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水元公園の秋

 久しぶりに水元公園を歩きました。ウシなんとかさん(カエル)が寝てしまったのでバッタをとる必要もなくなり、行くチャンスが減っています。

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▲メタセコイヤの森がすっかり赤茶色になりました。

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▲水元公園には少ないモミジ。種類はなんだかわからないけど、あまり赤くならないうちに散り始めてました。

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▲サクラはすっかり落葉して、来春に咲くはずの花芽が育っています。

 山の紅葉ほどじゃないですが、木々が少し侘びた感じに色づいていい感じですよ。

タグ:植物

冬瓜は大きく分けると二種類あるって知ってた?

 みなさん、そもそも冬瓜(とうがん)という野菜を知っていますか?
 スーパーや八百屋さんでごく普通に売られているので見た事はあると思いますが、食べた事ないよって人は多いかもしれませんね。


http://www.chinjuh.mydns.jp/hakubutu/kuirejo/togan_b.htm#01
↑写真は珍獣の食卓からの転載です。

 今、日本全国のスーパーで売られているのは、上の写真のような冬瓜が普通だと思います。皮が緑色でツルッとしているのが特徴です。大きいので二分の一か四分の一にカットされてることが多いみたいです。

 実はこの緑色の冬瓜は、琉球系(沖縄系)の品種らしいんです。らしい、とか書くと「またまた珍獣様テキトーなこと言って」って感じですけど、食材図鑑など読むとそう書いてあるので本当だと思います(笑)

 琉球系があるなら、本州在来品種はどんな色や形をしてるかっていうと、それは下の写真のようなものです。
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 どうです? 琉球品種とぜーんぜん違うでしょう。皮が白っぽく粉をふいた感じです。本州系の品種といっても地方ごとにいろいろあって、形や大きさには違いがあると思いますが、おおむねみんな白っぽく粉をふいた感じになるみたいですよ。

 ちなみに写真のものは埼玉県産で8月の末ごろにみつけたものです。丸ごと買うと1000円とのこと。量を考えたら案外リーズナブルなお値段でした。

 次に下の写真を見てください。
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 これはなんでしょう。

 はい、種子(たね)ですね。何の種子かっていうと、どちらも冬瓜の種子なんです。左が琉球品種の種で、右が本州在来品種のものです。

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▲これが琉球品種の種子で、

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▲こっちが本州在来品種の種子です。

 種子の形からして、こーんなに違うんですね。どちらも調理しながら自分でとったものですが、ここまで違うと思ってなかったので少し驚きました。


 ちなみに、これは豆知識ですが、冬瓜の旬は夏です。冬の瓜と書くのに、夏野菜なんです。

 じゃあ、なんで冬の瓜なのかっていうと、夏に収穫したのを冬まで保存しておけるから、だそうです。

 温室栽培も冷蔵庫もなかった時代には、真冬に食べられる野菜が限られていたと思います。冬でも食べられる代表的な野菜だったんでしょうね。

タグ:食材 植物

おやつ:八ッ橋

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▲聖護院八ッ橋

 京都で八ッ橋を買ってきました。写真は聖護院の八ッ橋ですが、これの他に聖護院の生八ッ橋、井筒の益壽糖も買ってきたんですけどね。

 それでふと、昔こんなことを書いたのを思い出しました。

 八つ橋は、お琴の大家である八橋検校にちなんで琴の形に作ったお菓子だと、わたしは中学の音楽の授業で習いました。八橋検校を習うついでに「お菓子の八つ橋は……」という具合に習ったのです。

 しかし、わたしが食べたことのある八つ橋は、四角い生地にあんこを入れて三角に折ったやつで、どこをどう見たらお琴の形なのか、長年謎でした。

 先日、知人が大阪出張のおみやげだといって、八つ橋をくれたのですが、

「俺はどっちかっていうと生八つ橋より焼いたのが好きだ」

というのです。

 あ、そうか。わたしが食べてる三角のヤツは、生八つ橋だったのか! いや、確かに、誰に聞いても「生八つ橋」と言ってたような記憶がある。そうだ、生なのだ。生だとあえて言ってるからには、生じゃないのがあるのは当然じゃないか。

 というわけでメーカーのサイトに行ってみた。

http://www.yatsuhashi.co.jp/

 がーん!!

 焼いたのは、まるで形状が違うじゃないかー!

 焼いたのなら琴の形をしてますね。

 音楽のN先生、いまごろ気づいたダメな生徒を許してください。

# しかも、正しい「なま八つ橋」は三角じゃなくて、短冊形なのね(八つ橋を焼く前の形だから)。わたしが知ってる三角のは、生八つ橋の中でも「夕子」と呼ばれる別のものなのか……二重に間違っていたとは!*1

http://d.hatena.ne.jp/chinjuh/20081226#p2

 この記事には面白いコメントをたくさんいただきました。みなさんの情報によると、

・八ッ橋というお菓子は複数の和菓子屋で製造されている。
・聖護院と井筒は八橋検校にちなむ
・西尾は伊勢物語のかきつばたの歌で有名な三河国の八橋にちなむ*2

ってことらしいです。

 その後さらに調べてみると、三河国の八橋は「橋のない川で子供を亡くした母親が、仏様のお告げにより八つの板で橋をかけたのが始まり」だそうです。へーへーへー。

 ついでだからお琴起源と、橋(かきつばた)起源と、どっちが古いのか調べてみました。

・聖護院:八橋検校が亡くなった4年後の1689年に八ッ橋を作った
・井筒:1805年創業(意外と新しい)
・西尾:1689年、子を亡くした母がかけたという三河国八橋の伝説にちなんで作った

という感じで、メーカーさんの主張を聞くかぎりでは、お琴起源・橋起源どちらも同じ頃に誕生してるらしいです。


 それで、八橋検校のお琴にちなんだ聖護院の八ッ橋ですが、最初の写真をもう一回見てください。
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 あら?
 なぜかカキツバタと八つの橋が書いてある??

 世の中っていろいろ難しいんですね。
 もうわたくしにはさっぱりわかりませんわ。

八ッ橋メーカーリンク集

◎聖護院
http://www.shogoin.co.jp/

◎井筒
http://www.yatsuhashi.co.jp/

◎西尾
http://www.8284.co.jp/

◎おたべ
http://www.otabe.co.jp/

*1:三角で中にあんこが入っているお菓子も複数のメーカーが作っている。井筒は「夕子」、聖護院は「聖」、西尾は「あんなま」、あと名前だけはすごく有名な株式会社おたべの「おたべ」など。
*2:八橋というところに咲くカキツバタを見て、各句の頭にかきつばたを一文字ずつ順にいれて「から衣 きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしぞおもふ」と詠む話が伊勢物語にある。各地の菖蒲園・あやめ園・かきつばた園に八ッ橋と呼ばれる板橋があるのはこの話にちなむ。

タグ:おやつ 伝説

コメント一覧

一円 (12/07 09:57) 編集・削除

 ご無沙汰です。1年ほど前ツイッターからログアウトしてしまって、パスが判らないまま放置になっています。ここにお邪魔するのも久々です。

 確か聖護院だと思いましたが東京の営業所が品川(京急の新馬場駅そば)にあります。ここでは袋詰めなどもやっていたようで、表に「壊れ菓子あります」の札。安く買いたいならここに行くと良いでしょう。と言いつつ一度も買ったことがありません。
 ただ、ここを通ったのはもう30年も前のこと。今でも営業所があるのかどうかすら不明で、情報の古さはもう救いようが無いですね(笑)。今度五反田の古書展に行く時に、新馬場から電車に乗るように経路を変更して、確認してみます。

 ららむーさんは、有名な店なのに近所以外にはほとんど知られていない地方営業所を見つけたことはありますか?

珍獣ららむ〜 (12/08 00:23) 編集・削除

ご無沙汰してますー。
聖護院は公式サイトを見ると今でも品川に営業所があるみたいですよ。
焼き八ッ橋にはあまり興味がなかったですが、食べ比べてみると肉桂の効き方が各社で違ったりして面白いですね。

地方の名物なのに全然関係ないところに営業所があって……というのを通りがかりに見つけたことは、あるような気もしますが、いざ考えると思い出せないもんですね。

でも、地方の銘菓のたぐいは意外と東京工場を持ってる会社が多いですよ。さすがに地元で買うと地元産なのかもしれないけど、高速のサービスエリアにあるのなんか、製造元情報を見ると涙目になったりします。東京駅あたりで買えるものもそういうの多いかもしれないです。

週末に豊橋と京都に行った話6:仁和寺その2

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▲二王門内側の狛犬。京都にはお寺にも狛犬がいる。そして頭に角が生えてる狛犬も多い。ここの狛犬は阿形も吽形も雄でした(おタマタマがついているので…)。

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▲屋根の上の黄安仙人。乗っている亀は三千年に一度顔を出すと言われており、黄安はそれを五回見た(つまり一万五千歳)という伝説があります。建物が末長く無事であるようにというおまじないでしょうかねえ。

 丸瓦の先端に見える紋は、蓮華の上にキリーク(フリーヒ)という梵字です。阿弥陀如来か千手観音の種字(しゅじ)ですが、こちらのご本尊様は阿弥陀様ですね。

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▲鬼がわら。

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▲蘭陵王(らんりょうおう)の杉戸絵。蘭陵王は顔が美しすぎて兵士の士気が上がらないというので恐ろしい顔のお面をつけて戦ったという中国の王様。




 この後は嵯峨駅に戻ってトロッコ列車に乗ったわけですが、切符をとったところまでで自分としては全力を尽くし切ってしまい、乗ってからの写真は一枚もとってないです。山の紅葉は本当にきれい。ちょうどいい時期でしたね。沿線に植えられたカエデは視界を遮るので必要ないんじゃないのかな。

 もどってきて嵯峨駅の前にある「嵐山カレー」という店でお昼と夕飯をかねた食事。変わった店でトイレに「AURAが見える人募集中」とか「のりお(店主の名前)の存在プライスレス」とか書いてある。「千面のりお」で検索すると店主のブログがみつかるかも。謎は多いけどカレーは美味しかったよ。

 京都駅にたどり着いた頃にはすっかり夕方。新幹線の指定席をとって、ビールをのみながら帰りましたよ。

タグ:関西 京都 寺社幻獣 伝説

週末に豊橋と京都に行った話5:仁和寺その1

 嵐山で買い食いしても、まだ時間が余っているので嵐電で仁和寺へ。電車も満員で移動が大変でした…

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▲仁和寺の金剛力士像。

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▲二王門の上から観光客を見くだしているカラス。

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▲人ごみに揉まれながら写してみた御殿の廊下。ちなみに撮影は許可されています。

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▲お庭の白砂がきれいだなあと思い、なんとなく写してみたら左端の縁の下には配電盤みたいなものが写ってるっていう罠。

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▲紅葉は美しいが、曲がっている失敗写真。

タグ:関西 京都 寺社幻獣