

Sari (07/05 14:13) 編集・削除

これ厚紙で作ったんですか! すごいな~・・・
まぁ、あの折り紙するくらいだから当然か(^^;)
お蚕様から、オシラ様まで、ここの話題は楽しいな♪

なんか、お蚕さま、蛇腹の継ぎ目がくっきりしてません?

珍獣ららむ~ (07/05 15:43) 編集・削除

継ぎ目も目立ってきてますね。
日に日に芋虫らしくなってます。
今朝見たら、すっかり眠から覚めてました。
ものすごい勢いで餌食べてますよ。

さよ URL (07/12 02:32) 編集・削除

珍獣様、はじめまして。さよと申します。以前からサイトやブログを拝見していました。
先日この記事を拝見して、籠目のコレ、どこかで見たと思いましたら、以前見学に行った旧家の二階に片付けられていました。
よく書かれているI市ですので、珍獣様も行かれたことがあるかもしれないですが、思い出したのでコメントさせていただきました。
お蚕のお話、これからもたのしみにしております。

珍獣ららむ~ (07/12 08:09) 編集・削除

 さよさん、こんにちは。サイト拝見しました。

 そうです、祖母の家ではその写真にある障子サイズの籠目のやつで蚕を飼ってました。どこを検索しても、わりと小さなものの写真しかないので自分が小さかったので大きく感じていたのかと思いましたが、やっぱり伊……I市のは大きいんですね。