先日『プルガサリ』のDVDをツタヤで借りて、ついでにあれこれ見ていたらこれを見つけて小躍りしてしまった。「真夜中〜」という時計の声とともに動き出すゼンマイ仕掛けのおもちゃたち。新入りの親子ねずみは自分たちがどこにいるのか、誰なのかもわからず辺りをみまわす。「パパ、パパ、ここはどこなの?」「それはパパにもわからないんだよ」おしえて、ボクはだれなの……という歌。田舎の映画館でこれを見て、どれだけ気に入ったかわからない。日米合作映画で、かといってディズニーみたいなああいうのじゃなく、かなり洒落た感じになってた。絵や、音楽や、あれやこれや。
オモチャ屋の棚から転げ落ちた親子ねずみは、ゼンマイが切れれば止まってしまう運命から自由になるために、自動巻にしてくれる人を探しに行く。夢はオモチャ屋で出会ったゾウやアザラシと家族になること。
腹黒いドブネズミに泥棒の手伝いをさせられたり、ジャコウネズミの博士の実験に利用され、一冬の間はたらきつづけたり、時には世捨て人のように泥の中で暮らす亀に、おかしな幸福論を吹き込まれたり……出会う生き物はどいつもこいつも孤独だし、何かにとらわれているのに自分に自由がないことに気づいてない。
結局、親子ねずみは最後にほんものの自由を手に入れる。出会ったオモチャや生き物たちと家族として暮らし始める。血のつながりなんかじゃなく、心のつながりで結びついて。
改めて見直して思ったんだけれど、もしかしたら原作とラストが違うんじゃないだろうか。「家族」とめぐりあって幸せになるのは同じ。でも、親子は自動巻になるんだったかなあ。おぼろげな記憶では、自動巻にはなれず、集まってきた「家族」が、互いのゼンマイを巻始めるんだった気がするんだけれど。
DVD は、調べたらそんなに高くなかったので今朝楽天ブックスで注文した。メーカーから取り寄せって書いてあったから、もし来なかったら送料がかかっちゃうけどサンリオから直接買うからいいや(上の方にはりつけたアイコンがサンリオ楽天市場店、在庫はあるみたい)。
次のポイントが入ったら原作も買ってしまう予定。図書館はもう何度か借りて読んだことがあって、いつか買おうってずーっと思ってた。
というわけで、次の買い物予定はラッセル・ホウバンの『親子ネズミの冒険』ね。