葛西海浜公園は、葛西臨海公園の奥にある人工の渚です。以前から水遊びはできたのですが遊泳は禁止されていました。
それが、海の日である今年15日「潜水はダメだけど、胸くらいまで浸かるのはいいよ」という条件付きながら遊泳が許可され、都内では50年ぶりとなる海開きが行われました。
50年ですよ? もうビックリですね。そんな前から東京都内の海は泳げないところだったんです。一番の理由は水が汚染されてたせいでしょう。工場でも家庭でも汚れた水を川に流してた時代がありますから、とても泳げるような状態じゃなかったわけです。
しかし下水道の整備やなんかで川の水もだいぶきれいになりました。川がながれこむ海の水も、2、30年前にくらべたらずっと改善されています。
そこで市民団体のみなさんが古き良き東京を子孫に残したいと東京都に働きかけ、顔をつけなきゃ泳いでもいいんじゃないかってことで正式に許可されたってことらしいです。
というわけで、20日の土曜日に様子を見に行ってきました。中央に写ってる塔のようなものは、人工の渚(海浜公園)につづくつり橋を支えている柱です。この先に50年ぶりに泳げるようになった砂浜があります。
で、橋を渡るとこんな場所。
岩のあるところで写しちゃったのは失敗でした。みんなこのあたりで泳いでいたけれど、奥のほうに砂浜もちゃんとあるんですよ。
現地にはボランティアのみなさんがいて、深くなるところへ人がいかないように、海の中で立っていてくれてます。
ただ、泳いでるのは幼児と若い男性だけでしたね。もともと泳ぐために整備された場所ではありませんから、足洗い場はあってもシャワーがありません。市民団体で女性専用の更衣室(テントをはっただけ)は用意してくれているのですが、男性が着替える場所はありません。
それじゃさすがに不便なので、現在東京都にシャワーや更衣室を作ってほしいと署名活動をしているとのことでした。
なお、泳いでいいのは8月末までの土日のみだそうです。
場所はJR京葉線の葛西臨海公園駅で下車、目の前です。公園が広いので砂浜までは少し歩きます。地下鉄東西線葛西駅からだと都バスが出ています。葛飾区内からは、亀有駅と小岩駅からシャトルセブン(路線バス)でどうぞ。
◎50年ぶりの海開きを報じるニュース記事
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013071602000124.html
都内「50年ぶり」海水浴場 葛西海浜公園海開き
2013年7月16日 朝刊
葛西海浜公園の浜辺で海水浴体験をする家族連れら=15日午前、東京都江戸川区で(伊藤遼撮影)
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海の日の十五日、葛西海浜公園(東京都江戸川区)の砂浜で「海開き」が行われ、大勢の家族連れらが海水浴を楽しんだ。
大雨の後には汚水を含んだ下水が川に流出し水質が悪化するため、「水に顔をつけない」などの条件付き。葛西で海水浴を実現させたNPO法人「ふるさと東京を考える実行委員会」の関口雄三理事長(65)は「五十年ぶりに都内の海水浴場が復活した」と強調。八月末までの土、日に海水浴を楽しめる。
かつて、都内の海岸には、葛西や大森海岸、芝浦などに海水浴場があったが、埋め立てや水質悪化などで東京五輪の一九六四年までには泳げる環境でなくなった。
都内では現在、お台場海浜公園(港区)や城南島海浜公園(大田区)でも水際での水遊びはできるが、遊泳は禁止されている。
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